自律神経を整える食べ物&飲み物〜おすすめレシピ4選〜

何となく身体がだるかったり、寝つきが悪かったり、イライラすることが増えたりするなど、心身の不調を感じたときに、まず疑うべきは自律神経の乱れです。

自律神経の乱れを予防・改善するために取り組めることは色々ありますが、その中でも普段の食事は重要な役割を果たします。

今回は自律神経を整える食べ物について詳しく解説します。おすすめレシピも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修者

 

佐藤 留美

藤崎メディカルクリニック 副院長

現在は同大学の関連病院で呼吸器科・感染症科・アレルギー科として勤務する傍ら、2023年10月より藤崎メディカルクリニック 副院長に就任。
医学博士、日本内科学会認定医・総合内科専門医、日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医、日本感染症学会感染症専門医・指導医、日本化学療法学会抗菌化学療法認定医・指導医、日本結核・非結核性抗酸菌症学会結核・抗酸菌症認定医・指導医、日本アレルギー学会アレルギー専門医等を取得。

本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨している訳ではございません。

自律神経とは

自律神経とは、端的に言うと「自分の意志とは関係なく自動的に働く神経」であり、呼吸や消化、血液の循環、体温、排泄など生命維持に必要な機能を調節する役割があります

そして、自律神経には交感神経と副交感神経の2種類あり、互いに相反する役割を果たしています。両方の神経がバランスよく働いている状態を「自律神経が整っている」と表現します。

自律神経が乱れると起こる症状

自律神経が乱れる=交感神経と副交感神経のバランスが崩れると、心身に以下のような不調を及ぼします。

・倦怠感

・頭痛

・動悸

・吐き気

・めまい

・不眠

・イライラ

・肩こり

これらの症状の総称を「自律神経失調症」といいます。自律神経失調症の原因としては、ストレスや不規則な生活が挙げられ、内向的な人や心配性な人は自律神経失調症になりやすいと言われています。

自律神経は意識的にコントロールできるものではないので、自律神経失調症が疑われる場合は速やかに医師に相談しましょう。

自律神経を整える食べ物(栄養素)一覧

自律神経の乱れは、日常の食事によって予防・改善することができます。ここでは、自律神経を整えるのに効果的な栄養素および食べ物を紹介します。

GABA

GABAとは「γ-アミノ酪酸」(Gamma Amino Butyric Acid)の略称であり、脳や脊髄で「抑制性の神経伝達物質」として、自律神経に働きかけ、リラックス効果を期待できます。

GABAが豊富な食べ物一覧

食品

GABA含有量 mg/100g

トマト缶詰(ホール)

95

メロン

63.0~96.3

たくあん

39~95

奈良漬

58

キムチ

38~84

トマト(桃太郎)

57

西洋かぼちゃ(えびす)

56

野菜ジュース

56

じゃがいも

43

大豆もやし

40

※参考

・農研機構「機能性成分含有量データ(抜粋)

・美味技術研究会誌「ギャバ(GABA)の効能と有効摂取量に関する文献的考察

・愛媛県県工業系研究報告「野菜によるγ-アミノ酪酸の蓄積

GABAは野菜や漬物類に多く含まれています。一般的な食事をしていれば不足しにくい栄養素ではありますが、野菜をあまり食べない人は意識的に摂取するようにしましょう。

GABAが豊富な食べ物については「GABA(ギャバ)が豊富な食品&一緒に摂りたい食品〜おすすめレシピ3選〜」で詳しく解説しています。

トリプトファン

トリプトファンとは、必須アミノ酸の一種であり、心を安定させるホルモン「セロトニン」および睡眠にかかわるホルモン「メラトニン」の材料となります。トリプトファンが不足すると、ストレスを感じやすくなったり、不眠に陥ったりする可能性があります。

トリプトファンが豊富な食べ物一覧

食品名

100gあたりの含有量(mg)

