【医師監修】抜け毛予防まとめ!シャンプーや食べ物など改善すべきコト【男女共通】
「抜け毛予防って何をすればいいの?」
この記事をご覧の方は、男女問わず、このようにお悩みかと思います。
抜け毛の原因は男性・女性共に「ヘアサイクルの乱れ」で、これには様々な外的要因や内的要因が考えられます。
そのため、抜け毛予防を始めるなら、以下の3つを全て実行することが大切です。
- シャンプーの見直しや育毛剤の使用
- 食べ物やサプリで髪に必要な栄養素を補給
- 不健康な生活習慣の改善
この記事では「今すぐできる抜け毛予防」についてまとめたので、参考にしてください。
この記事の監修者
恵比寿美容クリニック院長
東海大学医学部医学科卒業。都内市中病院で初期研修後、消化器内科診療に従事。その後は人間ドックでの診療を続けながら恵比寿美容クリニックにて勤務し、現在は院長として診療に従事
抜け毛予防を始める前に、髪の毛が抜ける「原因」を知ろう
・髪の抜け毛が増える根本原因は、「ヘアサイクルの乱れ」によるもの
・ヘアサイクルが乱れてしまう原因は、様々な要因がある(頭皮環境の悪化・栄養素の不足・血流の悪化・ホルモンバランスの乱れ)
・頭皮環境・食事内容・生活習慣の改善の全てを実行することが大切
髪の抜け毛が増える根本原因は、「ヘアサイクルの乱れ」によるものです。
髪の毛はずっと生えているように見えますが、実は髪の1本1本が「生えて→成長して→抜け落ちて→また生える」というヘアサイクル(毛周期)を繰り返しています。
正常であれば、髪はヘアサイクルの成長期(2~6年)を経て、太く長く成長します。
ただ、ヘアサイクルが乱れると髪が成長しきれず、抜け毛が増えて髪が細くなってしまいます。
ただ、このヘアサイクルが乱れてしまう原因は、様々な要因が考えられます。
要因 | 予防対策 |
頭皮環境の悪化 | シャンプーや育毛剤で頭皮環境を改善 |
栄養素の不足 | 食べ物やサプリメントで栄養素を補給 |
血流の悪化 | 不健康な生活習慣を改善 |
ホルモンバランスの乱れ | 不健康な生活習慣を改善 |
抜け毛が増える原因となるヘアサイクルの乱れは、「外的要因」と「内的要因」が考えられます。
だからこそ、どれか1つだけではなく、頭皮環境・食事内容・生活習慣の改善の全てを実行することが大切です
(この記事で詳しく解説します。)
この他、ヘアサイクルを乱す原因として、「脱毛症を引き起こす病気」の可能性も考えられます。
脱毛症を引き起こす代表的な疾患は、男性であればAGA(男性型脱毛症)、女性であればFAGA(女性男性型脱毛症)です。
男性のAGAは抜け毛が増えるだけではなく、前髪の生え際がM字やU字の薄毛になったり、つむじ周辺がO型に薄毛になったりするのが特徴です。
女性のFAGAは男性のようにある箇所が薄毛になるのではなく、髪の毛全体が薄毛になるのが特徴です。
AGAやFAGAは遺伝要素もあります。なお、AGA治療薬やミノキシジル配合の発毛剤を使用しない限り、薄毛の進行を止めることはできません。
ただ、頭皮環境・食事内容・生活習慣の改善は、AGAやFAGAによる薄毛の進行の「緩和」には繋がるため、ぜひこの記事でご紹介する抜け毛予防対策を実行してください。
薄毛や抜け毛の原因や対策について、詳しくは「【医師監修】薄毛・抜け毛の原因と対策方法を年齢&症状別に解説」をご覧ください。
抜け毛本数や毛根形状で「異常」「正常」を見分けよう
この記事をご覧の皆さんは「抜け毛が多い(増えた)」と感じているかと思いますが、本当に異常な抜け毛なのでしょうか?
