ビタミンCの正しい摂り方とは？おすすめ食べ物や時間帯も紹介！

2022/01/21Skincare

美容や健康のために、ビタミンCを意識的に摂取されている方は大勢いらっしゃるかと思います。

ただ、「ビタミンCの正しい摂り方」をちゃんと理解されていますか？

ビタミンCが豊富な食べ物を間違えた調理法で食べていたり、ビタミンCサプリメントを一度に大量に摂取していたり…これらは間違えたビタミンCの摂り方です。

さらにビタミンCを摂取すべき時間帯を知らないままだと、思っているよりもビタミンCを摂取できていないかもしれません。

まずはこの記事を読んで、ビタミンCの正しい摂取方法を知り、効率的にビタミンCを補給しましょう。

この記事の監修者

 

西田恭之

恵比寿美容クリニック院長

 

東海大学医学部医学科卒業。都内市中病院で初期研修後、消化器内科診療に従事。その後は人間ドックでの診療を続けながら恵比寿美容クリニックにて勤務し、現在は院長として診療に従事

 

ビタミンＣの正しい摂り方！3つのポイントとは

ビタミンC（L-アスコルビン酸）とは、皮膚や細胞のコラーゲンの合成に必須となる栄養素です。

またビタミンCには強力な抗酸化作用があり、ビタミンEと協力して活性酸素を除去して細胞を保護する役割も担っています。

「ビタミンCの正しい摂り方」は以下の通りとなりますので、効率的にビタミンCを摂取するためにもぜひ覚えておきましょう。

 

ビタミンCの正しい摂り方 ①食事やサプリメントで摂取 ②野菜や果物は鮮度が良い生の状態で ③こまめに摂取すること

 

ビタミンCの効果について、詳しくは「【図解】ビタミンCの美容効果～シミ改善、美容液の使い方、食べ物～」で解説しておりますので、併せてご覧ください。

 

ポイント①毎日の食事やサプリメントでビタミンCを摂取

 

ビタミンCの正しい摂り方の1つ目のポイントは、毎日の食事でビタミンCが豊富な食べ物を取り入れ、栄養バランスの良い食生活を心がけることです。

この理由は、ビタミンCは人間の体内で合成できない上に、他のビタミン類と同時に摂取することで相乗効果が得られるためです。

ただ、毎日の食事でビタミンCを意識するのは大変ですし、美容面で考えると食事だけではビタミンCの摂取量をクリアするのは難しくなります（摂取目安量は次章で解説します）。

美容目的でビタミンCを摂取されるのであれば、栄養バランスが取れた食事意識し、サプリメントで効率的にビタミンCを摂取されると良いでしょう。

 

ポイント②野菜や果物は鮮度が良い生の状態で

ビタミンCの正しい摂り方の2つ目のポイントは、ビタミンCが豊富な野菜や果物は鮮度が良い生の状態を選ぶことです。

この理由は、ビタミンCは水溶性ビタミンに分類され水に溶けやすく、また、熱に弱いという特性があるためです。

つまり、ビタミンCが豊富な野菜であっても、茹でる・煮るといった調理方法では、ビタミンCが水に溶け出してしまい、ビタミンC量自体が落ちてしまうということです。

ブロッコリー（100g）のビタミンC量を例に挙げると、生の状態だと140mgで、レンジ調理では140mgを保つことができず、茹でると55mgにまで下がってしまいます。

ビタミンCが豊富な野菜や果物は、鮮度が良い状態のものを手早く水洗いし、なるべく生の状態で食べるよう心がけましょう。

 

ポイント③こまめに摂取すること

 

ビタミンCの正しい摂り方の3つ目のポイントは、ビタミンCをこまめに摂取することです。

この理由は、ビタミンCは体内に貯めることができず、一度に大量に摂取しても尿として排出されてしまうためです。

厚生労働省「日本人の食事摂取基準（2020年版）」によると、ビタミンCは200mgまでは吸収率が90％と高いですが、1,000mg以上になると吸収率が50％以下になってしまうとされています。

つまり、ビタミンCを一度にまとめて大量摂取しても、尿として排出される上に吸収率が下がり、思っているような効果は得られないのです。

毎日の食事やサプリメントで、ビタミンCをこまめに摂取することを心がけましょう。

 

ビタミンCの一日あたりの摂取量目安

ビタミンCの正しい摂り方の1つとして、1日あたりの摂取量目安を知っておきましょう。

 

食事から摂取するビタミンCの1日あたりの摂取量目安

厚生労働省「日本人の食事摂取基準（2020年版）」によると、毎日の食事から摂取するビタミンCの摂取量目安（推奨量）は、成人男性・女性共に1日あたり100mgとされています。

【出典：厚生労働省「日本人の食事摂取基準（2020年版）」】

なお「タバコを1本吸うとビタミンC20mg程度が破壊される」と言われているため、喫煙習慣がある方は「1日の本数×ビタミンC20mg」を上記の推奨量に足して、1日あたりの摂取量目安を計算されると良いでしょう。

 

美容目的によるビタミンCの1日あたりの摂取量目安

美容目的でビタミンCを摂取するなら、毎日の食事から摂取するビタミンCの摂取量目安だけではなく、サプリメントで1日あたり1,000mg程度を摂取されると良いでしょう。

