脂質制限に向いている食材&レシピ【ランキング一覧】

脂質制限といえば、糖質制限と並んで代表的なダイエット方法のひとつ。脂質制限ダイエットのやり方は簡単で、脂質の多い食べ物を控えるだけです。そのためには、食材の脂質量を知っておく必要があります。

今回は、脂質が多い&少ない食材から脂質制限中におすすめのレシピを紹介します。また脂質制限ダイエットを検討している方のなかには、糖質制限とどちらがいいのか悩んでいる方もいるでしょう。結論から言うと、向き不向きがあるため、一概にどちらがいいとは言い切れません。

脂質制限と糖質制限の比較について詳しくは「【医師監修】糖質制限と脂質制限はどちらが効果的?両方同時でもいい?」をご覧ください。

この記事の監修者

藤堂 紗織
Alohaさおり自由が丘クリニック開業医

日本医科大学医学部卒業。日本医科大学武蔵小杉病院で研修後、腎臓内科学教室に入局。その後、善仁会丸子クリニックにて10年院長勤務。現在は、Alohaさおり自由が丘クリニックを開業。内科、皮膚科、美容皮膚科を標榜している

 脂質が多い&少ない食材【ランキング】

では、まずは脂質が多い&少ない食材を分類別にランキング形式で紹介します。
※各食材の脂質量は文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八丁)」を参考にしており、かつ一般的に食べる機会が極端に少ないものは除外して掲載しております

【分類別】脂質が多い食材

POINT

炭水化物は、全般的には脂質量が少ないので脂質制限ダイエットには向いている
・一般的に食べることが多い肉類のなかでは牛、豚、鳥の順に脂質は多い傾向。脂身は脂質が多いので摂らない。
・魚介類も脂身に注意。ただし、肉ほど神経質になる必要はない。加工したものは脂質量が高くなる。
・野菜・果物・きのこ類は総じて脂質量が少ないが、アボカドは高い
・生クリームは脂質量が高いですが、植物性脂肪は若干低くなります。そして、卵は卵白には脂質が一切なく、卵黄に全ての脂質量が含まれます。
・原材料に油が含まれるラー油やマヨネーズは脂質量が多くなります。

 炭水化物

ランキング

100gあたりの脂質量

1位:油ふ

35.3g

2位:春巻きの皮

30.7g

3位:ポップコーン

22.8g

4位:クロワッサン レギュラータイプ

20.4g

5位:即席中華めん 油揚げ 乾

19.6g

糖質制限ダイエットにおいては敬遠される炭水化物ですが、全般的には脂質量が少ないので脂質制限ダイエットには向いています。ただし、ランキングの通り、油を使うものは脂質量も多くなります。

 肉類

ランキング

100gあたりの脂質量

1位:牛 リブロース 脂身

86.7g

2位:豚 リブロース 脂身

78.3g

3位:牛 かた 脂身

78.0g

4位:豚 ロース 脂身

76.3g

5位:牛 もも 脂身

75.8g

※脂質量は品種により異なりますが、最も高いものを掲載しております

言うまでもありませんが、脂身の脂質量は著しく高いです。脂身が多い肉には注意しましょう。

脂身が多い肉類の脂質量(100gあたり)
・和牛リブロース(56.5g)
・和牛サーロイン(47.5g)
・和牛バラ(50.0g)
・豚バラ(40.1g)

一般的に食べることが多い肉類のなかでは牛、豚、鳥の順に脂質は多い傾向にあります。また、とくに「リブロース」「ロース」「かた」「もも」の脂身には注意しましょう。

 魚介類

ランキング

100gあたりの脂質量

1位: あんこう きも 生

41.9g

2位: いわし 缶詰(油漬)

30.7g

3位: いわし フライ

30.3g

4位: たいせいよう さば 焼き

29.3g

5位: ぼら からすみ

28.9g

魚介類も肉類同様に、脂身には注意しましょう。ただ、魚の脂は肉とは違って、血中コレステロールを減らしてくれる不飽和脂肪酸が含まれているので「身体に良い脂」とも言えるので、そこまで神経質になる必要はありません。魚介類は素材本来のままの状態では脂質量はそこまで高くありませんが、ランキングにあるように加工したものは脂質量が高くなると覚えておきましょう。

