【医師監修】血糖値対策は人生の大きな財産です。

これから先も健康で楽しい生活を送っていたいとはだれもが願うものです。そこで、気を付けたい「高血糖」について、糖尿病内科医の山村聡先生に解説いただきました。

この記事の監修者

実は3人に1人が「高血糖」!?

厚生労働省の調査によると、「高血糖」による疾患や疾患予備軍の数は2,050万人にものぼります。 「高血糖」は加齢とともに増加傾向にあり、50代以上の3人に1人がすでに「高血糖」というデータも!

怖いのは、初期には気づきにくいという点。「高血糖は危険!」と言われても、自覚症状が少ないので、気づいたときには手遅れというケースも多いのです。

糖を摂り過ぎる度に、体には深刻なダメージが!

糖質は身体を維持するには必要不可欠な要素ですが、摂りすぎると高血糖になり、大きな病の引き金になります。

高血糖による2大ダメ―ジ

ダメージ① 膵臓
高血糖の状態は膵臓の機能を弱らせ、元には戻らない!

血糖値は膵臓から分泌されるインスリンによってコントロールされています。高血糖の状態が続くと膵臓は疲弊してしまい機能が低下。制御できなくなった血糖が溢れ、合併症につながる恐れが

ダメージ② 血管
血管が傷つき、重大な疾患の原因に!

短時間に血糖値の乱高下が繰り返されると、血管の中で活性酸素が大量発生し血管にダメージを与えます。血管は全身にあるので、身体の様々な場所で重篤な病気のリスクが高まるのです。認知機能の低下もそのひとつです。

ぜひ続けたい!血糖値コントロール術4選

①「食前」に摂るものに着目

食後血糖値の上昇を抑えるには「食前」の配慮が重要。野菜最初に食べる「ベジファースト」や、食前に緑茶を飲むと血糖値の上昇がゆるやかになることが知られています。

②大さじ1杯の「酢」を味方に

大さじ1杯(約15mL)の食酢を料理に加えることで、食後の血糖値上昇がゆるやかになる、という報告があります。酸味のある料理は減塩にも繋がるので一石二鳥ですね。

③炭水化物は、白より“黒”がいい!

白い炭水化物は、精製され植物繊維が削り取られているので同じ分量でも高糖質です。白米を玄米に、白いパンを全粒粉パンに置き換えるのがおすすめ!

④お腹が空いても我慢しないで、ちょこちょこ食べ

空腹時に糖質を摂ると、血糖値は急上昇します。空腹を感じたら我慢せず、ナッツ類を間食として食べるのもおすすめです。

コツコツ続けているあなたは素晴らしい!

無理なく続く、がキーワードです。これからも糖と上手に付き合っていきましょう。

「血糖値」対策のまとめ