脳に良い理想的な1日の過ごし方~朝・昼・晩~
最近物忘れがひどい・・・人の名前が出てこない、よく物を失くすなどでお悩みではないでしょうか。
年齢とともに記憶力や判断力は衰えていくと考えられています。
では、いつまでも活力に溢れ、年齢を感じさせない人とそうでない人の違いはなんでしょう?それは、日々の生活習慣に違いがありました!
そこで今回は脳に良い理想的な1日の過ごし方についてご紹介します。
この記事の監修者
医療法人 ブレインクリニック妻沼 理事長・院長
1986年新潟大学医学部卒業後、新潟大学脳研究所脳神経外科学部門入局。富山県立中央病院,新潟大学医歯学総合病院脳神経外科、米国メイヨ—クリニック、山形県立中央病院脳神経外科等で勤務後、2014年7月よりブレインクリニック妻沼を開業。日本脳神経外科学会専門医、日本神経内視鏡学会技術認定医を取得。
※本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨しているわけではございません。
脳は何歳からでも若返る?脳の持つチカラとは
実は「脳は何歳からでも若返る」というのは夢物語ではありません。
脳にはシナプスの可塑性があります。
脳のシナプスの可塑性とは、私たちの脳が経験や学習を通じて、神経細胞間のつながりを変化させる能力のことです。
この性質によって、私たちの脳は学習能力の向上・記憶の形成・脳の回復力・適応能力の向上ができるようになります。
では、シナプスの可塑性を高めるためにはどうすれば良いでしょうか?
シナプスの可塑性を高めるためには
シナプスの可塑性を高めるためには下記のようなことが効果的です。
- 新しいことを学び、多様な経験をする: 新しいことに挑戦することで、脳は新しい神経回路を築き、活性化します。興味のあることに挑戦することが大切です。
- 質の高い睡眠: 睡眠は、脳が記憶を定着させ、シナプス(脳の神経細胞同士が連絡する接点)を強化する上で非常に重要です。
- 健康的な生活: 栄養バランスの取れた食事、適度な運動、ストレスをため過ぎないなど、健康的な生活を送ることで、脳の機能を最適な状態に保つことができます。
- 社会的な交流: 人との会話・交流は、脳の活性化を促し、認知機能の低下を予防する効果が期待できます。
脳に良い理想的な1日とは?
脳に良い理想的な1日の過ごし方をご紹介します。
脳に良い朝の過ごし方
「朝活」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
朝は、脳の情報処理能力が高まっている状態なので、効率的に活動することができます。
さらに、下記のような習慣をつけると活力的な1日を過ごすことができます。
- カーテンを開けて朝日を浴びる:脳のセロトニン(覚醒・幸福感)の分泌を高め、メラトニン(睡眠導入・維持)の分泌を抑えます。
- 朝食を取る:食べることで脳を刺激し、食べたものは脳のエネルギー源となります。
- 軽い運動:ラジオ体操やストレッチ、ヨガなど軽い運動をすることで血行を良くし、脳への酸素供給量を増やします。
- 目標設定:小さなことで構いませんので1日の目標を設定することでやる気をアップさせます。
脳に良い日中の過ごし方
日中は、活動と休息をバランスよく取って過ごすことが大切です。
脳を刺激する
- 仕事・趣味に打ち込む:仕事・趣味に打ち込み脳を刺激しましょう。
- 新しいことに挑戦する:新しい趣味や勉強に挑戦する・対人関係を広げるなどし、多様な経験を積みましょう。様々な経験をすることで、脳は多角的な視点で物事を捉えることができるようになります。
- 創造的な活動をする:音楽を聴く、絵を描くなどの創造性を刺激する活動をしましょう。いつもと違うお化粧やおしゃれをするなどもおすすめです。
脳を休ませる
- 適度な休憩:仕事などで緊張状態が長く続くのはよくありません。こまめに休息を取り、リラックスできる時間を作るようにしましょう。
- 短時間の昼寝:年齢を重ねると、長時間熟睡することが難しくなります。無理に夜長時間寝ようとせず、足りない分を昼寝の昼寝で補いましょう。ただし、長時間の昼寝は夜の睡眠の質に影響するため30分程度にとどめましょう。
その他にも、バランスの取れた食事・身の回りの整理整頓や適度な運動・散歩は脳に良い環境作りに効果的です。
脳に良い夜の過ごし方
夜は「質の良い睡眠」をとることが大切です。
質の良い睡眠をとるためには、下記のような点に気を付けましょう。
- デジタルデトックス:寝室ではスマートフォンやパソコンの画面を見るのを控えましょう。
- 入浴:就寝の1~2時間前に、ぬるめのお風呂に入ると、体温が少し下がってリラックス効果が得られます。
- リラックスできる環境づくり:アロマオイルを使う、寝室を静かで暗く、涼しい環境にするなど環境を整えましょう。
- カフェインやアルコールを控える:日中も含めてカフェインやアルコールを取りすぎると睡眠の質を下げてしまいます。
- 夕食を寝る3時間以上前までに取る:寝る3時間以上前に消化に良いものを食べるのが理想です。
睡眠についてはバックナンバー「睡眠不足だと認知症になりやすい!?睡眠と脳の関係ウソ?ホント?」もご覧ください。
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