【医師監修】抜け毛予防シャンプーで抜け毛本数は減る?選び方やおすすめは?
「抜け毛本数が多い…」と気になったら、シャンプーを見直される方も多いのではないでしょうか。
でも、抜け毛予防のシャンプーって、市販を含めると数えきれないほどの種類がありますよね。
「結局どのシャンプーが良いの?」
「本当に抜け毛に効果があるの?」
このようにお悩みの男性・女性は、大勢いらっしゃるかと思います。
そこで今回は「抜け毛予防シャンプーの選び方」や「正しい洗髪方法」について解説します。
抜け毛が増える原因や異常な抜け毛の見分け方もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
この記事の監修者
恵比寿美容クリニック院長
東海大学医学部医学科卒業。都内市中病院で初期研修後、消化器内科診療に従事。その後は人間ドックでの診療を続けながら恵比寿美容クリニックにて勤務し、現在は院長として診療に従事
抜け毛予防はシャンプーでできる?抜け毛本数が増える原因とは
・頭皮に合うシャンプーを使用すれば、頭皮環境の改善に繋がるため、抜け毛の予防に。
・シャンプーは「頭皮汚れを落として頭皮を清潔に保つことが目的」なので、完璧な抜け毛予防にはならず、「正しいヘアケア」が大切。
頭皮に合ったシャンプーを使用すれば、頭皮環境の改善に繋がるため、抜け毛の予防になります。
ただ、シャンプーは「頭皮汚れを落として頭皮を清潔に保つことが目的」なので、完璧な抜け毛予防とは言えません(発毛有効成分が配合されたAGA対策シャンプーは別として)
抜け毛本数が増える原因には様々な要因が考えられるため、シャンプーの見直しなどを含めた「正しいヘアケア」をすることが大切です。
正しいヘアケアとは
- 頭皮に合ったシャンプーを選ぶ
- シャンプーで正しい洗髪をする
- 頭皮マッサージをする
- 育毛剤を取り入れる
シャンプー時の抜け毛本数が多い!その原因とは?
抜け毛本数が増える根本原因は、「ヘアサイクルの乱れ」にあります。
ヘアサイクル(毛周期)とは、髪の毛が「生える→成長する→抜け落ちる」を繰り返すサイクルのことです。
髪の毛は正常であれば2~6年かけて成長をしますが、ヘアサイクルが乱れると髪が成長しきれずに抜け落ちてしまいます。
ヘアサイクルが乱れる原因は、「間違えたヘアケアによる頭皮環境の悪化」だけではなく、「不健康な生活習慣による血液循環の悪化」も考えられます。
その他、男性であればAGA(男性型脱毛症)、女性であればFAGA(女性男性型脱毛症やびまん性脱毛症)など、脱毛症を引き起こす病気の可能性も考えられます。
頭皮に合ったシャンプーを使って頭皮環境を改善するだけではなく、生活習慣を徹底的に見直すことが大切です。
抜け毛本数が増える原因と対策について、詳しくは「抜け毛がひどいとお悩みの男性・女性必見!原因と対策【図解】 」をご覧ください。
食べ物で抜け毛予防する方法について紹介している、「【図解】抜け毛を予防する食べ物大全~最強の食材&メニュー 」も併せてご覧ください。
抜け毛予防シャンプーの選び方とポイント
シャンプーで頭皮環境を改善して抜け毛予防をするなら、あなたの頭皮に合ったシャンプーを選ぶことが大切です。
シャンプーを選ぶ3つのポイント
- 低刺激な洗浄成分を選ぶ
- 頭皮ケア成分に注目
- 頭皮に優しい無添加
頭皮に合ったシャンプーを選んで頭皮環境を正常化できれば、髪を太く健康に育てる「育毛」に繋がります。
この章では、シャンプーの選び方や注目したいポイントについて、解説をします。
ポイント①頭皮に優しい洗浄成分を選ぶ
・抜け毛予防が目的であれば、適度な洗浄力で頭皮に優しい「アミノ酸系の洗浄成分」が配合されたシャンプーがおすすめ
・「アミノ酸系シャンプーの洗浄力では物足りない」と感じる場合は、少し洗浄力が強い「スルホコハク酸ラウレス2Na」や「コカミドプロビルベタイン」などの洗浄成分もおすすめ
シャンプーの選び方で特に注目したいのは、シャンプーに配合されている「洗浄成分」です。
