糖質制限中に摂りたい野菜&果物(フルーツ)【食べ物シリーズvol.2】

糖質制限中に摂りたい!!逆に、控えたい野菜・果物について解説します。
野菜、果物の糖質量はもちろん、食べる上で注意したいポイント、おすすめのメニューも紹介しています。
糖質制限中の方はぜひ参考にしてください。

糖質制限中であっても野菜は健康的なイメージがあり、気にせずに食べている方も多いでしょう。

しかし、野菜のなかにも糖質が多いものと少ないものがあります。

また、果物もケーキなどのお菓子に比べると健康的なイメージがありますが、野菜同様に糖質量は種類によって変わってきます。

今回は野菜と果物の糖質について解説します。

糖質の多い野菜(果物)と少ない野菜(果物)、おすすめの糖質制限メニューを紹介します。

この記事の監修者

 

佐藤 留美

藤崎メディカルクリニック 副院長 

2002年久留米大学医学部卒業後、久留米大学病院で研修医として勤務。

現在は同大学の関連病院で呼吸器科・感染症科・アレルギー科として勤務する傍ら、2023年10月より藤崎メディカルクリニック 副院長に就任。
医学博士、日本内科学会認定医・総合内科専門医、日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医、日本感染症学会感染症専門医・指導医、日本化学療法学会化学療法認定医・指導医、日本結核病学会抗酸菌症認定医・指導医、日本アレルギー学会アレルギー専門医等を取得。

野菜&果物の糖質量一覧

野菜安&果物の糖質量の比較画像

主な野菜の糖質量一覧表

 

100g当たりの糖質量

ほうれん草

約0.4g

ブロッコリー

約0.9g

チンゲン菜

約0.9g

白菜

約1.5g

きゅうり

約1.9g

キャベツ

約2.6g

青ピーマン

約2.8g

大根

約2.9g

トマト

約3.7g

玉ねぎ

約5.6g

ごぼう

約7.6g

レンコン

約13.8g

じゃがいも

約15.3g

トウモロコシ

約15.5g

かぼちゃ

約17.2g

さつまいも

約30.3g

参考: 日本食品標準成分表2020年度版(八訂)

主な果物の糖質量一覧表

 

100g当たりの糖質量

アボカド

約0.8g

イチゴ

約7.1g

約8.9g

グレープフルーツ

約9.0g

スイカ

約9.2g

ブルーベリー

約9.6g

メロン

約9.8g

約10.4g

パイナップル

約12.5g

さくらんぼ

約14.0g

りんご

約14.3g

約14.3g

ブドウ

約15.2g

マンゴー

約15.6g

バナナ

約21.4g

参考: 日本食品標準成分表2020年版(八訂)

※イチゴ、スイカ、メロンは正確には「果実的野菜」という分類ですが、この記事では果物として扱います

糖質制限中に摂りたい野菜&果物

野菜の画像

冒頭の一覧表でもお分かりの通り、一口に野菜・果物といっても糖質量は種類によって大きな差があります。

まずは、糖質が少ない野菜と果物を紹介します。

糖質が少ない野菜

ほうれん草

ほうれん草の糖質量は100gあたり約0.4gなので、ほとんど糖質がありません。

ほうれん草は鉄分、ビタミンCが豊富な野菜です。
煮る、焼く、茹でる、どのような調理法でも美味く食べられる万能性も魅力です。

糖質制限中の方におすすめなのは「ほうれん草のバター炒め」。バターも糖質はほとんどなく、炒めるだけの簡単料理です。

ブロッコリー

ブロッコリーの糖質量は100gあたり約0.9gです。
アスリートが好んで食べるほど、栄養価が非常に高い野菜として知られています。

とくに凝った調理をする必要はなく、茹でるだけでそのまま食べられます。
塩やマヨネーズなど糖質が少ない調味料をつけて食べるのがおすすめです。

チンゲン菜

チンゲン菜の糖質量は100gあたり約0.9gと少ないです。

チンゲン菜は中華料理でよく使われているイメージですが、その食感の良さ、クセのなさは様々なジャンルの料理に合います。

家庭で食べる機会は案外少ないかもしれませんが、冷凍保存もできて、栄養価も高いのでぜひ普段の食事に取り入れてみましょう。

きゅうり

きゅうりの糖質量は100gあたり約1.9gであり、そのほとんどは水分で出来ています。
水分量が多いので「栄養がない」と言われるきゅうりですが、決してそんなことはありません。

