日焼け止めの選び方〜SPF、PAよりも注目すべき成分〜

Skincare

日焼け止めを選ぶとき、みなさんは何を重視していますか?

パッケージに表示されているSPFやPAの数値、値段、容量、成分など様々な観点があるかと思いますが、「何となく」選んでいる方も少なくないでしょう。今回は日焼け止めの選び方をテーマに、日焼け止めを選ぶ上で最低限押さえておきたい基本知識から実際に購入する際に見るべきポイントについて解説します。

この記事の監修者

藤堂 紗織
Alohaさおり自由が丘クリニック開業医

略歴

日本医科大学医学部卒業。日本医科大学武蔵小杉病院で研修後、腎臓内科学教室に入局。その後、善仁会丸子クリニックにて10年院長勤務。現在は、Alohaさおり自由が丘クリニックを開業。内科、皮膚科、美容皮膚科を標榜している。

本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨しているわけではございません。

日焼け止めを選ぶ前に押さえておきたいこと

日焼け止めのパッケージには「SPF 50」や「PA +++」などと表示されています。しかし、「SPF」と「PA」のの意味をきちんと理解している方は多くないでしょう。

「SPF」や「PA」について理解するためには、まずは紫外線のUV-AとUV-Bを知っておかなければなりません。

紫外線はUV-AとUV-Bに分類される

紫外線は波長の長さによって、UV-A(紫外線A波)とUV-B(紫外線B波)に分けられます。厳密にはUV-C(紫外線C波)も存在していますが、地表に届きません。

※出典:日本化粧品工業会「紫外線についての基礎知識

つまり、人の肌に影響を与えるのがUV-AとUV-Bですが、両者が与える影響は異なります。

UV-Aは肌に深く浸透する

UV-Aは、UV-Bほど肌に急激な変化を与えませんが、じわじわと肌に深く浸透します。UV-Aが深く浸透するのを防ごうとメラニン色素が働くため、肌は黒くなるのです。

UV-Aは肌の表面(表皮)を通過して、奥の真皮まで届き、真皮の弾性繊維を破壊するため、シワ、たるみの原因となります。

なお、UV-AはUV-Bの20倍以上も降り注いでいると言われています。

UV-Bは肌の表面を傷つける

対して、UV-Bは波長が短いため、地上に到達するのは全紫外線量の約10%と言われていますが、肌の表面(表皮)に影響を与えます。日焼けをした後にヒリヒリしたり、炎症を起こすのはUV-Bによるものであり、短時間で強く作用するのが特徴です。UV-Bは表皮の中にあるメラノサイトに働きかけて、その結果、メラニンが大量に作り出されてしまうため、シミやそばかす、皮膚ガンの原因になります。また、UV-Aほどではありませんが、UV-Bにも肌を黒くさせる作用があります。

UV-Aの防止効果を示す「PA」とUV-Bの防止効果を示す「SPF」

紫外線ダメージを防ぐためには、UV-AとUV-Bの両方を防ぐ必要があるわけですが、それぞれの防止効果を示したものが「PA」と「SPF」です。

PA(Protection Grade of UVA)

PAは「Protection Grade of UVA 」の略であり、UV-Aを防ぐ効果の高さを示す指標。「PA+」〜「PA++++」の4段階で表示され、「+」が多いほど防止効果は高くなります。元々は「PA+++」まででしたが、近年の研究でUV-Aの有害性が明らかになり、「PA++++」が追加されたという経緯があります。

SPF(Sun Protection Factor)

SPFは「Sun Protection Factor」の略であり、UV-Bを防ぐ効果の高さを示す指標。防止効果は1~50までの数値で表示され、50以上は「SPF 50+」と表示されます。

SPFの数値は、肌が赤くなるまでの時間をどの程度遅らせることができるかを測定したものであり、SPF1あたり約20分、SPF50では約20分×50=約1000分(16時間40分)も肌が赤くなるまでの時間を延ばしてくれることになります。

使用するシーンによって適正値は異なる

PAは「+」の数が多くなるほど、SPFは数値が大きくなるほど防止効果は高くなりますが、一概に高くなるほど良いというものではなく、使用するシーンに合わせたものを選ぶことが推奨されています。

※出典:日本化粧品工業会「紫外線防止の基本 」

紫外線吸収剤と紫外線散乱剤

日焼け止めを選ぶときに、SPFやPAを気にする方は多いですが、配合成分を気にする方は多くありません。

実は、肌への影響を考える上ではSPFやPAと同等か、それ以上に気にするべきなのが紫外線吸収剤or紫外線散乱剤のどちらが使用されている日焼け止めなのかということです。