鶏卵・卵白・乾燥卵白

1300

にしん・かずのこ・乾

1300

分離大豆たんぱく・塩分無調整タイプ

1200

分離大豆たんぱく・塩分調整タイプ

1200

カゼイン

1100

かつお・削り節

1000

かつお節

960

とびうお・煮干し

930

かつお・裸節

900

たたみいわし

880

※参考:文部科学省「食品成分データベース

トリプトファンは上記のほか、チーズや牛乳といった乳製品、肉や魚に多く含まれています

トリプトファンが豊富な食べ物については「トリプトファンが豊富な食べ物と一緒に摂りたい栄養素〜おすすめレシピ4選も紹介〜」で詳しく解説しています。

ビタミンB群

ビタミンB群にも自律神経を整える効果を期待できます。その中でもビタミンB6はGABAやセロトニンの体内での合成を促し、ビタミンB12は自律神経を安定させる効果があります。

ビタミンB6、B12が豊富な食べ物一覧

【ビタミンB6】

食品名

100g当たりの含有量(mg)

にんにく

1.53

ピスタチオ

1.22

まぐろ赤身(みなみまぐろ)

1.08

牛レバー

0.89

かつお

0.76

豚ヒレ

0.54

参考:文部科学省『食品成分データベース

【ビタミンB12】

食品名

可食部100g当たりの含有量(µg)

しじみ

68.4

味付けのり

58.1

牛レバー

52.8

あさり

52.4

牡蠣

28.1

まさば水煮

19.0

参考:文部科学省『食品成分データベース

ビタミンB群が豊富な食べ物については「ビタミンBが豊富な食べ物&おすすめレシピを目的別に紹介」で詳しく解説しています。

ビタミンC

ビタミンCは自律神経の働きを正常に維持する作用があり、逆にストレスがかかると大量に消費され、不足すると疲れやすくなります。ビタミンCは消費されやすいだけでなく、体内に貯蔵することもできないので、積極的に摂取するようにしましょう。

ビタミンCが豊富な食べ物一覧

生のアセロラ(酸味種)

1700mg/100g

ケール・青汁 

1100mg/100g

乾いたパセリ 

820mg/100g

生のアセロラ(甘味種)

800mg/100g

煎茶

260mg/100g

生のグァバ(赤肉種)

220mg/100g

生のグァバ(白肉種)

220mg/100g

焼きのり

210mg/100g

味付けのり

200mg/100g

トマピー

200mg/100g

参考:文部科学省「食品成分データベース

ビタミンCは上記のほか、パプリカやブロッコリー、芽キャベツなどに多く含まれています。

ビタミンCが豊富な食べ物については「ビタミンCが多い食べ物・飲み物ランキング20選~効率的な取り方~」で詳しく解説しています。

その他の大事な栄養素

その他、自律神経を整える上で重要な栄養素は以下の通りです。

 

役割

豊富な食べ物

タンパク質

自律神経の原料となる。

肉、魚、卵、大豆製品など

γ-オリザノール

自律神経を安定させる。

玄米、米油など

食物繊維

腸内環境が整えられ、自律神経の乱れを防ぐ。

根菜、キノコなど

カルシウム

交感神経の働きを抑制して、脳の興奮を抑える。

乳製品、小魚、大豆製品など

食物繊維が豊富な食べ物については「食物繊維が多い食べ物ランキング!手軽&効率的に摂取する方法とは」で詳しく解説しています。

自律神経を整えるおすすめレシピ4選+飲み物3選

自律神経を整えるためにおすすめのレシピと飲み物を紹介します。

アサリとイカのトマト煮

材料(1人分)

・アサリ・・・100g

・イカ・・・1杯

・黄ピーマン・・・2分の1個

・ニンニク・・・2分の1片

・トマト缶・・・2分の1缶

・塩コショウ・・・少々

・オリーブオイル・・・少々

・パセリ・・・適量

 

作り方

➀ アサリを砂抜きして、よく洗う

② イカはワタ、目、軟骨などを取り除き、食べやすい大きさにカットする

③ 黄ピーマンは薄切り、ニンニクはみじん切りにする

④ 鍋にオリーブオイルとイカ、黄ピーマン、ニンニクを入れて軽く炒める

⑤ ④にアサリ、トマト缶を入れて、蓋をする

⑥ アサリの殻が開いたら、塩コショウで味付けをする

⑦ お皿に盛り付け、パセリをのせたら完成

GABA、ビタミンCが豊富なトマトとビタミンB12が豊富なアサリを合わせた一品です。イカの代わりに、ナスや豚肉、豆腐を使うのもおすすめです。また、パスタの具材として使うのもよいでしょう。

