「糖質制限といえばタンパク質(肉&魚)」は正しい?【食べ物シリーズvol.5】

「糖質制限中でも肉や魚は沢山食べても問題ない?」といった気になる疑問をはじめ、糖質制限における肉や魚について詳しく解説します。

タンパク質に対する考え方や注意点、おすすめのレシピまで紹介。

正しい知識を身につけて糖質制限ダイエットをしたい方はぜひご覧ください。

糖質制限というと、ご飯や麵類など炭水化物を制限するイメージが強く、肉や魚といったタンパク質まで制限している方は少ないのではないでしょうか。

実際、タンパク質は全般的に糖質が少ないので、糖質制限中でも積極的に食べても問題ありません。しかし、いくらでも食べてもいいのかといえば、もちろん違います。

この記事の監修者

藤堂 紗織

Alohaさおり自由が丘クリニック開業医

日本医科大学医学部卒業。
日本医科大学武蔵小杉病院で研修後、腎臓内科学教室に入局。
その後、善仁会丸子クリニックにて10年院長勤務。
現在は、Alohaさおり自由が丘クリニックを開業。内科、皮膚科、美容皮膚科を標榜している

タンパク質は糖質制限中でも欠かせない

タンパク質は3大栄養素のひとつであり、筋肉や血液をつくる材料になるので、欠かすことはできません。
ちなみに、糖質制限において敬遠される炭水化物も3大栄養素のひとつなので、制限し過ぎるのは良くありません。

肉や魚(タンパク質系食品)は糖質が少ない

タンパク質が多く含まれる食品は基本的に糖質が少ないので、糖質制限中はタンパク質中心の食生活が良いというのは定説となっています。

タンパク質が多く含まれる主な食品の糖質量は以下の通りです。

 

100gあたりの糖質量(目安)

牛肉

0.1g~0.5g ※部位による

豚肉

0.1g~0.3g ※部位による

鶏肉

0~0.1g ※部位による

さけ

0.1g

かつお

0.1g

マグロ

0.2g

0.4g

豆腐

0.4g(木綿)、1.1(絹ごし)

納豆(糸引き)

5.4g

チーズ

1.0g~4.2g ※種類による

牛乳

4.8g

ヨーグルト(無糖)

4.9g

参考: 日本食品標準成分表2020年版(八訂)

牛肉は部位や種類によって糖質量が変わる

牛肉

牛肉は総じて糖質量が少ないですが、部位によって違いがあります。

部位

100gあたりの糖質量

レバー(肝臓)

3.7g

もも

0.5g

ランプ

0.5g

ヒレ

0.3g

サーロイン

0.3g

リブロース

0.2g

肩ロース

0.2g

バラ

0.1g

ハツ(心臓)

0.1g

小腸

0g

参考: 日本食品標準成分表2020年度版(八訂)

※脂身付きの場合は、その数値を記載

注意が必要なのは、レバーです。飛びぬけて多い糖質量となっています。

ちなみに、豚肉、鶏肉のレバーの糖質量はそれぞれ2.5g、0.6gです。鶏肉に関しては問題ありませんが、豚肉のレバーも摂り過ぎには注意しましょう。

なお、肉は赤身であっても脂身が多い部位(バラなど)であっても糖質量はほとんど変わりません。しかし、脂身が多い肉は脂質量が多いです。
糖質ほどにはないにせよ、脂質もダイエット中は控えた方がいいです。

糖質制限ダイエット中は、赤身の肉を意識食べるようにしましょう。

1日に必要なタンパク質量

糖質が少ない肉や魚は糖質制限中の強い味方ですが、1日に必要なタンパク質量は次のように決まっています。

成人男性・・・60g

成人女性・・・50g

※厚生労働省が定める推奨量

年齢や体重、運動量によって必要となるタンパク質量は前後しますが、おおよそ上記の量を目安にしましょう。

1日3食として、1食あたり15g~20gのタンパク質を摂るのが理想です。

【食品別】タンパク質量

1食あたり15g~20gのタンパク質と言われても、イマイチ分からないですよね。

主な食品別に100gあたりどれくらいのタンパク質が含まれているのかを一覧にしましたので、参考にしてください。

 

100gあたりのタンパク質量(目安)

ご飯(精白米)

2.5g

牛肉(もも ※脂身つき)

19.6g

豚肉(もも ※脂身つき)

20.5g

鶏肉(もも ※皮つき)

17.3g

さけ(しろさけ)

22.3g

かつお(春戻り)

25.8g

マグロ(きはだ)

24.3g

12.2g

豆腐(木綿)

