ストレスが原因で肌荒れになる理由&対処法〜ストレスを軽減するおすすめレシピ~
「肌は心の状態を映す鏡」と言われ、日々のストレスは肌に悪影響を及ぼします。
しかし、ストレスが肌に及ぼす影響を軽視する方も多く、本当にストレスが原因で肌荒れになるのかを疑っている方も少なくないでしょう。
今回はストレスと肌の関係をテーマに、ストレスによって肌荒れが起きる理由からストレスによる肌荒れの特徴、ストレスを軽減する方法まで解説します。
この記事の監修者
佐藤 留美
2002年久留米大学医学部卒業後、久留米大学病院で研修医として勤務。現在は同大学の関連病院で呼吸器科・感染症科・アレルギー科として勤務する傍ら、2023年10月より藤崎メディカルクリニック副院長に就任。医学博士、日本内科学会認定医・総合内科専門医、日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医、日本感染症学会感染症専門医・指導医、日本化学療法学会抗菌化学療法認定医・指導医、日本結核・非結核性抗酸菌症学会結核・抗酸菌症認定医・指導医、日本アレルギー学会アレルギー専門医等を取得。
本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨しているわけではございません。
ストレスによって肌荒れが起きる理由
肌荒れに気付いたとしても、その原因をストレスと特定するのは難しいでしょう。
なぜなら、ストレスは直接的に肌に影響を及ぼしているわけではなく、間接的に影響を及ぼしているからです。また、ストレスを無意識に溜め込んでいるケースもあるからです。
では、ストレスがなぜ肌荒れにつながるのか。その理由から解説します。
理由① 自律神経が乱れる
自律神経が乱れると、体内の血液の循環が滞ってしまい、肌に十分な栄養が行き渡らなくなります。その結果、肌のターンオーバーが乱れ、バリア機能が低下します。
ターンオーバーの乱れは、ニキビの発症や毛穴の開き、乾燥など様々な肌トラブルを招きます。
肌のターンオーバーについて詳しくは「【図解】肌のターンオーバーとは?年齢とともに周期が遅くなる原因&対策」で解説しています。
理由② 体内のホルモンバランスが乱れる
ホルモンバランスが乱れると、皮脂の過剰分泌が起こります。その結果、毛穴が詰まり、ニキビを発症してしまいます。
女性の場合、男性ホルモンの一種であるアンドロゲンが活性化することが皮脂の過剰分泌を招く主な要因と言われています。
また、女性ホルモンには「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」がありますが、生理前はこのバランスが崩れやすくなります。
美肌作用があるエストロゲンの分泌が減り、男性ホルモンと似た作用があるプロゲステロンが優位になるため、皮脂が過剰に分泌されやすくなるため、生理前は肌荒れが起きやすいのです。
理由③ ビタミンCが消費される
ビタミンCは美白、シミ・たるみの改善のほか、ニキビの改善や日焼けした肌の回復など肌を修復する効果が期待できます。
ビタミンCの美容効果について詳しくは「【図解】ビタミンCの美容効果~シミ改善、美容液の使い方、食べ物~」で解説しています。
しかし、ストレスが増えると体内のビタミンCが大量に消費されてしまいます。また、ビタミンCはストレスに抵抗するためのホルモン「副腎皮質ホルモン」の生成を助ける働きがあるため、ビタミンCが不足することでストレスが増大するという悪循環に陥ってしまいます。
毎日の食事やサプリメントでビタミンCを意識的に摂取するように心掛けましょう。
ビタミンCが多い食べ物については「ビタミンCが多い食べ物・飲み物ランキング20選~効率的な取り方~」で詳しく解説しています。
外的ストレスも肌荒れの原因となる
ストレスと聞くと、悩みや疲労感、不安など「内的」なストレスを思い浮かべる方が多いかもしれません。当然、これらの内的なストレスが先述した自律神経やホルモンバランスに影響を及ぼして肌荒れを招きます。
しかし、花粉や紫外線、摩擦といった「外的」なストレスも肌荒れの原因になります。
