糖質とは結局どんなものなのか?わかりやすく簡単に解説

「主食を減らせば糖質制限ダイエットになるでしょ」

と考えてはいないでしょうか。

実はそれだけでは、糖質制限ダイエットには不十分。正しい知識をもっておこなわないと、痩せられないだけでなく健康を損ねる恐れもあります。そこで今回は、糖質制限ダイエットの基本ともいえる「糖質とはどんなものなのか」をまとめました。また、糖質制限ダイエットを成功させるために知っておきたい基礎知識も解説します。

初心者にもわかりやすいようQ&A形式でまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。なんちゃって糖質制限ダイエットにせず、確実に痩せたいのなら、まずはここから押さえていきましょう。

この記事の監修者

監修者

藤堂 紗織

Alohaさおり自由が丘クリニック開業医
日本医科大学医学部卒業。日本医科大学武蔵小杉病院で研修後、腎臓内科学教室に入局。その後、善仁会丸子クリニックにて10年院長勤務。現在は、Alohaさおり自由が丘クリニックを開業。内科、皮膚科、美容皮膚科を標榜している

糖質とは?Q&Aまとめ

そもそも糖質とは何?炭水化物のこと?

どんな食べ物に含まれているの?

そういった糖質にまつわる疑問をQ&A形式でまとめました。ここで糖質について正しく理解することが、糖質制限ダイエットを成功させる近道です。

Q1.糖質とは何?砂糖と何が違うの?

A.糖質とは、栄養素の名称です。

一方、砂糖とは、甘味料の名称です。

糖質と砂糖では、そもそも分類が違うため、同じ土俵で語ることはできません。また、砂糖を使わなければ糖質抜きの食事になるわけではないため、お気をつけください。

Q2.糖質=炭水化物でいいの?

A.「糖質+食物繊維=炭水化物」が正解です。

これは食品表示基準にて定められているルールです。

炭水化物には、糖質だけでなく食物繊維も含まれます。そのため、炭水化物量が多いだけでは、糖質量が多いとは限りません。また、糖質制限ダイエットのために炭水化物を極端に減らしてしまうと、必要な食物繊維量も損なわれる恐れがあります。

糖質制限ダイエットが、炭水化物を抜けばそれでOKという単純なものではないのです。

Q3.糖質と糖類の違いって?

A.糖類とは、糖質をさらに細かく分類した種類のひとつです。

  • 糖類
    ブドウ糖や加糖、麦芽糖など
  • 多糖類
    でんぷんやオリゴ糖など
  • 糖アルコール
    キシリトールやエリスリトールなど

糖質はこちらのとおり、さらに細かく種類を分けられます。そして、同じ糖質であってもこれらの種類によって、体内での働きは異なるのが特徴です。働きが異なることから、糖質制限ダイエット中にとくに制限すべき種類とそうでない種類もありますが、これについては後ほど改めて詳しく解説します。

Q4.糖質とはどんな食べ物に含まれているの?

A.主にご飯やパンなどの主食に多く含まれています。

じゃがいもやニンジンをはじめとした根菜類も含有量が多めです。

糖質と聞くと甘いものをイメージしがちですが、先に解説したとおり、糖質の種類は様々です。なかには甘みの少ない糖質もあります。じゃがいもやニンジンといった根菜類はその筆頭です。野菜でもあることからヘルシーなイメージが強く、糖質制限ダイエット中でも気にせず食べてしまう方は少なくありません。

このほかにも、意外な食品に糖質が多く含まれていることはよくあります。糖質制限ダイエットを始めるときには、せめて身近な食品の糖質量だけでも把握しておくのがおすすめです。

糖質の多い食品について詳しくは「糖質制限ダイエット中の食べ物総集編!OK&NG食材を一挙紹介」で解説しています。

Q5.糖質を摂ると太る?

