GABA（ギャバ）が豊富な食品＆一緒に摂りたい食品〜おすすめレシピ3選〜

2023年12月8日

近年、様々なメーカーからGABA（ギャバ）系の健康食品やサプリメントが販売されています。GABAは日常の食事で摂取するのが難しいと思われがちですが、実はそうではありません。いつも何気なく食べている食品の中にもGABAが豊富に含まれているものはたくさんあります。今回は、GABAが豊富に含まれる食品と一緒に摂りたい食品、またそれらを使ったおすすめレシピを紹介します。

 この記事の監修者

藤堂 紗織
Alohaさおり自由が丘クリニック開業医

経歴

日本医科大学医学部卒業。日本医科大学武蔵小杉病院で研修後、腎臓内科学教室に入局。その後、善仁会丸子クリニックにて10年院長勤務。現在は、Alohaさおり自由が丘クリニックを開業。内科、皮膚科、美容皮膚科を標榜している。

※本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨しているわけではございません。

そもそもGABAとは？

GABAとは「γ-アミノ酪酸」（Gamma Amino Butyric Acid）の略称であり、主に脳や脊髄で「抑制性の神経伝達物質」として働く成分。GABAが不足すると興奮性の神経伝達物質が過剰に分泌されるため、緊張状態が続く、不眠に陥るなどの不調につながります。

GABAの注目度は近年高まっている

近年、GABAは機能性表示食品として最も届出件数が多い成分として知られており、実際にGABAが含まれる特定保健用食品やサプリメントが増えています。ストレス緩和や睡眠の質の改善など、現代人の悩みを解消する成分として大いに注目を集めているのです。

GABAの代表的な効果

GABA＝ストレス緩和というイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、GABAにはそれ以外にも様々な効果を期待できます。代表的なものは以下の6つです。

また、GABAの副作用は今のところ見つかっていません。過剰に摂取すると、胃腸トラブルや疲労感が増加するなどのリスクはあるものの、適量の範囲であれば基本的に副作用の心配はないでしょう。なお、GABAの1日の摂取目安量は30〜100mgが目安と言われています。

GABAの副作用については「「副作用がない」といわれるGABA（ギャバ）は過剰摂取しても大丈夫？ 」で詳しく解説しています。

GABAが豊富に含まれている食品

では、GABAはどのような食品に多く含まれているのでしょうか。まずはGABAの含有量が多い食品をランキング形式で紹介します。

※この章におけるGABAは含有量の数値は、以下の資料を参考に記載しております。

農研機構「機能性成分含有量データ(抜粋)」

美味技術研究会誌「ギャバ(GABA)の効能と有効摂取量に関する文献的考察」

愛媛県県工業系研究報告「野菜によるγ-アミノ酪酸の蓄積」

GABAが豊富な食品ランキング

 

	食品名	GABA含有量 mg/100g
1	トマト缶詰（ホール）	95
2	メロン	63.0～96.3
3	たくあん	39～95
4	奈良漬	58
5	キムチ	38～84
6	トマト(桃太郎)	57
7	西洋かぼちゃ（えびす）	56
8	野菜ジュース	56
9	じゃがいも	43
10	大豆もやし	40

この表からわかるように、GABAは野菜や果物、とくに漬け物に多く含まれる傾向があります。これは野菜の発酵が進むほどに、GABAの量が増えるからです。このランキングには入っていませんが、しば漬けにはGABAが8〜63㎎含まれています。また、表の数値には幅がありますが、これは同じ食品でも種類（品種）によってGABAの含有量が変わるためです。あくまでも参考値とお考えください。

【ランキング外】GABA含有量が多い食品

上記のランキングには入らなかった食品の中でも、GABA含有量が多い食品は沢山あります。

 野菜・果物

食品名	GABA含有量 mg/100g
水ナス	33
芽キャベツ	23
ブドウ	17

先述したように、漬け物にした方がGABA含有量は多くなりますが、食べ過ぎてしまうと塩分過多になってしまう可能性があります。塩分を控えたい方は、GABAが多い野菜や果物を自身で調理するのがよいでしょう。

