食物繊維と糖質の違いって何?糖質制限ダイエットとの関係は?

 

炭水化物とは、糖質と食物繊維の総称です。糖質制限ダイエット中は炭水化物を制限するため食物繊維不足に陥りやすく、毎日の食事で意識的に食物繊維を摂取することが大切です。炭水化物量を元に糖質量や食物繊維量を計算する方法もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

糖質制限ダイエット中は、糖質が多く含まれる炭水化物や甘い物を制限しますよね。

しかし、炭水化物には糖質だけではなく食物繊維も含まれているため、糖質制限ダイエット中は食物繊維不足に陥りやすくなってしまいます。

食物繊維には便秘解消などの整腸効果はもちろん、糖質の吸収を抑える効果や食事の満足度をアップさせるという嬉しい効果があります。

糖質制限ダイエット中は、不足しがちな食物繊維を、毎日の食事で意識的に摂取すべきです。

この記事では、低糖質で食物繊維が豊富な食品はもちろん、糖質量や食物繊維量の計算方法などをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修者

 

西田恭之

恵比寿美容クリニック副院長

東海大学医学部医学科卒業。都内市中病院で初期研修後、消化器内科診療に従事。その後は人間ドックでの診療を続けながら恵比寿美容クリニックにて勤務し、現在は副院長として診療に従事

糖質と食物繊維の違い~炭水化物の考え方~ 

炭水化物とはブドウ糖や加糖などから構成される栄養素で、たんぱく質や脂質と共に「三大栄養素」と呼ばれています。

炭水化物を大きく分類すると、体内で消化されてエネルギー源となる「糖質」と、体内で消化されずに大腸まで届く「食物繊維」に分けられます。

 

糖質制限ダイエットで、炭水化物(ご飯・麺類・芋類などのデンプン)の量を控えるのは、炭水化物に含まれる糖質をコントロールするためなのです。

では、炭水化物に含まれる「糖質」と「食物繊維」は、私たちの体で具体的にどのような働きをするのでしょうか?

糖質の働きとは

糖質とは、食品として摂取した後に腸内で消化され、エネルギー源となる栄養素のことです(糖質1g4kcal)。

「エネルギー/カロリー=太る」考えられてしまいますが、厚生労働省e-ヘルスネットによれば、糖質の摂取量が不足するとエネルギー不足となり、疲労感や集中力の減少等が見られるとされています。

しかし、基礎代謝エネルギー以上に糖質を摂取してしまうと、血液内に中性脂肪として蓄積され、中性脂肪もエネルギーとして消費されないと、内臓脂肪や皮下脂肪として蓄積されてしまいます。

糖質の働きについて、詳しくは「糖質とは結局どんなものなのか?わかりやすく簡単に解説」をご覧ください。

食物繊維の働きとは

厚生労働省e-ヘルスネットによれば、食物繊維とは小腸で消化・吸収されずに、大腸まで達する食品成分のこととされています。

食物繊維は、水に溶ける性質の「水溶性食物繊維」と、水には溶けない性質の「不溶性食物繊維」に分類されます。

水溶性・不溶性食物繊維共に、腸内で善玉菌(ビフィズス菌や乳酸菌等)のエサとなり、大腸内で善玉菌を増やす働きがあるため、整腸効果(便秘解消など)が期待できます。

さらに不溶性食物繊維は水分を吸収して膨らむ性質があり、便の容量を増やして排便をサポートしてくれます。

近年では、食物繊維は糖質・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルの5大栄養素に次ぐ、第6の栄養素として注目されています。

食物繊維の働きについて、詳しくは「食物繊維の一日摂取量の目安は何グラム?効果的なメニューの考え方」をご覧ください。

糖質制限ダイエット中こそ食物繊維を摂取すべき3つの理由

糖質制限ダイエットとは、食品から摂取する糖質量を、1日あたり70~130g程度まで制限するダイエット法のことです。

主に糖質量が多い炭水化物(ご飯や麺類など)や、お砂糖たっぷりの甘い物を制限します。

糖質制限ダイエットの概要については、「糖質制限ダイエット中の食べ物総集編!OK&NG食材を一挙紹介」をご覧ください。

理由糖質制限中は食物繊維不足になりやすい

冒頭でもご紹介した通り、炭水化物は糖質と食物繊維で構成されています。

糖質制限ダイエット中に炭水化物を制限すると、必然的に食物繊維の摂取量も不足しがちになるため、意識的に食物繊維の摂取量を増やす必要があるのです。

厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査報告」によれば、ダイエット中か否かに関わらず、日本人の1日あたりの食物繊維の摂取量は3~4g不足しています。