外的なストレスによって肌荒れが起きて、その肌荒れの悩みによって内的なストレスが生まれ、さらなる肌荒れを招くといった負の連鎖に陥る可能性があるので、どちらのストレスもケアしなければなりません。
ストレスによる肌荒れの特徴
先述したように、肌荒れの原因をストレスと特定するのは難しいわけですが、ストレスによる肌荒れには特徴があります。
ストレスによって肌荒れが起きやすい場所
ストレスによって、とくに肌荒れが起きやすいのがフェイスライン。とくに男性は髭剃りによる刺激が肌荒れの要因になっているケースが少なくありません。無意識に触っている方も少なくないでしょう。
女性の場合、ホルモンバランスの乱れによって男性ホルモンが増加すると、髭が生えるフェイスラインに肌荒れの症状が顕著に現れます。
また、フェイスラインは布団や枕などの寝具が触れやすい場所であり、最近ではマスクの着用による摩擦で肌が荒れてしまっている方も多いでしょう。
フェイスラインだけでなく、顔は比較的肌が薄いため、外部の刺激の影響を強く受けてしいます。おでこやほほ、鼻、顎や口周りなどもストレスによって肌荒れが起きやすい場所といえます。
ストレスによる肌荒れの症状
ニキビ(吹き出物)
ストレスによる肌荒れで最も一般的な症状がニキビ(吹き出物)です。
ニキビは細菌の感染によって発症するものですが、ストレスによって肌のバリア機能が低下している状態だと、細菌に感染しやすくなります。
また、皮脂の過剰分泌による毛穴の詰まりもニキビの要因となります。
乾燥
ストレスを感じたときに分泌される“ストレスホルモン”コルチゾールは、肌にうるおいをもたらすセラミドを分解する作用があります。
また、肌にうるおいを与えるヒアルロン酸もストレスを受けると生成されにくくなると言われています。
肌の水分不足は保湿ケアで補うことはできますが、ストレスによって肌のターンオーバーが乱れた状態だと、古くなった角質は皮膚上に残っています。すると、保湿ケアをしたとしてもその成分が肌に浸透しづらいため、その効果も十分に発揮されません。
その他の症状
ストレスによる肌荒れは、ニキビ(吹き出物)、乾燥以外にも以下のような症状が現れます。
- くすみ
- 赤み
- シミ
- かゆみ
中でも肌のくすみは自分では判断するのが難しいものです。肌のくすみについては以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
くすみ肌のスキンケアそのままで大丈夫?原因に合った対策でトーンアップを
ストレスによる肌荒れの治し方
ここでは、ストレスによる肌荒れの対処法を紹介しますが、即効性があるわけではないことは心得てください。ストレスは簡単に緩和されるものではなく、ストレスが解消されたとしても肌荒れがすぐに治るわけではないからです。
また、ストレスによる肌荒れは様々な要因が絡み合って発症しているので、ここに挙げた対処法はすべて実践するのがベスト。
ただ、いきなりすべて実践するのは難しいので、できそうなものから優先的に取り組んでみましょう。
こまめに水分を取る
ストレス状態は肌が乾燥しやすいので、こまめに水分を取ることを心掛けましょう。冬であっても1日に2L以上は水分を取るのが理想です。
なお、睡眠中は想像よりも体内の水分は失われるので、就寝前にコップ1杯、起床後に1杯飲むようにしましょう。
湯船に浸かる
湯船にゆっくりと浸かることはリラックス効果があるので、ストレス軽減に効果的。また、入浴は血行促進にもなるので、直接的に肌に好影響をもたらしてくれます。
ただ、あまり長く浸かりすぎると肌が乾燥しやすくなるので15分程度を目安にしましょう。入浴中も水分が奪われるため、入浴前と入浴後に水分を取ることをお忘れなく。
ぐっすり眠る
睡眠不足はストレスの増大につながります。そして、睡眠中に分泌される成長ホルモンは肌の修復を担うため、睡眠はしっかり取るように心掛けましょう。
睡眠をしっかり取るためには、睡眠環境を整えるのが第一。快適に眠れる室温は16度〜26度とされているので温度調節は念入りに、夏場は無理をせず、冷房をつけたまま寝るのもいいでしょう。
また、気分をリフレッシュするためにアロマを焚くのも効果的です。
運動をする
