カロリーとは?意外と知らない定義からダイエットに最適な管理法
ダイエットに励んでいる方であれば、食事で摂取するカロリーの管理は基本中の基本。運動で消費カロリーを上げることも瘦せるためには大切です。
ダイエットとは切っても切れない関係にある「カロリー」ですが、その意味をきちんと理解している方は少ないのではないでしょうか。
今回はカロリーの意味や定義をはじめ、身近な料理のカロリーやカロリーの管理方法などについて詳しく解説します。
この記事の監修者
藤堂 紗織
Alohaさおり自由が丘クリニック開業医
日本医科大学医学部卒業。日本医科大学武蔵小杉病院で研修後、腎臓内科学教室に入局。その後、善仁会丸子クリニックにて10年院長勤務。現在は、Alohaさおり自由が丘クリニックを開業。内科、皮膚科、美容皮膚科を標榜している。
本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨しているわけではございません。
そもそもカロリーとは何か
なんとなく、高カロリー=悪のようなイメージを持っている方もいるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
カロリーとは体を動かすエネルギーの単位
カロリーとは、生命の維持や体を動かすために使うエネルギーのことであり、ラテン語の「calor1(熱)」を語源としています。1カロリー(cal)は水 1 g の温度を 1 ℃ 上げるのに必要なエネルギー=4.184 Jと定義されています。
ちなみに、まばたき1回の間に消費されるエネルギーが約 1 calといわれています。
食品表示で使われる単位は1calの1000倍の「kcal」
また、食品表示で使用される単位は前述した「cal」ではなく、その1000倍の「kcal」です。普段私たちが「カロリー」と呼んでいるものはkcalを指していることになります。
言うまでもありませんが、カロリーは体を動かすエネルギーになので、毎日の食事できちんと摂取しないといけません。
1日に必要な摂取カロリー
では、人は1日にどれくらいのカロリーが必要なのでしょうか。
1日に必要な摂取カロリーは年齢や性別、活動レベルで異なる
1日に必要な推定エネルギー量は以下の計算式で算出できます。
1日のエネルギー必要量=1日の基礎代謝量×身体活動レベル指数 |
基礎代謝量は、年齢や性別、体重によって異なります。
日本人の基礎代謝基準値
性別 |
男性 |
女性 |
||||
年齢 |
基礎代謝 |
参照体重 |
基礎代謝量 |
基礎代謝 |
参照体重 |
基礎代謝量 |
1-2歳 |
61.0 |
11.5 |
700 |
59.7 |
11.0 |
660 |
3-5歳 |
54.8 |
16.5 |
900 |
52.2 |
16.1 |
840 |
6-7歳 |
44.3 |
22.2 |
980 |
41.9 |
21.9 |
920 |
8-9歳 |
40.8 |
28.0 |
1140 |
38.3 |
27.4 |
1050 |
10-11歳 |
37.4 |
35.6 |
1330 |
34.8 |
36.3 |
1260 |
12-14歳 |
31.0 |
49.0 |
1520 |
29.6 |
47.5 |
1410 |
15-17歳 |
27.0 |
59.7 |
1610 |
25.3 |
51.9 |
1310 |
18-29歳 |
24.0 |
63.2 |
1520 |
22.1 |
50.0 |
1110 |
30-49歳 |
22.3 |
68.5 |
1530 |
21.7 |
53.1 |
1150 |
50-69歳 |
21.5 |
65.3 |
1400 |
20.7 |
53.0 |
1100 |
70歳以上 |
21.5 |
60.0 |
1290 |
20.7 |
49.5 |
1020 |
※参照:e-ヘルスネット(厚生労働省)「加齢とエネルギー代謝」
身体活動レベルはⅠ~Ⅲまであり、以下のように定義されています。