紫外線吸収剤は紫外線を熱などのエネルギーに変える、紫外線散乱剤は紫外線を反射させることによって肌を守ります。

肌への負担が少ないのは紫外線散乱剤

紫外線吸収剤が使用されていない日焼け止めには「ノンケミカル処方」「紫外線吸収剤不使用」などと表記されていることが多いです。紫外線吸収剤は紫外線カット効果が高いですが、刺激が強いために、敏感肌の方が使用すると赤みやかゆみといった症状が出てしまう可能性があります。

 

ただし、紫外線散乱剤は肌に優しい一方で、白浮きのしやすく、ノビが悪いといったデメリットもあります。

一般的に肌への負担が少ないのは紫外線散乱剤ですが、紫外線吸収剤が必ずしも肌へ悪影響を及ぼすわけではないので、使用感を重視する方であれば紫外線吸収剤を使用した日焼け止めを選ぶのもアリでしょう。

日焼け止めによる肌荒れについて詳しくは「日焼け止めで肌荒れしてしまう理由と肌荒れした後の対処法 」で解説しています。

SPFやPAが高い=肌への負担が大きいは間違い

「SPFやPAが高いほど肌への負担が大きい」よく言われますが、これはSPFやPAが高い日焼け止めの多くが、紫外線吸収剤を使用していることから言われるようになったのです。

つまり、SPFやPAが高いからといって一概に肌への負担が大きいわけではなく、肌への負担を考える上では、紫外線吸収剤が使用されているのかどうかに注目すべきでしょう。

日焼け止めの選び方〜3つの基本観点〜

それでは、日焼け止めを選ぶときに見るべきポイントについて解説します。

日焼け止めを選ぶときの観点

基本的な観点は以下の3つです。

① 紫外線ダメージを十分に防いでくれるか ⇒ SPF、PA
② 肌への負担が少ないか ⇒ 成分(紫外線吸収剤or紫外線散乱剤)
③ 使いやすいか ⇒ テクスチャー、製品タイプ(クリーム、ジェルなど)

それぞれについて詳しく解説しましょう。

観点① 紫外線ダメージを十分に防いでくれるか

日焼け止めを選ぶ上で、紫外線ダメージを十分に防ぐことができるどうかは重要な観点。せっかく日焼け止めを使用したのに、紫外線ダメージを受けてしまっては元も子もありません。

紫外線ダメージを防止する効果がない日焼け止めは存在しませんが、“役不足”にならないようには注意が必要です。肌への負担を考慮して、SPF、PAが低い日焼け止めを使っている方もいますが、それが原因で紫外線ダメージを受けてしまっている方は少なくありません。

先述したように、使用するシーンによってSPF、PAの適正数値は異なるものの、数種類の日焼け止めを都度使い分けるのは難しいでしょう。ですので、基本的には、もっとも日差しが強い季節&シーンを想定して、SPFとPAは高いものがおすすめです。

なお、日焼け止めの効果を十分に発揮できるかどうかは商品のスペックだけでなく、塗り方にも注意しなければなりません。

朝に一度だけ塗って終わりではなく、汗や摩擦で日焼け止めが落ちてしまうことも考慮して、2~3時間おきに塗り直しましょう。

日焼け止めの塗り方については「【図解】日焼け止めの塗り方~顔・ボディなどの部位別にポイントを紹介~ 」で詳しく解説しています。

観点② 肌への負担が少ないか

先述したように、肌への負担は日焼け止めに使用されている成分(紫外線吸収剤or紫外線散乱剤)で決まります。

基本的には、肌への負担が少ない紫外線散乱剤が使用されている日焼け止めがおすすめ。パッケージに「ノンケミカル処方」「紫外線吸収剤不使用」と表示されていることが多いです。ただ、中には表示されていないものがあるので、その際は裏の成分表を確認しましょう。

紫外線散乱剤(ノンケミカル)の成分表示例

  • 酸化チタン
  • 酸化亜鉛 など

紫外線吸収剤(ケミカル)の成分表示例

  • メトキシケイヒ酸オクチル
  • メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
  • ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸オクチル
  • t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
  • ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル
  • オクチルトリアゾン
  • パラアミノ安息香酸
  • パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル など

