【乾燥肌対策】顔と全身のヒリヒリするかゆみ、皮膚科医が教える10の原因

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お肌のヒリヒリ、かゆみやかさつきが止まらない、気づいたら粉が吹いている……。

そんなお悩みはありませんか。

「乾燥肌」になると、このような症状を招きやすくなります。乾燥肌とは、皮膚の水分と皮脂が少ない状態です。乾燥肌を予防・改善するためには、日常的なケアが必要になります。

この記事では乾燥肌の原因と対策について詳しく解説します。

この記事の監修者

 

吉岡 容子

医療法人容紘会高梨医院院長

東京医科大学医学部医学科を卒業後、麻酔科学講座入局。麻酔科退局後、明治通りクリニック皮膚科・美容皮膚科勤務。院長を務め、平成24年より医療法人容紘会高梨医院皮膚科・美容皮膚科を開設。

 

乾燥肌の対策の前に、原因を知ろう

お肌から分泌される皮脂が少なく、角質の水分が減っている状態を乾燥肌といいます。

乾燥肌の原因の多くはターンオーバーの乱れです。

ターンオーバーの乱れによって肌のバリア機能が低下することで、さまざまなトラブルが引き起こされます。

乾燥肌の原因を、体の外側と内側からみていきましょう。

 

乾燥肌になる体の外側の原因

体の外側の原因は大きく分けて4つあります。

間違ったスキンケア

熱すぎるお湯で身体を洗うと乾燥しやすい肌になります。熱いお湯で一気に温まりたいところですが、40度は越えないほうが良いと言われています。

洗浄力の高すぎる石鹼も、肌に必要な油分まで落としてしまう可能性があるので気を付けてください。

摩擦

身体を洗う際にゴシゴシとこすってしまうのはやめましょう。体を洗うタオルやスポンジで「かため」を使っていると、角質を落としすぎてしまうため、乾燥しやすくなります。

重ね着をする冬は、衣服の摩擦も侮れません。

インナーを重ねるウエスト周りに乾燥が強い場合は、摩擦が原因で乾燥している可能性もあります。

衣類の繊維の種類を調べることも原因解明の一助になります。

空気の乾燥

冷房・暖房を長時間利用することも乾燥の原因になります。

特に冬の空気は温度が低く湿度も低い環境です。暖房でさらに乾燥が加わるため、室内は非常に湿度が低いです。

紫外線ダメージ

肌に長時間紫外線があたると肌は紫外線から守ろうとするために角質層に厚みが出ます。この角質肥厚により、肌内部の水分は蒸散して乾燥肌になります。

乾燥肌になる体の内側の原因

体の内側の原因は大きく分けて6つあります。

体内の水分量の低下

水分を摂る量が減ると、体の表面も乾いてきてしまいます。

お通じの乱れも、身体のなかの水分バランスが崩れることで肌荒れにつながります。

寒い時期は暑い時期と比べて水分を摂る量が減ってしまうことも、お肌の乾燥の原因です。

睡眠不足

体力だけでなく、お肌にも休養が必要です。

お肌が休んでいる間に栄養が補給され、老廃物が排出されるようにできています。

毎日決まった時間に十分な睡眠時間をとれていないと。めぐりめぐって肌の乾燥につながります。

栄養不足

無理なダイエットで食事制限をしていると、肌が一気に乾燥して衰えた見た目になります。

五大栄養素の「タンパク質」「糖質」「脂質」「ビタミン」「ミネラル」を摂ることが基本です。

セラミド不足

お肌の表面で細胞と細胞のすきまをみたしている細胞間脂質を「セラミド」といいます。

セラミドはお肌の保湿の重要な役割をしており、セラミドが減ると、肌の細胞と細胞をくっつける力が弱まり、外部からの刺激に非常に弱く、乾燥しやすい肌になってしまいます。

加齢

年を取るにつれて皮脂や汗の分泌量が減ります。

皮脂の分泌量が減るとお肌の表面の油分が少なくなり、乾燥しやすくなります。

ストレス

お肌と神経は密接な関係があり、相互に影響を受けやすいです。どちらも受精卵の後「外胚葉」から発生しているためです。

じんましんや円形脱毛症など、ストレスが肌に表れやすい疾患が多いこともここに起因しています。ストレスのない生活は難しいですが、お肌に表れる前に対処できるとよいです。

 

乾燥肌の対策は外側と内側の両方から

乾燥肌の原因が体の外側と内側の両方にあることが分かりました。つづいて乾燥肌への対策も、体の外側と内側の両面からみていきましょう。

乾燥肌に体の外側の対策

まずは、効果が表れやすく分かりやすい外側の対策を紹介します。

紫外線対策をする

紫外線が肌のバリア機能を破壊してしまうことは前述しました。とくに冬は直射日光を受ける機会が少ないため、お肌の紫外線に対する抵抗力が下がっています。

紫外線のダメージは一年中あるものとして考えましょう。

正しいスキンケアを行う

優しく洗いましょう

爽快感がある硬いブラシやタオルを好きな人もいますが、乾燥肌には大敵です。

泡立てた石鹸で肌をなでるだけで十分です。摩擦は極力減らしましょう。とくに乾燥が辛いときは、低刺激の石鹸を選ぶようにしましょう。

 

ぬるま湯で洗いましょう

熱すぎるお湯は必要な皮脂も奪うため、乾燥がさらに進行してしまいます。

できれば40度未満のお湯で洗えるとよいです。

 

