【医師監修】爪の乾燥によって起こるトラブルと対策法〜タイプ別診断チャート付〜

爪は乾燥するとツヤが失われるだけでなく、割れや欠け、二枚爪といったトラブルの引き金になります。爪は手肌と同じくらい、乾燥の影響を受けやすい部位でもあるのです。

そこで今回は、爪の乾燥によって起こるトラブルをはじめ、爪が乾燥する原因や対策法について解説します。記事の後半には乾燥タイプ別の診断チャートも掲載しているので、ぜひご活用ください。

この記事の監修者

安藤 かおり
あんどう歯科・美容皮フ科 皮膚科専門医

名古屋大学医学部医学科を卒業後、名古屋掖済会病院で初期研修を修了。大学附属病院や総合病院での勤務を経て、2023年4月に「あんどう歯科・美容皮フ科」を開院し、美容皮膚科を担当。ヒアルロン酸やボトックス注射などの注入治療では、個々の骨格や希望に合わせたオーダーメイド施術と丁寧なカウンセリングが評判となっている。

本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨しているわけではございません。

爪が乾燥すると起こりやすいトラブル

まずは、爪が乾燥することによって起こり得る代表的なトラブルをみていきましょう。

爪の割れ・欠け

爪は水分と油分のバランスによって、しなやかさや弾力が保たれています。そのため、乾燥が進んでこのバランスが崩れると、爪がもろくなり、ちょっとした衝撃でも割れたり、欠けたりしやすくなります

爪が割れたとき、つい物理的な衝撃のせいにしてしまいがちですが、背景には爪そのものの乾燥が影響していることが少なくありません。

二枚爪

二枚爪とは、爪の先端が層状にはがれてしまった状態のことをいいます。二枚爪は多くの場合、乾燥が原因で起こります。乾燥によって爪の層同士をつなぐ力が弱くなると、摩擦や衝撃をきっかけに表面が薄くめくれやすくなるのです。

二枚爪になると厄介なのが、爪がさらに乾燥しやすくなり欠けや割れを繰り返してしまうことです。無理にむしったり、深く切ったりすると悪化しやすいため注意しましょう。

二枚爪など爪が剝がれる原因と対策については「【タイプ別診断チャート付き】爪が剥がれる原因と対処法・受診の目安を解説」で詳しく解説しています。

くすみ

健康的な爪は、うっすらとピンク色で自然なツヤがあります。しかし乾燥が進むと、爪表面の水分が不足し、白っぽく見えたり、くすんだ印象になったりします

急激に変化が表れるわけではないため、自分では気づかないうちにツヤが失われているケースも少なくありません。

縦線

爪の表面に現れる縦線も、乾燥が原因であるケースが少なくありません。水分量が低下すると爪表面のなめらかさが失われ、細かな凹凸として縦線が目立ちやすくなるのです。

縦線は加齢や生活習慣の影響も受けやすいため、保湿だけでは改善しにくいケースもありますが、乾燥対策を継続することで目立ちにくくなります。

爪の縦線については「爪に縦線が入る原因とは?病気の可能性もある?【セルフチェックリスト付き】」で詳しく解説しています。

凸凹

前述した縦線と関連しますが、爪の表面が凸凹(デコボコ)した状態になるのも乾燥が影響している可能性があります。指先の水分や油分が不足すると、爪が均一に育ちにくくなり、縦線や横線、その両方が爪に現れることがあるのです。

凸凹があるとネイルの仕上がりが悪くなるだけでなく、摩擦を受けやすくなり、さらに乾燥が進む原因にもなるため早めのケアを心がけましょう。

爪の凸凹については「爪が凸凹(でこぼこ)になる原因と対処法〜縦線との違いも解説〜」で詳しく解説しています。

ささくれ

爪まわりの皮膚が乾燥すると、ささくれができやすくなります。ささくれは水分不足によって皮膚が裂けることで起こり、衣類などに引っかかったり、出血したりする原因にもなります。

無理に引っ張ると傷口が広がる可能性があるので、根元から清潔な道具でカットし、すぐに保湿するようにしましょう。

爪のケア方法については「【医師監修】正しい爪のケア方法〜健康的で美しい爪の条件とは?〜」で詳しく解説しています。

爪が乾燥する原因

続いて、爪が乾燥する原因についてみていきましょう。

手洗い・水仕事(洗剤)・アルコール消毒

頻繁な手洗いや水仕事は、爪が乾燥する代表的な要因のひとつです。石けんや洗剤、アルコール消毒には洗浄力があり、汚れと一緒に爪を守る油分まで落としてしまいます。また、濡れたあとに自然乾燥させると、水分が蒸発する際に爪の内部のうるおいまで奪われやすくなります。手洗いや消毒をする機会が多い方はとくに乾燥対策を意識しましょう。