 野菜・果物・きのこ類

ランキング

100gあたりの脂質量

1位:アボカド 生

17.5g

2位:えだまめ 生

6.2g

3位:まいたけ 乾

3.9g

4位:とうがらし 果実 生

3.4g

5位:とうもろこし スイートコーン 生

1.7g

ここでは、調理前の状態で比較しました。

総じて脂質量が低いなかで、アボカドの脂質量が群を抜いて高いです。アボカドは美容・健康効果を期待できる成分が多く含まれる食材ですが、摂り過ぎはNGです。

 卵・乳製品

ランキング

100gあたりの脂質量

1位:生クリーム 乳脂肪

43.0g

2位:ホイップクリーム 乳脂肪

40.7g

3位:生クリーム 植物性脂肪

39.5g

4位:鶏卵 卵黄 生

34.3g

5位:ナチュラルチーズ チェダー

33.8g

生クリームは脂質量が高いですが、植物性脂肪は若干低くなります。そして、卵は卵白には脂質が一切なく、卵黄に全ての脂質量が含まれます。

 調味料

ランキング

100gあたりの脂質量

1位:ラー油

99.8g

2位:マヨネーズ 卵黄型

74.7g

3位:マヨネーズ 低カロリータイプ

28.3g

4位:からし 練り

14.5g

5位:わさび 練り

10.3g

原材料に油が含まれるラー油やマヨネーズは脂質量が多くなります。マヨネーズは低カロリータイプのものにすると、大幅に脂質量は低くなるものの、付け過ぎには注意しましょう。

脂質が少ない食材ランキング

POINT

・肉類も部位を選べば、脂質量はほとんどありません
・貝類、甲殻類は脂質がほとんどありません。調理方法にさえ気を付ければ、脂質制限ダイエット中の強い味方となります。
野菜類は挙げればキリがないほど、脂質量がほぼゼロの食材ばかりです。注意すべきはドレッシングなどの調味料。
乳製品は、「無脂肪」「低脂肪」のものであれば脂質はほとんど含まれません。
・調味料は基本的に使用しても問題ありません。ドレッシングは「ノンオイルタイプ」を。

 炭水化物

ランキング

100gあたりの脂質量

1位:米(精白米)

0.3g

2位:うどん ゆで

0.4g

2位:そうめん ゆで

0.4g

4位:もち

0.6g

4位:中華めん ゆで

0.6g

お米をはじめ、うどんや中華めんなど基本的に脂質はほとんど含まれていません。炭水化物を制限する必要がないのは、脂質制限ダイエットの大きなメリットと言えます。

 肉類

ランキング

100gあたりの脂質量

1位:鳥 軟骨

0.4g

2位:鳥 ささみ 生

0.8g

3位:牛 第三胃(せんまい) 生

1.3g

4位:豚 ヒレ 赤身 生

1.7g

5位:鳥 すなぎも 生

1.8g

※脂質量は品種により異なりますが、最も低いものを掲載しております

肉類も部位を選べば、脂質量はほとんどありません。とくに鳥肉は脂質量が少ない部位が多く、ささみなどはダイエット食としても知られていますね。逆に皮は鳥肉であっても脂質量は多いので、脂質制限中は控えた方がいいでしょう。

 魚介類

ランキング

100gあたりの脂質量

1位:つぶ貝

0.2g

1位:まだら 生

0.2g

1位:きす 生

0.2g

4位:えび 生

0.3g

5位:あさり 生

0.3g

※脂質量は品種により異なりますが、最も低いものを掲載しております

魚介類のなかでも、とくに貝類、甲殻類は脂質がほとんどありません。調理方法にさえ気を付ければ、脂質制限ダイエット中の強い味方となります。※調理法について詳しくは後述