石鹸はしっかり洗い流しましょう

弱酸性やアルカリ性など様々な石鹼がありますが、どんな石鹸でも残さず洗い流すことが大切です。

石鹸の成分を肌に残してしまうと、かぶれや肌荒れの原因になります。

 

浴槽につかりましょう

シャワーだけでなく浴槽につかって入浴する方がおすすめです。

全身の血行が良くなり。お肌の新陳代謝も促され、乾燥の予防にもなります。

全身が温まりリラックスすることでストレスも緩和されます。浴槽につかるだけだと保湿成分は抜けてしまうので乾燥しやすくなる面もありますが、保湿成分のはいった入浴剤を選ぶと全身を保湿することができます。

 

早く拭いて、早く保湿ケアをしましょう

濡れているお肌はどんどん乾燥していきます。

お風呂上りは忙しいですが、手早く水分をふき取りましょう。こするのではなくタオルで優しく押さえて水分を吸収するイメージで拭きとってください。

身体を拭いたら、すぐに化粧水・乳液・クリームなどの保湿ケアを行いましょう。

 

乾燥肌に体の内側の対策

つぎに、内側からできる乾燥肌対策を紹介します。

食べ物に気をつける

五大栄養素「タンパク質」「糖質」「脂質」「ビタミン」「ミネラル」のなかでも、タンパク質は肌を作る材料になるのでとても大切です。

しかも、お肌や爪、毛などの主成分となる「ケラチン」を作るために必要な「硫黄」を含むタンパク質は動物性タンパク質にしか含まれません。

1日60~100gの動物性タンパク質を摂るようにしましょう。

また、糖分の摂りすぎはお肌の抵抗力を下げてしまいます。糖質は控えめに、タンパク質を多めに摂るよう心がけましょう。

睡眠を見直す

毎日決まった時間に7~8時間の睡眠をとることで、お肌の新陳代謝が十分に行われます。

寝ている間には新しい表皮の細胞も作られるので、ダメージを受けたお肌の回復にもなります。

 

オフィスで・おうちで・お風呂で、今できる乾燥肌対策

最後に、今できる乾燥肌対策を紹介します。

乾燥肌対策に限らず、スキンケアは小さなことの積み重ねです。

すぐには効果が分からなくても、毎日続けることがのちのち大きな差を生みます。

 

オフィスにおける対策

この章では、オフィスに勤務している方が仕事中にできる対策を紹介します。

冷暖房を調整

自宅と比べるとオフィスは冷暖房が強く、自分の感覚でオンオフを切り替えることもできません。

とくに乾燥しがちな冬は、オフィスの暖房も大きな原因になります。可能であれば、暖房が効きすぎていると感じた場合は、調整するようにしましょう。コストカットの面でも好影響です。

加湿器を置く

オフィスの場合、自宅と違って冷暖房を自身で調整できないのが難点です。ですので、それ以外のところで対策が必要となります。

自席に加湿器を置ける場合、卓上の加湿器を置くのも一つの対策です。

加湿器は風邪などのウイルスも広まりにくくしてくれます。

最近は電気を使わずに吸水したシートを置くだけの加湿器もあります。自分の職場環境にあうものを試してみてください。

自宅における対策

冷暖房に注意

会社や自宅外と違って、自宅は自由に冷暖房をつけることができます。

冬は重ね着で暖房に頼りすぎないことも乾燥肌の対策になります。

加湿器を置く

オフィス同様、加湿器は乾燥肌予防の強い味方です。

最近は空気清浄機と一体型の加湿器も増えています。

加湿器がない場合は、室内に濡れたタオルを干すと部屋の湿度を保つことができます。

気になったらすぐに保湿

自宅の利点は、すぐにクリームなどを塗りなおせることです。

水仕事の後、除菌スプレーをした後、かゆみを感じたとき……etc. 保湿剤はこまめに塗りなおすことが重要です。

 

お風呂でできる乾燥肌対策

先のパートで詳細を書きましたが、以下の5つを心がけましょう。

・優しく洗いましょう。

・ぬるま湯で洗いましょう。

・石鹸はしっかり洗い流しましょう。

・浴槽につかりましょう。

・早く拭いて、早く保湿ケアをしましょう。

 

日頃から心掛けるべきこと

水分をこまめに摂る

意識的にこまめに水分を摂るようにしましょう。

利尿作用があるコーヒーでも、水分を摂らないよりはずっと良いです。一度にたくさん飲むのではなく、回数を増やしてこまめに水分を摂るようにしてください。

吸湿型発熱インナーには注意

冬は汗を吸収して発熱する衣類が人気です。上下ともにそろえて愛用している方も少なくないでしょう。

しかし、身体の水分を吸収して発熱する仕組みも乾燥肌の原因になります。発熱系衣類に限らず合成繊維で肌がかぶれてしまう、いわゆる「化繊かぶれ」の人も多いです。

綿100%だから乾燥しないとは限りませんが、いろいろなものを試して肌に合うものを続けることがよさそうです。

 

ビタミンCは乾燥対策に有効

ビタミンCは毛細血管の血行を促進する働きがあります。血行が促進されると新陳代謝が良くなり、乾燥しにくい肌になるからです。

しかし、ビタミンCはその特性上、必要量を身体に摂取するのが難しいので、外側と内側の両方からアプローチが有効です。