紫外線

長時間紫外線を浴びると、爪の水分保持力は低下し、乾燥してしまいます。とくに手は常に露出しているため、紫外線の影響を受けやすい部位です。日焼け止めを手には塗っても爪にまでは塗らない方は多いですが、爪の先まで塗るようにしましょう。

除光液

マニキュアを落とす際に使用する除光液も、爪の乾燥を進める要因のひとつです。とくにアセトン入りの除光液は、ネイルカラーだけでなく爪表面の油分や水分まで奪いやすい性質があります

ネイルする頻度が高い方は、アセトンフリーの除光液を選び、オフ後すぐに保湿ケアを行うようにしましょう。

生活習慣(栄養・睡眠・ストレス)

爪の健康は、体の内側の状態とも密接に関係しています。まず大事なのは食事です。爪の主成分はタンパク質であり、不足すると爪がもろくなり、乾燥しやすくなります。

また、睡眠不足やストレスが続くと血行や代謝が低下し、爪に十分な栄養が届きにくくなります。爪の乾燥が気になる場合は外側のケアだけでなく、生活習慣を見直すことも意識しましょう。

加齢

年齢を重ねると、肌と同様に爪も水分を保持する力が低くなります。加齢による変化そのものは避けられませんが、乾燥が進みやすくなる分、これまで以上に保湿ケアを意識することが大事です。

爪の乾燥対策は「保湿・遮断・保護・内側」の4つの視点で考える

爪の乾燥対策というと、「とにかくネイルオイルを塗る」といった保湿ケアを思い浮かべがちですが、それだけでは十分ではありません。一時的に潤ったように感じても、乾燥の原因を減らせていなければ、すぐに元の状態に戻ってしまうからです。

効果的な乾燥対策を行うためには、保湿だけに偏らず、以下4つの視点で考えましょう。

  • 保湿:失われた水分・油分を補う
  • 遮断:乾燥の原因(洗剤・溶剤・紫外線)を減らす
  • 保護:摩擦・衝撃から爪を守る
  • 内側:爪が育つ環境を整える

 

ここでは、この4つの視点をもとに具体的な対策法を解説していきます。

① 手洗い・消毒後は「即保湿」

手洗いやアルコール消毒のあと、爪や指先は一時的に水分を含んだ状態になります。しかし、そのまま放置すると、水分が蒸発する際に内部のうるおいまで一緒に失われやすく、乾燥が進んでしまいます。

そのため保湿で大切なのは、できるだけ早くケアすることです。手を拭いたら時間を置かず、1分以内にはネイルオイルやネイルクリームを塗って保湿を行いましょう。その際、爪の表面だけでなく、甘皮まわりや爪の側面、爪先まで塗るのがポイントです。

ネイルオイル・クリームは正しく使い分ける

ネイルオイルとネイルクリームは、どちらも保湿に欠かせないアイテムですが、役割が少し異なります。ネイルオイルは、甘皮まわりや爪のキワ、側面など、乾燥しやすい部分に集中的にケアするのに向いています。浸透が早く、ベタつきにくいため、日中のケアにおすすめです。

一方、ネイルクリームは爪や指先を覆い、水分の蒸発を防ぐフタの役割を果たします。オイルよりも密着感があり、うるおいを閉じ込めやすいため、就寝前や水仕事のあとなど、しっかりケアしたい方に向いています。

使える場面としてはネイルオイルの方が多いので、どちらか一方を選ぶのであれば、ネイルオイルがおすすめです。手洗いやアルコール消毒のあとなど、乾燥を感じたタイミングですぐに使いやすいからです。

一方で、自宅でのケアが中心の方や、爪の割れ・二枚爪が気になる方は、ネイルオイルでうるおいを与えたあとにネイルクリームを重ねることで、より高い保湿効果が期待できます。「日中や外出先ではネイルオイル」「夜や集中ケアではネイルオイルのあとにネイルクリーム」と使い分けるといいでしょう。

② 水仕事では手袋を使う

水仕事は洗剤によって爪を守る油分が落ちるだけでなく、濡れる→乾くを何度も繰り返すことで、内側の潤いが失われていきます。そのため、食器洗いや掃除などの水仕事をする際は手袋を使用することを徹底しましょう。

洗剤や水に直接触れる時間を減らすだけでも、爪の乾燥はかなり抑えられます。どうしても素手で作業をする場合は、終わったあとすぐに保湿ケアを行いましょう。

③ 日焼け止めを年中塗る

先述したように、顔や腕には日焼け止めを塗っていても手元や爪は対策を忘れがちです。また、紫外線は夏だけのものと思われがちですが、季節を問わず一年中降り注いでいます。

季節を問わず、外出前には手の甲だけでなく、爪の表面や爪先にも日焼け止めを塗る習慣をつけましょう。爪用に特別な日焼け止めを用意する必要はなく、顔用の日焼け止めをそのまま使って問題ありません。

