プチ断食中に食べていいもの&おすすめメニュー~空腹を紛らわせる方法も紹介~
ダイエット方法のひとつとして、すっかり定着しているプチ断食。
本格的な断食と違って、気軽に始められるのが魅力ですが、実際にやってみると「つらい」「空腹が我慢できない」という声も聞かれます。
今回はプチ断食中に食べていいものを解説します。また断食中におすすめのメニューや空腹を紛らわす方法も紹介しているので、プチ断食が継続できない方、これからプチ断食を始めようと思っている方はぜひご覧ください。
この記事の監修者
佐藤 留美
2002年久留米大学医学部卒業後、久留米大学病院で研修医として勤務。現在は同大学の関連病院で呼吸器科・感染症科・アレルギー科として勤務する傍ら、2023年10月より藤崎メディカルクリニック副院長に就任。医学博士、日本内科学会認定医・総合内科専門医、日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医、日本感染症学会感染症専門医・指導医、日本化学療法学会抗菌化学療法認定医・指導医、日本結核・非結核性抗酸菌症学会結核・抗酸菌症認定医・指導医、日本アレルギー学会アレルギー専門医等を取得。
本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨しているわけではございません。
プチ断食中はドリンクのみが基本
プチ断食といっても、断食であることに変わりありません。断食は、ダイエット効果も期待できますが、本来はなにも食べ物を摂らないことで胃腸を休ませ、体内の老廃物や不要な毒素を排出するために行うものです。
つまり、プチ断食中は固形物を摂取するのは原則NG。摂ってもいいのは水分だけです。ただし、水分なら何でもいいわけではありません。
プチ断食中に飲んでいいもの
水・炭酸水
当然ですが、水はカロリーがないので飲んでも問題ありません。むしろ、断食中はこまめに水分を摂るようにしましょう。普段食べる食事に水分は含まれていますが、断食中は食事をしないのでいつも以上に水分を摂らないといけないのです。
また、空腹を紛らわすという意味では炭酸水もおすすめ。炭酸水を飲むと胃が膨らむので、満腹中枢が刺激されます。
※その他の空腹を紛らわす方法については後述します。
お茶
お茶も水や炭酸水と同様に、ノンカロリーなので飲んでも問題ありません。ただし、カフェインは空腹状態で飲むと胃に負担をかけるので、ノンカフェインのお茶を選ぶようにしましょう。
【ノンカフェインのお茶】 ・麦茶 ・黒豆茶 ・コーン茶 ・ルイボスティー ・ハトムギ茶 ・そば茶 |
酵素ドリンク
断食中の飲み物の代名詞ともなっている酵素ドリンク。デトックス効果や消化を促進する効果があるため、カロリーはあるものの、断食中のエネルギー補給には最適です。
ただし、カロリーの摂り過ぎには注意しましょう。酵素ドリンクは新鮮な野菜や果物を発酵させて作る飲み物ですが、カボチャやバナナなど糖質が多い野菜や果物は避けるのがベターです。
おすすめの酵素ドリンクとその作り方は「プチ断食後は危険な状態?断食後の血糖値上昇を抑える方法とは」で紹介しています。
また、酵素ドリンクは市販されているものもありますが、酵素ドリンクによっては添加物が入っている商品もありますので、なるべく添加物が入っていないものを選びましょう。
断食中に飲まない方がいいもの
基本的に、断食中に飲まない方がいいのは糖質やカロリーを含む飲み物です。代表的なものをいくつか紹介します。
ジュース
ジュースは糖質を多く含んでいるので控えましょう。「カロリーゼロ」を謳ったジュースも人工甘味料が使われているので注意。人工甘味料は食欲を増進させる働きもあるため、おすすめできません。
なお、新鮮な野菜や果物を使用した100%ジュースは飲み過ぎなければ問題ありません。
牛乳・豆乳
