ビタミンの種類と働き一覧表~肌トラブル別に効くビタミンガイド~

Skincare

美肌にはもちろんのこと、健康にも欠かすことができないビタミン。ビタミンCにビタミンA、ビタミンEなどなど、それぞれがお肌に良い作用を及ぼしてくれます。また逆に不足すると、肌トラブルを招きます。

 

とはいえ、ビタミンは種類が多いので、何が何やらよく分からない方も多いのではないでしょうか。

 

この記事ではビタミンの種類と働きを一覧表でまとめました。

それぞれのビタミンが肌に与える影響、反対に肌トラブルから摂取すべきビタミンを調べられる逆引き一覧まで紹介します。

この記事の監修者

 

吉岡 容子

医療法人容紘会高梨医院院長

東京医科大学医学部医学科を卒業後、麻酔科学講座入局。麻酔科退局後、明治通りクリニック皮膚科・美容皮膚科勤務。院長を務め、平成24年より医療法人容紘会高梨医院皮膚科・美容皮膚科を開設

 

本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨している訳ではございません

ビタミンの種類と働き一覧表

 

各種ビタミンについて、肌への影響や含有量が多い食べ物などをまとめました。

 

ビタミンの種類
(別名)
肌への働き 欠乏したとき 食材 推奨量(もしくは目安量)~耐用上限量
A

(レチノール)

保湿

新陳代謝促進

乾燥肌に傾く

角層が厚くなる

爪や毛がもろくなる

レバー、バター、卵、牛乳、ほうれん草、人参、かぼちゃ、小松菜、春菊など 850μgRE~2,700μgRE
B1

(チアミン)

以下のB群(ビオチンまで)の働きを助ける 以下のB群(ビオチンまで)の働きが下がる レバー、豚肉、大豆など 1.4mg~
B2

(リボフラビン)

新陳代謝を盛んにする

皮膚や粘膜の健康維持

外部刺激に弱くなる レバー、豚肉、大豆、牛肉、うに、卵、牡蠣など 1.6mg~
ニコチン酸

(ナイアシン)

日光の害を防ぐ 日光に過敏になる まぐろ、たらこなど 15mgNE~85mg
ビチオン 皮膚や粘膜の維持 外部刺激に弱くなる しいたけ、きくらげ、レバーなど 50㎍~
パントテン酸 皮膚や粘膜の健康維持 外部刺激に弱くなる レバー、しいたけ、ブルーチーズなど 5㎎~
葉酸 新陳代謝を盛んにする くすみが出やすくなる ブロッコリー、きな粉、海藻など 240㎍~
B6

(ピリドキシン)

肌荒れの予防 肌が荒れやすくなる

フケが増える

レバー、豚肉、牛肉、鶏肉、さんま、バナナ、アボカドなど 1.4mg~60mg
C

(アスコルビン酸)

抗酸化作用

メラニン色素の生成を抑える

コラーゲンの産生に役立つ

シミ・くすみが出やすくなる

ハリが損なわれる

傷跡が目立ちやすい

レバー、じゃがいも、牛乳、柑橘類、トマト、大根おろし、パセリ、にら、イチゴ、など 100mg~
D

(カルシフェロール)

ターンオーバーをサポートして、健康的な肌を保つ 骨軟化症によるシワやたるみ さけ、マグロ、しらすなど 5.5μg~50μg
E

(トコフェロール)

抗酸化作用

新陳代謝を盛んにする

寒冷刺激に弱くなる

手足が冷える

シミやシワを誘発する

アーモンド、胚芽米など 7mg~900mg
K

(フェロキノン、

 

ダメージ修復のサポート ダメージの修復が遅くなる 納豆、小松菜、ほうれん草など 75㎍~

※参考:美容の皮膚科学(改定9版 南山堂)

 

ダイエットや体作りへのビタミンの働きについては「ダイエットや体作りに必要なビタミンは何?おすすめの栄養素を紹介!」をご覧ください。

ビタミンの種類と肌への効果

それでは、各ビタミンについて詳しく見ていきましょう。

まず、ビタミンは大きく「油溶性」と「水溶性」に分けられます。

 

油溶性のビタミンは1日に排出される量に限界があるため、とりすぎはよくないとされています。逆に、水溶性のビタミンはどれだけ摂取しても尿から排出されてしまうため、摂り過ぎて体に悪影響を及ぼす心配はあまりありません。

油溶性ビタミンの肌への効果

油溶性ビタミンにはビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKがあります。なかでも、とくに肌に影響が大きいのがビタミンAとビタミンEです。

ビタミンA(レチノール)

 

ビタミンAは体の寒さへの抵抗力を高めるビタミンです。

また、油溶性のため、脂肪分のある食物にしか含まれていません。この点は後述するビタミンEも同じです。

 

ビタミンAの欠乏はすなわち油分の欠乏でもあるため、ビタミンAが欠乏すると肌が乾燥します。油分の影響だけでなく、ビタミンAが欠乏すると汗腺や脂腺の機能が低下して、皮脂膜が減少したり角化が不完全になるため、保湿能が下がると考えられます。

ビタミンE(トコフェロール)

 

ビタミンEは抗酸化剤として働くとともに、皮膚の小動脈をひろげて血液循環を良くします。その結果、皮膚の新陳代謝がよくなります。

「若返りのビタミン」とも呼ばれており、不足すると血行不良を招き、結果としてシミやシワ、くすみの原因となります。

水溶性ビタミンと肌への効果

水溶性ビタミンのなかで肌に影響が大きいのはビタミンB群とビタミンCです。

B1(チアミン)