A.糖質を過剰に摂取すると太りやすくなります。

適度であれば、問題ありません。

「糖質=太る原因」と勘違いされる方も少なくありません。しかし糖質はエネルギー源であるため、必要量であればしっかりと消費されます。糖質によって太る原因は、過剰な摂取によって消費しきれなかった糖質が脂肪に変わり、体内で蓄積されるためです。

Q6.糖質制限がダイエットや病気予防につながるって本当?

A.本当です。

肥満や生活習慣病の一原因となる糖質過多な食生活が改善されるためです。

そもそも糖質制限は治療の一貫として、糖尿病やメタボリック症候群の患者におこなわれていました。これらの病気にかかる原因や悪化する原因は、糖質過多による影響が大きいためです。

しかし糖質制限は、あくまで食事の糖質量を適切にコントロールする方法です。それを知らずに糖質量を大幅にカットし、健康被害の出たケースもあります。糖質制限は正しくおこなってこそ、ダイエットや病気予防につながることを忘れないようにしましょう。

糖質制限ダイエットを成功させるために知っておきたい知識・5つ

糖質制限ダイエットを成功させるためには、こちら5つの知識が大切です。

  • 糖質は大切な三大栄養素のひとつであり、「糖質=悪」ではない
  • 糖質制限とカロリー制限は同時に行わない方がいい
  • 同じ糖質でも血糖値の上昇度は種類で異なる
  • 食品だけでなく食べ方によっても、糖質による体への影響は異なる
  • 成分表示の「糖質0」と「糖類0」では意味が異なる

これらは痩せるためだけでなく、健康を守るうえでも大切な要素です。詳細をよく確認し、糖質制限ダイエットに役立ててください。

1.糖質は大切な三大栄養素のひとつであり、「糖質=悪」ではない

糖質は脂質やたんぱく質と同じく、三大栄養素のひとつです。

極端に摂取量を減らしては、エネルギーが足りなくなり、脳や体の働きに異常をきたしてしまいます。過度な糖質制限でよく聞かれるのは、集中力が続かない、疲れが取れない、ぼーっとするといったもの。これらはすべて脳へのエネルギー供給が足りていないために起こります。

また、糖質の足りない状態が長く続くと、筋肉量の低下や骨粗しょう症を引き起こす恐れがあります。糖質は筋肉や骨を作るためにも使われるほか、足りない糖質を補うために筋肉を分解してエネルギーを作るためです。

くり返しになりますが、糖質制限ダイエットとは、糖質をただカットするのではなく量をコントロールするものだと理解しておきましょう。

糖質の1日摂取量は必要目安カロリーの50~65%(厚生労働省推奨)

糖質量をコントロールするにあたって目安となるのは、厚生労働省が推奨している「1日必要目安カロリーの50~65%」という数字です。

成人女性の1日必要目安カロリーは、1400~2000kcalといわれています。そのため、1日あたり約700~1,000kcalの糖質量を大幅に下回ることは、避けたほうが無難です。また、適正糖質の摂取をしながらも糖質制限をおこなう「ロカボ」では、1食あたりの糖質量を20~40g、1日あたりだと70~130gが目安となります。

糖質1gあたりのカロリーは4kcalなので、70gだと280kcal、130gだと520kcal。厚生労働省が推奨する量よりも、やや低めの数値です。この数値を目指す場合には、糖質の代わりにエネルギーとなるタンパク質を多めに摂るなど、食事の工夫をおすすめします。

糖質制限中に摂りたいタンパク質について詳しくは、「糖質制限といえばタンパク質(肉&魚)」は正しい?【食べ物シリーズvol.5】」で解説しています。

2.糖質制限とカロリー制限は同時に行わない方がいい

糖質制限とカロリー制限を同時におこなうと、必要エネルギーの摂取が難しく、健康を損なう恐れがあります。

もちろん食べ過ぎはダメですが。糖質制限中は極端な食べ過ぎでなければカロリーをそこまで気にする必要はありません。ただし糖質量のコントロールは厳密におこないましょう。糖質量が少ないと思い込んで食べていたものが実は多く、気づけば糖質制限もできておらず、カロリーもオーバー。

