メタボリックシンドロームの食事改善ポイント~予防対策と献立のヒント~
「メタボリックシンドロームと診断された」
「メタボリックシンドローム予備軍と言われた」
この記事をご覧みなさんは、健康診断などで指摘されたのではないでしょうか。
メタボリックシンドロームに特別な治療法はなく、適度に運動をして栄養バランスの取れた食事をするといった、昔ながらの健康的な生活を送ることが予防&改善の方法です。
なかでも食事改善は重要ですので、献立メニューを考える際には、ぜひこの記事を参考にしてください。
この記事の監修者
2002年久留米大学医学部卒業後、久留米大学病院で研修医として勤務。現在は同大学の関連病院で呼吸器科・感染症科・アレルギー科として勤務する傍ら、2023年10月より藤崎メディカルクリニック副院長に就任。医学博士、日本内科学会認定医・総合内科専門医、日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医、日本感染症学会感染症専門医・指導医、日本化学療法学会抗菌化学療法認定医・指導医、日本結核・非結核性抗酸菌症学会結核・抗酸菌症認定医・指導医、日本アレルギー学会アレルギー専門医等を取得。
本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨しているわけではございません。
メタボリックシンドロームとは
メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満を要因として、高血糖・脂質異常・高血圧のうち2つ以上が該当した状態のことを指します。
単なる肥満=メタボリックシンドロームではありません。
メタボリックシンドロームになると、心臓病や脳卒中などの病気を引き起こすリスクが高まります。
メタボリックシンドロームの診断基準
メタボリックシンドロームの診断基準は、「①ウエスト周囲径」だけではなく、「②のうち2つ以上の項目」が当てはまることを定義としています。
※参照:厚生労働省「メタボリックシンドロームの定義と診断基準」
メタボリックシンドロームの原因
メタボリックシンドロームの原因は、体質(遺伝)と生活習慣(環境)の2つが要因となり、内蔵脂肪が蓄積されることです。
内蔵脂肪が蓄積されるのは、「食事から摂取するカロリー」が「消費されるカロリー」を上回ってしまうことが原因です。
しかし、メタボリックシンドロームに特別な治療法はありません。
メタボリックシンドロームを予防・改善するためには食事事内容の見直して摂取カロリーを減らし、運動して消費カロリーをアップさせることが大切です。
この記事ではメタボリックシンドロームの食事改善法について解説しますが、運動法については以下ページをご覧ください。
>>痩せるには運動は本当に必要??運動嫌いのためのおすすめメソッド
メタボリックシンドローム対策!食事改善ポイント5つ
メタボリックシンドローム対策として、摂取カロリーを減らす「食事改善」は重要です。
この章では、毎日の献立やメニューを考える際の5つのポイントについて解説します。
なお、内蔵脂肪を減らす食事方法について、「内臓脂肪を減らす食事方法~改善ポイントや取り入れたい食べ物~」でも詳しくご紹介しています。
①1日の必要摂取カロリーを知る
メタボリックシンドロームの食事改善1つ目のポイントは、1日の必要摂取カロリーを知ることです。
以下は”最も病気になりにくい状態”である、BMI22を基準とした場合の、1日の必要摂取カロリーの計算方法です。
①身長(m)×身長(m)×BMI 22=標準体重 ②標準体重に当てはまる身体活動レベルの数値をかける ・身体活動レベル 低い(デスクワークの人や主婦) 25~30kcal 普通(立ち仕事の人) 30~35kcal 高い(力仕事の人) 35~40kcal |
例えば、身長170cmの人であれば、1.7×1.7×22=標準体重63.58kgと算出されます。
