美肌をつくるための習慣チェックシート~スキンケア&生活習慣を改善しよう~

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肌は日々の習慣で作られると言っても過言ではありません。毎日のスキンケア、そして食事や睡眠などの生活習慣を正すことは、肌を綺麗にキープする上では欠かせません。

今回は、美肌になるためのスキンケアと生活習慣について詳しく解説します。

美肌をつくるための習慣チェックシートをご用意しましたので、今の自分ができていること/できないことを把握し、できていないことは今すぐ改善しましょう。

この記事の監修者

佐藤 留美

2002年久留米大学医学部卒業後、久留米大学病院で研修医として勤務。現在は同大学の関連病院で呼吸器科・感染症科・アレルギー科として勤務する傍ら、2023年10月より藤崎メディカルクリニック副院長に就任。医学博士、日本内科学会認定医・総合内科専門医、日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医、日本感染症学会感染症専門医・指導医、日本化学療法学会抗菌化学療法認定医・指導医、日本結核・非結核性抗酸菌症学会結核・抗酸菌症認定医・指導医、日本アレルギー学会アレルギー専門医等を取得。
本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨しているわけではございません。

※本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨している訳ではございません。

美肌をつくるための習慣チェックシート

まずは、次の「美肌につくるための習慣チェックシート」で日々のスキンケア、生活習慣について該当するものをチェックしましょう。

「AGEsを増やさない食事」がピンとこない方が多いかもしれませんが、簡単に言うと「老化を促進させない食事」です。詳しくは後述しますが、ジャンクフードや清涼飲料水など糖質や脂質の多いものはAGEsを増やす食べ物に該当します。

このチェックシートはいくつ以上当てはまっていればOKというものではなく、全てにチェックが入っているのが理想です。

また、スキンケアについては当てはまっていると思っていても、実際は徹底できていないケースも多いので注意しましょう。

美肌になるためのスキンケア習慣

言うまでもありませんが、美肌になるためには日々のスキンケアが大切です。

冒頭のチェックシートでは全てにチェックが入った方も多いかもしれませんが、意外と正しい方法でスキンケアができている方は少ないです。

まずは基本のスキンケアを見直そう

スキンケアの基本は、肌を清潔にすること、そして保湿をすることです。

スキンケアは正しい順番で使用する

スキンケアアイテムには化粧水や乳液など様々な種類がありますが、それらを正しい順番で使用するのが鉄則。朝と夜では使用するアイテムが変わるため、その順番も異なります。

スキンケアアイテムは水分量が多いものから使用するのが基本となります

また、洗顔はゴシゴシこするような洗い方は肌にダメージを与えてしまうので、きちんと泡立てて、優しく洗うようにしましょう。

スキンケアの順番、それぞれのアイテムの役割については「スキンケアの正しい順番は?朝と夜で異なる理由&パック方法を解説」で詳しく解説しています。

乾燥は美肌の大敵

肌は乾燥すると、バリア機能が低下してシワや肌荒れを招きます。美肌とは「潤いのある肌」とも言い換えられるわけです。

年齢を重ねるごとに肌の潤いをキープするのは難しくなる

肌の水分量は年齢とともに低下し、40代になると生まれたときの約半分になります

また、肌の皮脂量も30代を境にして減少するので、若い頃と同じようなスキンケアでは美肌を保つことは難しくなります。

年齢肌の化粧品選びについては「【30代・40代・50代別】年齢肌のための化粧品選び」で詳しく解説しています。

肌の乾燥を防ぐ3つの有効成分

年齢を重ねるごとに保湿の重要性は高くなります。

保湿効果のある有効成分は以下の3つです。

・セラミド

・ヒアルロン酸

・コラーゲン

それぞれについて、詳しく紹介します。

セラミド

セラミドは、肌を守るために必須の成分。表皮のもっとも外側の角質に存在し、細胞と細胞の隙間を埋める役割を果たしています。セラミドが角層細胞の中にある天然保湿因子を保護することで、肌は水分を維持できます。