これは糖質制限初心者が陥りやすいミスのため、お気をつけください

3.同じ糖質でも血糖値の上昇度は種類で異なる

糖質にはさまざまな種類があり、種類によって摂取後の血糖値上昇率が異なります。

食後の血糖値上昇率が高いほど脂肪が生成されやすくなるため、糖質制限ダイエット中は血糖値上昇率が低い糖類の含んだ食品を積極的に取り入れるとよいでしょう。

血糖値上昇率の低い糖類は、果糖や糖アルコールなどです。たとえばフルーツは果糖を多く含みますが、血糖値は上昇しにくい傾向にあります。また糖質制限中に不足しやすい食物繊維も摂取しやすいため、甘いものを食べたくなったときにはフルーツがおすすめです。

ただし、フルーツにはそのほかの糖質も含まれるため、食べ過ぎには気をつけましょう。

また糖アルコールをはじめとした血糖値上昇率の低い糖類を使ったお菓子も最近ではよく見かけます。これらも食べ過ぎは厳禁ですが、上手く使うことで糖質制限ダイエット中のストレスを減らせるでしょう。

糖質制限中におすすめのフルーツについて詳しくは「糖質制限中に摂りたい野菜&果物(フルーツ)【食べ物シリーズvol.2】」で解説しています。

4.食品だけでなく食べ方によっても、糖質による体への影響は異なる

糖質制限ダイエット中は、食品選びだけでなく、食べ方にも気を配りましょう。

食べ方のポイントとなるのは、次の2つです。

  • 食物繊維と一緒に食べる
  • 食物繊維豊富な食品から先に食べる

糖質は食物繊維と一緒に摂ることで、血糖値の上昇がゆるやかになります。そのため毎日の食事はもちろん、たまのご褒美としてスイーツを食べるときにもスイーツ単体でなく食物繊維と一緒に摂るのがおすすめです。また糖質よりも先に食物繊維豊富な食品から食べることで、さらに血糖値の上昇をゆるやかにしてくれます。

5. 成分表示の「糖質0」と「糖類0」では意味が異なる

糖質は糖類も含むすべての糖質を指すのに対して、糖類はあくまで糖類のみを指します。

糖質0は一切の糖質を含みませんが、糖類0だとブドウ糖や果糖は含んでいなくても、でんぷんやオリゴ糖といった何かしらの糖質を含んでいる可能性があります。

特にチョコやアイスなど甘いお菓子には糖類0表記のものが多く見られるようになりました。しかし、それらの商品は多くの場合、糖類の代わりにエリスリトールと呼ばれる糖アルコールが含まれています。

糖アルコールは糖類に比べると血糖値が上昇しづらいものの、糖質0ではありません。糖質制限ダイエット中は、食べ過ぎて糖質量をオーバーしないようにお気をつけください。

実は難しい「糖質制限ダイエット」

糖質制限は近年のダイエット方法の定番となりつつあり、簡単にできると誤った認識が広まっています。しかし、もともと糖質制限は治療の一貫であり、医師のサポートがあるなかでおこなわれるものです。

そのため正しい知識をもたずに糖質制限ダイエットをすると、ダイエットが上手くいかないだけでなく、体を壊す恐れもあります。

初心者が健康的かつ簡単に糖質制限ダイエットに取り組みたいのなら、普段の食事をしつつも糖質カットのできるサプリメントを活用するのがおすすめです。

ターミナリアファースト」は、糖質と脂質の吸収を抑える効果が科学的に実証されている「機能性表示食品」です。食事の前にターミナリアファーストを飲むだけで、誰でも簡単に糖質と脂質の摂取コントロールを可能にします。

食品の糖質量を調べることや、糖質量を計算して食事を摂るのが面倒くさいという方は、ぜひターミナリアファーストをご検討ください。

ターミナリアファーストについて詳しくは「待望の糖質・脂肪コントロールサプリが完成しました。」で解説しています。