【医師監修】育毛剤は効果がないのか?あるのか?効果的な使い方・成分・期間
「育毛剤を使っているけど」
「育毛剤は効果がないのか?」
この記事をご覧の皆さんは、このようにお悩み中かと思います。
先に答えを言うと… 育毛剤は、「今生えている髪を健康的に育てる効果」があります。 具体的に言うと、髪のハリやコシが気になる、髪のボリュームが欲しい、抜け毛の予防をしたい人におすすめです。 |
「育毛剤は効果がない」なんて口コミを見て、不安になっている方もいらっしゃるかと思います。
育毛剤は生えている髪を健康的に育てる効果があるものの、発毛剤のように生えなくなった髪を生やす効果はありません。
また、育毛剤は商品に配合されている成分によって、目指す効果が異なります。育毛剤の成分効果や育毛剤の効果的な使い方を知れば、男性も女性もしっかり効果を感じていただけます。
この記事の監修者
東京医科大学医学部医学科を卒業後、麻酔科学講座入局。
麻酔科退局後、明治通りクリニック皮膚科・美容皮膚科勤務。院長を務め、平成24年より医療法人容紘会高梨医院皮膚科・美容皮膚科を開設。
発毛剤との効果の違いとは?
冒頭でもお伝えした通り、育毛剤には「今生えている髪を育てる効果」があります。「髪を育てる効果」といえば「発毛剤」もありますが、育毛剤と発毛剤はそもそもの効果(目的)が違います。
「育毛剤」と「発毛剤」の効果には大きな違いがあり、ご自身の目的に合った効果を見極める必要があります。
※壮年性脱毛症とは…AGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性男性型脱毛症)
育毛剤は頭皮環境を改善し、「今生えている髪を育てる効果」が期待できます。
発毛剤は発毛成分「ミノキシジル」などによって毛母細胞の働きを活性化させ、「壮年性脱毛症が原因で生えなくなった髪を生やす効果」があります。
「育毛剤がおすすめの人」と「発毛剤がおすすめの人」をまとめたので、参考にしてください。
育毛剤がおすすめの人
- 今生えている髪にハリやコシを与えたい
- 今生えている髪のボリュームアップをしたい
- 髪の毛を太くして、薄毛を改善したい
- 今以上の抜け毛を防止したい
発毛剤がおすすめの人
- 前髪の生え際(M字やU字)の髪を生やしたい男性
- つむじの髪を生やしたい男性
- 壮年性脱毛症における抜け毛を防止したい
- 壮年性脱毛症の進行を予防したい
上記のように薄毛の原因によってアプローチが変わります。髪が細くなり、薄毛になっている方は育毛剤、本数自体が減っている方は発毛剤をおすすめします。
注意!副作用の度合いにも違いがある
育毛剤と発毛剤では配合されている成分に違いがあり、起こりうるリスク(副作用)の度合いが異なります。育毛剤は「医薬部外品」、発毛剤は「第一類医薬品」に分類されています。
- 育毛剤(医薬部外品)
厚生労働省が効果・効能を認証した成分が一定の濃度で配合されており、防止・衛生を目的とする。 - 発毛剤(第一類医薬品)
得られる効果は高いものの副作用が生じる恐れがあり、病気の治療を目的とする。
育毛剤も発毛剤も、稀に皮膚炎(頭皮の発疹・痒み・かぶれなど)のトラブルが伴いますが、過度に心配する必要はありません。
ただし、発毛剤に配合される発毛を促す有効成分「ミノキシジル」は、皮膚炎以外の副作用が報告されています。厚生労働省「ミノキシジルのリスク区分について 」によると、ミノキシジルが配合された発毛剤のモニター調査の結果、因果関係が明らかになっていないものの、頭痛・めまい・浮腫・動悸などの副作用が確認されています。
根本原因は「ヘアサイクルの乱れ」
薄毛や抜け毛の根本原因は、「ヘアサイクルの乱れ」によるものです。ヘアサイクル(毛周期)とは、新しい毛が生まれて自然と抜け落ちるまでのサイクルです。日本皮膚化学会「皮膚科Q&A 」によると、髪が生まれて抜け落ちるまで2~6年間かかるとされています。このヘアサイクルが何らかの影響で乱れてしまうと、太く長く成長するはずの髪が成長しきれず、細いまま抜け落ちてしまって薄毛に見えてしまうのです。
ヘアサイクルについては「髪の成長とヘアサイクル 」でも解説しているので、併せてご覧ください。ヘアサイクルの乱れが引き起こされるのは、以下のような様々な原因が考えられます。
原因 | 例 |
血液循環不良 | ・不健康な食事や食べ物
・睡眠不足 ・運動不足 ・ストレス ・喫煙 ・過剰なコーヒーの摂取 ・過度なアルコールの摂取 |
頭皮環境の悪化 | ・シャンプーが合っていない
・洗髪不足 ・紫外線ダメージ |
壮年性脱毛症による影響 | ・AGA (男性型脱毛症)・FAGA (女性男性型脱毛症) |