ストレス発散の代名詞ともいえるのが運動。体を動かすことは血流改善にも一役買ってくれます。激しい運動は怪我や逆にストレスになる可能性もあるので、軽い運動がおすすめです。
中でも、散歩は気軽に続けやすいのでおすすめ。近くに公園や川がある方は自然を見たり感じるだけでもリラックス効果があります。
また、サイクリングは20〜30分漕ぐだけで、普段生活している場所から離れられるので、小旅行をしている気分でリラックスできるかもしれません。
「外に出るのはめんどくさい」という方は、室内でストレッチしましょう。その場で立って両手を上に伸ばして背伸びしながら上に伸びたり、軽い屈伸をしたりするだけでも気分転換になります。
ストレス緩和効果のある栄養素を意識的に摂取する
例えば、ビタミンB群には精神を安定させる働き、カルシウムには精神を安定させる働きがあります。これらの栄養素を日々の食事で意識的に摂ることがおすすめです。
ビタミンBが豊富な食べ物については「ビタミンBが豊富な食べ物&おすすめレシピを目的別に紹介」で紹介しています。
カルシウムが豊富な食べ物については「カルシウムが豊富なレシピ&吸収を助けるレシピ~おかずからおやつまで~」で紹介しています。
また、先述したようにストレスを抱えている状態はビタミンCが不足しやすいので、日々の食事で補うことはもちろん、サプリメントを活用するのもいいでしょう。
今回はストレスを軽減することに重きを置いて、ストレスによる肌荒れの治し方を紹介しました。
スキンケアの方法については、以下の関連記事をご覧ください。
スキンケアの正しい順番は?朝と夜で異なる理由&パック方法を解説
美肌をつくるための習慣チェックシート~スキンケア&生活習慣を改善しよう~
肌荒れに効く!ストレス軽減レシピ
前章でストレスによる肌荒れの対処法のひとつとして、「ストレス緩和効果のある栄養素を意識的に摂取する」を解説しましたが、具体的に何を食べたらいいのかわからない方も多いでしょう。
ここでは、ストレス緩和効果のある食材を使った「ストレス軽減レシピ」を2つ紹介します。
しいたけのたらこスパゲッティ
材料(一人分)
- スパゲッティ・・・100g
- しいたけ・・・2個
- たらこ・・・2分の1腹
- めんつゆ・・・適量
- 焼きのり・・・適量
- 青ネギ・・・適量
- 塩・・・適量
作り方
- 水を入れた鍋に小さじ1杯の塩を入れて沸騰させ、パスタを表記通りに茹でる
- しいたけは軸を取り、薄切りにする
- パスタが茹で上がる1分前にしいたけを入れる
- 茹でたパスタ、しいたけをお皿に盛り、たらこと混ぜ合わせる
- めんつゆで味を調整して、焼きのり、ネギを添えれば完成
たらこはビタミンB1、しいたけはパントテン酸(ビタミンB5)が豊富な食材。ビタミンB群は総じて、肌の健康を維持する働きがあります。パントテン酸にはストレスを緩和する作用があるので、ストレス軽減にはしいたけを使った料理はおすすめです。
トマトと卵の中華炒め
材料(1人分)
- 卵・・・2個
- トマト・・・1個
- オイスターソース・・・小さじ1杯
- しょうゆ・・・小さじ1/2杯
- 塩・・・少々
- コショウ・・・少々
- 料理酒・・・小さじ1杯
- サラダ油・・・適量
作り方
- 卵を割り、塩コショウを少々加えてかき混ぜる
- トマトはヘタを取って、8等分にカット
- サラダ油をひいたフライパンに溶いた卵を入れて、半熟状態になるまで炒める
- 卵が半熟状態になったら、カットしたトマト、オイスターソース、しょうゆ、料理酒を加えて、1分ほど炒めたら完成
ストレスで消費されやすいビタミンCを豊富に含むトマトを使った料理です。ストレスを受けると、体内から抗ストレスホルモンが放出され、タンパク質も分解されてしまいます。そのタンパク質を補うために、卵をプラス。
卵はタンパク質だけでなく、ビタミンなども豊富に含む完全栄養食なので、汎用性が高くおすすめです。
ストレスによる肌荒れにおすすめのスキンケア商品
今回の記事で解説したように、ストレスによる肌荒れはビタミンCの不足が原因になっているケースは少なくありません。ビタミンCを補うのにおすすめのスキンケア商品をご紹介します。
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