ダイエット中におすすめの弁当&作り置きレシピ~弁当箱の選び方も解説

ダイエット中の食事管理は大変ですが、とくに外出していることの多い昼食では、つい外食やコンビニに頼りがちです。そのため、ダイエットを実践している方の多くは、弁当を持参しています。しかし、毎日弁当を作るうちにメニューがマンネリ化し、悩んでいる方も少なくありません。

そこで今回は、ダイエット中の弁当をテーマに、おすすめの弁当や弁当に使える作り置きレシピを紹介します。忙しくても簡単に作れる弁当が知りたい方や、栄養バランスを意識したいけど手間をかけたくないという方はぜひ参考にしてください。

この記事の監修者

近藤 千種

ちぐさ内科クリニック覚王山 院長

ちぐさ内科クリニック覚王山の院長として地域医療に携わる傍ら抗加齢医学会専門医として予防医療やアンチエイジング医療にも従事し、幅広い分野で活躍。日本内科学会内科医、抗加齢医学会専門医、ボトックスビスタVST認定医、高濃度ビタミンC点滴療法認定医等を取得。

本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨しているわけではございません。

ダイエット中の弁当に欠かせない基本ルール

まずは、ダイエット中の弁当を作るうえで欠かせない基本ルールを5つ紹介します。

① 低カロリーかつ高タンパクの食材を選ぶ

ダイエット中に最も重要なのはカロリー管理です。低カロリーな食材を中心に献立を考えることが基本となります。また、もう一つ重要なポイントはタンパク質が豊富な食材を意識的に取り入れることです。タンパク質は基礎代謝に関わる筋肉の維持を助け、代謝を促進する効果があります。

鶏むね肉や豆腐、ゆで卵、魚などは、日々の弁当に積極的に取り入れたい食材です。

②野菜をたっぷり入れる

野菜はビタミンやミネラル、食物繊維が豊富で、栄養バランスを整えるのに欠かせません。とくに食物繊維は、腸内環境を整え、満腹感を促進するため、ダイエットに効果的です。

弁当に使いやすい野菜としては、ブロッコリーやほうれん草、パプリカなどが挙げられます。

③良質な脂質を取り入れる

ダイエット中は脂質を敬遠しがちですが、脂質を完全にカットすると、ホルモンバランスが崩れてダイエットに悪影響を及ぼす可能性があるほか、肌や髪の状態が悪化することもあります。

そのため脂質の摂取は欠かせませんが、どんな脂質を摂るのかは重要です。オリーブオイルやアボカドに含まれるn-9系脂肪酸(オレイン酸)や青魚に含まれるn-3系脂肪酸(EPA、DHAなど)などの良質な脂質は健康に良い影響を与えるほか、満足感を得やすく、食べ過ぎを防ぐ効果も期待できます。

n-3系脂肪酸については「中性脂肪・血中脂質を改善するための食事メニュー〜DHA・EPAを効率的に摂取しよう〜」で詳しく解説しています。

 ④ 炭水化物は適量にする

炭水化物(糖質)はエネルギー源として欠かせませんが、摂り過ぎると脂肪として蓄積されてしまいます。ダイエット中の弁当における炭水化物の量は、全体のカロリーや活動量に応じて調整しますが、1食あたり 70~100g(茶碗1/3~1/2杯程度)を目安にするといいでしょう。

脂肪の蓄積につながる血糖値の急上昇を抑えるために、白ご飯を玄米や雑穀米などで代用するのもおすすめです。

 ⑤味付けは控えめにする

味付けが濃いと塩分や糖分を過剰に摂取してしまい、むくみやカロリー過多の原因になります。スパイスやレモン、ハーブを活用することで、物足りなさを感じにくくする工夫を心掛けましょう。

【ライフスタイル・嗜好別】おすすめ弁当3選

ダイエットは継続することが何より大事です。そのためには自分のライフスタイルや嗜好にマッチした弁当を作ることが成功のカギとなります。

ここでは、ライフスタイルや嗜好に応じて、簡単に作れて栄養バランスも抜群なおすすめの弁当を3つ紹介します。

レンジ調理だけで作れる「彩り野菜と鶏そぼろ弁当」

材料

・鶏むねひき肉・・・100g

・冷凍ミックス野菜・・・100g

(例:にんじん、グリーンピース、コーン、ブロッコリーなど)

・醤油・・・小さじ1杯

・みりん・・・小さじ1杯

・お酒・・・小さじ1杯

・おろし生姜・・・少々

・雑穀米または玄米・・・100g

・白ごま・・・少々

 

