美容師が説く！髪と地肌が変わるシャンプーとドライヤーのAtoZ

2021/09/17Customer only

いつも何気なく選び、何気なく行いがちなシャンプーとドライヤー。毎日のルーティンだからこそ、自分に合ったもので正しく行うことが、今と未来の頭皮環境を左右します。

今さら聞きにくいシャンプーとドライヤーの基本を、美容師の北村亮さんに教えていただきました。

Lano by HAIR
店長　北村 亮さん
美容師歴9年。カットだけで骨格のコンプレックスを解消し、誰でも簡単にフィットする扱いやすさを考えたカットで支持を集める。ゲストのライフスタイルによりそった、丁寧なカウンセリングがモットー。

シャンプー選びの要は洗浄成分

抜け毛の原因は遺伝や食生活などさまざまですが、「頭皮への刺激」もその一つです。毎日のヘアケアの中で、とくに刺激になりやすいのがシャンプー。洗浄力が強すぎると炎症を引き起こして、頭皮環境を悪化させてしまいます。

頭皮にやさしいシャンプー選びは、

○汚れはきちんと落としつつ、必要な皮脂は落としすぎないこと
○頭皮に刺激を与えないこと

がポイントになります。

シャンプーには大きく分けて高級アルコール系、アミノ酸系、石けん系、ベタイン系があり、洗浄力や刺激性、価格などに違いがあります。市販品のシャンプーを選ぶときは、パッケージの成分表示で、どの洗浄成分が使われているかチェックしてみてください。洗浄成分は「水」の次に記載されていることが一般的です。

ベタつきが気になる人は高洗浄力タイプ

高級アルコール系、石けん系は洗浄力が強く、脂っぽい頭皮の人はスッキリ洗えます。ですが人によっては刺激を感じ、炎症を起こす可能性もあります。頭皮のかゆみや赤みが気になる人は、シャンプーを見直してみるといいですね。

頭皮をやさしく洗うなら低刺激タイプ

アミノ酸系やベタイン系の洗浄成分は比較的高価ですが、洗浄力がほどよく低刺激です。美容室専売のシャンプーも、アミノ酸系が多いんですよ。抜け毛・薄毛が気になる人には、アミノ酸系シャンプーをおすすめします。

ビタブリッドCのスカルプシャンプーは、アミノ酸系とベタイン系を使用しているんですよね。洗浄力と保湿力のバランスがよく、頭皮をいたわる処方になっていると思います。

シャンプーは毎日しないほうがいい？

ワックスなどの整髪料をつけていない人であれば、シャンプーを使うのは2～3日に1回でも大丈夫です。ただし湯シャン（お湯だけで洗うこと）は毎日行いましょう。湯シャンをしないと毛穴に古い皮脂が残って、ベタつきやにおい、抜け毛の原因になります。

また頭皮にやさしいシャンプーで正しく洗えていれば、毎日洗っても抜け毛を悪化させることはありません。正しい洗い方の基本は次の3つです。

毛髪ではなく頭皮を洗う
ワックスなどの整髪料を使っている場合を除き、毛髪についた汚れの大半はお湯で落ちます。シャンプーでは、お湯だけでは落としきれない頭皮の皮脂汚れを落としましょう。

指を少しずつ動かして洗う
指の腹をぴったり頭皮に沿わせて、指を少しずつ動かしながら、優しい力で洗ってください。市販のシャンプーブラシを使っている人もいると思いますが、ブラシが硬いものは頭皮を傷つけがちです。ワンコインで買えるようなものは避けたほうがいいでしょう。

よくすすぐ
低刺激な洗浄成分であっても、すすぎ残しは頭皮のかゆみや湿疹などの原因になります。また洗浄成分がキャッチした汚れも残ってしまうので、頭皮も髪もよくすすいでください。

短い髪にもドライヤーは必要

濡れた髪を放置すると雑菌が繁殖しやすくなり、頭皮の刺激につながります。また毛髪の表面は「キューティクル」がうろこ状に重なっているのですが、濡れた髪はキューティクルが開いた状態です。そのまま寝ると枕で擦れて髪が傷み、ツヤがなくパサついてしまいます。

自然乾燥だとボリュームが出ず ペシャッとしますし、男性もドライヤーで乾かしたほうがいいですよ。

高いドライヤーは何が違う？

最近は髪を乾かすだけでなく、髪質改善もできる高価格帯ドライヤーが増えていますね。イオンを発生させる技術を搭載して、髪にうるおいを与えたり保護したりするものです。パーマやカラーで髪の傷みが気になる人に人気ですが、抜け毛予防や発毛促進などの効果はありません。

手早く髪を乾かすことに的を絞るなら、風量の大きさをチェックしましょう。1.3㎥/分以上を目安にしてみてください。

ツヤとボリュームがアップするドライヤーのかけ方

まずは乾きにくい根元から乾かしましょう。髪を指でかき上げて、 空気を入れるようにすると、早く乾いてボリューム感も出ます。

頭頂部のパックリ分け目が気になる人は、分け目の反対方向から（分け目が左なら右から）乾かし始め、左右交互に風を当てると目立たなくなります。

ドライヤーと距離が近いと熱でダメージを与えるので、約20cm離すようにしてください。

8割ぐらい乾いてきたら、仕上げは斜め45度上から風を当てます。こうすると開いていたキューティクルが閉じて、髪を傷めにくくツヤもでますよ。

ドライヤーと育毛剤は１セットで習慣に

髪を乾かしたらすぐ育毛剤をつけて、頭皮のマッサージをするのがおすすめです。抜け毛が多い人は共通して、頭皮が硬いんですよね…。マッサージで頭皮をやわらかくすると、血行がよくなって抜け毛予防につながります。

1週間に1回ぐらいヘッドスパに通うのがベストですが、それはなかなか難しいですよね。自宅で毎日1～ 2分であっても、毎日継続することが重要です。最低でも3か月ぐらい継続すると、髪の変化を実感する方が多いですよ。

朝は育毛剤をつける前に軽くブラッシングすると、血行がよくなって成分が行き渡りやすくなります。頭皮を傷つけないように、クッション性のある先端が柔らかいブラシがおすすめです。

スカルプシャンプーも育毛剤も、使ってすぐに効果を実感するものではありません。頭皮に赤みやかゆみが出ず、使って気持ちがいいと感じるなら、ぜひ継続してみてください。

 

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