7.0g

納豆(糸引き)

16.5g

チーズ(ナチュラルチーズ エダム)

28.9g

牛乳

3.3g

ヨーグルト(無糖)

3.6g

参考: 日本食品標準成分表2020年版(八訂)

牛、豚、鶏の肉は比較しやすいように、同じ部位(もも)を表示していますが、部位により前後します。ただ、赤肉であればどの部位でも100gあたり20g前後と覚えておくと良いでしょう。

なお、チーズはその種類によってタンパク質量には幅があります。エダムチーズだと100gあたり約30gですが、カマンベールチーズは約22g、モッツァレラチーズは約18g、クリームチーズは約8gです。

肉や魚だけ食べる糖質制限は間違い

上の表でも分かるように、肉や魚は糖質量が少ないだけでなく、タンパク質が豊富です。そこで、「肉や魚だけ食べたら瘦せるのでは?」なんて思う方もいるでしょう。実際に「肉だけダイエット」を実践して、瘦せる方もいます。

しかし、結論から言うとおすすめはしません。

肉・魚だけを食べて瘦せる理由

まず、肉や魚だけを食べる生活を続けると、摂取する糖質量が減るので瘦せます。また、筋肉のもとになるタンパク質を摂ることで基礎代謝は落ちにくくなるのも瘦せる理由のひとつです。ただ、単純に摂取カロリー>消費カロリーになると体重は増加しますので、食べる量には限りはあります。

肉(魚)だけダイエットをおすすめしない理由

いくら瘦せるからといって、肉(魚)だけダイエットはおすすめしません。

肉にせよ、魚にせよ、偏った栄養は不健康になるリスクがあります。肉を食べ過ぎると腸内環境が悪化することが医学的にも示唆されていますし、体臭がきつくなるという報告もあります。また、タンパク質の摂り過ぎは内蔵にも負担をかけます。糖質制限中であっても、肉(魚)だけでなく、野菜や炭水化物などあらゆる食品を摂取して、バランスの良い食事を心掛けましょう。

「肉(魚)だけダイエット」ではなく、「肉(魚)“中心”ダイエット」がおすすめです。

糖質制限中はウィンナーなどの加工肉に注意!!

糖質が少なく、タンパク質が多い肉は糖質制限ダイエットの味方ですが、ウィンナーやハムといった加工肉には注意しましょう。

ウィンナーやハンバーグは糖質が多い

糖質量は、ウィンナーが100gあたり約3g、ハムは100gあたり約1.8gです。ウィンナーやハムには砂糖やブドウ糖といった糖類が含まれているため、純粋な肉よりも糖質量が多くなるのです。また、ハンバーグは100gあたり約10gの糖質が含まれています。「つなぎ」にパン粉や小麦粉が使われていることで糖質が多くなります。

ウィンナーやハンバーグは比較的安価で手に入れやすいですが、糖質量を考えると食べる量には注意が必要です。

糖質制限ダイエット中はハンバーグよりもステーキ

これまでの説明でお分かりのように、糖質制限ダイエット中はハンバーグなどの加工肉よりも素材をそのまま活かしたステーキがおすすめです。また、ステーキの味付けも塩など糖質が少ない調味料がいいでしょう。

調味料の糖質については「糖質制限中は控えたい調味料と上手な代用方法【食べ物シリーズvol.1】」で詳しく解説しています。

魚肉ソーセージも糖質は多め

ヘルシーなイメージがある魚肉ソーセージも100gあたりの糖質量は約13gと高めです。肉のソーセージ(ウィンナー)と比べるとカルシウムやDHAなどが豊富に含まれていますが、食べる量には気を付けましょう。

魚は調理法に注意しよう

魚料理

魚といえば、お刺身、焼き、煮付けなど様々な調理法が楽しめる食材ですが、その調理法によって糖質量は変わってきます。

糖質が高くなりやすい調理法

煮付けやあんかけといった、砂糖やみりんなどの調味料を多用する料理は糖質が高くなります。1食あたり約10~20gは糖質が高くなってしまうのです。また、アジフライなどの揚げ物も糖質は高くなります。※1食あたり約10~20g。油自体には糖質はないものの、衣に使うパン粉や小麦粉(片栗粉)に糖質が含まれているからです。

魚はお刺身か焼き魚がおすすめ

糖質制限中の方におすすめなのは、お刺身、焼き魚です。

素材のまま食べるお刺身はもちろん、焼き魚も調理に使うのは油だけ(味付けは別)なので、余分な糖質はありません。焼き魚は味付けが塩(糖質はゼロ)であれば、糖質量はお刺身と変わらず、むしろグリルを使って余分な油を落とす場合はお刺身よりもヘルシーです。ちなみに、お刺身でもお寿司は酢飯がある分、糖質量は多くなるので注意しましょう。

