筋トレのメリットは何なの?筋トレが必要な理由を専門的な目線で解説!
最近になって以前よりジムや自宅で筋力トレーニングをする人が増えてきていますね。SNSはもちろんテレビでもよく見かけるようになりました。ただ「筋トレのメリットは何?」「筋トレってなんでするの?」のような疑問が出てきますよね。
専門的な目線で科学的に説明していくため、トレーニングのメリットがわかると思います。記事の最後には自重トレーニングの紹介もしてありますので、試してみてください。このような視点で解説している記事は他にないため、ぜひ最後までご覧ください。
筋肉は何に必要なの?
そもそも筋肉は何に使われているのでしょうか?以外と大事な筋肉の4つの基本的な役割をみていきましょう。
体を動かす
筋肉はそもそも体を動かすためにあります。歩く、立つ、座る、指を動かすなど筋肉がなければ動かすことができませんよね。ダッシュや筋トレなど激しい動きでなくても、姿勢の維持など無意識に筋肉を使っています。
体を守る
筋肉は体を守ってくれる鎧みたいなもので、あらゆる衝撃を吸収してくれます。転んだときや何かにぶつかったときに、骨や内臓を衝撃から守ってくれます。高齢者の方が転んで骨折してしまう原因の一つが筋肉の減少によるものです。
筋肉があることで骨折などのリスクはかなり減るので何かあった時のために自分の体を守るくらいの筋肉はつけておきたいですね。
熱をだす
熱をだすとは「体温の維持」と「エネルギーの消費」のことです。これはかなりのメリットになりますね。
実は、熱をだし体温の維持に一番貢献しているのは脂肪ではなく筋肉。筋肉が多い人は普通の人に比べて暑がりなのは、筋肉が熱を発生させているからだったんです。筋肉を増やすことは冷え性の方にはもってこいということ。
そして、筋肉は熱を維持するため糖質や脂質などのエネルギーを消費しています。筋肉が減ることでエネルギーの消費が落ちてくると糖と脂肪が体にたまってきてしまうんですね。
筋肉が増えて熱の発生量が増えることで、何もしていなくてもエネルギーが使われ、カロリーが消費されていきます。ダイエットをしたい方にももってこいです。
血液のめぐりをよくする
実は血のめぐりを助けているのは筋肉です。
筋肉が縮んだり、伸びたりすることによって血は全身を巡っていきます。座りっぱなしや立ちっぱなしなど、動かずに同じ姿勢でいると足がむくんだり肩こりが起こったりしますよね。これこそ筋肉が血のめぐりを助けている証拠なんです。
特に脚の筋肉は重要で、血液を上に戻す役割があります。そのためふくらはぎは第二の心臓と呼ばれているんですね。
ほかにも筋トレをするメリットはいろいろあるので、みていきましょう。
筋力トレーニングのメリット
美容・アンチエイジング
筋トレはアンチエイジングにも効果的と言われているのを聞いたことがある方も多いと思います。ではなぜ美容などに効果的なんでしょうか。キーは「成長ホルモン」にあります。成長ホルモンは髪の毛や皮膚の修復などに影響すると考えられています。不足するとしみやしわ、抜け毛などの原因になるとも言われています。
ハードにトレーニングをしているボディビルダーの肌が意外とキレイなのは「成長ホルモン」やその促進を促すサプリメントのおかげかもしれません。
- 運動をして疲労がたまる
- 疲労がたまると乳酸が発生
- 乳酸が血流に乗って脳まで到達
- 成長ホルモンの分泌を刺激
その分泌された成長ホルモンに髪の毛や皮膚を正常に保ってくれる効果があるんですね。なので、運動をして疲労させることが大事になってきます。
ダイエットに効果的
筋トレがダイエットに効果的なのは有名ですよね。ではなぜダイエットに効果的なのかを改めて整理していきましょう。
筋肉が1kg増えると?
筋トレをして筋肉が1kg増えたとしましょう。一般的には筋肉1kgの1日の消費カロリーは13kcalと言われています。しかしそれは筋肉単体の消費カロリーのみを考えた場合です。実は筋肉が1kg増えると、内臓の活動や血流も増えるほか、ホルモンや交感神経も活発になります。そのような要因を含めると筋肉が1kgつくことで1日に消費するカロリーは50kcalになるというのが最新の理論です。
1日に消費されるカロリーが50kcalということは、安静にしていても1年で18,250kcalのカロリーが使われる計算になります。体脂肪1kgのカロリーは7200kcalなので、1年で2.5kgの体脂肪が減っていくことになりますね。
その逆も同じく計算上は筋肉が1kg減ると2.5kg太ると考えられます。かなりぞっとする事実なのでぜひ今日から筋トレをはじめてみてはいかがでしょうか。
成長ホルモン
成長ホルモンはアンチエイジングのほかに、体脂肪燃焼にも効果があるとされています。成長ホルモンが分泌されると比較的長い時間にわたり代謝が高く、エネルギー消費が高い状態が続くと言われています。「30代になってから太りやすくなった」や「年をとって脂肪がつきやすくなった」という実体験をよく聞ききませんか?これは年齢とともに成長ホルモンの分泌が下がってしまうからだとも言われています。トレーニングをすることで成長ホルモンの分泌をよくしたいですね。
筋肉はエネルギーの貯蔵庫
エネルギーの貯蔵庫は筋肉なんです。糖質をとると太りやすくなってしまうという声が多いですよね。確かに糖質を摂りすぎてしまうと太ります。これは余った糖質が筋肉というタンクから溢れ出てしまうからです。筋肉から溢れ出た糖質は行き場をなくして脂肪に変わってしまいます。
筋肉量を増やしてタンクの容量を大きくしましょう。糖質を多く入れても太りにくい体質に改善できます。
