痩せるには運動は本当に必要??運動嫌いのためのおすすめメソッド
ダイエットにおける運動の重要性とおすすめの運動メニューを解説します。有酸素運動から無酸素運動、ストレッチ、ヨガにいたるまで多種多様。運動する時間がない方や運動が苦手な方のために、自宅で簡単にできる運動も紹介しています。
この記事の監修者
藤堂 紗織
Alohaさおり自由が丘クリニック開業医
日本医科大学医学部卒業。
日本医科大学武蔵小杉病院で研修後、腎臓内科学教室に入局。その後、善仁会丸子クリニックにて10年院長勤務。現在は、Alohaさおり自由が丘クリニックを開業。内科、皮膚科、美容皮膚科を標榜している
痩せるためには運動ってどれくらい重要??
そもそも運動によるダイエット効果に懐疑的な方も多いでしょう。
ここでは、まず人間が痩せるメカニズムから解説します。
人が痩せるメカニズム~1キロ痩せるのに必要な運動量
人間は太る(脂肪が増える)のは、食事により摂取した栄養が過剰で、エネルギーとして使い切れなかった場合に中性脂肪として蓄えられるからです。人間が太るのも、瘦せるのも、エネルギー(カロリー)の使い方次第なのです。
痩せる=摂取カロリーを下げるor消費カロリーを上げる
つまり、摂取カロリーよりも消費カロリーが上回れば痩せます。
体重を減らすためには、摂取カロリーを抑えるか、消費カロリーを上げるかの2択になるわけです。そして、脂肪1kgを消費するのに必要なカロリーは下記の計算式で算出できます。
9kcal×1000g×80%=7,200kcal |
つまり、1ヶ月で1kgの脂肪を落とすには・・・
7200÷30=240kcal |
1日当たり240kcal分だけ多く消費する必要があるのです。
240kcalは、食事だとお茶碗1杯分(約150g)、運動だとジョギング30分弱に相当します。
※ジョギングの消費カロリーは60㎏の人間を想定
摂取カロリー<消費カロリーにすること!
運動だけで痩せるのは難しい
1ヶ月で1㎏の脂肪を落とすために
- 240kcal抑える
- 240kcal消化する
の選択が必要があるのですが、どちらの方が精神的に楽でしょうか。多くの方は、240kcal抑える(ご飯一杯を我慢する方)を選択されるかもしれません。
そもそも、人間の総消費カロリーは、基礎代謝と運動によるカロリー消費の総和です。そして、基礎代謝の方が圧倒的に高く、運動はその補助に過ぎません。カロリーだけを考えるなら、食事制限をした方が効率的に痩せられるでしょう。
運動なしで痩せるのも良くない
食事制限によるダイエットの方が効率的に痩せるとはいえ、食事制限だけのダイエットはおすすめしません。なぜなら、栄養失調のような状態になる可能性もあり、瘦せたとしても筋肉量が大幅に減ってしまうので基礎代謝も下がってしまいます。また、食事制限はストレスも溜まってしまいます。ストレス解消にも運動は効果的です。
健康的に痩せるためには運動しよう
痩せるために食事制限は欠かせませんが、運動も同じくらい重要です。
- 基礎代謝が下がりにくい
- 偏った栄養摂取になりにくい
- ストレスが溜まりにくい
体重への影響を考えると、あくまで「補助」ではあるものの、健康的に痩せるためにも意識的に運動するようにしましょう。
本当に効果がある痩せるための運動
運動といってもどのような運動をすれば痩せるのか分からない方も多いでしょう。
有酸素運動と無酸素運動を両方やるが一番痩せる
運動は大きく分けると有酸素運動と無酸素運動の2種類あります。
そして、この両方の運動をバランスよくやることが痩せるのには一番の近道です。
有酸素運動とは?
有酸素運動とは、名前の通り体内に酸素を取り入れて行う運動です。代表的なのはウォーキングやジョギング、ランニングです。酸素を取り込みながら長時間の運動をすることで、体内の脂肪と糖がエネルギーに変換され、脂肪が燃焼されます。
無酸素運動とは?
