シミの予防対策!日焼け止め・食べ物・サプリ・化粧品まで徹底解説

Skincare

シミ予防対策で大切なのは、日焼け止めで紫外線対策をし、食べ物やサプリメントでシミに効くビタミン類を摂取し、基礎化粧品(化粧水・美容液・クリーム等)で正しいスキンケアをし、生活習慣を改善することです。

この記事でポイントを解説しますのでぜひ参考にしてください。

突然ですが、みなさんは「シミ予防」を毎日徹底されていますか?

シミ予防を徹底していないと、加齢と共にシミが濃くなったり、シミが増えたりするかもしれません。

この記事で「シミ予防&改善の4つの基本」をご紹介しますので、できるだけ早く実践されることをおすすめします。

この記事の監修者

 

西田恭之

恵比寿美容クリニック院長

東海大学医学部医学科卒業。都内市中病院で初期研修後、消化器内科診療に従事。その後は人間ドックでの診療を続けながら恵比寿美容クリニックにて勤務し、現在は院長として診療に従事

 

シミの予防&改善の4つの基本とは

顔のシミを改善したいと考えるならば、シミが増えないように予防対策を始めることが大切です。

以下はシミ予防&改善の4つの基本となりますので、ぜひ実践してください。

シミ予防&改善の4つの基本

①日焼け止めで紫外線対策

②食べ物やサプリメントで栄養素を補給

③基礎化粧品で正しいスキンケア

④生活習慣を見直す

でも、どうしてシミ予防には上記の4つの基本が大切なのでしょうか?

シミができる原因を知れば、納得していただけるかと思います。

顔にシミができる最大の原因は「紫外線」

 

顔にシミができる最大の原因は紫外線で、紫外線が原因となるシミのことを「日光性色素班(老人性色素班)」と呼びます。

紫外線は「UV-A(紫外線A波)」「UV-B(紫外線B波)」「UV-C(紫外線C波)」の、3種類に分類されます。

「UV-C」はオゾン層で吸収されるので影響はありませんが、UV-AとUV-Bは私たちの肌に悪影響を与えます。

UV-Aとは

・皮膚の真皮層まで届いて線維芽細胞を傷つける

・シワやたるみの原因となる

 

UV-Bとは

・皮膚の表皮にダメージを与える(日焼け)

・シミやそばかすの原因となる

紫外線(UV-B)を過剰に浴びると、チロシナーゼという活性酵素が発生し、表皮の基底層にあるメラノサイト(色素細胞)が、メラニン色素(黒色メラニン)を生成するのを促します。

このメラニン色素は肌トラブルを回避するための重要な役割を担っているのですが、過剰に蓄積されるとシミの原因となってしまいます。

シミができる元凶は紫外線ですが、ここにお肌のターンオーバーの乱れや活性酸素による酸化など重なると、さらにシミができやすくなってしまいます。

例えば、肌のターンオーバーが乱れると、シミの元となるメラニン色素が蓄積されやすくなります。

また、シミにはいくつか種類があり、ニキビなどの皮膚炎症が原因の「炎症後色素沈着」、ホルモンバランスの崩れや皮膚刺激が原因の「肝斑」、遺伝的要素が原因の「そばかす(雀卵斑)」などがあります。

シミの種類やシミが消える仕組みについて、詳しくは「【医師監修】シミが消える仕組みとは?前兆はある?タイプ別の適切なケアと対策」をご覧ください。

シミ予防①日焼け止めで紫外線対策

シミ予防で一番大切なのは、日焼け止め等を使って、徹底的な紫外線対策(UV対策)をすることです。

「日焼け止め=真夏」というイメージがあるかもしれませんが、紫外線量は春~夏にかけて増え、年中降り注いでいます。

 

【引用:気象庁「日最大UVインデックス(解析値)の年間推移グラフ」】

 

シミ予防のためには、年間通して日焼け止めを塗り、帽子やサングラスを使用して紫外線対策を徹底しましょう。

また、顔以外の日焼けを避けるならば、夏でも長袖や長ズボンを着用したり、アームウォーマーを使用されたりすると良いでしょう。

 