この理由は、ビタミンCはあらゆる場面で消費されてしまうため、毎日の食事から摂取するビタミンCだけでは、美容面におけるメリットを得られない可能性があるためです。

厚生労働省「日本人の食事摂取基準（2020年版）」によると、ビタミンCを摂りすぎても重篤な副作用等はないものの、サプリメント等で1日あたり3～4gを摂取した場合において、吐き気・下痢・腹痛などの胃腸への影響が報告されています。

毎日の食事で100mgを目標とし、美容目的であればサプリメントで1日あたり1,000mg程度、ビタミンCを摂取することが大切です。

ビタミンCの摂りすぎについて、詳しくは「ビタミンCを摂りすぎると副作用などの症状はある？1日の摂取量は？」をご覧ください。

 

ビタミンCが豊富なおすすめ食べ物

ビタミンCが豊富に含まれる、おすすめ食べ物をまとめました！

この章でご紹介する野菜や果物を、生の状態でジュース・スムージー・青汁などの飲み物にすれば、ビタミンCを効率的に摂取できるのでおすすめです。

なお「ビタミンCが多い食べ物・飲み物ランキング20選～効率的な取り方～」でも、ビタミンCが豊富な食べ物をご紹介しています。

※数値は文部科学省「日本食品標準成分表2020年版（八訂）」を参考にしています。

 

野菜

種類	ビタミンC量
赤ピーマン	170mg
黄ピーマン	150mg
ブロッコリー	140mg
パセリ	120mg
なずなの葉	110mg
カリフラワー	81mg
ケールの葉	81mg
にがうり	76mg
ほうれんそう	35mg

※生の状態の可食部100gあたりの量を記載

 

果物

種類	ビタミンC量
アセロラ（酸味種）	1700mg
アセロラ（甘味種）	800mg
グァバ	220mg
キウイフルーツ	140mg
レモン	100mg
カキ	70mg
いちご	62mg
ネーブルオレンジ	60mg
パパイヤ	50mg
グレープフルーツ（白）	36mg

※生の状態の可食部100gあたりの量を記載

その他

種類	ビタミンC量
焼きのり	210mg
味付けのり	200mg
冷凍フライドポテト	40mg
日本ぐり	33mg
じゃがいも	28mg
さつまいも	25mg

※可食部100gあたりの量を記載（芋類は皮なしの生の状態）

 

ビタミンCの摂り方や時間帯でよくある疑問

ビタミンCの摂り方でよくある疑問についてまとめました。

Q1：ビタミンCが豊富な食べ物、朝の時間帯は避けるべき？

「朝はビタミンCを豊富に含む柑橘系フルーツは避けた方が良い」という噂がありますが、これは気にしなくてOKです。

ビタミンCが豊富な食べ物の中には、日焼けが増す原因となる「ソラレン」という成分が含まれる食べ物があります。

「ソラレンが含まれる＝ビタミンCが豊富＝日焼けが増す」というイメージから、「朝はビタミンCが豊富な柑橘系フルーツは避けるべき」という誤解が生まれてしまったのです。

そもそもソラレンはグレープフルーツ・オレンジ・レモンなどの柑橘系フルーツの「皮や葉等」に含まれており、私たちが口にする果実部分とは数値自体が異なります。

たしかにグレープフルーツやレモンの皮ごと輪切りにして、朝にパックをしてそのまま紫外線に当たれば、シミや炎症などの皮膚トラブルの可能性は考えられますが、朝に柑橘系フルーツを食べて日焼けが増すことはありません。

実際に駒沢女子大学のホームページでは、ソラレンの実測値を元に日焼けを増す可能性がある食品の摂取量を公開されていますが、朝に柑橘系フルーツや葉物野菜を食べても問題ないと断言されています。

ただし、グレープフルーツ（457g）やパセリ（263～877g）を食べると、日焼けが増す可能性があるソラレン量に達してしまうため、「食べる量」に注意をした方が良いと言えます。

Q2：ビタミンCサプリメントを飲む時間帯は？

ビタミンCサプリメントを飲むおすすめの時間帯は、「食後」と「就寝前」です。

１つ目の理由は、食後にビタミンCサプリメントを飲むことで、吸収を穏やかにすることができるためです（空腹時だと吸収が早まる）。

そして2つ目の理由は、就寝後1～2時間は成長ホルモンの分泌が最も活発になるため、この時間に併せてビタミンCを補給しておけば、コラーゲン生成を促すことができるためです。

美容目的でビタミンCサプリメントを摂取するなら、1日の摂取目安量を守った上で、朝ご飯の後・昼ご飯の後・晩御飯の後・就寝前の合計4回にこまめに分けて摂取すると良いでしょう。

ビタミンCの摂り方まとめ

ビタミンCの正しい摂り方は、毎日の食事でビタミンCが豊富な食べ物を積極的に摂取することです。

この際、ビタミンCの特性を考え、鮮度が高い野菜や果物を、なるべく生の状態で食べるように心がけましょう。

また、美容目的でビタミンCを摂取するのであれば、サプリメントを取り入れると効率的！

ビタミンCサプリメントにおける摂取目安量は1日1,000mg以下に抑え、摂取する時間帯はは「食後」や「就寝前」を意識し、こまめに3～4回に分けて飲むように心がけましょう。