カリウムやビタミンC、ビタミンKが豊富であり、むくみの改善や夏バテ予防に効果があります。
カロリーも低く、脂肪分解酵素「ホスホリパーゼ」も含まれているので、ダイエットにも向いています。

糖質が少ない果物

果物は野菜に比べると糖質が多い傾向にあります。
そのなかでも比較的糖質が少ない果物を紹介します。

アボカド

アボカドの糖質量は100gあたり約0.8gです。
野菜のような使われ方をしますが、樹木になる果実なので果物です。

アボカドは「世界一栄養価の高い果物」としてギネスブックにも認定されているほど、ビタミンEをはじめ、健康・美容に効果的な栄養を含んでいます。

ただし、脂肪分が多く、カロリーは高いので食べ過ぎないようにしましょう。
目安としては1日1/2~1個程度が理想です。

イチゴ

イチゴの糖質量は100gあたり約7.1gです。
厳密には「果実的野菜」という分類ですが、果物として扱うことがほとんどでしょう。
果物のなかでは糖質が少ない部類です。

朝食にも適しているイチゴはビタミンCが豊富で、肌荒れや風邪の予防に効果的です。
ただ、ジャムになると糖質量は一気に増えるので気を付けましょう。

ちなみに、スイカやメロンも「果実的野菜」であり、糖質量はそれぞれ100gあたり約9.2g、約9.8gとなっています。

桃の糖質量は100gあたり約8.9gです。
ジューシーな果肉のイメージに反して、糖質量は少なめです。

また、桃はリンゴやみかんに比べてもカロリーが低く、ダイエット中の果物に適しています。

グレープフルーツ

グレープフルーツの糖質量は100gあたり約9gです。
糖質が決して少ないわけではないですが、食べ応えのある食感で満足感を得やすい果物です。

桃同様に果物のなかではカロリーが低いのも魅力です。※100gあたり約40kcal

ブルーベリー

ブルーベリーの糖質量は100gあたり約9.6gとグレープフルーツと同程度です。

ポリフェノールの一種であるアントシアニンが含まれていることから「目に良い」と言われるブルーベリーですが、ビタミンCやビタミンEも豊富に含まれています。

桃やグレープフルーツと違って、一個一個は大きくないので必要な分だけを食べられるのもグッドポイントです。

「ベジファースト」が血糖値の上昇を抑える

そもそも、糖質を摂取して太ってしまうのは、摂取後に血糖値が上昇するからです。

上昇した血糖値を下げるために、体内ではインスリンが分泌され、そのインスリンが血中の糖分を脂肪に換えた結果、太るのです。

つまり、血糖値の上昇を抑えることが重要です。

そして、血糖値の上昇を抑えるには野菜から食べるのがおすすめです。
「ベジファースト」とも呼ばれ、先に食物繊維が豊富な野菜から食べることで、血糖値の上昇を緩やかになります。