日本皮膚科学会の皮膚科によると、通常のヘアサイクルでも抜け毛本数は1日100本程度とされています。
抜け毛本数が長期的に1日100本以上であれば、薄毛に繋がる異常な抜け毛と言えるでしょう。
ただし秋には抜け毛本数が200~300本まで増えることもあると言われており、季節毎に抜け毛本数は大きく異なるため注意をしてください。
また、異常な抜け毛なのか正常な抜け毛なのかを見極めるには、抜け毛本数だけではなく「抜け毛の毛根の形状」もチェックしてください。
正常な抜け毛の毛根の形状は「楕円形」で、白い膜のような「毛根鞘(もうこんしょう)」が付いています(付いていないこともあります。)
ただ、異常な抜け毛であれば、上記イラストのように、毛根や毛が細い・毛根に膨らみがない・ベタついている・毛根が真っ黒などの特徴があります。
抜け毛本数が長期的に1日100本以上で毛根の形状に異常が見られた場合、何らかの原因でヘアサイクルが乱れて抜け毛が増えている可能性があると言えるでしょう。
季節によって抜け毛の量は変わる
一般的に、秋は抜け毛が増えると言われています。夏に受けた紫外線による頭皮へのダメージがこの時期に顕在化するからと考えられています。
また、秋から冬にかけては気温が低下するので、血行が悪くなりがちです。また、頭皮が乾燥する時期でもあります。そういった要因から抜け毛が多くなると言われています。ちなみに、春先も花粉の影響から抜け毛が増える可能性もあります。
抜け毛の増加には要注意ですが、季節性の可能性もあることも知っておきましょう。とくに、季節の変わり目には注意です。
季節性の抜け毛については「秋冬に抜け毛は3倍増える?理由と対策をご紹介」で詳しく解説しています。
では、次の章からは抜け毛の予防方法を紹介していきます。
抜け毛予防①シャンプーや育毛剤で頭皮環境を改善
抜け毛予防としてまず挙げられるのは、シャンプーや育毛剤による頭皮環境の改善です。
頭皮環境の改善(正しいヘアケア)
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健康な髪を育てる頭皮環境を保つために、これらの正しいヘアケアを実践しましょう。
頭皮に合ったシャンプーを使う
シャンプーは頭皮汚れを落として清潔に保つのが目的ですが、自分の頭皮に合わないシャンプーを使うと頭皮環境の悪化を招いてしまいます。
例えば…
×乾燥肌なのに洗浄力の強すぎるシャンプー
(頭皮の乾燥を招く原因)
×脂性肌なのに洗浄力が弱すぎるシャンプー
(毛穴に皮脂汚れが詰まる原因)
よく「抜け毛予防シャンプーはアミノ酸系洗浄成分が良い」と言われますが、頭皮タイプによってはアミノ酸系以外の洗浄成分が向いていることもあります。
抜け毛予防におすすめのシャンプーの選び方について、詳しくは「【医師監修】抜け毛予防シャンプーで抜け毛本数は減る?選び方やおすすめは?」をご覧ください。
正しい髪の洗い方を知る
頭皮に合ったシャンプーを使用していても、間違えた洗い方をしていては抜け毛予防になりません。
正しい髪の洗い方を知り、頭皮環境の改善を目指しましょう。
正しい髪の洗い方
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どうしても髪の毛をサッと濡らして、髪に直接シャンプーを付けてしまいがちですがこれはNG!