 調味料

食品名	GABA含有量 mg/100g
醬油（固形物）	67～79
米酢	15

一般的に固形の醬油を食べることはないので、先のランキングからは除外しましたが、醬油はGABAが豊富な調味料です。最近ではGABAを豊富に含んだ醬油も販売されているので、気になる方はチェックしましょう。

飲み物

食品名	GABA含有量 mg/100g
茶葉	24〜39
ワイン	6
ビール	5

緑茶やほうじ茶などの茶葉にGABAが含まれていることはご存知の方も多いでしょう。しかし、上の数値は茶葉に含まれる量であり、1杯のお茶に含まれるGABAは種類にはよるものの、特別に多いわけではありません。

「GABA茶」系の商品も多く販売されているので、飲み物からGABAを摂取したい方はご検討ください。また、最近ではGABA成分が豊富に含んだアルコール系の商品も増えています。飲み過ぎには注意ですが、気になる方はチェックしましょう。

 GABAと一緒に摂りたい食品

GABAを効率的に摂取したい場合は、GABAが豊富に含まれている食品とともに、GABAの吸収をサポートしてくれる食品を摂るのがおすすめです。ここでは、GABAの吸収をサポートしてくれる食品について解説します。

ビタミンB6が豊富な食材

ビタミンB6にはGABAの体内での合成をサポートする作用があります。

ビタミンB6が豊富な食材

食品名	GABA含有量 mg/100g
にんにく	1.53
ピスタチオ	1.22
まぐろ赤身（みなみまぐろ）	1.08
牛レバー	0.89
かつお	0.76
豚ヒレ	0.54

参考：文部科学省『食品成分データベース』

にんにくを単体で沢山食べるのは難しいですが、料理のアクセント、香りづけに使うのがおすすめです。

ビタミンBが豊富な食べ物について詳しくは「ビタミンBが豊富な食べ物＆おすすめレシピを目的別に紹介」で解説しています。

 腸内環境を整える食品

GABAは神経伝達物質として働く成分ですが、直接脳に運ばれるのではなく、腸の受容体から吸収されます。つまり、GABAを効率よく吸収するためには腸内環境を整えることが欠かせません。納豆やキムチ、ヨーグルトなどの発酵食品や海藻といった腸内環境を整える食品を合わせて食べるようにしましょう。

効率的にGABAを摂取できるおすすめレシピ3選

最後に、GABAを効率的に摂取したい方におすすめのレシピを3つ紹介します。

かぼちゃとトマトのチーズ焼き

 

材料（1人分） ・かぼちゃ・・・8分の1個 ・トマト・・・1個 ・ピザ用チーズ・・・適量 ・オリーブオイル・・・適量 ・塩コショウ・・・少々

 

GABAが豊富なかぼちゃとトマトに、発酵食品のチーズを合わせた一品。トースターがない場合は、フライパンで焼いて作っても問題ありません。

芽キャベツと豚肉のにんにく醬油炒め

 

材料（1人分） ・芽キャベツ・・・4〜5個 ・豚肉（薄切り）・・・100g ・にんにく・・・2分の1かけ ・醬油・・・小さじ1.5杯 ・みりん・・・小さじ1.5杯 ・砂糖・・・小さじ1.5杯 ・オリーブオイル・・・適量

GABAが豊富な芽キャベツとビタミンB6が豊富なにんにく、豚肉を合わせた一品。醬油炒めだけでなく、味噌炒めにするのもおすすめです。

納豆キムチ

材料（1人分） ・納豆・・・1パック ・キムチ・・・30g ・ネギ・・・適量

納豆、キムチはともにGABAを豊富に含んだ発酵食品（納豆には100gあたり約12gのGABAが含まれている）。納豆とキムチは相性がよく、調理も手軽なので朝ごはんにもおすすめです。

 GABAを効率的に摂取したい方におすすめのサプリメント

GABAは日常の食事からも摂取することができますが、効率的に摂取したい方にはサプリメントがおすすめです。

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