そして、1日の摂取カロリーは、身体活動レベルが低い方で1589~1907kcal、身体活動レベルが高い方であれば2225~2543kcalとなります。
②献立を考える時は食事バランスを意識する
メタボリックシンドロームの食事改善2つ目のポイントは、献立やメニューを考えるときは、食事バランス(主食・主菜・副菜のバランス)を意識することです。
以下は、農林水産省が公開している「食事バランスガイド」で、“何をどのくらい食べると良いのか”の目安を示したものですので、ぜひ参考にしてください。
麺類中心の献立になったり、乳製品や果物を食べ過ぎると、食事バランスが悪くなってしまうので気をつけましょう。
食事バランスを考えると、献立は一汁三菜の「和食メニュー」がおすすめです。
③緑黄色野菜や食物繊維を積極的に摂取
メタボリックシンドロームの食事改善3つ目のポイントは、毎日の食事で緑黄色野菜や食物繊維を積極的に摂取することです。
トマト・ピーマン・にんじん・ブロッコリー・ほうれんそうなどの緑黄色野菜は、ビタミンなどの栄養素が豊富で、抗酸化作用がある成分が多く含まれます。
さらに食物繊維は血糖値上昇の抑制や、コレステロール濃度の低下など、様々な整理機能が認められています。
食物繊維はキノコ類・豆類に多く含まれているため、野菜だけではなくこれらの食べ物も積極的に摂取しましょう。
食物繊維が多い食べ物について、詳しくは「食物繊維の一日摂取量の目安は何グラム?効果的なメニューの考え方」でもご紹介しています。
④糖質や脂質を摂りすぎない
メタボリックシンドロームの食事改善4つ目のポイントは、糖質や脂質を摂りすぎないことです。
糖質も脂質も人間が生きていく上で必要不可欠な栄養素ですが、摂りすぎると体内に脂肪として蓄積されてしまいます。
以下は糖質や脂質が多い食べ物や飲み物ですので、食べすぎ・飲みすぎには注意しましょう。
糖質が多い食べ物 ・炭水化物(ご飯、パン、麺類) ・甘いお菓子 ・フルーツ ・ジュース類 |
脂質が多い食べ物 ・脂身の多い肉類 ・揚げ物 ・チョコレート ・乳製品 |
炭水化物を意識的に減らして野菜中心のメニューにして、主菜は脂身が少ないヒレ肉や魚を選択すると良いでしょう。
そして、揚げ物や炒め物といった調理法を避け、乳製品の食べ過ぎにも注意すると良いですね。
糖質が少ない食べ物については「糖質制限ダイエット中の食べ物総集編!OK&NG食材を一挙紹介」で、脂質が少ない食べ物については「脂質制限に向いている食材&レシピ【ランキング一覧】」をご覧ください。
⑤特定の検査値にも注目する
メタボリックシンドロームの食事改善5つ目のポイントは、これまでの内容を踏まえた上で、重点的にご自分の検査値を改善することです。
・血圧が高い…塩分を控える
・血糖値が高い…甘い物や果物を食べ過ぎない
・中性脂肪値が高い…食べ過ぎに気をつける
・LDLコレステロール値が高い…脂っこいものを食べ過ぎない
メタボリックシンドロームと診断された、もしくはその予備軍があると診断された方は、医師の指導を元に重点的なケアを行いましょう。
メタボリックシンドロームの人は食事の摂り方も意識しよう
メタボリックシンドロームの方の食事改善においては、食事内容の見直しだけではなく、食事の摂り方も意識しましょう。
間違えた食事習慣を続けてしまうと、食事内容を改善した意味がなくなってしまいます。
少し工夫するだけで、食べ過ぎや早食いを防ぐことができ、カロリーオーバーの回避に繋がります。
1日3食、規則正しく食べる
毎日同じ時間帯に、1日3食規則正しく食事をしましょう。摂取カロリーをコントロールするために、昼食や夕食を抜く方がいらっしゃいます。
しかし、欠食をすることで食事の間隔があいてしまうと、体が飢餓状態となり、エネルギーを貯めこみやすくなってしまいます。
さらに間食しやすくなり、食べ過ぎてしまう可能性もあります。
メタボリックシンドロームの方は、食事を1日3食規則的に食べるようにしましょう。
食物繊維が豊富な食品から食べる
食物繊維が豊富な食品から食べ進めるよう意識しましょう。