作り方

①    耐熱容器に鶏むねひき肉を入れ、醤油、みりん、酒、おろし生姜を加えてよく混ぜる

②    ①にラップをかけて、電子レンジ(600W)で2分加熱する

③    一度取り出して混ぜ、さらに1分加熱する

④    別の耐熱容器に冷凍ミックス野菜を入れ、ラップをかけて電子レンジ(600W)で1~2分加熱する

⑤    弁当箱にご飯を敷き、片側に鶏そぼろを、もう片側に加熱した野菜を彩りよく盛り付けて完成

彩り野菜と鶏そぼろ弁当は、電子レンジだけで完結するので、とくに忙しい朝におすすめです。また、カラフルな見た目は満腹中枢を刺激しやすく、満足感を得やすいと言われています。

注意点としては、鶏のひき肉はももよりも脂質が少ないむね肉を選ぶこと。また、加熱後にキッチンペーパーで余分な脂を拭き取るようにしましょう。

ガッツリ食べたい方へ「ヘルシーチキン南蛮弁当」

材料

・ご飯・・・150g

・梅干し

・鶏むね肉・・・1枚(100g)

・卵・・・1個

・小麦粉・・・適量

・リーフレタス・・・1枚

・ブロッコリー・・・2房

・卵1個

・塩・・・適量

〇南蛮酢

・しょうゆ・・・大さじ1杯

・砂糖・・・大さじ1杯

・酢・・・大さじ1杯

〇タルタルソース

・ゆで卵・・・1個

・玉ねぎ・・・8分の1個

・マヨネーズ・・・適量

・ケチャップ・・・少々

・塩コショウ・・・少々

 

作り方

①    鶏むね肉をそぎ切りにして塩コショウを軽く振る

②    ①に小麦粉をまぶして、溶き卵にくぐらせる

③    ゆで卵を細かく刻み、玉ねぎをみじん切りにして水にさらす

④    ③にマヨネーズ、ケチャップ、塩コショウを混ぜてタルタルソースを作る

⑤    ボウルにしょうゆ、砂糖、酢を混ぜて南蛮酢を作る

⑥    フライパンに少量の油を熱し、②の鶏むね肉を両面焼く(中火で火が通るまで約4~5分)

⑦    焼き上がった鶏むね肉を南蛮酢に漬ける

⑧    ボウルで卵と塩を混ぜ、フライパンで焼いて玉子焼きを作る

⑨    弁当箱にご飯を詰め、梅干しを中央に乗せる

⑩    ご飯の横に⑦を盛りつけ、タルタルソースをかける

⑪    その横に盛り合わせのリーフレタスとブロッコリー、玉子焼きを添えて完成

先述した彩り野菜と鶏そぼろ弁当と同様に、高タンパクかつ低脂質な鶏むね肉を主役にした弁当です。チキン南蛮は油で揚げるとカロリーが増えるため、フライパンで焼いて作るのがポイントです。

また、カロリーが高いため、鶏肉の皮は取り除き、南蛮酢で使用する砂糖はできるだけ少量にするか、ラカントやエリスリトールなどの低カロリー甘味料で代用するのもおすすめです。

持ち運びに便利な「ツナアボカドのラップサンド(+チーズ)」

材料

・全粒粉トルティーヤ(または低糖質ラップ)…1枚

・ツナの水煮缶…2分の1缶(約40g)

・アボカド…4分の1個

・リーフレタス…1~2枚

・トマト…2~3スライス

・ヨーグルト(無糖)…小さじ1杯

・レモン汁…少々

・塩コショウ…少々

(必要であれば)

・プロセスチーズ・・・1ピース

 

作り方

①    アボカドをフォークで軽くつぶし、ツナと混ぜる

②    ①にレモン汁、塩コショウを加えて混ぜる

③    トルティーヤを電子レンジで軽く温めて柔らかくする

④    トルティーヤにリーフレタスを敷いて、①とトマトスライスを乗せる

⑤    お好みでヨーグルトを薄く塗る

⑥    トルティーヤを左右からくるくる巻いて包んで形を固定する

⑦    食べやすい大きさにカットしたら完成

ツナアボカドのラップサンドは、片手で持って食べられるので外回りなど日中移動が多い方などにおすすめです。注意点は血糖値の急上昇を抑えるために全粒粉のトルティーヤ(または低糖質ラップ)と、カロリーを抑えるためにツナはノンオイルタイプの水煮缶を使用することです。

また、アボカドは良質な脂質を摂取できる優秀な食材ですが、カロリーは高いので3分の1個程度にとどめ、入れすぎないようにしましょう。イラストにあるように、タンパク質をプラスするために、個包装されたプロセスチーズを携帯するのもいいでしょう。

ダイエット弁当に使える作り置き晩ご飯レシピ

晩ご飯のおかずを活用できれば翌日の弁当作りはグッと楽になります。ここでは、ダイエット弁当に使える作り置き晩ご飯レシピを2つ紹介します。

ポークピカタ

材料

・豚肉・・・150g

・粉チーズ・・・適量

・塩・・・適量

・コショウ・・・適量

・卵・・・1個

・オリーブオイル・・・大さじ1杯

・ミニトマト・・・2個

・レタス・・・適量

 

