肌くすみの原因をチェックしよう!タイプ別に適切な対策を紹介

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乾燥によるくすみ、日焼けによるくすみ、摩擦によるくすみ、血行不良によるくすみ、糖化によるくすみ、角質によるくすみ、顔のムダ毛によるくすみ……

 

現在肌のくすみに悩んでいる方は、その原因の見極めが重要です。

 

今回は肌がくすむ原因別に改善策を紹介します。スキンケアをはじめ、食生活など生活習慣において心掛けるべきことについて解説します。

 

この記事の監修者

 

長谷川 悠

You’s clinic Aoyama院長

 

順天堂大学医学部・同大学大学院卒業。専門科目は美容皮膚科、美容外科。

都内美容クリニックで勤務した後、PICO BEAUTY CLINIC新宿院院長、東京中央美容外科福島院院長、IDGクリニック日本橋院長を経て、現在はYou’s clinic Aoyama院長として勤務。

くすみ肌のタイプをチェック!あなたの肌くすみの原因は?

肌のくすみは、そのタイプ(原因)によって改善策が異なります。

 

このページでは、肌のくすみにおいて考えられる原因ごとに改善策をまとめました。

気になるキーワードをクリックすると、その原因と対策を紹介しています。

 

➀ 乾燥

➁ 日焼け

➂ 摩擦

④ 血行不良

⑤ 糖化

⑥ 角質

⑦ ムダ毛

肌のくすみタイプ① 乾燥によるくすみ

 

肌のくすみを引き起こす原因として、最も多いと考えられているのが「乾燥」です。

 

乾燥自体に大きな症状がなくても、乾燥により肌の水分量がなくなると“透明感”が失われます。また、後述する角質肥厚(角質が厚く肥えてしまった状態)になってしまうこともくすみに繋がります。

 

【改善策】体の内側と外側からうるおいを与えて、十分に保湿しよう

乾燥肌の主な特徴

☑ 肌が粉をふきやすい

☑ 肌につっぱりを感じやすい

☑ 痛みやかゆみを感じやすい

☑ 目じりや口の周りにシワが目立つ

☑ 化粧ノリが悪く、落ちやすい

 

乾燥肌の方は化粧水をつけた後は、乳液、クリームも欠かさずつけるようにしましょう。重ねて塗るのもいいでしょう。乾燥の原因となる日焼けを防ぐためにも、日焼け止めは1年中塗るのがベストです。

 

ちなみに、粉ふき・皮むけにはアラントイン、小じわにはナイアシンアミド、ニキビ・皮脂にはビタミンCが有効といわれています。美容液や化粧品を選ぶ際の参考にしてください。

食生活の改善でも乾燥を予防できる

また、肌の乾燥は普段の食事を工夫することで予防できます。ビタミンEは保湿効果のある栄養素と言われているので、意識的に摂るようにしましょう。

 

ビタミンEを多く含む食材は、魚類やかぼちゃ、アーモンドなどが有名です。

 

乾燥肌について詳しくは「乾燥肌の特徴とは?肌タイプ診断&スキンケア方法」で解説しています。

肌のくすみタイプ➁ 日焼けによるくすみ

 

紫外線を浴びることでメラニン(皮膚にある褐色あるいは黒色の色素)の合成が進みます。結果、肌全体が黒褐色になってしまいます。

 

また、日焼けすることで前述の乾燥を促してしまいます。

【改善策】日焼け止めは季節、天気を問わず必要

日焼け止め、帽子、マスク、サングラスなどは紫外線のダメージを軽減するためのマストアイテムといえます。

 

サングラスが日焼け止めとして有効なのは、紫外線は目に入ることによって脳が肌を守ろうとメラニン色素を作るように命令を出してしまうため、それを防ぐ役割があります。

 

また、紫外線量は夏の晴れている日が最も多いですが、冬であっても、曇りであっても降り注いでいます。屋内でもカーテン越しに紫外線が入ってくるので、日焼け止めを塗るのがベターです。