日焼け止めの「SPF」と「PA」について

日焼け止めには「SPF」や「PA」の表示がありますが、何を示しているのかを予め知っておきましょう。

 

SPFとは

・シミの原因となる「UV-B」の防止効果のこと

・数値が大きいほどUV-Bの防止効果が高くなる

 

PAとは

・シワの原因となる「UV-A」の防止効果のこと

・PAは4段階で表示され「++++」がUV-Aの防止効果が最も高くなる

 

シミ予防として日焼け止めを塗るのであれば、注目すべきは「SPF」です。

 

しかしSPFの数値が高いと肌に負担がかかるため、生活シーンに合わせたSPF数値の日焼け止めを選ぶことが大切です。

【引用:日本化粧品工業連合会「紫外線防止の基本」】

また、汗で流れ落ちることも考慮し、こまめに日焼け止めを塗りなおすのがポイントです。

シミ予防②食べ物やサプリメントでビタミン類を補給

シミ予防対策で2つ目に大切なのは、体の内側からのケアです。

具体的には、シミに効くビタミンC・ビタミンA・ビタミンEを豊富に含む食べ物を、毎日の食事でバランス良く摂取しましょう。

これらは「ビタミンACE(エース)」とも呼ばれ、同時に摂取することで相乗効果が期待できます

食事でこれらのビタミン類を摂取するのが難しい場合は、サプリメントで補給されるのもおすすめです。

 

ビタミンC

シミ予防対策の代名詞ともいえるビタミンCには、以下のような効果があります。

ビタミンCの効果

・メラニン生成を抑える(生成阻害)

・黒色メラニンを無色化(還元作用)

・活性酸素を除去(抗酸化作用)

 

この他にも、ビタミンCにはコラーゲン生成を促す効果や、セラミドの合成を促す効果があり、美肌には欠かせないビタミンです。

ビタミンCが豊富に含まれる食べ物は、生のアセロラ・青汁・乾燥パセリ・赤ピーマン・黄ピーマン・レモン・いちごなどです。

なお、ビタミンCは水溶性ビタミンに分類され、熱に弱いため、これらの食べ物を生の状態で食べることをおすすめします。

シミとビタミンCの関係について、詳しくは「【図解】ビタミンCの美容効果~シミ改善、美容液の使い方、食べ物~」や「ビタミンCが多い食べ物・飲み物ランキング20選~効率的な取り方~」をご覧ください。

 

ビタミンA

ビタミンAには、皮膚や粘膜の健康を維持する効果あり、ビタミンCと同じく効力な抗酸化作用があります。

ビタミンAが豊富な食べ物は、豚レバー・鶏レバーなどの肉類や、かぼちゃ・にんじん・ほうれん草・ブロッコリーなどの緑黄色野菜です。

ビタミンAは脂溶性ビタミンに分類されるため、油と一緒に調理して食べると良いでしょう。

ビタミンAとビタミンCの関係について、詳しくは「【医師監修】ビタミンCとビタミンAは相性が良くない?美肌を作るおすすめの併用方法」をご覧ください。

 

ビタミンE

ビタミンEは別名「若返りのビタミン」とも呼ばれており、ビタミンCと同じく強い抗酸化作用があります。

ビタミンEが豊富な食べ物は、アーモンド・うなぎ・かぼちゃ・パプリカ・アボカドなどです。

ビタミンEとビタミンCと同時に摂取することで、抗酸化作用の持続性がアップします!

ビタミンEとビタミンCの関係について、詳しくは「キレイをつくる。より効率的にビタミンCを摂る方法とは?」をご覧ください。

 

シミ予防③基礎化粧品で正しいスキンケア

シミ予防対策として3つ目に大切なのは、シミに効果がある成分が配合された基礎化粧品を使って、正しいスキンケアをすることです。

シミ予防対策として使う基礎化粧品は、シミに効果がある成分が配合された商品を選択しましょう。

 

成分ビタミンC(ビタミンC誘導体)

ビタミンCにはメラニン生成を抑制はもちろん、黒色メラニンを無色化する還元作用や抗酸化作用があります。

つまり、ビタミンCは「紫外線をたっぷり浴びた日のケア」や「できてしまったシミのケア」に欠かせないのです!