通常食でも現代人は食物繊維不足なのに、糖質制限ダイエット中にご飯や麺類などの炭水化物を制限すると、さらに食物繊維が不足してしまうということです。

食物繊維の摂取量が不足すると腸内環境が悪化しやすくなり、便秘になりやすくなったり、生活習慣病のリスクが高まったりしてしまいます。

糖質制限ダイエット中は、食物繊維が豊富な食べ物を積極的に摂取する必要があります。

食物繊維の1日の摂取量について、詳しくは「食物繊維の一日摂取量の目安は何グラム?効果的なメニューの考え方」をご覧ください。

理由食物繊維は糖質の吸収を抑える

記事の冒頭で「食物繊維は水溶性と不溶性に分類される」とご紹介しましたが、水溶性食物繊維は水に溶けるとネバネバとしたゲル状になる性質があります。

ゲル状となった水溶性食物繊維は、体内で糖質や脂質を吸収して、腸内をゆっくり移動します。

その結果、糖質の吸収を穏やかにして、食後の血糖値の上昇を穏やかにしてくれるのです。

血糖値の上昇がおだやかになれば膵臓からインスリンが分泌されにくくなり、糖質が中性脂肪になりにくくなります。

糖質が吸収されるメカニズムについて、詳しくは「【医師監修】糖質が吸収される場所や時間は?糖の仕組みをマスターしよう」をご覧ください。

理由食物繊維は食べ過ぎ防止効果がある

不溶性食物繊維はよく噛む必要があり、水分を吸収して膨らむという性質があります。

食物繊維が豊富な野菜などをよく噛んで食べることで満腹中枢を刺激され、食べ過ぎ防止効果が期待できます。

さらに腸内で水分を吸収して膨らむことで、食事の満足感がアップします。

食物繊維が豊富で糖質が低いおすすめ食品

糖質制限ダイエット中に積極的に食べたい、糖質が低くて食物繊維が豊富な食品をまとめた。

この章で紹介する食品以外にも、食物繊維量が豊富な食べ物は沢山あります。

詳しくは「食物繊維が多い食べ物ランキング!手軽&効率的に摂取する方法とは」をご確認ください。

炭水化物(ご飯・パン・麺類)

 

食品

糖質量

食物繊維量(総量)

ご飯

白米

36.1g

1.5g

玄米

34.7g

1.4g

発芽玄米

33.7g

1.8g

胚芽米

35.6g

0.8g

パン

食パン

44.1g

4.2g

ライ麦パン

49.0g

5.6g

全粒粉パン

41.9g

4.5g

麺類

うどん

20.7g

1.3g

中華麺

26.5g

2.8g

パスタ

29.7g

3.0g

春雨

19.1g

1.5g

そば

24.1g

2.9g

【参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」】

※炊飯後・ゆでた状態の可食部100g相当量

糖質制限ダイエット中に炭水化物を食べるのであれば、糖質量が低くて食物繊維量が多い食品を選択しましょう。

例えば、主食であるご飯であれば、白米から発芽玄米に切り替えるだけで、糖質量が低くなって食物繊維の摂取量が増えます。

麺類であれば、食物繊維量がうどんの2倍以上になる、そばを選択されると良いでしょう。

豆類や大豆製品

 

食品

糖質量

食物繊維量(総量)

豆類

あずき

14.9g

12.1g

いんげん豆

13.5g

13.6g

グリーンピース

12.2g

8.6g

ささげ

15.4g

10.7g

ひよこ豆

17.8g

11.6g

えんどう豆

19.7g

7.7g

大豆製品

大豆

0.8g

8.5g

きな粉

13.9g

18.1g

生おから

3.2g

11.5g

糸引き納豆

7.7g

6.7g

がんもどき

1.3g

1.4g

木綿豆腐

0.9g

1.1g

絹ごし豆腐

1.1g

0.9g

調整豆乳

4.8g

0.3g

【参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」】

※ゆでた状態などの可食部100g相当量

豆類はどの種類も低糖質で食物繊維量が豊富です。

しかし大豆製品に関しては、きな粉・おから・納豆などは食物繊維量が豊富ですが、豆腐や豆乳になると食物繊維量が少なくなってしまいますのでご注意ください。

野菜・イモ類・キノコ類 

 

