ダイエットのための食事における7つの基本〜気を付けること&おすすめメニュー〜
ダイエットのために、食事に気を遣っている方は多いでしょう。
「脂っこいものは避けている」
「おやつや夜食は食べない」
「食べ過ぎた次の日は量を減らしている」
ダイエットを実践している方であれば、何かしら食事で気を付けているポイントはあるはずです。しかし、「なかなか瘦せられない」「瘦せてもすぐにリバウンドする」という方は少なくありません。
その原因として考えられるのは食事の「量」だけを意識していまっているケース。もちろん、食事の量は体重の増減に関わる要素ですが、量を減らすだけではダイエットを成功させることはできません。
今回は、ダイエットのための食事をテーマに、基本の知識からおすすめのメニューを解説します。
この記事の監修者
山元弘桜
やまもと内科・外科クリニック副院長
大学卒業後、米国・ネブラスカ州立大学メディカルセンター研究員、藤田医科大学医学部附属病院・内分泌・代謝・糖尿病内科学での勤務を経て、現在、やまもと内科・外科クリニック(滋賀県甲賀市)にて、糖尿病を中心とした内科診療に携わる。
本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨しているわけではございません。
ダイエットのための食事における7つの基本
まずはダイエットを成功させるために、押さえておくべき基本の考え方を解説します。
①カロリーを摂り過ぎない
ダイエットの基本中の基本といえるのが、摂取カロリー<消費カロリーを維持することです。摂取カロリーが消費カロリーを上回らない限りは体重が増えることはありません。
食べ過ぎ、ドカ食いはダイエットの天敵なので注意しましょう。
脂質の摂り過ぎにはとくに注意
摂取カロリーを制限するために、最も効果的なのは脂質制限です。脂質は1g当たりのカロリーが最も高い栄養素であり、1g当たり9kcalに相当します。
脂質制限がダイエットに効果的なのは、総摂取カロリーを抑えやすいから。スナック菓子や揚げ物など、脂質の多い食べ物はできるだけ控えるのがダイエットのセオリーといえるでしょう。
脂質制限ダイエットについては「脂質制限ダイエットとは?コツを押さえたやり方【成功の秘訣7選】」で詳しく解説しています。
②栄養バランスを整える
ダイエットはとにかく摂取カロリーを減らせばよいというものではありません。極端なカロリー制限は、生きていく上で必要な栄養を摂取できないために健康を損なう可能性があります。
ダイエットの基本は、カロリーを制限しつつも、必要な栄養素をしっかり摂ること。栄養バランスを考える上では、農林水産省が公開している「食事バランスガイド」が参考になります。
バランスの良い食事については「バランスの良い食事とは?栄養・生活スタイル・家計の観点で解説」で詳しく解説しています。
③ 糖質を摂り過ぎない
糖質を過剰に摂取すると、食後の血糖値が急激に上がってしまいます。血糖値が上昇すると、体内では血糖値を下げるためにインスリンを分泌し、ブドウ糖が細胞内にエネルギーとして取り込まれます。余ったブドウ糖の一部が脂肪に合成され、蓄えられます。
日本人は食文化的に糖質を摂り過ぎる傾向があるので気を付けましょう。
糖質制限ダイエットについては「糖質制限ダイエット中の食べ物総集編!OK&NG食材を一挙紹介」で詳しく解説しています。
また、同じ糖質(炭水化物)であっても、血糖値が上がりやすいものとそうでないものがあります。
血糖値が上がりやすい糖質・・・白米、中華麵、うどん 血糖値が上がりにくい糖質・・・玄米、そば |
血糖値の上がりやすさを示す「GI」という指標があるので、参考にするとよいでしょう。
GIについて詳しくは「【医師監修】今日からできる血糖値を急上昇させない食事のコツ|糖質制限vs低GI」で解説しています。
④ 朝昼晩の3食を欠かさない
ダイエットのために食事を抜く方がいますが、「欠食」はダイエットにおいては本末転倒といえます。なぜなら、食事と食事の間隔が空き過ぎると、ドカ食いしやすいだけでなく、食後の血糖値が急激に上がりやすくなり、結果的に太りやすくなるからです。
⑤タンパク質をしっかり摂る
ダイエットにおいて重要なことは瘦せることだけでなく、太りにくい体を作ること。筋肉量の低下は基礎代謝量の低下につながるので、筋肉を維持するためにもタンパク質はしっかり摂りましょう。