無酸素運動とは、筋トレや短距離走など短時間で大きな力を必要とする運動です。運動中の脂肪燃焼効果は低いものの、筋肉を増やす(もしくは維持する)ことで太りにくい身体を作ることができます。
また、筋トレなどの無酸素運動で基礎代謝を高めることで有酸素運動を行った際の脂肪燃焼効果はより高くなります。「有酸素運動で脂肪を燃焼しつつ、無酸素運動で太りにくい身体を作る」というのが痩せるための理想の運動です。
痩せるトレーニングメニュー【有酸素運動編】
では、実際にどういった運動をすればいいのでしょうか。まずは有酸素運動の代表的なメニューを3つ紹介します。
➀ジョギング
ジョギングは有酸素運動のなかでも消費カロリーが最も高い運動メニューのひとつです。
ランニングシューズさえあればできる気軽さも魅力です。時間は20分~30分程度から始めるのがおすすめです。また、速く走る必要はなく、ゆっくり「人と話しながら」走れるようなペースで充分です。
○ジョギングのコツ
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②縄跳び
縄跳びは全身運動であり、その消費カロリーはジョギング並に高いです。また、ただ単に跳ぶだけでもいいですが、色々な技に挑戦できる楽しみがあるのも魅力です。
運動時間は大体10分~20分前後を目安にするといいでしょう。例えば、2分間跳び続けて30秒休憩する。これを3~5セット行うなど無理ない範囲で自分にあったメニューを考えましょう。
○縄跳びのコツ
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③サイクリング
自転車(ロードバイク)が必要になるものの。ジョギングや縄跳びよりも膝など身体への負担が少ないので続けやすいでしょう。
ジョギング同様に20分~を目安にして、自身の好きなコースをサイクリングしましょう。ただ、雨の日は転倒する可能性が高くなるので、ウォーキングに切り替えるなど工夫がしましょう。
○サイクリングのコツ
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痩せるトレーニングメニュー【無酸素運動編】
続いて、無酸素運動のおすすめメニューを3つ紹介します。
➀ 腕立て伏せ
腕立て伏せは腕や肩がメインですが、腹筋や背筋、太ももも使うので全身を引き締める効果があります。最初は無理することなく、10回~20回程度を3セットが目安になります。休み過ぎると効果が薄まるのでインターバルは30秒以内が理想です。また、腕立て伏せに限らず筋トレは正しいフォームでやることが大事です。
- 頭と足がまっすぐになるように身体を直接にする
- 手幅は肩幅よりもやや広め
- 視線は両手ラインよりも前方にする
- 身体を下ろす際は、肘が開き過ぎないようにする
- 胸が床につくまで下ろして、一旦静止
- 床を押し返すように身体を押し上げる
○腕立て伏せのコツ
⇒ 身体を下げる際に息を吸い、戻す時に吐く |
② スクワット
スクワットはお尻や太ももなど下半身の大きな筋肉を鍛えられるので基礎代謝も上がります。スクワットも正しいフォームを心掛けてやることが大事です。
- 足を肩幅より広めに開く
- つま先は少し開いた状態にする
- 肘が90度になるまで下がる
- 元に戻す
これを10回~15回×3セットを目安にやりましょう。
○スクワットのコツ
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③ツイスト腹筋
普通の腹筋でも効果はありますが、捻りを加えることで腹斜筋も鍛えられます。また、女性にとっては綺麗なくびれを作ることも期待できます。ツイスト腹筋も正しいフォームでやることが大事です。
- 床に仰向けになる
- 両手を頭の後ろに構える
- 両足を90度に曲げる
- 両足を浮かす
- 左足の膝と右腕の肘を合わせるように引き付ける(右足は多少伸びても良い)
- 引き付けたときに一旦静止
- 元のポジションに戻る
- 右足の膝と左腕の肘を合わせるように引き付ける
- 元のポジションに戻る
ここまで1回として、10回×3セットを目安に行いましょう。
○ツイスト腹筋のコツ ➀ 腕や足よりも腹筋を意識して上体をひねる |
運動をする前後は、ケガを予防するため事前のストレスを行い、運動中に痛みや、違和感を感じた場合は、中止してください。
【自宅でできる】運動嫌いのためのおすすめメソッド
ここまで痩せるための有酸素運動、無酸素運動を紹介してきましたが、運動が嫌いな方にとってはハードルが高いメニューもあったかもしれません。ここでは、そういった方のためにおすすめの運動メニューをご紹介します。
“ながら”でできるトレーニングメニュー
➀ヨガ
ヨガは様々なポーズを取るので、筋力強化や身体を引き締める効果があります。そして、ヨガで大切なのは「呼吸」です。腹式呼吸を意識することで血流が活発になり、新陳代謝が活発になります。今回は、ヨガの代表的なポーズをご紹介します。
■ダウンドッグ
ダウンドッグのポーズは、全身を大きく動かすポーズです。背中や足のストレッチ効果もあり、新陳代謝を促します。やり方は簡単です。
- 両手両足を床につけて、身体全体で三角形を作る
- 息を吐きながら、顔と上半身を足に向けて近づける
⇒ ゆっくりとお尻を天井へ向けて持ち上げるイメージ
- お尻が上がったら、手と足でしっかり床を押す
- そこで深く呼吸をする
- 持ち上げたら戻す
