【継続が未来の糧に】手ごわい中性脂肪との向き合い方

中性脂肪の異常は重篤な病気を引き起こすということは、意外と知られていません。糖尿病内科医の山村聡医師に、その恐ろしさを伺いました。

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“サイレントキラー”の異名を持つ中性脂肪の異常

サイレントキラーとは、直訳すると「静かなる殺し屋」。中性脂肪が高くても、目立った自覚症状はありません。しかし過剰に蓄積すると、悪玉コレステロールが増えたり、血栓ができやすくなり、ある日致命的な病気を発症してしまいます

検査値で150mg/dlを超えたら「動脈硬化」に要注意!

中性脂肪の基準値は、空腹時で30~149mg/dlとされており、150mg/dlの基準値を超えると、「動脈硬化」を発端に様々な疾患のリスクが上がります

中性脂肪が上がると、悪玉コレステロールが小型化することで血管の壁に入りやすくなり、血栓を作りやすくなってしまいます。

全国で約2500万もの人に脂質異常の疑いが!

「脂質異常」とは、血中脂質(血中のコレステロールと中性脂肪)が基準値を外れた状態のことです。昨今の健康意識が高い時代においても、脂質異常の人が多いのは、いかに「脂質」が対処の難しい強敵であるかを物語っています

「脂質」だけ避けてもダメ。「糖質」も要因だから手ごわい!

「中性脂肪」という名前から、食事での「脂質」を避ける人が多いのではないでしょうか?実は、過剰に摂った「糖質」も、体内で中性脂肪に変換されるのです。

脂質と糖質、両方のケアが必要なため、対策が難しいという実状も。

【改めてチェック】こんな習慣が中性脂肪を増やします。

ぜひ続けたい!中性脂肪カンタン対策

対策①脂質に着目する

揚げ物など脂っこい食事を控える

油の摂り過ぎは、ダイレクトに中性脂肪に悪影響を及ぼします。

さらに食事を
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摂る油を良質なものに替える

魚やナッツ類の良質な脂は脂肪を減らす作用もあるので、積極的によりましょう。

対策②糖質に着目する

炭水化物の摂り過ぎに注意

摂り過ぎた糖質は対ネイで中性脂肪に変換されてしまいます。

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ごはんを食べたいならもち麦を味方に!

もち麦に含まれるβグルカンという食物繊維には中性脂肪が体に取り入れられるのを抑える働きがあります。

対策③飲み物でも対策する

ジュースやアルコールの量を減らす

お酒と一緒につい食べてしまうおつまみにも要注意!

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コーヒーや緑茶でポリフェノールを摂る

様々な健康メリットが知られているポリフェノールには、中性脂肪を下げる効果があります。甘い味が恋しい時はリンゴ酢もGOOD!

対策④ストレス対策をする

しっかり睡眠をとる

ストレスも中性脂肪に影響します。また、睡眠不足だと食欲が増してしまう悪循環も。

さらに相乗効果を上げるには


入浴にもひと工夫で睡眠の質を上げる

熱いお風呂は、交感神経が刺激され血糖値が上がり安眠を妨げてしまいます。湯温は40度以下の入浴がおすすめです。

毎日の中性脂肪対策が力になっています!

「中性脂肪」対策のまとめ

手強い中性脂肪は、日々の対策が重要です!「コツコツ、習慣化できる」をキーワードに頑張っていきましょう!