育毛剤のデメリットを男女別&世代別に解説
最近薄毛が気になり始めたものの、育毛剤を使用しようするかどうかを躊躇する方は沢山います。
本当に効果があるのかが不安なのはもちろん、副作用があるなど育毛剤を使うことによるデメリットを気にしている方も多いでしょう。
今回は育毛剤を使用する上で考えられるデメリットについて詳しく解説します。
この記事の監修者
恵比寿美容クリニック院長
東海大学医学部医学科卒業。都内市中病院で初期研修後、消化器内科診療に従事。その後は人間ドックでの診療を続けながら恵比寿美容クリニックにて勤務し、現在は院長として診療に従事
本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨している訳ではございません
育毛剤のデメリット① 副作用が起きる可能性がある
育毛剤を使用することで何らかの副作用が起こる可能性があります。
育毛剤の使用により起こりうる副作用
育毛剤の使用により、次のような副作用が起きる可能性があります。
・頭皮のかゆみ、湿疹
・頭痛
・初期脱毛(発毛剤)
・吐き気・だるさ(発毛剤)
・多毛症(発毛剤)
・性欲減退、性機能の低下(発毛剤)
・動悸(発毛剤)
上記で挙げた副作用には育毛剤と混同されることのある発毛剤の使用によって多く発症するものも含まれています。※詳しくは後述
頭皮のかゆみは使用した育毛剤が皮膚に合わない場合に起こります。というのも、育毛剤には頭皮の皮脂や汚れを落とす機能があるので、肌との相性が良くないとトラブルを招きます。
また、初期脱毛は発毛剤を使用し始めてから2~3週間くらいで起こりやすいと言われています。
副作用は育毛剤よりも発毛剤の方が発症リスクは高い
副作用について理解を深める上で、前提としてしっておきたいのが育毛剤と発毛剤は明確にその効果、分類が異なるということです。
育毛剤で起こりうるのは主に皮膚トラブルです。
めまいや動機、性欲減退などは主に発毛剤(に含まれる成分)で起こりうる症状です。
発毛剤に含まれる成分に副作用が起こるリスクは高い
発毛剤に含まれる成分として主に次の3つです。
成分 | 効果 | 副作用 |
ミノキシジル | 血管を拡張し血流を改善 | 頭皮のかゆみ、頭痛、めまい、動悸 |
フィナステリド | 男性ホルモンDHT抑制 | 性欲減退、食欲不振 |
デュタステリド | 男性ホルモンDHT抑制 | 性欲減退、肝機能障害 |
育毛剤はその目的が「今生えている髪を育てること」であり、「新しく毛を生やすこと」を目的としている発毛剤に比べると、副作用の発症リスクは低く、症状も限定されています。
とはいえ、育毛剤の使用により副作用が起こる可能性はあることはご留意ください。
育毛剤の使用で副作用を感じたことのある人の割合
では、実際にどのくらい割合で副作用が起こるのでしょうか。
今回は育毛剤している(もしくは過去に使用していた)方100名を対象にアンケート調査を実施しました。
調査概要
居住地:全国 ターゲット:[モニタリスト]育毛剤使用経験者 回収時期:2022年7月28日 サンプル数:100 調査方法:インターネット調査 |
副作用が起きる割合は10%未満
今回のアンケート調査では、次のような結果となりました。
副作用が起きた方のほとんどが頭皮のかぶれ、かゆみという回答でした。
あくまで今回アンケート調査に協力いただいた方のデータにはなりますが、育毛剤の使用によって副作用が起きる可能性は10%以下と考えていいでしょう。
副作用が起きた際の対象法
育毛剤の使用して副作用が起きた場合、すぐに育毛剤の使用をやめましょう。使い続けることで症状が悪化する可能性があります。
また、セルフジャッジで別の育毛剤を使用するのではなく、医師に相談することをおすすめします。
育毛剤のデメリット② 効果が出ない可能性がある
副作用のほかに、育毛剤を使うことのデメリットとして挙げられるのが育毛効果を実感できないことです。
効果が出ない要因として考えられるのは次の2つです。
・自身の肌に合っていない
・短期間で育毛剤を変えてしまう
上記に関しては肌トラブルが起こるなど分かりやすい症状があれば、使用している育毛剤が肌と合っていないと判断できますが、これといった症状もないままだとその判断が難しいです。
また、育毛剤は少なくとも3ヶ月~半年は継続して使用しないとその効果は出ないので、短期間で次から次へと育毛剤を変えてしまっては意味がありません。
逆に、1年以上使用しても効果を実感しないのであれば、別の育毛剤を検討しましょう。
育毛剤は「今生えている髪の毛を育てる」効果がある
また、育毛剤は頭皮環境を整えることで「今生えている髪の毛を育てる」という効果があります。発毛剤ではないので、基本的に新しく髪の毛を生やす効果はありません。つまり、新しく髪の毛が生えないからといって、効果が出ていないわけではないのです。
とはいえ、育毛剤に髪の毛を増やす効果が全くないというわけではありません。育毛剤は頭皮環境が整うことで抜け毛を予防し、本来生えるはずだった髪の毛の成長を促す効果を期待できます。
効果が出ない育毛剤を使い続けるのは金銭的にも負担になる
効果が出ない育毛剤を使い続けることは時間だけでなく、お金も無駄になってしまいます。