金属アレルギーの方は要注意

紫外線散乱剤(ノンケミカル)の日焼け止めであっても、金属アレルギーの方は酸化亜鉛が使用されているものは避けましょう。アレルギー反応によって肌荒れを起こす可能性があります。

観点③ 使いやすいか

日焼け止めは毎日使うものなので、使いやすさも大事。テクスチャー、ノビの良さ、落ちにくさ、塗りやすさなど総合的に判断してタイプを選びましょう。

 日焼け止めのタイプ

日焼け止めは製品のタイプによって、使用感が大きく異なります。以下にタイプの特徴をまとめました。

タイプ 特徴 向いている人
クリームタイプ 一般的に最も使われているタイプ。
肌に密着して崩れにくいため、保湿力、防水性が高い。
乾燥肌の方

海やレジャーによく行く方

ジェルタイプ さらっとした使用感で、ノビが良い。

蒸発しやすいため、こまめな塗り直しが必要。

べたつくのが苦手な方
ミルク(乳液)タイプ しっとりとした使用感で肌になじみやすく、ノビがよい。

肌にやさしい商品が多い。

敏感肌の方

乾燥肌の方

ローションタイプ 化粧水のよう感覚で気軽に使いやすい。

肌にやさしい商品が多い。

敏感肌の方
パウダータイプ メイクの上からでも軽く乗せるだけで使える。落ちやすいためこまめな塗り直しが必要。 べたつくのが苦手な方

メイク直しをよくする方

スプレータイプ 広範囲に吹きかけられて、髪や背中などに使うのに便利。使いやすいが、持続力が弱く、塗りムラができやすい。 髪や頭皮、背中などに使う方
シートタイプ 使いやすいが、スプレータイプ同様に持続力は弱い。持ち歩きに便利。 携帯しやすさを重視する方
スティックタイプ 簡単に塗れる。塗り直し、持ち歩きに便利。 携帯しやすさを重視する方

上記の特徴、とくに使用感はあくまで傾向であり、商品によって異なることは心得ておきましょう。また、シートタイプ、スティックタイプはメインではなく、補助として使うのに向いています。

とくに、紫外線が多い時期は、密着して落ちにくいクリームタイプの日焼け止めがおすすめ。海やプールで遊ぶ機会が多い方は、ウォータープルーフ仕様の日焼け止めを選ぶのもよいでしょう。

ノビが良い日焼け止めは「紫外線吸収剤」使用のものが多い

日焼け止めの使用感に大きく関わるのが「ノビ」ですが、ノビが良い日焼け止めは紫外線吸収剤を使用しているものが多いです。紫外線散乱剤(ノンケミカル)の日焼け止めを選びたい方は、事前に使用感をチェックするのがいいでしょう。

落ちにくい=落としにくい

ウォータープルーフ仕様など、落ちにくい日焼け止めは紫外線ダメージを防ぐ意味では効果的ですが、その反面、落としにくい点には注意が必要です。

日焼け止めの落とし残しが肌荒れにつながることもあるため、日焼け止めを落とす際は、クレンジング剤を使用するなどして、しっかりと落とすように心掛けましょう。

日焼け止めを選ぶときに+αで注目したいポイント

ここでは必須ではないものの、日焼け止めを選ぶ上で注目したいポイントを2つご紹介します。

サンプルがあるか

日焼け止めは実際に使ってみないと、使用感や肌との相性はわかりません。ドラックストアでサンプル品が展示されている商品は積極的に試すようにしましょう。

その際、万が一肌荒れが発生してもいいように、二の腕でパッチテストをしましょう。

UVカット以外の機能

最近の日焼け止めは、UVカット機能だけでなく、美白やトーンアップといった美容効果のある商品も増えています。

紫外線ダメージをケアしながら、美容ケアもしたい方にはおすすめです。

美容液UV「オール デイ トーンアップ UV ディフェンス」

紫外線対策と並行して、美容ケアもしたい方におすすめなのが「オール デイ トーンアップ UV ディフェンス」。肌に潤い、ハリを与える5種類のペプチドを配合しており、紫外線のダメージで失われやすい水分をキープできます。

ノンケミカル処方でありながら、抜群の使用感とトーンアップ効果を実現

また、オール デイ トーンアップ UV ディフェンスは肌にやさしいノンケミカル処方(紫外線吸収剤不使用)でありながら、軽やかでノビの良い塗り心地を実現。自然なツヤ肌を再現するトーンアップ効果もあります。

オール デイ トーンアップ UV ディフェンスについて詳しくはコチラ