【身体活動レベル】 レベルⅠ: 生活の大部分が座位で、静的な活動が中心 レベルII: 座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位の作業、接客等、あるいは通勤・買物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む レベルIII: 移動や立位の多い仕事への従事者。あるいは、スポーツなどの余暇における活発な運動習慣をもっている場合 |
※参考:日本医師会「健康の森」
年齢 |
レベル I(低い) |
レベル II(ふつう) |
レベル III(高い) |
1 – 2 |
– |
1.35 |
– |
3 – 5 |
– |
1.45 |
– |
6 – 7 |
1.35 |
1.55 |
1.75 |
8 – 9 |
1.40 |
1.60 |
1.80 |
10 – 11 |
1.45 |
1.65 |
1.85 |
12 – 14 |
1.50 |
1.70 |
1.90 |
15 – 17 |
1.55 |
1.75 |
1.95 |
18 – 29 |
1.50 |
1.75 |
2.00 |
30 – 49 |
1.50 |
1.75 |
2.00 |
50 – 64 |
1.50 |
1.75 |
2.00 |
65 – 74 |
1.45 |
1.70 |
1.95 |
75以上 |
1.40 |
1.65 |
– |
※参考:日本医師会「健康の森」
例えば体重55kgで活動レベルIの30歳女性の場合、1日に必要な推定エネルギー量は以下のようになります。
55(kg)×21.7×1.50=1790.25kcal |
摂取カロリーはバランスも重要
摂取カロリーは総量だけでなく、どの栄養素からどれくらいのカロリーを摂取するのか、そのバランスも重要です。とくに、三大栄養素といわれるタンパク質(Protein)、脂質(Fat)、炭水化物(Carbohydrate)の総カロリーに対する構成比率(PFC比)はとくに重要視されます。
総エネルギー摂取量に対して、以下のような摂取バランスが理想といわれています。
タンパク質:13〜20% 脂質;20〜30% 炭水化物:50〜65% |
糖質制限ダイエットを実践していて、炭水化物を制限している方がいるかもしれませんが、上記の数値から極端に離れないようには注意しましょう。
糖質制限ダイエットについて詳しくは「【医師監修】糖質制限サプリにダイエット効果がある理由」で解説しています。
カロリー制限ダイエットは意味がない?
ダイエットにおいて、カロリーを摂り過ぎないことは基本。しかし、カロリーを制限し過ぎることは逆効果になる可能性があります。
ダイエットの基本は摂取カロリー<消費カロリー
摂取カロリー<消費カロリーを守ることはダイエットの大原則であり、摂取カロリーが消費カロリーを上回ることがなければ、必然的に瘦せます。
では、なぜカロリーを制限し過ぎるのはよくないのでしょうか。
カロリー制限ダイエットが「瘦せない」と言われる理由
理由は大きく2つあります。
①低カロリーに体が適応してしまう
カロリーを制限すれば当然瘦せますが、それが常態化してしまうと、体がそれに適応するため、少ないカロリーでも生きられるようになります。ダイエットにおける「停滞期」は、この現象によるものです。
ダイエットの停滞期については「ダイエット中の停滞期はなぜ起こる?考えられる原因と対策方法を紹介」で詳しく解説しています。
低カロリーに体が適応してしまうと、瘦せにくい体になるだけでなく、普通の食事に戻したときに以前よりも太りやすくなります。
②筋肉量が減ってしまう
また、カロリーを制限するということは、食事の総量が減ります。すると、筋肉をつくるために必要なタンパク質の摂取も少なくなるため、筋肉量は減ってしまします。
筋肉量が減ることで一時的に体重は減りますが、基礎代謝量も減り、消費カロリーも少なくなるため、太りやすくなります。
ダイエットにおいてカロリー制限は有効ですが、制限し過ぎないようには注意しましょう。
カロリー制限ダイエットをするなら脂質制限ダイエットがおすすめ
カロリーを制限したい場合、最も効果的なのは脂質制限ダイエットです。脂質は三大栄養素の中で最も1gあたりのカロリーが高い栄養素だからです。
脂質ダイエットでは、タンパク質は制限しないので、筋肉量を維持しやすいという特長があります。
脂質ダイエットにおける1日の脂質量の目安