つまり、セラミドが不足すると肌のバリア機能が十分に働かなくなるので、乾燥だけでなく、肌荒れも起こしやすくなります。セラミドは化粧品として肌に塗るだけでなく、サプリメントで摂取するのもおすすめです。

ヒアルロン酸

ヒアルロン酸は、肌の水分量や弾力を保つために欠かせません。優れた保水力を持ち、美容治療にもよく使われています。ヒアルロン酸も年齢とともに減少していきますので、塗る・飲むなどの摂取がおすすめです。

一口で「ヒアルロン酸」といっても様々な種類があり、それぞれ特性が異なるので、化粧水は複数種類のヒアルロン酸が配合されたものがおすすめです。

コラーゲン

ヒアルロン酸と同様に、コラーゲンも肌の水分量や弾力を保つために欠かせない成分。肌以外にも骨や血管などの人体のあらゆる組織に存在していますが、加齢に伴い減少していきます。

コラーゲンには「低分子コラーゲン」と「高分子コラーゲン」があり、肌の奥深くに浸透するのが前者、肌の上で潤いを保つのが後者です。両方のコラーゲンが含まれている美容液が理想です。

加湿器などでも乾燥対策

スキンケアによる保湿だけでなく、加湿器の使用や濡れたタオルを室内に下げるなどの物理的な乾燥対策も効果的なので、ぜひ実践しましょう。

紫外線を制す者は肌を制す

美肌をつくるためには、外的要因から肌を守ることも欠かせません。

実は、肌老化の原因の約8割が紫外線だといわれています。紫外線を浴びた肌はバリア機能が壊れ、水分を保てなくなります。その結果、肌は乾燥してしまい、様々な肌トラブルを招きます。

つまり、「紫外線を制するものは肌を制す」と言っても過言ではないのです。

紫外線は365日天候を問わず降り注ぐ

紫外線対策は夏だけという方も多いのではないでしょうか。

しかし、紫外線は365日天候を問わず降り注ぐので、年中対策するようにしましょう。

日焼け止めは朝に1度塗って終わりではなく、汗や擦れなどでとれてしまうため、こまめに塗り直すようにしましょう。

美肌になるための生活習慣

肌と生活習慣は密接に関係しています。

ここからは美肌を作るための生活習慣(睡眠、運動、食事)について解説します。

睡眠不足は美肌の大敵

「睡眠は最強のアンチエイジング」といわれているのをご存知ですか?

成長ホルモンは“若返りホルモン”とも呼ばれ、睡眠中に最も多く分泌されます。肌の水分量を増やす、細胞を修復するなどの働きを持っており、美容には欠かせないのです。

良質な睡眠をとるためには「朝」が大事

良質な睡眠をとるためには、毎日規則正しい生活を送ることが鉄則。そのためには、毎日規則正しい時間に起床することが大切です。人間は起床時間の15〜16時間後に眠気がくるようになっているので、起床する時間が一定であれば、眠りにつく時間も一定になります。

そして、朝きちんと目を覚ますためのコツは太陽の光を浴びることです。太陽の光には、「睡眠ホルモン」と呼ばれるメラトニンの分泌が抑え、体を起こす作用があります。

朝を起きたら、まずは太陽の光を浴びることを習慣にしましょう。

毎日適度な運動を続けよう

先述した睡眠は肌にとって非常に大切ですが、日中に適度な疲労感がないと夜スムーズに眠りにつくことはできません。そのため、日々の運動は非常に大切です。

運動には老化を防ぐ効果も期待できる

運動による発汗は、肌の新陳代謝を促してくれます。とくに、有酸素運動は血行促進、老廃物を排出する効果が高いと言われています。

また、運動には老化の要因となる「糖化」を防ぐ効果も期待できます

糖化は「AGEs(終末糖化産物)」という老化物質が体内に蓄積されることによって促進されてしまいますが、食後に運動をすると、血糖値の上昇が抑えられ、AGEsの産出を抑制してくれます。