④ アセトンフリーの除光液を選ぶ

先述したように、アセトン入りの除光液は、ネイルカラーを落とすだけでなく、爪表面の油分や水分まで奪いやすい性質があります。ネイルの頻度が高い方ほど除光液によるダメージが蓄積しやすくなるため、アセトンフリーの除光液を選ぶのが賢明です。

また、ネイルオフ後もできるだけ早くネイルオイルやクリームで集中保湿を行いましょう。

⑤ 爪が割れやすい人はベースコートで保護する

乾燥が進んだ爪は、摩擦や衝撃に弱くなっています。その状態で日常生活を送っていると、衣類や髪の毛に引っかかったり、物に触れた拍子に欠けたり割れたりしやすくなります。

まず意識したいのは、爪先の引っかかりを減らすことです。爪切りで一気に切るよりも、やすりを使って少しずつ整え、角を丸めるようにすると、物理的な負担を減らしやすくなります。

そのうえで、ベースコートやトップコートを使って爪表面を保護するのも効果的です。コーティングすることで、水分の蒸散を抑えられるだけでなく、摩擦や外部刺激から爪を守りやすくなります。

ただし、頻繁な塗り替えやオフを繰り返すと、かえって乾燥を招くこともあるため、必要最低限の使用に留めておきましょう。

⑥ タンパク質、亜鉛、鉄を意識的に摂取する

ここまでは外側からのケアを紹介してきましたが、どれだけ丁寧に保湿や保護をしていても、爪そのものに十分な栄養が行き渡っていないと、乾燥しやすく割れやすい状態が続いてしまいます。

まず大事なのは日々の食事で爪の主成分であるタンパク質を十分に摂取することです。タンパク質が不足すると、爪が薄くなったり、もろくなったりしやすくなります。また、タンパク質の代謝を助ける亜鉛や爪まで栄養を届けるために欠かせない鉄も重要な栄養素です。

外側のケアと並行して、日々の食事でこれらの栄養素を意識的に摂取することを意識しましょう。当然ですが、極端な食事制限は禁物です。

爪に必要な栄養素については「爪が割れるのは栄養不足が原因!?必要な栄養素とおすすめレシピを紹介」で詳しく解説しています。

爪の乾燥タイプ診断チャート

ここまで爪が乾燥する原因とその対策方法について解説してきました。

しかし、爪が乾燥する原因は多岐にわたるため、やみくもに対策をしてもなかなか改善しないケースも少なくありません。

そこでここではいくつかの質問に答えるだけで、爪の乾燥タイプと対策の方向性がわかる「爪の乾燥タイプ診断チャート」を用意しました。ぜひご自身の爪の状態を確認しながら、ケアの参考にしてみてください。

診断結果はあくまでも目安です。セルフケアを続けても爪の割れや変形が改善しない、強い変色や痛みを伴う、爪以外の皮膚トラブルも同時に起きているといった場合は、乾燥以外の原因が関係している可能性もあります。その場合は、早めに皮膚科などの医療機関に相談することをおすすめします。

【受診の目安】

状態・症状

セルフケアの目安

受診を検討したいタイミング

乾燥による割れ・欠け

保湿・生活習慣の見直しで様子を見る

ケアを続けても改善しない状態が数週間以上続く

二枚爪・表面の荒れ

オイル・クリームでの継続ケア

悪化を繰り返す、爪が極端に薄くなってきた

爪の色の変化(白・黄・黒など)

乾燥以外の原因を疑う

色の変化が続く、広がる、急に複数の爪に出た

痛み・腫れ・熱感

乾燥以外の可能性あり

痛みを伴う

爪以外の皮膚症状を伴う

自己判断は控える

指先や周囲の皮膚にも症状が出ている

 爪の乾燥に関するよくある質問

最後に、爪の乾燥に関するよくある質問にお答えします。

Q. 足の爪の乾燥ケアは手とは異なりますか?

A. 基本的には同じですが、注意すべきポイントがあります。

足は手と比べて靴下を履いている時間が長いため、乾燥しにくい傾向があります。ただし、乾燥しないわけではなく、乾燥して爪が割れたり、表面が荒れたりすることはあります。

足の爪は手の爪よりも厚く硬いため、入浴後など爪がやわらかくなっているタイミングで保湿ケアを行うのがおすすめです。

足の爪のケアについては「足の爪ケア基本ガイド〜手との違い・主なトラブル・正しい切り方〜」で詳しく解説しています。

Q. 夏でも爪は乾燥しますか?

A. 乾燥します。

夏は紫外線によるダメージに加え、頻繁な手洗いや汗、冷房による空気の乾燥などで乾燥しやすいのが特徴です。季節に関係なく、年間を通して保湿や紫外線対策を心掛けましょう。

Q. 爪がボロボロになるのも乾燥が原因ですか?

A. 乾燥も代表的な原因のひとつです。

爪がボロボロになるのは、乾燥によって爪の構造が弱くなっている可能性があります。セルフケアを続けても改善しない場合も多いため、早めに皮膚科などの医療機関に相談しましょう。

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