牛乳や豆乳などの乳製品は脂肪分や糖質が多く含まれているのでおすすめできません。
コーヒー
コーヒーはブラックであればノンカロリーなので問題なさそうですが、先述したように空腹状態のときにカフェインを摂取すると胃に負担をかけてしまいます。断食は胃腸を休ませるために行うものなので、コーヒーや紅茶などカフェイン入りの飲み物はおすすめしません。
ただ、コーヒーは絶対に飲んではいけないわけではないので、少量であれば問題ありません。その場合も砂糖やミルクは入れないようにしましょう。
お酒
お酒を飲むと、アルコールの分解にエネルギーが優先的に使われるため、体内の代謝が低下し、食べたものが脂肪として蓄積されやすくなります。
空腹時はアルコールが吸収されやすい状態なので、とくにプチ断食中はお酒を控えた方がいいでしょう。
プチ断食中に食べていいもの
プチ断食中は何も食べないのが原則ですが、どうしても空腹が我慢できない場合におすすめの食べ物を紹介します。
食べていいものの条件
プチ断食中は何でも食べてもいいわけではありません。以下の2つの条件を満たしている食べ物が理想です。
- 血糖値が上がりにくい
- プロバイオティクスorプレバイオティクスが含まれている
血糖値が上がりくい食べ物
食べたものが脂肪に変わる原因のひとつが食後の血糖値上昇です。なので、ダイエット目的でプチ断食をしているのであれば、血糖値が上がりにくい食べ物を選ぶのがポイント。糖質が少ない食べ物ほど、食後の血糖値の上昇は緩やかになります。
食後の血糖値上昇度を示す指標「GI値」「GL値」を参考に、これらが低い食べ物を選びましょう。
GI値、GL値について詳しくは「ダイエットで気を付けたいのは「GI値」よりも「GL値」だった!」で解説しています。
プロバイオティクスorプレバイオティクスが含まれている食べ物
プロバイオティクスとは、「善玉菌」を指す言葉であり、ヨーグルトや納豆など発酵食品に多く含まれています。また、プレバイオティクスとは、食物繊維やオリゴ糖など善玉菌を増やす作用がある成分です。野菜や果物、きのこなどに豊富に含まれています。
食物繊維について詳しくは「食物繊維と糖質の違いって何?糖質制限ダイエットとの関係は?」で解説しています。
プチ断食中でも食べてもいい食べ物
プチ断食中に食べていいものは、先ほど紹介した2つの条件(①血糖値が上がりくい、②プロバイオティクスorプレバイオティクスが含まれている)の両方を満たしているのが理想であり、緑黄色野菜の多くが該当します。
しかし、プチ断食中のどうしても空腹が我慢できないときに、緑黄色野菜では満足できない、味気がないと感じる方も多いでしょう。
ここでは、プチ断食中に食べるものとして満足感を得やすい食べ物を厳選して紹介します。
りんご
りんごは丸々1個食べても約150kcalと低カロリー。また、りんごに含まれる食物繊維の一種「ペクチン」は糖や脂肪をゲル状に包み、吸収されにくくする働きがあります。
ナッツ
ナッツ類はカロリーが高いものの、糖質が少ないため食後の血糖値が上昇しにくいのが特徴。また、食物繊維が豊富な「プレバイオティクス食品」であるだけでなく、よく噛んで食べないといけないので、満足感を得やすいのも嬉しいポイントです。
ヨーグルト
発酵食品であるヨーグルトはプロバイオティクスが豊富な食べ物。ダイエット目的ならば、無脂肪や低脂肪で無糖のものを選ぶのが鉄則。アレンジしやすいので、自分の好みのメニューを考案しましょう。※アレンジメニューは後ほど紹介します。
チーズ
ヨーグルトよりも発酵が強力だと言われるチーズも「プロバイオティクス食品」のひとつ。血糖値が上昇しにくいこと、小分けにして食べやすいというのもプチ断食中におすすめできるポイントです。
梅干し