 野菜・果物・きのこ類

ランキング

100gあたりの脂質量

1位:きゅうり 果実 生

0.1g

1位:いちご 生

0.1g

1位:れんこん 根茎 生

0.1g

1位:なす 果実 生

0.1g

1位:みずな 葉 生

0.1g

野菜類は挙げればキリがないほど、脂質量がほぼゼロの食材ばかりです。注意すべきはドレッシングなどの調味料です。せっかく脂質がほとんどない野菜でも、マヨネーズをたっぷりと付けて食べると台無しです。食べる際は、調味料の量に注意しましょう。

 卵・乳製品

ランキング

100gあたりの脂質量

1位:鶏卵 卵白 生

0g

2位:脱脂乳

0.1g

3位:乳飲料 フルーツ

0.2g

3位:ヨーグルト 脱脂加糖

0.2g

5位:ヨーグルト 無脂肪無糖

0.3g

乳製品は、「無脂肪」「低脂肪」のものであれば脂質はほとんど含まれません。また発酵食品であるヨーグルトには健康の観点で有効な効果を期待できますが、砂糖などの糖分は入れすぎないようにしましょう。

 調味料

ランキング

100gあたりの脂質量

1位:チリソース

0.1g

1位:和風ドレッシングタイプ ノンオイルタイプ

0.1g

3位:トマトケチャップ

0.2g

4位:オイスターソース

0.3g

5位:ゆずこしょう

0.8g

調味料は基本的に使用しても問題ありません。

先に紹介したように、一部脂質量が多い調味料もありますが、使用量に気を付けておけば問題ありません。また、ドレッシングは「ノンオイルタイプ」を選ぶようにしましょう。

 1日の摂取目安量

そもそもですが、1日に必要な脂質量をご存知でしょうか?

脂質の適正な摂取量は摂取カロリーの20〜30%と言われています。脂質制限中においては10%~20%を目安にしましょう。例えば、脂質制限を行っていて、1日に2,000kcal摂取する方であれば、脂質量は20g~40gが適正量となります。

 脂質制限中の食材選びのポイント

続いては、脂質制限を行う上で考え方について解説します。

 脂質が少ない食材を中心に選ぶ

大前提として、代表的な食材の脂質量はある程度は頭に入れておきましょう。その上で脂質が少ない食材を優先的に選ぶのが基本です。また、似たような食材で代替ができるものであれば、積極的に置き換えましょう。

 主食にパンは避ける

脂質制限において炭水化物は多めにとっても問題ありませんが、パンは例外です。パンはその調理過程で脂質が多くなります。とくに、クロワッサンやカレーパンの脂質量は注意が必要です。

先ほど、脂質制限中における脂質は20g~40gが適正量と解説しましたが、この量は一般的なサイズ(50g)のクロワッサンをひとつ食べると達します。逆に、ご飯であれば1㎏(6合半)食べても達しません。極端な比較ですが、いかにパンの脂質量が多いのかがお分かりいただけるかと思います。

 油=悪ではない

油=脂質なので、過剰に摂取しない方がいいですが、油(脂質)自体は身体に必要です。

例えば、オリーブオイルや魚油(青魚)など「不飽和脂肪酸」に分類される油は、オレイン酸やリノール酸の割合が高く、美肌・便秘効果があるほか、悪玉コレステロールの量を下げる働きがあります。