パプリカグラタン

材料(1人分)

・赤ピーマン・・・2分の1個

・黄ピーマン・・・2分の1個

・玉ねぎ・・・4分の1個

・じゃがいも・・・1個

・鶏むね肉・・・100g

・バター・・・5g

・ホワイトソース・・・2分の1缶

・牛乳・・・25ml

・パルメザンチーズ・・・25g

・パセリ・・・少々

 

作り方

➀ 赤ピーマン、黄ピーマンを半分にカット、玉ねぎをスライスする

➁ 鶏むね肉を一口大にカット

➂ じゃがいもの皮をむき、一口大にカットして、電子レンジで加熱

④ フライパンにバターを敷いて、玉ねぎを炒める

⑤ 玉ねぎが透き通ってきたら鶏むね肉を加えて炒める

⑥ 鶏むね肉に焼き色がついたら、牛乳、ホワイトソースを入れてひと煮立ちさせる

⑦ ⑥にカットした赤ピーマン、黄ピーマンを入れる

⑧ ⑦にチーズを散らして、オーブンで20分程度焼く

⑨ 焼き上がったらパセリを適量振りかける

グラタンは多様な食材を使えます。パプリカグラタンはGABAが豊富なじゃがいも、タンパク質が豊富な鶏むね肉、ビタミンCが豊富なパプリカ、トリプトファンが豊富なチーズを使用します。チーズの中でも、トリプトファンの有含量が多いパルメザンチーズを使うのがポイントです。

豚レバーのニンニク焼き

材料(1人分)

・豚レバー・・・80g

・ニンニク・・・2分の1片

・片栗粉・・・適量

・サラダ油・・・適量

・醬油・・・大さじ1杯

・酒・・・小さじ2杯

・砂糖・・・小さじ2杯

・青ねぎ・・・適量

【タレ】

酒・・・小さじ1杯

醬油・・・小さじ1杯

 

作り方

1.     レバーを5mm幅にカット、氷水に20分付ける

2.     そこにタレ用の酒と醬油を入れて揉みこむ

3.     さらに片栗粉を入れて、揉み込む

4.     ニンニクをおろす

5.     フライパンにサラダ油を敷いて、中火で1分弱炒める

6.     そこにおろしたニンニク、醬油、酒、砂糖を入れる

7.     照りが出るまで中火で炒めたらお皿に盛り付け、青ネギを添えれば完成

トリプトファン、タンパク質、ビタミンB6が豊富なレバーに、ビタミンB6が豊富なニンニクを合わせた一品です。ビタミンB6には、トリプトファンからセロトニンが作られるのをサポートする働きがあります。

マグロ納豆

材料(1人分)

・納豆・・・1パック

・マグロ(刺身用)・・・80g

・醬油・・・大さじ1杯

・みりん・・・小さじ1杯

・からし・・・適量

・ネギ・・・適量

 

作り方

➀ マグロを1㎝角にカットする

② ①をボウルに移して、醬油とみりんを加えて混ぜる

③ ②に納豆を入れて混ぜ合わせる

④ 器に盛り付け、ネギをのせたら完成

マグロの赤身はビタミンB6、トリプトファン、タンパク質が豊富です。また、納豆やキムチなどの発酵食品は自律神経を整える働きがあり、マグロとの相性も抜群です。マグロ納豆は調理が簡単なので、献立にもう一品増やしたいときに重宝するでしょう。

自律神経を整える飲み物

自律神経を整えたい場合におすすめの飲み物を3つ紹介します。

飲むヨーグルト

飲むヨーグルトには、トリプトファン、タンパク質、カルシウムが配合されています。また、乳酸菌も含まれているので、腸内環境の改善も期待できます

ココア

ココアはタンパク質、カルシウムが含まれるだけでなく、「テオブロミン」という自律神経を整える作用のある成分が含まれています

緑茶

緑茶に含まれるカテキン、テアニンには、リラックス効果を期待できます。ただし、緑茶に脳を興奮させる作用があるカフェインも含まれているので、飲み過ぎには注意しましょう。

自律神経を整えたい方におすすめのサプリメント

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