食べる順番の理想は野菜→肉・魚(タンパク質)→ご飯(炭水化物)です。普段のちょっとした意識で血糖値を上手にコントロールしましょう。

糖質制限ダイエットにキムチはおすすめ

使われている野菜にもよりますが、キムチの糖質量は100gあたり約5gと少ないです。

キムチは気軽に食べられるだけでなく、乳酸菌を含んだ発酵食品なので腸の環境を整えてくれます。ぜひ普段の食事に取り入れてみましょう。

糖質制限中は控えたい野菜&果物

野菜と果物

基本的に果物全般、野菜ではイモ類、根菜類は糖質が多いです。

ここでは、糖質が多い代表的な野菜と果物を紹介します。

糖質が多い野菜

サツマイモ

サツマイモの糖質量は100gあたり約30.3gです。
野菜のなかでは最高レベルに糖質が多く、カロリーが高いので、ダイエットには不向きです。

ただ、後述しますがサツマイモは栄養価も高い野菜なので、一切摂らないのは良くありません。
摂り過ぎには注意しながら、上手に付き合いましょう。

かぼちゃ

かぼちゃの糖質量は100gあたり約17.2gです。
デザートに使われることもあるほど、その甘さが魅力ですが、糖質は多めです。

基本的に甘みのある野菜は糖質が多いので摂り過ぎには注意しましょう。

とうもろこし

とうもろこしの糖質量は100gあたり約15.5gです。
カロリーも100gあたり約92kcalで野菜のなかでは高めです。

付け合わせ程度の量ならとくに問題ありませんが、1本丸ごと食べるのは控えた方がいいでしょう。

じゃがいも

じゃがいもの糖質量は100gあたり約15.3gです。
じゃがいもを主食にしている国もあるほど、野菜というよりは炭水化物に近い役割を果たします。

また、じゃがいものGI値(※)は90となっており、白米の88よりも高いです。

※食後の血糖値の上昇を示す数値

フライドポテトやポテトチップスなど食べる機会が多いじゃがいもですが、食べ過ぎには注意しましょう。

レンコン

レンコンの糖質量は100gあたり約13.8gです。
代表的な料理として、からしレンコンがありますが、実はからしも調味料のなかでは糖質量は多めです。

調味料の糖質量について詳しくは「糖質制限中は控えたい調味料と上手な代用方法【食べ物シリーズvol.1】」をご覧ください。

レンコンを料理で使う際は、つくね団子やハンバーグに入れる程度の少量がおすすめです。

ごぼう

ごぼうの糖質量は100gあたり約7.6gです。
やや多い部類ですが、ごぼうは食物繊維も豊富であり、なかでも不溶性食物繊維「イヌリン」は血糖値の上昇を抑えてくれます。

GI値も45と低い部類なので食べ過ぎは良くないですが、そこまで神経質になる必要はありません。

糖質が多い野菜も一切摂らないのはNG

今回挙げた野菜は制限はした方がいいですが、一切摂らないのは良くありません。
なぜなら、それぞれの野菜には良い栄養成分が含まれているからです。

例えば、サツマイモはビタミンCが豊富です。
ビタミンCは熱に弱い特性がありますが、サツマイモのビタミンCは熱に強いという特長があります。
また、じゃがいものビタミンCもサツマイモ同様に熱には強いです。

どちらも糖質は多いですが、身体の酸化を抑制してくれるビタミンCを効果的に摂取できるのは魅力的な野菜なのです。

調理法でも糖質量は変わる

野菜は調理法によっても糖質量は変わります。
基本的に、生で食べるよりも茹でた方が糖質は少なくなります。※稀な例として、アスパラガスは炒めると糖質が増えます。

しかし、茹でることで栄養素の一部が失われる可能性があります。

生野菜・温野菜で一長一短ありますが、どちらにせよ野菜はビタミンや食物繊維などが豊富です。
糖質制限中でも積極的に食べるようにしましょう。

糖質が多い果物

バナナ

バナナの糖質量は100gあたり約21.4gです。
運動前のエネルギー補給としても使われるだけあって、糖質は果物のなかでも屈指の高さです。

ただ、カロリー自体は100gあたり84kcalとそこまで高くないので、運動前や朝ごはんとして食べる分には別段問題はありません。

マンゴー

マンゴーの糖質量は100gあたり約15.6gです。
果物のなかでも果糖の含有量が高いので、糖質は多くなっています。

ただ、カロリーはバナナ同様に100gあたり約64kcalとそこまで高くありません。
食べ過ぎには注意して、1個丸々ではなく半分だけ食べるなど食べ方を工夫するといいでしょう。

ブドウ

ブドウの糖質量は100gあたり約15.2gです。糖質量は多いですが、食べる量は粒の数で調整しやすいので上手くコントロールしましょう。

ちなみに干しブドウ(レーズン)の糖質量は100gあたり76.6gと極めて高いので注意しましょう。

柿の糖質量は100gあたり約14.3gです。

そして、干し柿になると糖質量は100gあたり約57.3gにまで増えます。糖質制限中は控えた方が無難です。

りんご

りんごの糖質量は100gあたり約14.3gです。
糖質は高めですが、りんごに含まれる「プロシアニジン」という成分は体内への脂肪吸収を阻害する働きがあると言われています。