食物繊維は糖質や脂質を吸収して体外に排出する作用があり、消化に時間がかかる食物繊維から食べ始めることで、糖質や脂質の吸収が穏やかになるからです。
また、食物繊維は満足感を得ることもでき、食べ過ぎ回避にも繋がります。
よく噛んでゆっくり食べる
メタボリックシンドローム対策として、食事はよく噛んでゆっくり食べましょう。
なぜなら、食事をよく噛んで味わって食べることで満腹感が得やすくなり、少しの食事量でも満足感が得られます。
満腹中枢が刺激されるのは、食事を始めてから20分後と言われています。
一食あたり20分以上の時間をかけ、食事をゆっくりと味わうよう意識しましょう。
腹八分目でお箸を置く
満腹になるまで食べるのではなく、腹八分目でお箸を置く癖をつけましょう。
「もう少し食べたいな…」と思ったタイミングでお箸を置く癖が付けば、食べ過ぎを回避できます。
腹八分目で食べ終えるのが難しい方は、食事の前に水を飲んだり、小皿に取り分けておくなどの対策をされると良いでしょう。
間食やデザートはなるべく控える
摂取カロリーが高いお菓子、糖質や脂質が高いおやつなどを、間食やデザートとして食べるのは控えましょう。
ただ、「絶対に間食やデザートを食べてはダメ」という訳ではありません。
先述した通り、身体が飢餓状態になってしまうと、エネルギーを貯めこみやすくなり、食事を食べ過ぎてしまいます。
摂取カロリー・脂質量・糖質量に気を付けて、食べ過ぎないよう注意をすれば間食やデザートを食べることはできます。
詳しくは「脂質制限中でもOKなおやつ特集~コンビニ商品&手作りレシピ全18選~」や「糖質制限中のおやつはコレ!市販お菓子の見分け方&簡単レシピ」でご紹介しているので、併せてご覧ください。
夕食は21時までに食べ終える
夕食は21時までに食べ終えるよう意識しましょう。
人間のDNAに結合している「BMAL1(タンパク質)」には、脂肪細胞を作るために必要な酵素を増やす働きがあります。このBMAL1は午後10時~午前2時の分泌量が、昼の20倍になるため、21時以降に夕食や夜食を摂取すると脂肪細胞が増えやすくなってしまいます。
どうしても21時以降しか食事を取れない方は、炭水化物を夕方に食べておき、21時以降はおかずのみを食べる「分食」されると良いでしょう。
アルコールを飲み過ぎない
適度のアルコールであれば良いのですが、飲み過ぎないようにしましょう。
この理由は、種類を問わずアルコールは高カロリーな上に、ステロイドというホルモン分泌を促して内蔵脂肪がつきやすくなります。
さらにお酒のつまみは脂質や糖質が高いものが多く、摂取エネルギー自体が増えてしまうこともデメリットです。1日のアルコールの量は、ビールであれば500ml、ワイン2杯程度にしておき、週2回は休肝日を設けられると良いでしょう。
大切なのは「継続」すること
メタボリックシンドロームと診断された人や、予備軍であると言われた人は、年齢・性別・運動量に合った食事内容や食習慣を改善することが一番の対策です。
しかし、無理をして過度な食事制限をしてしまうと、すぐにリバウンドしてしまいます。
メタボリックシンドロームの予防や対策であれば、無理のない範囲で食事内容を見直し、長期的に継続することが大切です。
脂質・糖質ケアサプリメントという選択肢
メタボリックシンドローム対策として食事改善をしていても、継続できずに三日坊主で終わってしまう方もいらっしゃると思います。
このようにお悩みの方におすすめなのが、脂質・糖質ケアサプリメント「ターミナリアファースト」です。
ターミナリアファーストの主成分であるターミナリアアベリリカには、血糖値や中性脂肪の上昇を抑えてくれる働きがあります。
食事の前などにターミナリアファーストを飲むだけで、糖や脂肪の吸収を抑え、肥満気味な方の体重やおなかの脂肪を減らすのを助けてくれます。
メタボリックシンドロームと診断された方や、予備軍であると言われた方は、お得な初回お試しキャンペーン開催中に、ターミナリアファーストをぜひお試しください。
>>ターミナリアファーストについてはコチラ