日焼け止めで肌荒れしてしまう理由と肌荒れした後の対処法

Skincare

日焼け止めは夏に限らず、一年中使用している方も多いのではないでしょうか。

しかし、自分の肌に合わない日焼け止めを使用していると肌荒れにつながります。また、たとえ自分の肌に合っていたとしても使い方が間違っているために肌が荒れることもあります。

今回は日焼け止めと肌荒れの関係について詳しく解説します。

この記事の監修者

佐藤 留美
朝倉医師会病院内科

経歴

藤崎メディカルクリニック 副院長 2002年久留米大学医学部卒業後、久留米大学病院で研修医として勤務。現在は同大学の関連病院で呼吸器科・感染症科・アレルギー科として勤務する傍ら、2023年10月より藤崎メディカルクリニック 副院長に就任。
医学博士、日本内科学会認定医・総合内科専門医、日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医、日本感染症学会感染症専門医・指導医、日本化学療法学会化学療法認定医・指導医、日本結核病学会抗酸菌症認定医・指導医、日本アレルギー学会アレルギー専門医等を取得。

※本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨している訳ではございません。

なぜ日焼け止めを塗ると肌荒れしてしまうのか?

まずは、日焼け止めの使用で肌荒れが起きてしまう代表的な4つのケースをご紹介します。

ケース① 紫外線吸収剤を使用している日焼け止めを使っている

あまり知られていませんが、日焼け止めに使用される紫外線防止剤には「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の2種類があります。紫外線吸収剤は紫外線を熱などのエネルギーに変えるのに対して、紫外線散乱剤は紫外線を反射させることによって肌を守ります。

そして、紫外線吸収剤を使用している日焼け止めは紫外線カット効果が高い反面、比較的刺激が強いために、敏感肌の方が使用すると赤みやかゆみといった症状が出てしまう可能性があります。

紫外線吸収剤が使用されていない日焼け止めには「ノンケミカル処方」「紫外線吸収剤不使用」などと表記されていることが多いですが、そうでない場合は配合成分をチェックするようにしましょう。

【紫外線吸収剤(ケミカル)の成分表示例】

  • メトキシケイヒ酸オクチル
  • メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
  • ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸オクチル
  • t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
  • ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル
  • オクチルトリアゾン
  • パラアミノ安息香酸
  • パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル など

【紫外線散乱剤(ノンケミカル)の成分表示例】

  • 酸化チタン
  • 酸化亜鉛 など

比較的肌に優しい紫外線散乱剤タイプの日焼け止めでも、酸化亜鉛は金属アレルギーの方は肌荒れを招く可能性があるのでご注意ください。

なお、紫外線吸収剤タイプの日焼け止めは白浮きしにくい、伸びがいいというメリットもあります。最近ではコーティングをして肌への負担を軽減しているものもあるので、敏感肌でも一度試してみるのはアリでしょう。

SPF、PAが高い=紫外線吸収剤が使われている可能性がある

日焼け止めにはその効果を表した指数「SPF」「PA」が表示されています。

SPF:肌に炎症を起こさせる紫外線(UV-B)の防止効果を示した数値
⇒ 1~50の数値で表示され、50を超えるものは「SPF50+」と表示
PA:肌を黒くする(UV-A)の防止効果を示した指標
⇒ 「+」~「++++」の4段階で表示

そして、基本的にSPF、PAが高いほど肌への負担は大きいと言われています。なので、「日常使いならSPF30、PA++程度のものがおすすめ」と言われることもありますが、これは半分正解で、半分不正解です。

というのも、SPF、PAが高いものは先述した紫外線吸収剤を使用しているケースがあり、肌への負担が大きいというイメージが定着したのです。肌への負担がSPF、PAの数値では決まらないということは覚えておきましょう。

ケース② 日焼け止めを落とし残している

日焼け止めはきちんと落とさないと毛穴が詰まってしまい、肌荒れを招きます。なので、日焼け止めを選ぶ際は「落としやすさ」も重要なポイントとなります。

「クレンジング不要」
「石鹸で落ちる」
「お湯で落ちる」

“落としやすい日焼け止め”には、上のような文言がパッケージに表記されていることが多いです。

日焼け止めの正しい落とし方

日焼け止めは水だけでは完璧に落とせないことが多く、基本的にはクレンジングを使って落とすのが正解です。※「クレンジング不要」などと書かれているものは例外

クレンジングを使用するときはゴシゴシ擦るのではなく、優しくマッサージをするように日焼け止めを落としましょう。

なお、オイルクレンジングは洗浄力が強い反面、肌が乾燥しやすくなるので使用した後は乳液などで保湿するようにしましょう。

ケース③ 塗り方が間違っている

日焼け止めは塗り方にも注意が必要です。日焼け止めをきちんと塗れていないと紫外線のダメージをもろに受けるので、当然肌は荒れてしまいます。

日焼け止めを肌に塗る前に、手のひらで擦り合わせてから肌に塗る方がいますが、これは均等に塗れているようで、実際はムラになりやすく、薄くなってしまうので十分に紫外線のダメージをカットすることはできません。

日焼け止めは肌に直接塗りましょう。額・鼻・左右の頬・あご・こめかみを中心に置き、それを全体に伸ばしていくように、丁寧に優しく塗るのが正解です。

乾燥肌の方は日焼け止めを塗る前に保湿をしていないと、肌の保水バランスが崩れてしまうリスクがあるので、保湿成分が配合された日焼け止めを選ぶのもいいでしょう。

また、当然ですが日焼け止めは化粧下地の前に塗るようにしましょう。

ケース④ 自分に合ったテクスチャの日焼け止めを使っている

 