市販シャンプーに多い安価な「高級アルコール系」の洗浄成分は、洗浄力が高い(頭皮への刺激が強い)ため、抜け毛予防にはおすすめできません(ラウリル硫酸Naやラウレス硫酸Naなど)
抜け毛予防が目的であれば、適度な洗浄力で頭皮に優しい「アミノ酸系の洗浄成分」が配合されたシャンプーがおすすめです。
シャンプーの成分に「グリシン・メチルアラニン・グルタミン酸・メチルタウリン・サルコシン」等のアミノ酸(またはそれに準ずる物質)の名称が含まれていれば、アミノ酸系洗浄成分のシャンプーとなります。
≪アミノ酸系洗浄成分≫
- ココイルグルタミン酸Na
- ラウロリルグルタミン酸Na
- ココイルメチルアラニンNa
- ラウロイルメチルアラニンNa
- ココイルサルコシンNa
- ラウロイルサルコシンNa
- ココイルメチルタウリンNa
- ラウロイルメチルタウリンNa
ただ、アミノ酸系シャンプーの洗浄力はマイルドなので、スタイリング剤を多く使う方や、頭皮のベタつきが気になる方には向かないことも…。
「アミノ酸系シャンプーの洗浄力では物足りない」と感じる場合は、少し洗浄力が強い「スルホコハク酸ラウレス2Na」や「コカミドプロビルベタイン」などの洗浄成分もおすすめです。
アミノ酸系よりもさっぱりとした洗浄力で、頭皮への刺激が弱いのが特徴です。
ポイント②頭皮ケア成分に注目
抜け毛予防を目的としたシャンプーを選ぶとき、洗浄成分だけではなく「頭皮ケアに着目した成分」にも注目してください。
保湿作用や抗炎症作用がある成分や、血行を促進してくれる成分があると良いでしょう。
≪保湿≫ アルゲエキス・セラミド・グリセリン・ヒアルロン酸・アロエエキス、加水分解エラスチン、ハトムギ種子エキス、ココナッツオイル等 |
≪血行促進≫ オタネニンジン根エキス、クララ根エキス、センキュウエキス、センブリエキス等 |
≪抗炎症≫ イオウ、オウゴンエキス、ビワ葉エキス、サクラ葉エキス、ショウブ根エキス、グリチルチレン酸、トウキエキス等 |
シャンプーボトルの裏面にある成分一覧表は、配合されている量が多い順に記載されています。
5番目までに記載されていれば配合量が多いと判断できるため、成分一覧表の順番にも注目しましょう。
ポイント③頭皮に優しい無添加
・頭皮への刺激になる添加物が配合されていない「無添加」のシャンプーを選びましょう
・ノンシリコンシャンプーを選択した方が頭皮への刺激が少なくなります。
抜け毛予防でシャンプーを選ぶなら、頭皮への刺激になる添加物が配合されていない「無添加」のシャンプーを選びましょう。
例えば…
×人工着色料
×フェノキシエタノール
×メチルパラベン
×プロフィールパラベン
×酸化防止剤
×シリコン
シリコンは洗い残しがあると毛穴を防いでしまう可能性があるため、抜け毛予防であればノンシリコンシャンプーを選択した方が頭皮への刺激が少なくなります。
ノンシリコンシャンプーは髪のきしみが気になるかと思いますが、使い続けるときしみは気にならなくなるので安心してください。ノンシリコンシャンプーは髪がふんわりと仕上がるため、視覚的な髪のボリュームアップにも繋がります。
本当に危険な抜け毛なのかを見分けよう
・1日100本以上抜け毛があるか
・抜け毛の毛根の形に注目。
毛根や毛髪自体が細い、毛根に膨らみがない、白い脂でベタついている、毛根が真っ黒 等の場合は異常な抜け毛の可能性があります。
→薄毛につながる抜け毛の場合は、抜け毛予防を目的としたシャンプーの使用がおすすめ。
抜け毛予防のためにシャンプーを購入する前に、その抜け毛が「薄毛に繋がる抜け毛なのかどうか」を見極める必要があります。
というのも、抜け毛予防を目的としたシャンプーは、市販シャンプーよりも価格が高いケースがほとんどです。
高額なシャンプーを購入したのに、実は正常な抜け毛だったら大損ですよね…。
薄毛に繋がる危険な抜け毛には、「抜け毛本数」や「毛根の形状」に特徴があります。
もしこれらの特徴に当てはまる場合は、抜け毛予防シャンプーで頭皮環境の正常化を目指しましょう。
抜け毛本数は通常でも1日100本程度
日本皮膚科学会の皮膚科Q&A によると、正常なヘアサイクルでも抜け毛本数は1日100本程度と言われています。