あまりイメージがないかもしれませんが、梅干しも発酵食品、つまり「プロバイオティクス食品」です。また、梅干しに含まれる「バニリン」という成分には、脂肪細胞の増加を防ぐ効果があると言われています。
ブラックチョコレート
甘いものが好きな方におすすめなのがブラックチョコレート(ダークチョコレート)。カカオ40%以上で作られているチョコレートをブラックチョコレートと呼びますが、カカオ豆に含まれるカカオポリフェノールには、満腹中枢を刺激する効果があります。
また、ブラックチョコレートは血糖値の上昇が穏やかな「低GIデザート」としても知られています。
断食中は食べてもいいが「少しだけ」
今回紹介したプチ断食中に食べていいものは「小分けにしやすいかどうか」もひとつの観点に厳選しました。プチ断食中は空腹が我慢できない場合のみ食べてもいいですが、食欲に誘われてたくさん食べないようには注意しましょう。
断食中におすすめのメニュー
前章で解説した「プチ断食中に食べていいもの」を使ったメニューを紹介します。プチ断食中に食べるものなので完食する必要はなく、必要分以上は保存しましょう。
梅ヨーグルト
材料(1人分) プレーンヨーグルト・・・200g 梅干し・・・1個 オリゴ糖・・・小さじ2杯 オリーブオイル・・・適量 |
作り方 ① 梅干しをラップに包んで、種と身をもほぐしながら分ける ② ①の梅肉をプレーンヨーグルトに乗せる ③ その上からオリゴ糖、オリーブオイルをかけて完成 |
砂糖ではなく、プレバイオティクスのオリゴ糖を使うのがポイント。また、オリーブオイルは単なる風味付けではなく、腸の働きを滑らかにする働きもあります。
サニーレタスとナッツのサラダ
材料(1人分) サニーレタス・・・100g りんご・・・1/4個 ミックスナッツ・・・40g 塩・・・適量 コショウ・・・適量 オリーブオイル・・・小さじ2杯 |
作り方 ① サニーレタスを食べやすい大きさにちぎる ② りんごは皮付きのまま、食べやすい大きさにカット ③ ミックスナッツを細かく刻む ④ ①~③を器に入れて、塩、こしょう、オリーブオイルをかけて混ぜたら完成 |
せっかく糖質が少ない材料でサラダを作ったとしても、糖質が多いドレッシングを使ってしまうと台無しになってしまうので、自家製で塩コショウを駆使して食べるのがポイントです。
プチ断食中の空腹を紛らわす方法
今回はプチ断食中に食べてもいいものについて解説しましたが、プチ断食中は食べないのがベスト。そこで最後に、空腹を紛らわす方法をいくつか紹介します。
たくさん水を飲む
空腹感は胃に何かを入れると紛れるものです。つまり、食べ物でなく水でも十分に空腹感を紛らわせることはできます。先述したように、炭酸水はお腹が膨らむのでおすすめです。
軽い運動する
運動をした後に食欲が湧かない経験をした方は多いでしょう。その原理は、運動をすると食欲を抑えるホルモンが分泌されるからです。
一般的に運動をすると血糖値が下がりやすくなると言われますが、強度の高い運動はアドレナリンが分泌され、一時的に血糖値が高くなります。空腹感は血糖値が低くなると感じるものなので、空腹感を紛らわす意味では有効ですが、心臓に負担がかかったり、怪我の原因になるのでおすすめしません。
高強度よりも低強度の運動(ウォーキングなど)の方が「食欲を抑えるホルモン」は効率的に分泌されると言われているので、軽い運動を継続して行うのがベストです。
歯磨き
口内を刺激すると空腹感は抑制されます。また、人は歯磨きをした後に何か食べることに罪悪感を持ちやすいので、そういった意味でも歯磨きは有効でしょう。
プチ断食中におすすめ「ターミナリアファースト」
今回の記事で解説したように、ダイエット目的でプチ断食を行う場合は血糖値を上げないことが重要。ターミナリアファーストは食後の血糖値の上昇を抑えてくれるサプリメントです。体脂肪が気になる方はぜひご検討ください。
ターミナリアファーストについて詳しくはコチラ