しっかり予洗いをすればほとんどの汚れを洗い流すことができ、髪にたっぷり水分を含ませることでシャンプーの泡立ちが良くなります。
髪に直接シャンプーを付けると、洗い残しや摩擦による髪の傷みの原因になるため、シャンプーは予め泡立ててから使うことが大切です。
正しい洗髪方法については「シャンプーと育毛の関係って?正しい洗髪方法で育毛促進!」をご覧ください。
洗髪方法やドライヤー術については「美容師が教える!育毛剤の効果を高めるドライヤー、シャンプー方法」で解説しているので併せてご覧ください。
育毛剤を使用する
抜け毛予防でぜひ取り入れてほしいのが、頭皮環境を改善して、生えている髪を健康に育ててくれる「育毛剤」です。
育毛剤は厚生労働省が効果・効能を認めた成分が、一定の濃度で配合されています。
「育毛剤(医薬部外品)」と似たものに「発毛剤(第一類医薬品)」がありますが、後者の発毛剤はAGAによって生えなくなった“毛を生やす効果”があります。
抜け毛予防が目的であれば、選択するのは「育毛剤」となるので間違えないようにしてください。
ただ、育毛剤には目的が違った成分が配合されているため、どのタイプの育毛剤を選択するのかが重要です。
育毛剤の効果や選び方については「【医師監修】育毛剤は効果がないのか?あるのか?効果的な使い方・成分・期間」をご覧ください。
育毛剤を使うタイミングについては「【医師監修】育毛剤はタイミングが大事!正しい使い方と使い始める時期」で解説しているので併せてご覧ください。
頭皮マッサージをして血行促進
頭皮の血行を促進してくれる頭皮マッサージも、抜け毛予防として有効です。
頭皮が硬い状態だと頭皮の毛細血管を圧迫して血流の悪化を引き起こし、髪に必要な栄養素が届きにくくなってしまいます。
頭皮マッサージをして血行が促進されると栄養素が届きやすくなり、育毛剤の効果を高めてくれる効果もあります。
美容師による頭皮マッサージのコツについて、詳しくは「硬い頭皮は薄毛の前触れ!?プロが教えるカンタン柔らか頭皮マッサージ3選 」で解説しているので併せてご覧ください。
抜け毛予防②食べ物やサプリメントで栄養素を補う
抜け毛予防として次に挙げられるのは、食べ物やサプリメントなどで髪の成長に欠かせない栄養素を補うことです。
乱れた食生活によって髪の成長に必要な栄養素が不足すると、髪の成長が妨げられ、抜け毛や髪が細くなる原因となってしまいます。
以下の髪に必要な栄養素を、積極的にバランス良く補いましょう。
髪を生成する |
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頭皮環境を整える |
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血行改善 |
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食べ物で髪に必要な栄養素を補給
抜け毛予防となる髪に必要な栄養素は知っていても、どの食べ物に豊富に含まれているのかが分からないですよね。
抜け毛予防に効果的な食品を紹介するので、献立を考える際の参考にしてください。
食品 | 栄養素 |
牡蠣 | 亜鉛・アミノ酸・ビタミンB群 |
ナッツ | タンパク質・ビタミン・ミネラル・食物繊維 |
うなぎ | ビタミン類・タンパク質・亜鉛 |
レバー | タンパク質ミネラル・ビタミン・亜鉛 |
鶏肉 | タンパク質・ビタミンB群・亜鉛・コラーゲン |
納豆 | イソフラボン・タンパク質・ビタミン・ミネラル |
緑黄色野菜 | カロテン・ビタミン |
海藻類 | 亜鉛・ヨウ素・ビタミン・カルシウム |
※代表的な栄養素の一部のみを記載しています。
例えば、以下のような献立は、抜け毛予防の最強メニューと言えるでしょう。
- 豚のレバニラ炒め+緑黄色野菜のサラダ
- 牡蠣のレモンバターソテー+海藻サラダ
- うな重+カボチャの煮物
ただ、抜け毛予防に良いこれらの食品を使っていても、脂っこい・糖質が多い・塩分が多い調理法だと、抜け毛を増やす原因になるため注意が必要です。
抜け毛予防におすすめの食べ物について、詳しくは「【図解】抜け毛を予防する食べ物大全~最強の食材&メニュー」をご覧ください。
また、糖質を多く摂取したことで「糖化」が起こり、頭皮が固くなって抜け毛を招いている可能性も考えられます。
糖化対策について、詳しくは「【毛髪診断士】食生活の改善で発毛効果倍増!? 」で解説しているので併せてご覧ください。
サプリメントで髪に必要な栄養素を補給
抜け毛予防となる栄養素は、毎日の食事でバランス良く補うのが理想的ですが、どうしても難しければサプリメントで栄養補給しても良いでしょう。
ただ、髪の成長に必要な栄養素は「バランス」が大切なので、どれか1つの栄養素だけをサプリメントで補給しても意味がありません。
サプリメントといえば「育毛サプリ」も選択肢として挙げられますが、薬ではないので効果の感じ方には個人差が大きく分かれます。
また、育毛サプリは自分の属性や抜け毛の原因に合った成分で、継続できる価格帯の物を選ぶことが大切です。
育毛サプリの効果や選び方について、詳しくは「【医師監修】抜け毛予防にサプリは効く?薬の方がいい?育毛効果をアンケート調査」で解説しているのでご覧ください。
抜け毛予防③ 不健康な生活習慣を改善
抜け毛予防として最後に挙げられるのが、不健康な生活習慣の改善です。
不健康な生活習慣は「血流循環の悪化」や「ホルモンバランスの乱れ」に繋がり、頭皮環境や髪の成長に悪影響を及ぼします。
不健康な生活習慣の改善
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髪の抜け毛予防はもちろん美容や健康のためにも、不健康な生活習慣を改善しましょう。
良質な睡眠をとる
髪の成長や頭皮環境の改善には、睡眠中に分泌される成長ホルモンが大きく関係しているため、良質な睡眠をとることが大切です。
睡眠不足の状態が続くと自律神経やホルモンバランスが乱れ、頭皮環境や髪の成長に悪影響を与えます。
この成長ホルモンは、睡眠のゴールデンタイムと呼ばれる、睡眠後3時間に分泌されます。
少し前までは「ゴールデンタイムは夜10時~翌2時」と言われていましたが、現在は睡眠後の3時間以内とされています。
この睡眠のゴールデンタイムに、良質な深い眠りをとることがポイント!