ビタミンB1は直接的な肌への影響はありませんが、他のビタミンB群の働きを助けるのが主な働きです。

B2(リボフラビン)

 

ビタミンB2は「美容ビタミン」といわれるほど美肌への影響が大きいビタミンです。

ビタミンB2は皮膚の新陳代謝を活性化することで、透明感のある肌、ハリのある肌に導きます。

 

ビタミンB2が不足すると、肌の外部からの刺激に弱くなります。日光の刺激で赤くなりやすくなったり、男性では剃刀負けによる毛穴の炎症が起こりやすくなります。

 

ビタミンB2はアルコールとともに分解されてしまうため、お酒をたくさん飲む人は不足しやすくなります。また、動物性食品に多く含まれるため、菜食主義の人も不足しがちになるので注意しましょう。

ニコチン酸(ナイアシン)※別称「ビタミンB3」

ニコチン酸は、皮膚の機能の保持と、皮膚の血液循環をよくします。

 

ニコチン酸が不足するととくに日光に過敏になり、ダメージを受けやすくなります。

また、血液循環が低下してしまい、肌のターンオーバーが遅くなったり、手足の冷え、しもやけなどが起こりやすくなります。

 

また、ニコチン酸は神経伝達物質のひとつで精神を安定させるといわれているセロトニンの生成をサポートします。つまり、メンタルにも大きな影響を及ぼす栄養素なのです。心の健康のためにも意識的に摂取しましょう。マグロなどの魚介類をはじめ、肉類、きのこ類、穀類に多く含まれています。

B6(ピリドキシン)

ビタミンB6にはターンオーバーを促す作用があり、肌荒れの予防に役立ちます。実際、ニキビ治療薬や肌荒れの薬としても用いられています。とくに、脂性肌のトラブルにはビタミンB6が有効とされています。

 

ビタミンB6は体内でも作られるため、不足状態にはなりにくいのですが、欠乏すると、脂漏性皮膚炎になりやすく、フケが増えるとも言われています。

 

ビタミンB6を多く含む食品としては、レバー、鶏のささみ、マグロ、さんま、バナナ、アボカドが挙げられます。

ビタミンC(アスコルビン酸)

 

ビタミンCには、様々な美肌効果があります。

 

代表的なのが抗酸化作用によるメラニンの増加予防です。すでにできたシミを薄くするのと同時に、今後のシミの発生を予防します。

 

また、ビタミンCは皮膚の結合繊維に必要なため、傷跡があるときにビタミンCが欠乏していると傷跡がきれいに治りにくくなります。傷跡・ニキビ跡をきれいに治すためにもビタミンCは有効なのです。

 

ほかにも、ビタミンCはコラーゲンの生成をサポートする働きもあるため、肌にハリとつやを与え、シミやたるみを改善します。

 

全てのビタミンが美容、健康に有効ですが、なかでもこのビタミンCは「美容ビタミン」といわれるビタミンB2と並んで、美容には欠かすことができません。

 

ビタミンCは体内で合成できず、摂取しても排出されやすいという特性があります。緑黄色野菜や柑橘類の果物に多く含まれていますが、これらを定期的に摂取するのは難しいものです。また、調理方法によっては栄養分が水に溶けてしまうこともあります。

 

食事だけで充分な量を摂取するのは難しいため、サプリメントを活用してもいいでしょう。

 

ビタミンCの正しい摂り方については、「ビタミンCの正しい摂り方とは?おすすめ食べ物や時間帯も紹介!」をご覧ください。

また、ビタミンCを多く含む食べ物については、「ビタミンCが多い食べ物・飲み物ランキング20選~効率的な取り方~」をご覧ください。

 

ちなみに、ビタミンCとビタミンA、ビタミンEを総称して「ビタミンACE(エース)」と呼ばれます。これらのビタミンを一緒に摂ることで相乗効果を発揮します。

 

ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEがバランス良く揃った食材としては、ピーマン、パプリカ、かぼちゃ、ブロッコリーが挙げられます。

 「肌荒れ…こんなときはどのビタミン?」逆引き一覧表

ここまではビタミンの側から見た肌への影響を見てきましたが、次は肌トラブルに必要なビタミン、という視点で一覧表をつくりました。

 

肌トラブルの種類 原因 摂るとよいビタミン
シミ・くすみ メラニンの増加

ターンオーバーの低下

ビタミンC、ビタミンE、ニコチン酸
しわ・たるみ コラーゲンの減少

ターンオーバーの低下

ビタミンC、ビタミンB2、ビタミンE
にきび ターンオーバーの低下 ビタミンC、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンE
乾燥肌 皮脂が不足 ビタミンC、ビタミンA、ビタミンE
脂性肌 皮脂が過剰 ビタミンC、ビタミンB6、ビタミンE

 

上の表で記載している栄養素を優先的に摂取することはもちろん有効ですが。シミやくすみ、たるみなどの肌トラブルは複合的な要因がかさなって起こるものです。ですので、ビタミン摂取を意識しつつも、バランスの良い食事を心掛けることが基本であることを心得ておきましょう。

 

シミ・くすみのお悩みには「シミにもう悩まない! 毎日のビタミンCケアが導く3つの作用とは」もご覧ください。

ターンオーバーの低下については「【図解】肌のターンオーバーとは?年齢と共に周期が遅くなる原因と対策」をご覧ください。