これを3回くらい繰り返しましょう。
■ハイランジ
ハイランジはお尻から太もも、ふくらはぎにかけて下半身のエクササイズ効果があります。上半身は背筋を伸ばして保つようにしましょう。
- ダウンドッグの姿勢から右足を両手の間に踏み出し、左のかかとは後ろにセットする
- その状態から息を吐きながら身体を起こし手を挙げる
- 目線は真っ直ぐを保つ
- 下半身はどっしりと、上半身はリラックスします
- そのままの姿勢で、3~5呼吸キープ
- 今度は左右の足を入れ替えて、同様に行う
これを3回くらい繰り返しましょう。
■ツイスト
ツイストは、足を組んで、息を吐きながら上半身をねじるポーズでお腹周りをスッキリさせるのに効果的です。片足を伸ばした状態のツイストのポーズがおすすめ
- 両足を前に伸ばして座る
- 左ひざを立て、右足をまたいで横に足を置く
- 左手は後ろに置く
- 息を吐きながら上半身を左にねじる
- 元に戻す
- 反対側も同様にやる
こちらも3回繰り返しましょう。
今回紹介した、ダウンドッグ、ハイランジ、ツイストは通して行っても10分程度です。毎日朝と夜に1回ずつ行ってみてはいかがでしょうか。
②踏み台昇降
踏み台の昇り降りは繰り返しすだけでも十分にダイエット効果があります。自宅に階段など踏み台にできるものがない方は踏み台を購入しましょう。やり方は簡単です。
- 右足→左足の順で一段登る
- その後、右足→左足の順で降りる
これを5分×3セットが目安です。
痩せるにはストレッチも効果的
痩せるためには運動だけでなく、ストレッチも非常に重要です。
運動前にケガを防止する役割があるのはもちろん、ストレッチ自体にも痩せる効果があるのです。
身体の硬さは基礎代謝を低下させる
身体が硬いと、血行が悪くなります。酸素や栄養素が身体に行き渡らないだけでなく、基礎代謝が低下します。また、身体に柔軟性がないと、むくみやすくなります。
睡眠の質も向上させる
睡眠の質が悪いと代謝が低下するだけでなく、必要以上に食欲が高まる可能性もあります。就寝前にストレッチを行うことで、副交感神経が優位になり、寝付きが良くなります。
ストレッチメニュー3選
今回は、下半身の大きな筋肉をほぐすストレッチを簡単に紹介します。先ほど紹介したヨガポーズに近いものもありますが、ヨガをしない方は就寝前などに取り入れましょう。
■お尻・腰のストレッチ
- 足を伸ばして座る
- 右足で左足をまたいで、反対方向に置く
- 上体を右側にひねる
- 右手は後ろ、左腕で右膝を押える
- 15秒間キープ
- 反対側も同様に行う
- 1~5をもう一度やる
■太ももの前側のストレッチ
- 足を伸ばして座る
- 右の足首を掴んで、お尻の方に持ってくる
- 右の前太ももを伸ばすことを意識して、両手を後ろにつけて倒す
- この状態を20秒間キープ
- 反対側も同様に行う
- 1~4をもう一度やる
■太ももの後側のストレッチ
- 仰向けで寝る
- 右足の膝を曲げて、胸の方に近づける
- 20秒キープ
- 元に戻す
- 左足の膝を曲げて、胸の方に近づける
- 1~3をもう一度やる
以上のストレッチを朝と夜、もしくは就寝前に行ってみてはいかがでしょうか。
運動で痩せるために心掛けたいこと
では最後に、運動で痩せるために注意したいポイントとおすすめのサプリメントを紹介します。
無理のない目標設定にしよう
運動習慣を身につける際、目標を決めることは大事です。何となく運動しているだけでは、その効果が薄まるだけでなく、継続しにくいからです。ただ、「今日から毎日10㎞ジョギングしよう」というような高い目標を立てるのはやめましょう。
目標は無理のない範囲で設定しましょう。「毎日最低20分はジョギングする。時間がないときも寝る前のストレッチだけは欠かさない」などゆとりのある目標がおすすめです。
痩せるには運動よりも食事が何より大事
運動しているからといって、ついつい多く食べてしまう方は多いかもしれません。今回は運動について詳しく解説してきましたが、体重の増減により大きな影響をもたらすのは普段の食事です。運動はあくまで補助であり、メインは食事であることを肝に銘じておきましょう。
あまり運動する時間がない方は糖質制限ダイエットがおすすめ
ダイエットの方法は沢山ありますが、代表的なのは糖質制限と脂質制限です。
糖質と脂質はどちらも太る原因とされていますが、脂質は糖質に比べるとエネルギー代謝によって消費されやすい特性があります。逆に、糖質は活動量がある程度高くないと消費されません。つまり、運動習慣がないと消費するのが難しいのです。あまり運動する時間がない方、激しい運動が苦手な方は糖質制限がおすすめです。
糖質制限と脂質制限の違いは「【医師監修】糖質制限と脂質制限はどちらが効果的?両方同時でもいい?」で詳しく解説しています。
糖質制限サプリ「ターミナリアファースト」
糖質制限は効果が出やすいダイエット法のひとつですが、「主食を抜けばいい」というような簡単なものではありません。糖質を制限するといってもある程度は摂取しないと健康を害する可能性があります。とはいえ、取り過ぎはもちろんNGです。
そこでおすすめなのが糖質制限サプリメント「ターミナリアファースト」です。食事の前に飲むだけで、糖質と脂質の吸収量をコントロールしてくれます。その効果は科学的にも実証されています。
ターミナリアファーストについて詳しくは「待望の糖質・脂肪コントロールサプリが完成しました。」で解説しています。この機会にぜひお試しください。