 

日焼け止めを塗ることができる部分も限られていますので、サプリメントを併用するのもいいでしょう。ビタミンCは紫外線のダメージを緩和する効果もあります。

 

紫外線と肌の老化については「【夏老け診断】あなたはどのタイプ?今すぐできる「夏枯れ肌」対策とは」で詳しく解説しています。

肌のくすみタイプ③ 摩擦によるくすみ

 

洗顔、顔を拭くとき、鼻をかむとき、肌がかゆいとき……

摩擦は常に存在します。

 

摩擦は肌を傷つけるほか、前述の乾燥や角質肥厚にもつながります。

【改善策】物理的な刺激を避けることが大切

肌のくすみを改善する方法としてセルフマッサージを進める方もいますが、肌に過度な摩擦を与えないように気をつける必要があります。

 

日常のスキンケアにおいては、クレンジング、洗顔ともにやさしく行い、タオルもこすらずおさえるように水分を拭き取りましょう。

肌のくすみタイプ④ 血行不良によるくすみ

 

他のタイプと違って、肌の状態だけでは判断が難しいのが血行不良によるくすみです。

 

末端器官の肌に血液が巡らず、栄養や酸素が行き届かないことで老廃物が溜まり、くすみになるだけでなく肌のバリア機能、回復力も低下します。

 

また、乾燥、日焼けによるメラニンの蓄積、角質肥厚(後述する)などを引き起こしやすくなります。

 

以前よりも疲れやすくなっていたり、息切れ、立ちくらみをすることはありませんか。

血行不良によるくすみは、肌だけでなく生活全体の見直しを考えましょう。

【改善策】食事・運動など生活習慣の見直しが大切

 

血行が悪いと体が冷えて、新陳代謝が悪くなります。結果、肌のターンオーバーが乱れてしまい、くすんでしまいます。

 

血行をよくする習慣としては、毎日湯船につかることは非常に有効です。夏もなるべく湯船に浸かり、体を温める習慣を作りましょう。

食べ物&飲み物で意識すべきこと

食べ物ではタンパク質、鉄分、ビタミンCの摂取をおすすめします。

血液の元となるタンパク質、鉄分はもちろん、鉄分の吸収をよくするビタミンC、どれも不足しやすい成分なので意識して摂取するように心がけましょう。

 

また、飲み物は冷たいものはできるだけ避け、常温や温かいノンカフェインのものを飲むこともおすすめです。

 

血行と肌のくすみについては「【夏老け診断】あなたはどのタイプ?今すぐできる「夏枯れ肌」対策とは」で詳しく解説しています。

下半身を使った運動で血流を改善しよう

運動不足は血行不良の原因のひとつです。

 

運動は、血行不良の改善に有効です。とくに、お尻・太ももは筋肉量が多いため、全身の血流アップに効果的です。

 

スクワットや開脚ストレッチなどの運動を定期的に行いましょう。

肌のくすみタイプ⑤ 糖化によるくすみ

最近有名になってきたのが糖化による肌のくすみです。

過剰な糖質が健康や美容によくないことは知られてきましたが、肌にも悪影響を与えます。

 

食事でとった糖質は吸収され、血液に乗って全身をめぐります。タンパク質と結合し、最終的にはAGEs(エイ・ジー・イーズ)という物質が生成されます。AGEsは体内に蓄積し、体にさまざまな悪影響を及ぼします。これが「糖化」と呼ばれています。

 

パンケーキの表面のように、糖化したタンパク質は黄褐色に変化し、年齢を感じる「黄ぐすみ」につながります。

 

糖化と肌の関係については「【糖化(とうか)と美容の関係】ちゃんと知って美肌・イキイキ度アップ!」で詳しく解説しています。

【改善策】食べ物ごとのおおよその糖質量を知る、減らす

 