日焼け止めの塗りやすさ、着け心地といったテクスチャも重要です。

前述したように、乾燥が気になる方はジェルタイプやローションタイプ、クリームタイプの保湿成分が配合された日焼け止めがおすすめ。

ジェルタイプやローションタイプの日焼け止めは、サラッとした使用感でノビも良いので肌を必要以上に摩擦することなく塗ることができます。ただし、ノビが良い日焼け止めは紫外線吸収剤を使用していることが多いことはお忘れなく。

敏感肌の方は、クリームタイプやミルクタイプの日焼け止めがおすすめです。クリームタイプは塗り広げにくい場合もあるので、化粧水や乳液を加えてから使うのもいいでしょう。

また、激しい運動をする、大量の汗をかく場面では、水で落ちにくい「ウォータープルーフ機能つき」の日焼け止めがおすすめです。ただし、使用後はクレンジングを使ってしっかり落としましょう。

なお、背中など日焼け止めを塗りにくい箇所にはスプレータイプを使うのもいいですが、ムラになりやすいため、メインではなく、あくまで補助として使用しましょう。

肌荒れしないための日焼け止めの使い方・選び方

日焼け止めを使用するにあたって、肌荒れを起こさないための注意点は以下の2つです。

  • こまめに塗り直す
  • まずはテストをする

こまめに塗り直す

まず、日焼け止めを使用しているかぎりは紫外線ダメージによる肌荒れは避けたいものです。日焼け止めは汗や摩擦で落ちてしまうので2~3時間ごとに塗り直さないと、UVカット機能を維持することはできません。

日焼け止めは朝に塗って終わりではなく、外出先でも塗り直せるように持ち運びましょう。

まずはテストをする

前章ではケース別に選ぶべき日焼け止めを解説しましたが、実際に自分の肌に合っているかどうかは使ってみないとわかりません。ドラッグストアの日焼け止めコーナーにはサンプル品があるので、購入前に実際に使ってみるのがおすすめです。

その際もはじめから顔に塗るのではなく、二の腕などでパッチテストをするのがいいでしょう。

日焼け止めで肌荒れしてしまったときの対処法

 

日焼け止めによる肌荒れには、以下のような症状があります。

  • カサカサ
  • ピリピリ
  • かぶれ
  • ニキビ
  • 赤み
  • かゆみ
  • ブツブツ

上記のような症状が出た際の対処法について解説します。

使用をやめる

 

肌荒れが起きた場合、まずは治療を最優先して、日焼け止めの使用をストップしましょう。使用し続けると肌荒れが悪化する可能性があります。実際、肌荒れの原因が日焼け止めであるかどうかを特定することは難しい(他の要因もあるケースが多い)ですが、とにかく使用しないのが賢明です。

日焼け止めを使用しないなかでも紫外線のダメージを極力受けないために、サングラスや帽子、日傘を使ったり、日陰を歩くなどして対策しましょう。

日焼け止めの使用をやめなくてもいいケース

露骨に肌荒れしているわけではなく、肌の調子が悪いくらいなら継続して日焼け止めを使用しても問題はありません。ただし、ケミカルフリーの日焼け止めに換えるのがいいでしょう。

保湿をする

肌荒れが起きているときは、とにかく「保湿」が必須。肌のバリア機能が弱まり、刺激に対して敏感になっている状態なので、保湿をしてバリア機能を高めましょう。

また、日焼け止めによる肌荒れも基本的なスキンケアが間違っている可能性もあるので、これを機に見直すのもいいでしょう。とくに数あるスキンケアアイテムのなかで、日焼け止めを塗る順番が正しいかどうかは確認すべきポイントです。

スキンケアの順番については「スキンケアの正しい順番は?朝と夜で異なる理由&パック方法を解説 」をご覧ください。

日焼け止めと肌荒れの関係についてQ&A

日焼け止めでニキビはできる??

A. 肌に合っていない日焼け止めを使用するとニキビの原因になります。

肌に合っていないだけでなく、日焼け止めを長時間塗りっぱなしで放置していると毛穴が詰まってしまい、ニキビが発症する可能性が高まるので、しっかり落とすように心掛けましょう。

肌荒れしないためには日焼け止めをあまり塗らない方がいい??

A. 日焼け止めを塗らないリスクの方が大きいです。

紫外線ダメージはくすみやシワのもとになるため、日焼け止めを使用して紫外線をしっかりカットしましょう。また、ニキビも紫外線によって悪化するので、悪化を防ぐ目的でも日焼け止めは塗りましょう。

子どもは日焼け止めを使用しない方がいい?

A. 使用しても問題ありません。ただし、刺激が少ない日焼け止めを使用しましょう。

太陽光は成長に欠かせないビタミンDを合成するため、太陽光を浴びることは子どもの成長には欠かせません。しかし、過度な日焼けは肌トラブルを招くので刺激の少ない日焼け止めを使用しましょう。「ベビー用」「キッズ用」と表記された日焼け止めがおすすめです。

美容液UV「オール デイ トーンアップ UV ディフェンス」

紫外線対策と並行して、美容ケアもしたい方におすすめなのが「オール デイ トーンアップ UV ディフェンス」。

ポイント① 美容成分を配合したUVクリーム

オール デイ トーンアップ UV ディフェンスは、肌に潤い、ハリを与える5種類のペプチドを配合。紫外線のダメージで失われやすい水分をキープできます。

ポイント② 軽やかな塗り心地

潤いを守りながらもベタつかないテクスチャなのも魅力。さらりとした仕上がりと肌の潤いキープを両立したUVクリームです。

ポイント③ ノンケミカル処方

紫外線吸収剤を使用しておらず、肌に優しい設計となので、安心してお使いいただけます。

 

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