なお、タンパク質には「動物性タンパク質(肉や魚など)」と「植物性タンパク質(大豆やきのこなど)」の2種類あるため、両方をバランス良く取り入れることも大切です。
⑥食べ方を工夫する
ダイエットにおいては食べるものだけでなく、「食べ方」も工夫しましょう。
例えば、「ベジファースト」と呼ばれる、食物繊維(野菜、きのこ、海藻、こんにゃく)⇒タンパク質⇒主食(炭水化物)の順で食べると、血糖値の上昇を抑えやすくなります。また、ゆっくり嚙んで食べると満腹中枢がされて、満腹感を感じやすくなります。
⑦無理なく続ける
ダイエットは継続してこそ効果を発揮するものなので、無理なく続けられる食事を心掛けましょう。我慢のしすぎはストレスが溜まるので、ダイエットにおいては逆効果です。
モチベーションを保つために日々の記録を付けたり、息抜きに「チートデイ」を設けるなど工夫しましょう。
チートデイについては「チートデイの正しい周期とは? 計画的にダイエットするためのポイント」で詳しく解説しています。
ダイエット食材を選ぶときの観点
ダイエットの食事のために重要なのが食材選び。ここでは、食材を選ぶ際の観点とおすすめの食材を紹介します。
①低カロリーであるか
カロリーを摂り過ぎないことはダイエットの基本です。一般的に100gあたり40kcal未満の食材を「低カロリー食材」と呼びます。
【低カロリー食材の例】
|
100g当たりのカロリー |
きゅうり |
13 kcal |
キャベツ |
21 kcal |
こんにゃく(板) |
5 kcal |
白滝 |
7 kcal |
乾燥わかめ(水戻し) |
22 kcal |
※参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂) 」
②低糖質であるか
ダイエット中は糖質量を1日120g以下に抑えるのが理想と言われます。ご飯1杯の糖質量が約60gなので、ご飯の量を調整しながら、おかずも低糖質の食材をメインに使うのがよいでしょう。
【低糖質食材の例】
|
100g当たりの糖質量 |
牛肉 |
0.1g~0.5g ※部位による |
豚肉 |
0.1g~0.3g ※部位による |
鶏肉 |
0~0.1g ※部位による |
卵 |
0.4g |
さけ |
0.1g |
かつお |
0.1g |
まぐろ |
0.2g |
※参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂) 」
肉類と魚類は総じて糖質は少ない傾向にありますが、レバーなど肝臓系は少し多いので注意しましょう。
③高タンパクであるか
ダイエットは瘦せるだけでなく、太りにくい体を作ることも目的の一つです。筋肉を維持するために、タンパク質が豊富な食材を選ぶようにしましょう。
【高タンパク食材の例】
|
100g当たりのカロリー(kcal) |
豚ヒレ肉 |
39.3g |
鶏むね肉 |
38.8g |
鶏ささみ |
31.7g |
納豆 |
16.5g |
※参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂) 」
④脂肪燃焼効果を期待できるか
前述のタンパク質は脂肪燃焼を促す効果があり、タンパク質以外にも脂肪燃焼の効果を期待できる栄養素はいくつかあります。代表的なもの栄養素としては、以下の2つが挙げられます。
・カプサイシン:体内にたまった脂肪をエネルギーになりやすい脂肪酸に変えてくれる ・DHA・EPA:中性脂肪を減らす |
カプサイシンは唐辛子や唐辛子を使った食べ物(キムチ)に、DHA・EPAは青魚に豊富に含まれています。
【DHA・EPAが豊富な食材例】
食品名 |
100gあたりのDHA含有量 (mg) |
100gあたりのEPA含有量 (mg) |
クロマグロ(脂身) |
3200 |
1400 |
サンマ |
2200 |
1500 |
ぶり |
1700 |
940 |
まさば |
970 |
690 |
まいわし |
870 |
780 |
まあじ |
570 |
300 |
※参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
⑤食べ応えがあるかどうか
ダイエット中は沢山食べることは基本できないので、少ない量でも満足感を得られるように、「食べ応え」も大事な観点。よく嚙まないといけない固い食べ物や腹持ちがよい食べ物がおすすめです。