糖化について「【専門家監修】本当は怖いカラダの糖化。影響・対策は?」で詳しく解説しています。

いきなり激しい運動をすると続かないので、運動習慣をつくるためにはウォーキングやジョギングといった軽い運動から始めてみるのがおすすめです。

食事は栄養バランスを整えるのが基本

美肌をつくるために、食事で心掛けたいのは栄養バランスです。栄養バランスが偏った食生活は、肌トラブルはもちろんのこと、体調不良を引き起こす可能性もあります。

食事の栄養バランスを考える上で参考になるのが、農林水産省が公表している『食事バランスガイド』です。

※農林水産省『「食事バランスガイド」について』より

食事バランスガイドには、1日に何をどれくらい食べたら良いのかが示されおり、「主食」「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」の5つのグループごとに摂取量の目安が記されています。※詳しくは上のリンクからご覧ください

【肌を作る、整える上でとくに摂取したい栄養素】

・動物性たんぱく質(牛肉、豚肉、鶏肉、魚、乳製品など)

・ビタミンA(レバー、バター、卵、牛乳など)

・ビタミンE(ナッツ類、アボカド、胚芽米、植物油など)

「食事バランスガイド」で示された摂取量を毎日きちんと守るのは難しいですが、例えばラーメンや丼などの炭水化物を中心としたメニューが1品だけになるときは、汁物や小鉢などを追加するなど栄養バランスを調整しましょう。

また、1日のカロリーバランスは「朝食3:昼食3:夕食4」が理想といわれています。夕食を多く食べ過ぎるとエネルギーが消費しきれないため注意し、朝と昼はしっかり食べましょう。

乾燥肌を防ぐための食べ物については「【医師監修】乾燥肌に良い食べ物でバリア機能を高めた潤い肌へ」で詳しく解説しています。

AGEsを増やさない食事法で肌老化対策

先述した通り、糖化は老化の原因となります。糖化を防ぐためにはAGEs(終末糖化産物)を体内に蓄積しないことが大切です。AGEsは血中のブドウ糖が過剰になると作られるため、甘いものや脂っこいものを食べ過ぎたり、早食いやドカ食いをすると体内に蓄積されやすくなります。

AGEsの量は調理法で変わる

AGEsはタンパク質と糖が加熱されてできた物質です。つまり、高温で加熱するほどAGEsは増えていきます

生 → 蒸す → 茹でる・煮る → 炒める → 焼く → 揚げる

※右にいくほど、AGEsが増える

AGEsを増やさないためには、生、もしくは蒸す・ゆでるといった調理法がおすすめです。焼く場合も焦がさないようにしましょう。

美肌のためには水を1.5~2L毎日飲む

スキンケアでの保湿だけでなく、内側から水分を補給することも美肌を作る上では欠かせません。目安としては、1日あたり1.5~2Lを飲むようにしましょう。夏場であればクリアできる量かもしれませんが、冬場は意識的に水分を摂るようにしましょう。

なお、コーヒーや紅茶、緑茶などのカフェインが含まれた飲み物は水分を排出する作用があるので注意が必要です。

美肌大国の韓国では発酵食品をよく食べている

美肌大国と呼ばれる韓国は、女優さんやK-POPアイドルを筆頭に、肌が白くて美しい方が多いというイメージがあるでしょう。

その要因のひとつに、韓国の国民食「キムチ」が挙げられます。

キムチに含まれるカプサイシン、ビタミンB類は新陳代謝を促す効果があります。また、発酵食品は腸内に善玉菌を増やして、肌の代謝アップに貢献します。

キムチが苦手な方は、納豆やヨーグルトでもいいので、発酵食品を食べる習慣をつくりましょう。

美肌をつくるための習慣まとめ

今一度、自分ができていること/できていないことを整理しましょう。今はできていても、うっかり忘れてしまうこともあります。

このチェックシートは定期的に確認して、日々のスキンケア、生活習慣の改善にお役立てください。