脂質ダイエットでは、脂質を摂取エネルギーの20%以下に抑えるのが目安といわれるので、1日あたりの脂質量は以下のようになります。※1g=9kcalで計算
|
推定エネルギー必要量 (1日あたり) |
脂質量 (1日あたり) |
|
男性 |
18~29歳 |
2,650kcal |
58g以下 |
30~49歳 |
2,700kcal |
60g以下 |
|
50~64歳 |
2,600kcal |
57g以下 |
|
65~74歳 |
2,400kcal |
53g以下 |
|
女性 |
18~29歳 |
2,000kcal |
44g以下 |
30~49歳 |
2,050kcal |
45g以下 |
|
50~64歳 |
1,950kcal |
43g以下 |
|
65~74歳 |
1,850kcal |
41g以下 |
※推定エネルギー必要量は、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」の身体活動レベル「ふつう」を参照
極端な脂質制限は体によくありませんが、ひとつの目安として覚えておきましょう。
脂質制限については「脂質制限ダイエットとは?コツを押さえたやり方【成功の秘訣7選】」でも詳しく解説しています。
身近な料理のカロリー一覧
あくまで一例にはなりますが、炭水化物・汁物・おかず(主菜)・副菜・デザートに分けて、身近な料理のカロリーをご紹介します。
この章で表示しているカロリーは、文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八丁)」を参考に当サイト編集部が1人前相当を計算したものです。
炭水化物
※炭水化物は糖質と食物繊維で構成されており、糖質は1gあたり4kcal、食物繊維は1gあたり最大2kcal。炭水化物の大部分は糖質で占められているので、基本的に炭水化物は1gあたり4kcalで計算しています。
1gあたりのカロリーは脂質よりも低いですが、食事全体に占める「量」が多いため、カロリーの割合も高くなります。カロリー制限をするにあたっては、炭水化物の量を調整することは欠かせません。
汁物
汁物は基本的にカロリーが低めですが、具材が豊富なほどカロリーも高くなります。クラムチャウダーはホワイトソースやバターが使われるので、とくにカロリーは高めです。
おかず
おかずは、肉よりも魚の方がカロリーは低い傾向にあります。また、油を使う揚げ物はカロリーが高くなりますが、食べ過ぎなければ、極端にカロリーが高くなることはありません。
副菜
野菜がメインとなる副菜は、総じてカロリーは低めです。副菜は栄養バランスを整えることに主眼に置き、カロリー調整はメインのおかずや炭水化物で行うのがよいでしょう。
おやつ
おやつは総じてカロリーが高く、とくにバターなど乳製品を使うものはその傾向が顕著です。カロリーを気にする方であれば、果物を選ぶのがベターです。
カロリー計算はアプリを活用しよう
前章でご紹介した料理はほんの一例に過ぎません。日常生活においては、膨大な種類の料理のカロリーを計算する必要があります。
カロリー管理におすすめなのがスマホアプリ
カロリーはザックリであれば計算できますが、詳細な数値、ましてや栄養素まで把握するのは大変です。
そこでおすすめなのがスマホアプリを活用して、カロリーを管理する方法。多くの方は常にスマホを持ち歩いているので、外出先の食事であっても簡単にカロリーや栄養素を計算できて便利です。
おすすめカロリー管理アプリ
①カロママプラス
「カロママプラス」は栄養士からアドバイスがもらえる健康管理アプリです。写真を撮るだけで、カロリー、栄養を自動で計算してくれます。キャラクターと会話しているような感覚でアドバイスがもらえるので、気軽に続けやすいのも魅力です。
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②カロミル
カロミルも写真を撮るだけでカロリー、栄養素を計算してくれる健康管理アプリ。特筆すべきは、画像解析技術が高く、その認識率が高いということです。AIで3ヶ月後の体重を予測してくれる機能もあります。
カロミルについて、詳しくはコチラ
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