【食べ応えのある食材例】
・イカ ・タコ ・ビーフジャーキー ・こんにゃく ・バナナ |
⑥腸内環境の改善を期待できるか
腸内環境の改善もダイエットには欠かせません。
腸内細菌の集団(腸内フローラ)は大きく善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3つに分類されます。腸内細菌のバランスを整っていると余計な脂肪が溜まりづらくなり、逆に悪玉菌が増えると脂肪を溜め込みやすくなります。
腸内環境を整えるために、以下のような発酵食品を意識的に普段の食事に取り入れましょう。
・キムチ ・納豆 ・ヨーグルト ・味噌 |
また、善玉菌のエサとなるプレバイオティクスが豊富なオリゴ糖もおすすめ食材のひとつです。
おすすめのダイエット食事メニュー【朝昼晩】
ダイエットにおすすめの食事メニュー例を、朝、昼、晩に分けて、献立のポイントと合わせて解説します。
【朝ごはん】目玉焼きトーストとヨーグルト
【献立】 ・目玉焼きトースト ・ヨーグルト ・牛乳 |
【ポイント】 ・朝は調理が楽なメニューにする ・トーストには、タンパク質を摂取するために卵を乗せる ・腸内環境を整えるために、ヨーグルトも添える |
朝に食パンを食べる方は多いですが、バターやジャムを付けるだけではタンパク質は不足してしまいます。タンパク質は朝、昼、晩と均等に摂取するのが理想なので、卵やヨーグルトを添えるなど、タンパク質を補うための工夫をしましょう。
【昼ごはん】サバ缶の海藻そばサラダと舞茸スープ
【献立】 ・サバ缶の海藻そばサラダ ・舞茸スープ |
【ポイント】 ・パスタではなく、炭水化物の中でも低GI食品のそばを使う ・タンパク質とDHA・EPAが豊富なサバ缶と食物繊維が豊富な海藻を合わせて栄養バランスを整える ・そばサラダだけだと満足感が足りないかもしれないので、スープを添える |
昼はサクッと食べられる麵類をチョイスする方は多いでしょう。そばはうどんやラーメンよりも食後の血糖値の上昇が緩やかなので、ダイエットにおすすめです。
【晩ごはん】鶏むね肉とこんにゃくの甘辛煮と納豆キムチ
【献立】 ・玄米 ・鶏むね肉とこんにゃくの甘辛煮 ・納豆キムチ ・味噌汁 |
【ポイント】 ・高タンパク質&低脂質・脂質の鶏むね肉をおかずの主役にする ・ご飯は白米ではなく、玄米を使用 ・発酵食品の納豆キムチ、味噌汁を添える |
晩ご飯はなるべく糖質の摂取を控えるのがセオリー。とはいえ、栄養バランスを整えるためにご飯を抜くのは賢明とはいえません。玄米は食物繊維の量が白米の約6倍で、低GI食品として知られています。晩ご飯だけでも白米から玄米への置き換えを検討してみましょう。
ダイエットの食事に関するQ&A
23時以降の食事はダイエットによくない??
A. 夜は脂肪を溜め込みやすいので夕食はなるべく早い時間(20時まで)に済ませるのが理想です。
しかし、仕事の関係でどうしても夜ご飯が遅くなる場合は、夕方に腹持ちの良いおにぎりやゆで卵などを食べるなど工夫しましょう。
ダイエットのために食事を抜くのはダメ?
A. 一時的には瘦せますが、太りやすい体になるのでおすすめしません。
食事を抜くと筋肉量の減少につながるので、長い目で見るとダイエットにはなりません。
また、食事を抜くことはダイエット以前に、健康を損なう可能性もあります。基本的には3食きちんと食べることをおすすめします。
食事の記録はした方がいい?
A. おすすめします。
毎日の食事と体重を記録する「レコーディングダイエット」は有名ですが、食事の記録を毎日つけるのは面倒くさいという方もいるでしょう。
記録をつけることでモチベーションアップや、改善策を考えるのに役立てられるのであれば実践することをおすすめします。最近はスマホで食事の記録はつけられるアプリもあるので、ぜひ活用しましょう。
ダイエット中の食事を支えてくれるおすすめサプリメント
ダイエット実践者におすすめのサプリメントを2つご紹介します。
ターミナリアファースト
ダイエット中は、ついカロリーをオーバーしてしまったり、逆にカロリーを気にしすぎて十分に栄養を摂れなかったりする方もいるでしょう。
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