薄毛や抜け毛の原因は上記のうちの1つとは限らず、複数の原因が影響していることも考えられます。
もしあなたが生活習慣やヘアケアの見直しをしても抜け毛が改善されない場合は、専門家である皮膚科で抜け毛や薄毛の原因の診断をおすすめします。
育毛剤の有効成分と目的
育毛剤は今生えている髪を健康的に育てる効果があり、厚生労働省が効果・効能を認めた成分が一定の濃度で配合されています。この医薬部外品に指定されている育毛剤の有効成分は、大きく分けると3つの目的に分類されます。
育毛剤の有効成分と3つの目的
- 髪の成長促進
- 抜け毛の予防
- 頭皮環境の改善
それぞれの目的に合った成分が配合された育毛剤を選択しないと、期待する効果は得られません。有効成分やその効果を解説していくので、育毛剤を選ぶ際の参考にしてください。
「髪の成長促進させる」成分
※画像はノコギリヤシ
髪は頭皮の毛細血管から、毛根組織内にある毛母細胞が栄養を摂ることで成長しています。ただし毛母細胞の働きは加齢と共に鈍くなってしまい、不健康な生活習慣の影響で毛細血管の血行も悪くなってしまいます。
髪の成長促進をさせるタイプの成分は、「毛母細胞の活性化」「血行促進」の目的に分類されます。
◆毛母細胞の活性化に働く有効成分 D-パントテニルアルコール(パンテノール)、アデノシン、アラントイン、ペンタデカン酸グリセリド、ステモキシジンなど |
◆血行促進に働く有効成分
酢酸DL-α-トコフェロール(ビタミンE誘導体)、ナイアシンアミド、アルギニン、ブドウカルス培養エキス、D-パントテニルアルコール、L-アルギニン、ショウブ根エキス、イチョウ葉エキス、エビネエキス、センブリエキスなど |
「抜け毛の予防」成分
抜け毛の主な原因は、男性ホルモン「テストステロン」が活性した、DHT(ジヒドロテストステロン)による影響です。DHTによる毛母細胞の働きの低下を予防するには、男性ホルモンがDHTに変換されるのを抑制することが大切です。DHTへの変換を抑制し、抜け毛を防止する育毛剤の成分は以下となります。
◆抜け毛を予防する成分 オレアノール酸、ビオチン、L-リシン塩酸塩、イノシトール、ヒオウギエキス、キャピシル、冬虫夏草エキス、t-フラバノン、ノコギリヤシなど |
抜け毛を予防する成分オレアノール酸、ビオチン、L-リシン塩酸塩、イノシトール、ヒオウギエキス、キャピシル、冬虫夏草エキス、t-フラバノン、ノコギリヤシなど
オレアノール酸、ビオチン、L-リシン塩酸塩、イノシトール、ヒオウギエキス、キャピシル、冬虫夏草エキス、t-フラバノン、ノコギリヤシなど
「頭皮環境の改善」成分
髪の成長には、頭皮環境も大きく関係しています。不衛生な頭皮環境やトラブルを抱えた頭皮環境で、健康な髪は育ちません。健康な頭皮環境を保つには、「皮脂の抑制」「炎症の抑制」「乾燥から頭皮を守る」ことが大切です。
◆皮脂を抑制する成分 ドクダミエキス、イソフラボン、ビタミンC(アスコルビン酸)、カシュウなど |
◆炎症を抑える成分 酸化亜鉛、ナイアシンアミド、イオウ、オウゴンエキス、ビワ葉エキス、サクラ葉エキス、グリチルチレン酸、トウキエキスなど |
◆保湿に働く成分 アルギニン、イノシトール、パルミトイルトリペプチド(-1、-4、-7)、アロエベラカルス培養エキス、トレハロース、加水分解シルク、1,3-ブチレングリコール、N-ステアロイルフィトスフィンゴシン、アセチルグルコミンサン、アロエエキス、加水分解エラスチン、クロレラエキス、ココナッツオイルなど |
育毛剤の効果的な使い方を知ろう
育毛剤の有効成分の見極めも大切ですが、育毛剤の効果的な使い方を知っておくことも重要です。「育毛剤は効果ない」なんて口コミを見かけますが、そもそも育毛剤の使い方を間違えているために、効果が発揮できていない可能性があります。
育毛剤の効果的な使い方
- 洗髪後の清潔な頭皮に育毛剤を塗布する
- 半乾きの髪に育毛剤を塗布する
- 適量の育毛剤を頭皮全体に塗布する
- 頭皮マッサージをして血行促進
育毛剤の用法説明に記載されていない、細かい注意点などを交えて解説していきます。
1.洗髪後の清潔な頭皮に
育毛剤は、必ず洗髪後の清潔な頭皮に塗布しましょう。毛穴に余分な皮脂や髪に整髪料が付いている状態だと、育毛剤の成分が浸透しづらくなってしまいます。
しっかりとシャンプーで洗髪して汚れを落とし、シャンプーやコンディショナーの成分が頭皮に残らないようにしっかりと洗い流してください。正しい洗髪は頭皮環境の改善につながるため、育毛剤の効果の底上げにもつながります。
正しい洗髪方法について、詳しくは「シャンプーと育毛の関係って?正しい洗髪方法で育毛促進! 」をご覧ください。