もちろん、食べる量には気を付けつつ、朝食として食べるのがおすすめです。

さくらんぼ

さくらんぼの糖質量は100gあたり約14gと高めです。
ちなみに、アメリカンチェリーは16.6gと少し増えます。

とはいえ、ブドウ同様に粒の数で食べる量は調整しやすく、カロリーもそこまで高くありません(100gあたり約60kcal)。

ついつい食べ過ぎてしまう方は、予め食べる分を決めましょう。

果物加工品はNG

果物は生で食べる分には、カロリーはそこまで高くありません。

しかし、缶詰やドライフルーツになると糖質量は跳ね上がります。
缶詰はシロップ漬けにされているので当然ですが、ドライフルーツも乾燥して水分がなくなることで糖質が多くなります。

気軽に食べられる缶詰、ドライフルーツですが、糖質制限中は控えましょう。

果物の良くない食べ方

果物を食べる際は、食べ方を工夫しましょう。

夕食後のデザートとして食べる方がいますが、夕食後は食べたものをエネルギーに変えるのが難しいです。
果物を食べるのは朝、昼がおすすめです。

また、果物の皮は剥かずに食べるのがおすすめです。

皮をむいたほうが多少糖質は減りますが、食物繊維やビタミンなどの栄養成分まで減ってしまうからです。

・生で食べる

・朝や昼に食べる

・皮は剥かずに食べる

果物を食べる際は、上記の3つを心掛けましょう。

野菜ジュースは糖質制限の味方??

野菜ジュース

野菜ジュースは健康的なイメージもありますが、糖質制限中はその扱いには気を付けましょう。

野菜ジュースと野菜は違う

野菜の代わりとして野菜ジュースを飲んでいる方もいますが、野菜と野菜ジュースは別物と考えましょう。

野菜はジュースにする過程で、加熱したり、ミキサーにかけます。その加工によって、野菜本来の栄養素が変わってしまうのです。

野菜ジュースはあくまでも野菜摂取の補助であり、そのまま代わりにはならないです。

野菜ジュースが美味しい理由

野菜ジュースも美味しくて、飲みやすいものでなければ売れません。
そのため、一般的な野菜ジュースは甘みの強い野菜や果物を使用したり、なかには砂糖を添加しているものもあります。

砂糖はもちろん、甘みのある野菜や果物には糖質が多く含まれており、市販されている野菜ジュースには1本あたり約15gの糖質が入っています。

野菜ジュースとは上手に付き合おう

糖質制限中の方にとって、野菜ジュースは良くないわけではありません。
飲み過ぎはNGですが、食事だけでは摂れない栄養を補うには有効です。

朝食を野菜ジュースにしたり、意識して糖質オフのものを選ぶなど、自分なりに野菜ジュースと上手く付き合うようにしましょう。

野菜を使った糖質制限メニュー

ここでは、糖質が低い野菜を使ったおすすめメニューを2つ紹介します。

ホタルイカとチンゲン菜のニンニク炒め

ホタルイカとチンゲン菜のニンニク炒め

 

ホタルイカの糖質量は100gあたり0.2gとほとんどなく、チンゲン菜も先述した通り、野菜のなかでは糖質が低いです。

ニンニクの糖質量は100gあたり約20gと多めですが、料理で使用するのは小さじ1杯程度なので、それほど気にする必要はありません。

ホタルイカ、チンゲン菜本来の味、歯ごたえを楽しむために、塩やコショウなどシンプルな味付けがおすすめです。

ツナとアボカドのパスタ

ツナとアボカドのパスタ

糖質制限中に炭水化物を食べたいときは、お米やパンよりも糖質が少ないパスタがおすすめです。
糖質が少ないといっても100gあたり約30gなので、食べ過ぎは禁物です。

パスタに合わせるのは、ツナとアボカドがおすすめです。

ツナの糖質量は1缶(80g)あたり約0.08gと少なく、アボカドとの相性も抜群です。

味付けは塩コショウやオリーブオイル、醤油、めんつゆなどお好みでどうぞ。

ターミナリアファーストがあなたの糖質制限をサポート

意識的に糖質が少ない野菜を食べて、糖質が多い野菜や果物は極力食べない。

そういった徹底した糖質制限も良いですが、せっかくの食事は心置きなく楽しみたいですよね。

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