肉も調理法に注意

魚だけでなく、肉も調理方法によって糖質量が大きく変化します。

先述したように、ステーキは糖質量が低い(1食あたり1g以下)ですが、例えばビーフカツのように揚げると糖質量は一気に増えます。(1食あたり約15g前後)。また、肉を使った料理のなかでも注意が必要なのが「すき焼き」です。他の鍋料理と比べて、砂糖やみりんを多用するので1食あたり約30gもの糖質量があります。

肉にせよ、魚にせよ、できるだけ素材をそのままに活かした料理で楽しみましょう。

糖質制限ダイエットは卵&豆腐を上手に使おう

卵&豆腐料理

肉や魚は糖質量こそ低いものの、カロリーや脂質は高くなりがちです。同じタンパク質を摂るにしても、卵や豆腐などで代用するのもいいでしょう。

ただし、卵も食べ過ぎるとコレストロール方になるので、適度に摂取しましょう。

卵や豆腐は高タンパク&低脂質

卵や豆腐はタンパク質が豊富なだけでなく、肉よりも脂質が少なく、カロリーが低いのでダイエットに向いています。

卵は「完全栄養食品」

卵は「完全栄養食品」とも言われるほど、栄養が豊富です。

タンパク質はもちろん、ビタミン(A、B1、D、E、K)やミネラルが含まれています。

豆腐にはビタミンやレシチンが豊富

豆腐も卵同様にビタミン(B1、B2、E)が多く含まれているほか、豆腐に含まれるレシチンには血流を良くする働きがあり、脂肪の代謝を活性化してくれます。

卵と豆腐はコスパ&汎用性も抜群

そして、卵と豆腐の特筆すべき魅力はコスパと汎用性です。一般的に肉や魚よりも価格は安く、スーパーだと卵は10個入りパックでも120円~200円程度、豆腐も1パック50円以下で手に入れられます。

また、卵と豆腐はそれ単体でも料理になるほか、主食からおかず、汁物まで様々な料理に使えます。「豆腐ハンバーグ」のように、肉の代用として使うのもいいでしょう。

糖質制限中におすすめの肉&魚レシピ

それでは最後に、糖質制限中の方におすすめの料理を紹介します。

相性抜群「豚キムチ」

豚キムチ

豚肉はもちろん、キムチも糖質は少ない(100gあたり約5g)ので、豚キムチ1人前(400g)あたりの糖質量は約13g程度です。キムチに含まれる乳酸菌は腸内環境を整えるほか、唐辛子には新陳代謝を促進する効果があるので、ダイエット中にはピッタリの食材です。

キムチなど野菜の糖質については「糖質制限中に摂りたい野菜&果物(フルーツ)【食べ物シリーズvol.2】」で詳しく解説しています。

糖質制限の定番「サラダチキン」

サラダチキン

筋トレやダイエットの定番ともいえるサラダチキンは糖質量が低く(100gあたり約2g)、タンパク質が豊富です。サラダだけでなく、トーストに乗せたり、パスタの具材として使うのもアリです。

最近はコンビニなどでも気軽に手に入れられるので、普段の食事でタンパク質が足りないと思ったときに1品増やすといった使い方もいいでしょう。

オリーブオイル香る「鯛のカルパッチョ」

鯛のカルパッチョ

お刺身同様、魚を生で食べられるカルパッチョも糖質制限中の方にはおすすめです。鯛(刺身用)とオリーブオイル、お好きなお野菜だけでパパっと簡単に作れます。カルパッチョに欠かせないオリーブオイルは糖質ゼロです。味付けはドレッシングやソースよりも塩コショウのシンプルな調味料がいいでしょう。

糖質制限を「ターミナリアファースト」がサポート

完璧な糖質制限は意外と難しい

今回は、肉や魚をメインに糖質制限中におけるタンパク質の考え方、料理例を紹介しましたが、実際に徹底して糖質制限を行うのは案外難しいものです。急な飲み会に誘われたり、衝動的な食欲に駆られるなど、どうしても糖質を制限できない時もあるでしょう。
何より糖質を制限した食事を続けるとストレスも溜まります。

糖質制限ダイエット中に大事なのは、自分を追い込み過ぎないことです。

たまには、好きな料理を気兼ねなく食べないと糖質制限を継続することはできません。

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