育毛と睡眠の関係については「毛髪診断士】ビタミンCの効果と良質な眠りで発毛を促す頭皮サイクルにつなげる!」をご覧ください。
良質な睡眠を取るためのアイデアについて、詳しくは「健康な髪は寝て育てる!育毛に効く睡眠法7選」をご覧ください。
過度の飲酒をやめる
アルコールは適量であれば健康に良いですが、過度の飲酒はやめてください。
体内でアルコールを分解する際、アセトアルデヒドという有害物質が発生します。
このアセトアルデヒドを無害化するために、アミノ酸や亜鉛が消費され、脱毛ホルモン(DHT)が増加する可能性があります。
また、過度の飲酒は良質な睡眠の妨げになるため、アルコールは適量で留めておくことが大切です。
タバコをやめる
タバコに含まれるニコチンは血管収縮させる働きがあるため、体内の血流循環の悪化に繋がります。
血流が悪化すると髪の成長に必要な栄養素が届かず、頭皮環境や髪の成長に悪影響を及ぼしてしまいます。
また喫煙をすると、「タバコ1本=1日に必要なビタミンCの約半分を消費する」と言われています。
タバコを吸うと、簡単にビタミンC不足になってしまうことは言うまでもありません。
喫煙は育毛だけではなく美容や健康面でも悪影響を与えるため、本数を減らす・禁煙するなど、何かしらの対策をしましょう。
運動不足を解消する
運動不足によって血液循環が悪化すると、髪に必要な栄養素が届きづらくなります。
適度な運動後には発毛に欠かせない成長ホルモンが増加します。
就寝3時間前くらいに適度な運動をすると良質な睡眠にも繋がる上、適度な運動はストレス解消にもなります。
運動不足と自覚がある方は、無理のない範囲で適度な運動をするよう心がけましょう。
ストレスを溜めない
人間はストレスを感じると、血管を収縮させる働きがある「交感神経」が活発に働いてしまいます。
交感神経の活発化によって体内の血流が悪化すると、髪の成長に必要な栄養素が届きづらくなり、頭皮環境にも悪影響があります。
過度なストレスによって頭皮環境が悪化した場合、頭皮の痒みを引き起こしたり、皮脂の分泌量が増加したりすることも。
良質な睡眠をとる・適度な運動をするなどして、ストレスを溜めないよう注意をしましょう。
ストレスと育毛の関係について、詳しくは「この時期に多い薄毛は みんな溜めてる“アレ”が原因!? 」をご覧ください。
抜け毛予防まとめ
抜け毛予防について解説してきましたが、最後にもう一度復習しておきましょう。
今すぐ抜け毛予防を始めるなら、頭皮環境・食事内容・生活習慣を改善する必要があります。
抜け毛が増える原因は外的要因と内的要因が考えられるため、どれか1つだけではなく、なるべく全て実行することが大切です。
抜け毛予防の極意
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抜け毛予防を始めるなら、特に注目したいのはシャンプーや育毛剤による頭皮環境の改善です。
食事や生活習慣を一気に改善するのは難しいですが、シャンプーの見直しや育毛剤の使用であれば今すぐ始められます。
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