2.半乾きの髪に
育毛剤は、半乾きの髪に塗布しましょう。シャンプーで洗髪して頭皮を清潔にしたら、タオルドライ&ドライヤーで髪を7~8割程度乾かしてください。
髪が濡れた状態だと育毛剤の成分が流れ落ちてしまい、逆に乾燥した状態だと毛穴が閉じて育毛剤の成分が浸透しづらくなってしまいます。
3.育毛剤を頭皮全体に適量を
育毛剤は気になる部分だけではなく、頭皮全体に適量を直接塗布してください。というのも、頭皮は1枚の皮で繋がっているため、一部分の頭皮のみケアをしても意味がありません。
手でざっくりと髪の分け目を作り、前頭部から後頭部に沿ってまんべんなく育毛剤を頭皮に直接塗布してください。育毛剤のメーカーによって塗るタイプやスプレーするタイプがありますが、必ず用法説明書に記載されている適量を守りましょう。
4.頭皮マッサージをして血行促進
育毛剤を頭皮全体に塗布したら、血行促進のために頭皮マッサージをしましょう。あるレポートによると、1日3回1~3分のマッサージを6か月間行ったところ、頭皮マッサージを実施した人は髪のハリ・コシ・本数が増加したという結果も。
【注意】
頭皮マッサージは、育毛剤を塗布して1~2分置いて自然乾燥させてから行ってください。
育毛剤を塗布した直後にマッサージをすると、指で育毛剤を拭い落としてしまいます。自然乾燥を待つ時間がなければ冷風ドライヤーで乾かしてもOK、温風ドライヤーは育毛剤の成分が蒸発してしまうためNGです。
効果出るまでの期間は?発毛剤の併用は?よくある疑問Q&A
これから育毛剤を使う前に、知っておきたいことがいくつかあります。育毛剤でよくある疑問をQ&A形式でまとめたので参考にしてください。
Q1:育毛剤の効果が出るまでの期間はどのくらい?
育毛剤の効果を実感し始めるまでの期間は、6ヶ月~が目安です。
育毛剤の効果が現れるのは、ヘアサイクルの「休止期」の髪です。休止期にあたる髪が頭皮から出てくるのは3ヶ月程度、そして髪が伸びる速度は正常な状態で1日約0.4mmです。育毛剤を使い始めて効果が出ていても目には見えず、実際に髪が伸びて効果を実感できるのは、半年後が目安となるのです。
育毛剤は即効性がないからとすぐに諦めず、長期間かけて継続することが大切です。
Q2:育毛剤と発毛剤は併用しても良い?
育毛剤と発毛剤を併用は、おすすめしません。というのも、以下のようなデメリットが考えられるためです。
育毛剤と発毛剤を併用するデメリット
- それぞれの成分の吸収が阻害されて効果が発揮できない可能性がある
- 頭皮トラブルなどの副作用を引き起こす可能性がある
育毛剤と発毛剤は使用する目的に併せて、どちらか一方のみを使いましょう。
Q3:育毛剤と内服薬(AGA治療薬)を併用すると効果上がる?
育毛剤は副作用などのリスクがない医薬部外品のため、内服薬(AGA治療薬)の併用は基本的にOKです。ただしAGA治療薬などを服用しているのであれば、必ず主治医に育毛剤を使って良いのか相談をしてください。
Q4:育毛剤の使用をやめると効果はなくなる?
育毛剤の使用をやめると、これまで受けていた効果はなくなります。
冒頭でもご紹介した通り、薄毛や抜け毛の原因はヘアサイクルの乱れです。ヘアサイクルの乱れの根本原因を解決できていないのに、育毛剤の使用をやめると、抜け毛予防や育毛効果はなくなります。
どうしてもやめたい場合、突然やめると状態が悪化する可能性もあるので、徐々に使用頻度を減らして様子を見ましょう。
育毛剤の効果まとめ
育毛剤の効果や成分について解説してきましたが、最後に復習をしておきましょう。
- 「今生えている髪を育てる」効果がある
- 育毛剤と発毛剤は効果も目的も異なる
- 目的に合った成分を見極めるべき
- 正しい使い方を知れば効果がアップする
「育毛剤の効果がない!」という方は、発毛剤の効果を求めている・育毛剤の成分が合っていない・使い方を間違えている可能性があります。ご自身の悩みに合った育毛剤を選択し、効果的な使い方をマスターして、抜け毛予防&健康な髪を育てましょう。
おすすめは「ビタブリッドCヘアー」
育毛剤は数えきれないほどの商品がありますが、世界中で注目されている「ビタブリッドCヘアー」は試されましたか?
ビタブリッドCヘアーは、毛髪のケアだけではなく、健康的な頭皮環境に着目した薬用発毛促進剤(育毛剤)です。
毎日朝晩の2回使用することで、厳選された成分が24時間継続浸透!!
血行促進を促して頭皮の活性化を目指すだけではなく、絶えず発毛促進へと導いてくれる新技術が特徴です。
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