ダイエットに効果的なベージュ脂肪を増やす
脂肪には太る脂肪の「白色脂肪」と痩せる脂肪の「ベージュ脂肪」の2つがあります。
白色脂肪は一般的に私達がイメージする太る原因になる脂肪です。それに対してベージュ脂肪は脂肪自体のエネルギーを用いて熱を発生させる脂肪なので、減りやすい脂肪と考えられています。筋肉にはベージュ脂肪を増やす作用があります。もしトレーニングをして筋肉が付けることができれば、効率的にダイエットが進んでいきますね。理想の体型を目指しましょう。
ストレス解消
筋トレがストレス解消になるのはよく言われていることです。ではなぜストレス解消になるのでしょうか。
筋肉の収縮
実は筋肉の「収縮」によってストレス解消につながります。筋トレのあとにストレス発散した気分になる理由は意外にも筋肉の収縮にあります。筋肉は大きく活動した後には、さらに緩まるという特性をもっています。
これを利用した「漸進的筋弛緩法」というリラックス法があり、実際に精神科や心療内科でも紹介されています。それと同じく短い時間で強く縮まるという運動が筋トレです。そのためリラックス効果は十分にあると言えますね。
自律神経を整える
自律神経を整えてストレスを軽減させる効果が筋トレにはあります。トレーニング中は力をだすことで交感神経が活発になって興奮状態になりますが、運動後は交感神経が一気に落ち着きます。交感神経が急速に落ち着き副交感神経が優位になるため、体が休息モードに移り、自律神経を整えてくれるんですね。そのためストレスを軽減させてくれます。
仕事などでストレスが溜まっているときなどに自律神経のバランスを整えると良いので、適度なトレーニングで自律神経のリズムをつくってあげるのが良いかもしれませんね。
健康寿命を伸ばせる
健康寿命=「平均寿命」-「要介護の期間」です。私達の平均寿命は男性で80歳、女性で86歳で、健康寿命はそれぞれそれより10年早いんです。「最期の10年間」を一人で歩けずに誰かの力を借りながら生活するのを考えるとぞっとしますよね。それを解決してくれるのが筋肉です。筋肉の基本的な機能の「体を動かす」「体を守る」「熱をだす」「血液の循環」4つが健康寿命を大幅に伸ばしてくれます。
筋肉の減りは意外と早い
コロナ禍でリモートワークになり土日はステイホームというのはよく聞きますね。筋肉の減りは結構早く、ゴロゴロしたり寝ているだけで筋肉は1日で0.5%落ちていくと言われています。となると20日間で10%の筋肉が落ちることになります。健康やアンチエイジング、ダイエットにも良くはありませんね。そこで、自宅で効率的に筋肉を増やせるトレーニングを少しだけ紹介するので参考にしてください。
簡単にできる自重トレーニング3選
トレーニングは外見だけでなく自律神経などのメンタル面から将来の健康づくりまで幅広く生活を支えてくれることがわかりましたね。
急にはじめるとつらいかもしれないので、まずは自宅トレーニングからはじめてみましょう。自重の腕立て伏せやスクワットでも効果はあるはずです。少しだけ自重トレーニングを紹介します。
スクワット
スクワットはキングオブトレーニングとも呼ばれ非常にオススメのトレーニングです。下半身には全身の70%の筋肉が存在していると言われています。脚だけでなく腹筋も鍛えられるスクワットはぜひ行いたいトレーニングですね。
スクワットのやり方
- 立ったままお腹に力を入れる(胴体がぶれないようにするため)
- 足を肩幅くらいに開く
- つま先の角度は30度くらい
- 重心は足裏の真ん中
- お尻を落とすようにしゃがむ(つま先は膝よりも前にでて大丈夫です)
- しゃがみきったらそのまま立ち上がる
はじめは10回3セットでも良いですが、慣れてきたら限界の回数を3セット行うと結果がでやすいです。
自重トレーニングの場合は限界まで行うことがキーになってきます。
プッシュアップ
プッシュアップは主に胸を使うトレーニングで、サブとして腕の裏側にも効きます。胸は上半身の中でも大きな筋肉なので、ダイエットなどにも効果的です。
プッシュアップのやり方
- うつ伏せになり手は肩幅よりも少し大きめに開く
- 足から頭までは一直線をイメージ
- 肘が開きすぎないように、地面を見つめたままゆっくりおろす(上の画像を参考)
- 胸が地面に着くくらいまで降りたらゆっくりと上がる
肘は開き過ぎもせず、閉じ過ぎもしないフォームがオススメです。
こちらもスクワットと同様に慣れたら限界の回数を3セット行うと効果を感じやすいです。
クランチ
クランチは腹筋を鍛えるためのベーシックなトレーニングです。クランチだけでは腹筋が簡単に割れるということはないので、スクワットと併用すると効果が現れやすいです。
クランチのやり方
- 足は90度を目安に三角に立て、頭は腕で支える
- 上げるときに少し顎をひいて、おへそを見るように丸める
- 腹筋を丸めきったらゆっくりおろしていく
クランチは起き上がるイメージではなく、お腹を丸める意識で大丈夫です。
しっかり起き上がってしまうと腰痛の原因になってしまうので、注意です。
最後に
- なぜ筋肉が必要なのか
- 筋トレのメリット
- 自宅でできるトレーニング
こちらをご紹介しました。筋肉は「体を動かす」「体を守る」「熱をだす」「血液の循環」の4つに必要なものということと、筋トレは「美容・アンチエイジング」「ダイエット」「ストレス解消」「健康寿命」に効果的だということがわかりました。その効果を得るためにもまずは「スクワット」「プッシュアップ」「クランチ」の3つのトレーニングを行っていきましょう。
[GTM_TPR]