日本人の髪は約10万本あるといわれており、髪の毛は2~6年かけて成長をします。
このバランスを考えると、正常なヘアサイクルでも抜け毛本数は1日100本程度になるのです。
また原因は解明されていませんが、秋~冬は抜け毛本数が200~300本まで増えると言われており、季節によって抜け毛本数には大きな違いがあります。
秋冬に抜け毛本数が増える理由について、詳しくは「秋冬に抜け毛は3倍増える?理由と対策をご紹介 」をご覧ください。
抜け毛の毛根の形状に注目
危険な抜け毛かどうかを見分けるなら、抜け毛本数だけではなく「抜け毛の毛根の形状」にも注目をしましょう。
健康的な抜け毛の毛根はお米のような「楕円形」で、白っぽい毛根鞘(もうこんしょう)が付いていることが多いです(付いていないこともあります)
「異常な抜け毛」の場合
- 毛根や毛髪自体が細い
- 毛根に膨らみがない
- 白い脂でベタついている
- 毛根が真っ黒
などの特徴があります。
円形脱毛症が原因の抜け毛であれば、毛根の形状が「!」のように異常な形状をしているはずです。
抜け毛の毛根にこれらの異常が見られた場合、何らかの原因でヘアサイクルが乱れ、成長するはずの髪が抜けてしまっている可能性があります。
異常な抜け毛の毛根の形状について、詳しくは「【医師監修】薄毛・抜け毛の原因と対策方法を年齢&症状別に解説 」をご覧ください。
抜け毛予防!正しいシャンプーでの洗髪方法を知ろう
抜け毛予防のためにシャンプーを見直しても、間違えた洗髪方法を続ければ効果は発揮されません。
頭皮ケアの基礎となる「正しい洗髪方法」を知り、頭皮環境の正常化を目指しましょう。
シャンプーの正しい洗髪方法
- 髪をブラッシングする
- 38~40度のお湯で余洗いする
- シャンプーを手で泡立てる
- 指の腹で垂直にマッサージする
- 頭皮のぬめりがなくなるまで洗い流す
2の余洗いはシャンプー前の下準備ですが、2~3分かけて余洗いすることで頭皮汚れのほとんどが洗い流されます。
しっかり髪を濡らしておけばシャンプーの泡立ちが良くなり、頭皮汚れも落ちやすくなります。
また、実際にシャンプーで洗髪する際には、予めシャンプーを泡立てて「頭皮を洗う」ことを意識しましょう。
指の腹で垂直にマッサージをすれば、血行促進も促せるので一石二鳥です。
正しい洗髪方法について、イラスト付きで解説している「シャンプーと育毛の関係って?正しい洗髪方法で育毛促進! 」も参考にご覧ください。
頭皮マッサージも取り入れよう
頭皮環境に合ったシャンプーを使って正しい洗髪をするだけではなく、頭皮マッサージも取り入れましょう。頭皮マッサージで血行を促進させると、毛母細胞に栄養を届きやすくなるため、抜け毛予防に有効です。頭皮マッサージを行うのは、シャンプー前後やテレビを見ている間など、どのタイミングでもOKです。
特に育毛剤やトニックを塗布する際は相乗効果が得られるので、積極的に取り入れましょう。
頭皮マッサージの詳しいやり方については以下記事を参考にしてください、全てイラストや画像付きなので、イメージしていただきやすいです。
>>硬い頭皮は薄毛の前触れ!?プロが教えるカンタン柔らか頭皮マッサージ3選
>>【毛髪診断士】毛細血管のゴースト化を防いで さらなる発毛促進!
>>人気美容師が伝授!もう薄毛ケアに悩まない育毛剤の効かせワザ
抜け毛予防は「スカルプシャンプー+育毛剤」がおすすめ
抜け毛予防をするなら、まずは頭皮環境を整えて、ヘアサイクルを正常化することが大切です。頭皮に合ったシャンプーを選び、正しい洗髪方法や頭皮マッサージをして、頭皮環境を整えましょう。
ただし、シャンプーはあくまで「頭皮汚れを落として頭皮を清潔に保つ」のが目的です。抜け毛が気になるなら、頭皮に栄養を与えて髪を太く健康に育ててくれる「育毛剤」も使われることをおすすめします。
育毛剤の効果や成分について、詳しくは「【医師監修】育毛剤は効果がないのか?あるのか?効果的な使い方・成分・期間 」をご覧ください。
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