スキンケアの正しい順番は?朝と夜で異なる理由&パック方法を解説

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日頃スキンケアをされている方は、洗顔をした後に化粧水を付けて、最後に乳液を付けているという方は多いでしょう。

しかし、ザックリとしたスキンケアの基本は知っていても、化粧水や乳液、はたまた美容液やブースター(導入美容液)を使用するとなると、どの順番で付けるべきなのか分からないという方は多いはずです。

 

今回の記事では、スキンケアの順番をテーマに、基本的なスキンケア方法から朝と夜のスキンケアの違い、意外と悩むパックの使用順番について解説します。

スキンケアの基本を見直したい方から、何から始めたら良いかわからない初心者の男性までぜひ参考にしてください。

この記事の監修者

千原 良友

ノリス美容クリニック院長

奈良県立医科大学卒業。泌尿器科医として臨床に従事する傍ら、南カリフォルニア大学、国立がん研究センター研究所等でエピジェネティクス、幹細胞の研究に従事。

令和4年にはノリス美容クリニックを開設し、幹細胞の知識を生かした肌再生医療に取り込んでいる。

本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨している訳ではございません。

スキンケアの順番は「水分量が多いものから」が基本

スキンケアアイテムの中でもよく耳にするのは化粧水と乳液ですが、化粧水は水分が多く、乳液は油分が多いのが特徴です。

このようにスキンケアアイテムには、水分が多いものと油分が多いものがあります。

まずは水分の多いアイテムで肌の水分補給を行い、その後に油分の多いアイテムで水分を逃がさないように蓋をするというのがスキンケアの基本的な考え方です。

アイテムごとに順番が異なる場合もあるため注意が必要ですが、迷ったら水分量の多いものから塗りましょう。

各アイテムの役割

スキンケアアイテムは種類が豊富ですが、それぞれの役割は以下の通りです。

アイテム 役割
クレンジング メイクを落とす
ブースター(導入美容液) 化粧水の前に塗ること化粧水を肌に浸透しやすくさせる
化粧水 肌の水分補給
美容液 目的・肌悩み別に特化した成分をプラスする
乳液・クリーム 補給した水分を蒸発させないようにする
日焼け止め 紫外線から肌を守る
美容パック 保湿、美容成分の浸透、老廃物の除去など(スペシャルケア)

アイテム別に解説します。

クレンジング

クレンジングとは、メイク汚れを落とすためのアイテムです。

男性でも、石鹸だけでは落ちない日焼け止めを使用している場合はクレンジングを使う必要があります。

メイクの濃さや自分の肌に合ったものを

クレンジングは、オイル・バーム・ジェル・クリーム・ミルク等のタイプがあります。メイクが濃い日はオイル、薄い日はミルクなど、メイクの濃さや自分の肌に合ったものを使用しましょう。

洗顔の前に乳化を

乳化とは、本来なじむことのない水分と油分が混ざり合って白濁する現象です。クレンジングを乳化させることで汚れを落としやすくなるだけでなく、肌への負担が軽減します。

クレンジング剤を塗った後は、水を2、3滴ほど手に取ってなじませましょう。

ブースター

導入美容液(ブースター)とは、化粧水の成分を肌に浸透させやすくするアイテムです。化粧水の浸透が悪いと感じた際に使用するものですが、必須アイテムではありません。

化粧水

化粧水は肌の水分補給を目的として使用します。主な成分は水であり、保水力のある美容成分なども含まれています。自分の肌悩み、肌質にあった成分が配合された化粧水を選びましょう。乾燥肌の方におすすめの成分はヒアルロン酸やセラミドです。

美容液

肌質や肌悩み、目的に合わせて集中的に肌をケアするためのアイテムです。日常使いするものから特別な日に使うものまで様々な種類があるため、自分に合った成分のものを選びましょう。

使用の順番や使用方法も商品によって異なるため、きちんと説明を読んでから使用しましょう。

乳液・クリーム

乳液は化粧水などで補給した水分を逃さないために肌に蓋をする役割があります。肌をやわらかくする効果もあります。

より油分が多くテクスチャーが固いアイテムがクリームです。目元専用のアイクリームなど部分的なアイテムもあります。肌質・目的に合わせて使用しましょう。

日焼け止め

日焼け止めは、肌を紫外線から守るものです。紫外線は365日天候を問わずに降り注ぎます。そのため基本的に朝は毎日必ず日焼け止めを塗るのがおすすめです。また、焼け止め効果のある下地を使うという方法もあります。