作り方

➀ 豚肉を食べやすい大きさにカットする

➁ ボウルに卵、粉チーズを入れて、溶く

③ 塩、コショウで豚肉に下味をつけて、溶いた卵に絡ませる

④ フライパンにオリーブオイルを入れる

⑤ 熱したフライパンに豚肉を入れる(豚肉を入れたあとは弱火にする)

⑥     残りの卵もフライパンに入れる

⑦     表面に焼き色が付いたら、出来上がり

⑧    付け合わせのプチトマト、レタスとともにお皿に盛る(ケチャップはお好みで)

ポークピカタは冷めても柔らかいので弁当のおかずにピッタリです。少量のオリーブオイルを使い、揚げずに焼くことで余計な脂質を抑えられます。保存は、完全に冷ましてから1枚ずつラップに包み、冷蔵庫で保存(2~3日以内に消費)しましょう。冷凍保存も可能です。

小松菜ハンバーグ

材料(小さめサイズ8個分)

・合いびき肉…200g

・生卵…1個

・パン粉…20g

・小松菜…100g

・玉ねぎ…1/2玉

・ミニトマト・・・適量

・レタス・・・適量

・塩、コショウ・・・適量

・(ソース用に)ケチャップ、中濃ソース・・・適量

 

作り方

①    玉ねぎをみじん切りにし、加熱する(レンジ加熱OK)

②    沸騰させたお湯で小松菜をさっと1分ほど茹で、冷水で冷まして水気を絞った後に、なるべく細かく刻んでおく

③    ボウルに合いびき肉を入れ、粘り気が出るまでよくこねる

④    ③に1と2のほか生卵、パン粉、塩、コショウを加え、さらにこねる

⑤    ④を8等分に分け、ハンバーグを成型する

⑥    中火で熱したフライパンに油をひき、5を焼き上げたら、フライパンから取り出す

⑦    フライパンに残った油に混ぜるようにしてケチャップと中濃ソースを加え、軽く炒める

⑧    お皿にハンバーグを並べ、7のソースをかけて、ミニトマト、レタスを添えたら、できあがり

小松菜ハンバーグは、小松菜を加えることでハンバーグ自体のカロリーを抑えられるだけでなく、ハンバーグがしっとり仕上がり、冷めても美味しく食べられるのが嬉しいポイントです。保存はポークピカタ同様に、1つずつラップに包み、冷蔵庫で保存(2~3日以内に消費)しましょう。

ダイエット実践者におすすめの弁当箱

ダイエットを成功させるためには弁当箱の選び方も重要です。ここでは、ダイエットにおすすめの弁当箱について解説します。

適切な容量の弁当箱

弁当箱が大きすぎると必要以上に詰めてしまい、カロリーオーバーの原因になります。女性の場合は500ml、男性の場合は600~800ml前後を目安に選びましょう。

仕切り付きの弁当箱

ダイエットをするうえで栄養バランスを整えることは大事ですが、仕切りがあると、主食・主菜・副菜を分けやすくなり、栄養バランスを意識した盛り付けがしやすくなります。ちなみに、ダイエット中の主食:主菜:副菜の割合は「3:1:2」にするのが最適なバランスと言われています。

深さが浅めの弁当箱

深い弁当箱だと量を多く詰めがちになるため、ダイエットにおいては浅めの弁当箱がベター。浅いことで全体の量が視覚的にわかりやすくなり、食べ過ぎを防止できます。

ダイエット中の弁当に関するよくある疑問

最後にダイエット中の弁当に関してよくある疑問にお答えします。

Q. ダイエット弁当に冷凍の食材を使ってもいいですか??

A. 冷凍食材は時短調理が可能なうえ、栄養価も高く保たれるため、忙しい日々のダイエット弁当におすすめです。

ただし、衛生面の観点から一度解凍した冷凍食品は再冷凍しないように注意しましょう。

Q. スープジャータイプの弁当箱はダイエットに向いていますか??

A. はい、スープジャータイプの弁当箱はダイエットに向いています。

スープは少ないカロリーで体積を稼ぐことができて満足感を得やすいので、ダイエット中の弁当におすすめです。ただし、味付けは薄味にして、塩分過多には注意しましょう。

Q. 弁当のカロリーはどれくらいが適切?

A. 400〜600kcalを目安にしましょう。

活動量が多い人は700kcal前後、デスクワーク中心で活動量が少ない人は400〜500kcalを目安にするといいでしょう。

糖質と脂質が気になる方へ

ダイエット中は、ついカロリーをオーバーしてしまったり、逆にカロリーを気にしすぎて十分に栄養を摂れなかったりする方が少なくありません。ターミナリアファーストは、食後の血糖値の上昇を抑えてくれるサプリメント。糖質や脂質が気になる方におすすめです。

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