食品

糖質量

食物繊維量(総量)

野菜

キャベツ

3.8g

1.8g

ブロッコリー

3.1g

5.1g

もやし

1.1g

2.3g

ごぼう

10.4g

5.7g

オクラ

2.2g

5.0g

かぼちゃ

8.6g

2.8g

大根

2.9g

1.4g

人参

6.8g

2.8g

とうもろこし

14.8g

3.0g

芋類

さつまいも

30.5g

2.8g

さといも

10.5g

2.3g

じゃがいも

6.2g

9.8g

長芋

13.8g

1.0g

きのこ類

きくらげ

0.3g

5.2g

まいたけ

1.8g

3.5g

えのきだけ

4.8g

3.9g

しいたけ

1.3g

4.9g

ぶなしめじ

2.0g

3.5g

エリンギ

3.7g

3.4g

【参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」】

※生の状態(野菜は皮つき)の可食部100g相当量

野菜やきのこ類は低糖質で食物繊維量が豊富ですが、芋類や根菜は糖質量が高くなるので食べ過ぎにはご注意ください。

また、野菜やきのこ類は生の状態よりも、加熱調理や乾燥製品を選択すれば、食物繊維量を増やすことができます。

糖質量や食物繊維量の計算方法!栄養成分表示の見方

糖質制限ダイエット中は、毎日の食事で意識的に食物繊維を摂取することが大切です。

しかし、コンビニやスーパーなどで買い物をする時、商品の栄養成分表示に「糖質量」や「食物繊維量」が記載されていないこともあるかと思います。

消費者庁が定める「食品表示基準」において、炭水化物は必ず表示しなければいけない項目ですが、糖質は任意表示項目、食物繊維量は推奨表示項目とされています。

なお、糖質の表示をする際は、炭水化物の内訳として、食物繊維も記載するという決まりがあります。

栄養成分表示に糖質量が記載されていない場合は、その商品がパン・麺類などの商品であれば、概算で「炭水化物=糖質」と考えましょう。

エネルギーから糖質量や食物繊維量を計算する方法

もし正確な糖質量や食物繊維量を知りたいのであれば、以下の計算式に当てはめると、それぞれの数値を算出していただけます。

炭水化物=糖質+食物繊維だけど計算が合わない場合は?

商品の栄養成分表示に、炭水化物・糖質・食物繊維の配合量が記載されているのに「糖質+食物繊維=炭水化物」の計算が合わない場合もあります。

この理由は、炭水化物と食物繊維は、異なった算出・測定方法で得た数値を表示している可能性があるためです。

特に食物繊維量が多い食品は、必ずしも「糖質+食物繊維=炭水化物」の計算式に合わない場合もあるということですので覚えておきましょう。

糖質制限しつつ食物繊維量をアップさせるのは大変…

糖質制限ダイエット中は、炭水化物などに含まれる糖質を制限するため、どうしても食物繊維不足に陥りやすくなります。

食物繊維にはダイエットに嬉しい様々な効果が期待できますので、毎日の食事で食物繊維量をアップさせることはもちろん、購入する商品の糖質量や食物繊維量を把握することが大切です。

でも、食事内容だけで糖質制限をしながら、食物繊維量をアップさせるのは大変です。

「継続できずに三日坊主で終わってしまった…」という方もいらっしゃるかと思います。

そんな方は、糖質ケアサプリメントを活用されてみてはいかがでしょうか?

糖質ケアサプリメントの活用がおすすめ

糖質制限ダイエット中にサプリメントを活用されるのであれば、「ターミナリアファースト」がおすすめです。

ターミナリアファーストとは、食前に飲むだけで食後の血糖値の上昇を穏やかにしてくれる、糖質ケアサプリメントです。

ターミナリアファーストには、食後の血糖値上昇を抑制する働きが認められた「ターミナリアアベリリカ」をはじめ、糖質・脂質コントロールに働きかける様々な成分が配合されています。

さらに食物繊維である「難消化デキストリン」が配合されているため、糖質ケアをしながら食物繊維も摂取していただけます。

毎日の食事を愉しみながら糖質ケア&食物繊維量をアップさせたい方は、ぜひお試しください。

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