ただし、日焼け止めはSPFが高ければ良いというわけではありません。一定以上のSPFになると、紫外線の防御率はほとんど変わらないと言われています。SPFの高さにこだわるよりも、こまめに塗り直すことを意識しましょう。

美容パック

美容パックは、保湿や老廃物の除去など目的・肌悩み別に肌をケアするためのアイテム。毎日使う必要はないため、スペシャルケアをしたいときに取り入れましょう。

美容パックはタイプごとに特徴が異なる点には注意です。

シートタイプは化粧水の後に使うものが多い

顔全体をケアするシートタイプの美容パックは化粧水の後に使用するものが多いです。事前に化粧水でうるおいを与えることで、パックの美容成分が肌に浸透しやすくなります。

洗い流すタイプのパックは洗顔後すぐに使うものが多い

洗い流すタイプの美容パックは、化粧水を塗る前に使用するものが多いです。肌に汚れが付着していると有効成分の浸透を妨げるので必ず洗顔の後に使用しましょう。

スリーピングパックは寝る前に使うものが多い

スリーピングパックはその名の通り、寝ている間に有効成分を浸透させるタイプの美容パックです。一連のスキンケアを行った後に、寝る前に使用しましょう。

【番外編】正しい洗顔方法

スキンケアアイテムは沢山の種類がありますが、スキンケアの基本は洗顔です。洗顔の目的は付着した汚れ・余分な角質・皮脂を落とすことですが、ゴシゴシこするのはNGです。

洗顔の手順は下記を参考にしてください。

  • 手を清潔にする
  • 顔をぬるま湯で洗う
  • 適量の洗顔料を手に取り、泡立てネットなどを使用してたっぷりの泡を作る
  • 泡を肌にのせ、優しく洗う
  • ぬるま湯を手ですくって最低でも10回はすすぐ
  • 優しく水分拭き取る

洗顔の肝は「たっぷりの泡を作ること」。手ではなく、泡を使う意識で優しく洗うようにしましょう。

朝と夜ではスキンケアの目的・使用アイテムが異なる

朝と夜ではスキンケアの目的が以下のように異なります。

・寝ている間に付着したほこりや余分な皮脂を落とす

・日中の外的刺激から肌を守る

・1日のメイクや汚れを落とす

・日中の外的刺激のケア

目的が異なるため、使用するアイテムも若干異なります。

朝のスキンケア

目的

朝のスキンケアの目的は、寝ている間に付着したほこりや余分な皮脂を落とすこと。そして、日中の外的刺激(外気・紫外線・ほこりなど)から肌を守ることです。

 順番

①洗顔

②ブースター(導入液)

③化粧水

④美容液

⑤乳液

⑥クリーム

⑦日焼け止めや化粧下地

まずは洗顔で古い角質や余分な皮脂、ほこりや汚れを落としてから、化粧水で水分を補給。その後、乳液やクリームで水分を閉じ込めます。その後、日中の刺激から肌を守るために日焼け止めや日焼け止め効果のある化粧下地を使用しましょう。

 

朝は忙しいですが、洗顔・化粧水・乳液(クリーム)・日焼け止めは必ず使用しましょう。その他のアイテムは必要に応じて使用してください。

夜のスキンケア

目的

夜のスキンケアの目的は、1日のメイクや汚れを落とすこと。そして、日中の外的刺激による肌ダメージのケアです。

順番

朝と夜のスキンケアの順番は基本的に同じです。水分量の多いアイテムから使用しましょう。

①クレンジング

②洗顔

③ブースター(導入液)

④化粧水

⑤美容液

⑥乳液

⑦クリームやアイクリーム

 

まずはクレンジングと洗顔でメイクや汚れを落とします。メイクをしない男性でも石鹸で落ちないタイプの日焼け止めを使用している場合は、クレンジングが必要です。パックを使用する場合は種類によって使用方法が異なるため、説明を確認しましょう。

メイクをする方はクレンジング、それ以外の方も化粧水と乳液(クリーム)は必ず使用しましょう。正しい順番で使用して、日中の汚れをしっかり落とし、昼に受けた肌ダメージをケアしましょう。

男性にもスキンケアは必要

スキンケアは女性にだけ必要なものではありません。

男性の肌の水分量は女性の約半分と乾燥しやすく、皮脂量が多いという特徴もあるため、洗顔と保湿は非常に大切です。

メイクをしないので紫外線のダメージを受けやすく、髭剃りも刺激となり頻繁に肌荒れを起こす方もいるでしょう。

 

今までスキンケアを行っていなかった男性もぜひ、この機会にスキンケアにチャレンジしてください。