何より脂質が不足すると、エネルギー不足となるだけでなく、身体の抵抗力も低くなります。油=悪という極端な考え方はよくありません。

 加工食品は栄養成分表をチェック

加工食品は様々な食材が含まれているので、脂質量を推定するのは難しいです。また、加工食品は脂質量が多くなりがちなので、購入する際は必ず成分表をチェックしましょう。

 脂質制限は食材だけでなく調理法にも注意

いくら脂質の少ない食材だとしても、調理方法によっては脂質量が高くなってしまうので注意しましょう。

 脂質量が多くなる調理法

揚げ物、炒め物は油を使って調理するので脂質量が跳ね上がります。同じ卵料理でもゆで卵なら脂質量は5g程度ですが、スクランブルエッグだと15gにもなります。

 脂質量を抑えるなら「茹でる」「蒸す」

茹でる、蒸すなど油を使わない調理方法であれば、脂質量は増えません。油を使わない網焼きやレンチン(レンジでチン)なども同様です。

また、油を使った炒め物であっても「フッ素樹脂加工のフライパン」を使用すれば、油量は半分程度で済みます。調理器具を工夫するのもいいでしょう。

 脂質制限中のおすすめメニュー3選

最後に、脂質が少ない食材を使ったおすすめメニューを3つ紹介します。

 四川風むね肉のよだれ鶏

■材料(2人前)
鶏むね肉・・・200g
塩・・・小さじ1
砂糖・・・小さじ1
お湯 (ゆで用)・・・適量
ネギ・・・適量
パクチー・・・適量(お好みで)
◎タレ
しょうゆ・・・大さじ2
黒酢・・・大さじ1
砂糖・・・小さじ1
ラー油・・・小さじ1
花椒・・・小さじ1/2
■作り方
➀ 鶏むね肉に塩と砂糖を全体にまぶし、10分ほど置き、味をなじませる
② 鍋にお湯を沸かして火を止め、鶏むね肉を20分ほど茹でる
③ 茹でている間にネギをみじん切り、タレの材料をボウルに入れて、混ぜ合わせる
④ 鶏肉を取り出して、タレ、ネギ、パクチーをかけて完成

脂質の少ない鶏のむね肉は脂質制限中の強い味方です。脂質を少なくするためにも、調理法は茹でる、蒸すがおすすめです。ただし、鶏のむね肉は茹で過ぎるとパサパサになってしまうので注意しましょう。

 豆腐ハンバーグの中華あんかけ

■材料(2人前)
鶏ミンチ・・・200g
絹ごし豆腐・・・1/3丁
塩・・・適量
こしょう・・・適量
油(サラダ油など)・・・少々
玉ねぎ・・・1/3個
にんじん・・・1/4個
卵・・・1個
水・・・200g

◎あんかけ
中華スープの素・・・大さじ1杯
醬油・・・大さじ1杯
片栗粉・・・小さじ2杯
水・・・大さじ1杯

■作り方
➀ 豆腐をカットして、電子レンジで約1分半加熱
② 鶏ミンチに塩コショウ、卵を入れ、そこに豆腐も混ぜ合わせる
③ ②を丸く形成して、油を引いたフライパンにひいて焼く(片面各4分間)
④ 玉ねぎを薄切り、にんじんを細切りにする
⑤ 鍋に水と中華だし、醬油、④を入れる
⑥ ⑤が煮立ったら、とろみ付けに水溶き片栗粉を入れる
⑦ ③を皿に入れて、⑥をかけて完成

ハンバーグは脂質が多い料理ですが、鶏肉+豆腐を使えば脂質を抑えられます。今回は野菜が玉ねぎとにんじんだけでしたが、シイタケやモヤシなど足してもいいでしょう。

 低脂肪バニラアイスクリーム

■材料(約1L分)
卵・・・2個
低脂肪生クリーム・・・130ml
牛乳・・・65ml
砂糖・・・45g
バニラエッセンス・・・適量
■作り方
➀ ボウル3つに卵白、卵黄、低脂肪生クリームをそれぞれ入れて冷やす
② 卵白のボウルに砂糖を半分入れて、メレンゲを作る
③ 生クリームのボウルに残りの砂糖のうちの半分を入れて、混ぜる(八分立て)
④ 卵黄のボウルに牛乳、バニラエッセンス、残りの砂糖を入れて混ぜる
⑤ ③と④を混ぜ合わせる
⑥ ⑤に②を混ぜ合わせる
⑦ ⑥を保存容器に入れて、4時間冷凍する

デザートは基本的に洋菓子よりも和菓子の方が脂質量は少ないです。ただし、今回のように低脂肪の生クリームを使うことで脂質量は大幅に抑えることができます。脂質制限中でも甘いものが食べたい方はぜひお試しください。

 脂質制限を助けるサプリメント

今回は脂質制限中におすすめの食材とメニューを紹介しましたが、日常生活において徹底的に脂質を減らすことは難しいものです。たまには脂っこい食事をしたいときもあるはずです。そんなときはターミナリアファーストという選択肢もあります。

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