しかし、ビタミンCは酸化しやすく、そのままだと肌に浸透しにくいという特徴があるため、基礎化粧品には「ビタミンC誘導体」が使用されています。

ビタミンC誘導体は肌に浸透した後、肌の内部の酵素によって変化し、ビタミンCとして作用します。

なお、ビタミンC誘導体は、厚生労働省から「美白有効成分」として効果・効能が認められています。

ビタミンCと化粧品の関係について、詳しくは「【医師監修】シミ対策にはビタミンC!化粧品を塗る&サプリメントを飲むのが大切」をご覧ください。

 

成分アルブチン

アルブチンとは、コケモモや梨などに含まれる天然型フェノール性配糖体で、活性酵素(チロシナーゼ)に直接作用し、過剰なメラニン生成を抑える効果があります。

つまり、アルブチンは紫外線をたっぷり浴びた日のケアにおすすめの成分で、肝斑改善による色素沈着抑制作用も認められています。

こちらも、厚生労働省から「美白有効成分」として、効果・効能が認められています。

 

成分トラネキサム酸

トラネキサム酸にはメラノサイトがメラニン色素を合成するのを抑制する作用や、抗炎症作用があります。

つまり、紫外線をたっぷり浴びた日のケアにおすすめの成分で、肌トラブルを防いでくれるという効果も期待できるのです。

なお、トラネキサム酸も厚生労働省から「美白有効成分」として認可されており、美白化粧品だけではなく、内服治療薬にも配合されていることが多いです。

 

正しいスキンケアの手順を知ろう

みなさんは知らず知らずのうちに、間違えたスキンケアをしていませんか?

間違えたスキンケアをしているとお肌が乾燥し、紫外線の影響を受けやすくなってしまいます。

正しいスキンケアの手順を知り、紫外線ダメージを受けにくいお肌へと導きましょう。

正しいスキンケアの手順

①洗顔料をよく泡立ててやさしくマッサージする

②ぬるま湯で洗顔料を洗い流す

③肌を抑えるようにタオルで水分を取る

④すぐに化粧水や美容液で水分補給をする

⑤クリームや乳液で保湿する

温度が高すぎるお湯で洗顔したり、タオルでゴシゴシ水分を拭き取ったりすると、肌が乾燥しやすくなります。

肌をいたわって優しくスキンケアをし、洗顔後はすぐに基礎化粧品で水分補給をしましょう。

 

シミ予防④生活習慣を見直す

シミ予防対策として4つ目に大切なのは、生活習慣の見直しです。

この理由は、健康的な生活習慣は、結果として肌のターンオーバーの改善に繋がるためです。

肌のターンオーバーとは、いわゆる「肌が生まれ変わるサイクル」のことです。

正常なターンオーバーであれば、約28日のサイクルで、新しい細胞が生まれてから垢となって剥がれ落ちます。

しかし、以下のような不健康な生活習慣をしていると、お肌のターンオーバーのサイクルが乱れて皮膚のバリア機能が低下したり乾燥したりします。

その結果、紫外線の影響を受けやすくなり、肌荒れやニキビなどの肌トラブルの原因になってしまうのです。

×不健康な生活習慣の例

・睡眠不足

・運動不足

・タバコ

・過度のアルコール

・過度のストレス

・暴飲暴食

・極端なダイエット

・体の冷え

・便秘

まずは不健康な生活習慣を見直し、お肌のターンオーバーを正常化させ、シミができにくい肌に導くことが大切です。

肌のターンオーバーを改善するためのポイントについて、詳しくは「肌荒れ改善に効くビタミンはどれ?豊富に含まれる食べ物は?」をご覧ください。

シミ予防は毎日の積み重ねが大切

さいごにもう一度、シミ予防&改善の4つの基本を復習しておきましょう。

・日焼け止めでの紫外線対策

・食事やサプリでシミに効果があるビタミン類を摂取

・基礎化粧品で正しいスキンケア

・不健康な生活習慣を見直す

なお、これらのシミ対策は紫外線が強い季節だけではなく、毎日コツコツと継続させることが大切です。