育毛剤は高価なものほど、効果があるわけでもありません。自身の肌に合ったものを使うことが何よりも大事です。
育毛剤の選び方については「【医師監修】生え際の後退や薄毛に育毛剤は効果ある?育毛剤の選び方&使い方」で詳しく解説しています。
【男女別】育毛剤の使用によるデメリット
育毛剤は決して男性のためだけのものではなく、現代では、女性が育毛剤を使用することも珍しくはありません。そして、育毛剤の使用にあたってのデメリット、注意点は男性と女性で少し異なります。
男性は冒頭で挙げた副作用は全て起こる可能性がありますが、女性の場合は肌が敏感な方が多いため、頭皮のかゆみが起こるリスクが高くなります。
また、育毛剤ではなくミノキシジルが配合されている発毛剤は妊娠中に使用すると胎児の心臓に負担をかける可能性があるので、使用は控えた方がいいでしょう。
女性は男性用の育毛剤は使用してはいけない
また、女性が男性用の育毛剤を使用すると、皮脂や汚れを落とす働きが強すぎて育毛効果が薄くなるだけでなく、副作用が起こる可能性があります。
女性は保湿成分が多く配合されている育毛剤がおすすめです。
女性が選ぶべき育毛剤については「女性の薄毛対策におすすめな育毛剤の選び方~男性用は効果なし?~」で詳しく解説しています。
【年代別】育毛剤を使用するデメリット
薄毛は年配の方だけでなく、20代~30代の若年層にも悩みを持っている方がいます。しかし、育毛剤を2若いうちから使用することに抵抗がある方もいます
20代で育毛剤の使用は早くない
しかし、育毛剤を使用するのに早い、遅いはありません。
実際、当編集部が過去に行ったアンケート調査においても、現在育毛剤を使用している方の約2割は20代から使用しているという結果があります。
薄毛は年齢ともに徐々に進行してしまうので、現在悩んでいる方はできるだけ早いうちから対策するようにしましょう。
10代は発毛剤を使用できない
高校生など10代から薄毛に悩んでいる方も決して珍しくはありません。ただし、10代の方は「育毛剤」は使用できますが、「発毛剤」の使用は副作用のリスクが高いため禁止されているので注意しましょう。
40代以降の薄毛は原因が多岐に渡る
薄毛の原因自体は、20代の若年層であっても、40代、50代の中年層であっても、遺伝的要素をはじめ本質的に大きな違いはありません。
しかし、40代以降の方は仕事によるストレス、生活習慣の乱れなど長年の蓄積が薄毛に繋がっている可能性も高いです。育毛剤でのケアはもちろん、日常生活においても規則正しい生活を意識しましょう。
生活習慣を改善しよう
生活習慣を改善する上でのポイントは次の2つです。
・栄養バランスを考えた食事を摂る
・運動習慣を持つ
髪の毛は食べたものによって作り、育てられるので、日々の食事は薄毛対策を意識する上でも大切です。タンパク質やビタミン、ミネラルを中心にバランスの良い食事を心掛けましょう。
薄毛対策に効果のある食べ物については「【図解】抜け毛を予防する食べ物大全~最強の食材&メニュー」で詳しく解説しています。
また、年齢を重ねると運動が億劫になりがちですが、運動は血行促進、ほどよい疲労感から睡眠の質が向上するなど薄毛対策に効果的です。はじめは軽い運動からでもいいので、運動習慣を作りましょう。
喫煙、飲酒習慣をやめる、ストレスをため込まない
喫煙は血管を収縮させ、血液の流れを悪くしていまいます。
また、アルコールを大量に摂取すると栄養素の吸収率を低下させるだけでなく、AGAの原因となる男性ホルモン・ジヒドロテストステロン(DHT)を増やしてしまう可能性があります。
長年にわたり、喫煙、飲酒習慣がある方はやめるように努力しましょう。タバコやお酒をやめるとストレスが溜まるという方もいるかもしれませんが、ストレスを溜める以上に頭皮環境に良くないということを心得きましょう。
なお、ストレスも自律神経、ホルモンバランスを崩す原因となり、結果として薄毛につながる可能性があるので、自分なりのストレス発散方法を見つけましょう。
ストレスと抜け毛の関係については「【図解】ストレスで抜け毛が増える理由と治すために必要なアクション」で詳しく解説しています。
育毛剤は正しく使用することでデメリットを最小限に!
今回育毛剤のデメリットとして挙げた「副作用」「効果が出ない」は正しく育毛剤を使用しないことで起こることも少なくありません。
ここでは最後に育毛剤を使う上で注意すべきポイントについて解説します。
用法・用量を守る
育毛剤は沢山使ったからといって、効果が高まるわけではありません。用法・用量を守るのは基本中の基本です。
なお、異なる育毛剤を併用することも副作用のリスクを高めるだけなのでやめましょう。
頭皮が清潔な風呂上がりに使用しよう
育毛剤は清潔な頭皮環境で使用した方が成分は浸透しやすく、効果も出やすいです。
1日1回塗布するタイプであれば、風呂上がりに使用しましょう。1日2回の場合は、風呂上がり、朝はワックスなど整髪料をつける前に使用しましょう。
育毛剤の正しい使い方については「【医師監修】育毛剤はタイミングが大事!正しい使い方と使い始める時期」で詳しく解説しています。
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