日々の糖質量をコントロールするためには、まず食材ごとの糖質量を知ることが大事です。そのうえで、朝・昼・晩ごとにバランスを考えて、献立を組み立てましょう。

 

過剰に糖質を摂っている方は減らすことが大事ですが、糖質自体は生きる上で必要な栄養素でもあるので、減らし過ぎには注意しましょう。

 

糖質の摂取量については「【医師監修】糖質の摂取量って1日何グラムが正しい?1日の食事例を紹介」を詳しく解説しています。

 

また、糖質を消費するように運動習慣を作ることも重要です。

ジムやプールに通うのも一つの方法ですが、一駅分歩いてみる、早歩きを心がける、毎晩ストレッチをするなど、日常生活のなかですぐにできそうなことから取り入れてみてください。

肌のくすみタイプ⑥ 角質によるくすみ

 

ここまでも乾燥や血行不良のところで触れてきましたが、それらを放置すると肌の表面の角質が溜まります(角質肥厚)。

 

たまった角質が肌を暗く見せ、くすませてしまうのです。

【改善策】肌のターンオーバーを戻すことが大切

肌のターンオーバーは本来28日周期ですが、20歳頃を境にそのスパンはどんどん長くなります。すると、肌の表面で本当は剥がれ落ちるはずの死んだ角質がそのまま残りやすくなります。

 

ターンオーバーを正常に戻すためには生活習慣を整えることが何よりも大事です。

食生活、睡眠、運動だけでなく、ストレスを溜めないように意識しましょう。

スクラブ製品には注意

角質を取るためにスクラブが入っている製品が良いと言われますが、スクラブは薄くなった皮膚には摩擦となることもあります。

 

スクラブが入ったものでなくても、しっかりと泡立てて、手(指)ではなく泡で顔を洗うイメージで洗えば、汚れや余分な角質等は十分に落とせます(製品によっては泡立てずに使用するものもありますのでその場合は製品の使用方法に従ってください)。また、ピーリングや酵素の成分が入っている製品もあります。

 

そして乾燥の項目に書いたように正しい保湿ケアを行っていけば、少しずつ角質が内側から押し出され、古い角質が落ち、くすみの改善につながります。

肌のくすみタイプ⑦ 顔の産毛によるくすみ

 

産毛で顔がくすんで見える!?と不思議に感じる方も多いかもしれません。

 

顔の産毛をきちんと剃ることで肌が明るくなるのは事実です。結婚式のプランに顔のシェービングが含まれていることが多いのも、挙式当日のお写真で少しでも顔を明るく見せたりお化粧ノリを良くしたりする目的があります。

 

ただ、頻繫に産毛を剃ると、その摩擦等のダメージによって黒ずんでしまうことがありますので注意が必要です。

【改善策】産毛を剃るかどうかは慎重に判断、実行

初めて顔を剃る方は、右顔・左顔か半分だけを剃ってみるのも良いでしょう。 剃ったほうの顔が明るく見えているのであれば、顔の毛が肌を暗く見せている可能性があります。

 

毛の流れに逆らって剃ると肌を傷つけることもあるので気をつけてください。あごの下、もみあげ、耳の下を剃り忘れているとファンデーションがなじんでいないように見えるので要注意です。

 

そして、剃る前と後は十分に保湿しましょう。

 除毛・減毛サロン・脱毛クリニックはメリット・デメリットを踏まえた上で検討しよう

自分で剃るのが難しい、剃ることでかえって肌の負担・トラブルが増えたように感じる方は、理髪店やサロンで顔のシェービングをしてもらったり、クリニックで顔の脱毛にトライしてもいいでしょう。

 

しかし、顔脱毛は医療脱毛でも最低10回は通わないと効果が分かりにくい場所です。もみあげ付近は「硬毛化」という一時的に毛質が太く硬くなる現象が起こりやすい場所でもあります。

 

メリットとデメリットを良く考えるようにしましょう。