糖質制限ダイエットの効果はいつから?痩せるスピードから食べていいものリストまで総集編
糖質制限ダイエットで食べていいもののメニューから、いつから効果が出るのか、痩せるスピード、デメリットまでまとめました。
「糖質オフ」「糖質カット」「糖質制限ダイエット」……
そんな言葉をテレビやSNSでもよく目にするようになりました。
でも糖質を摂らないようにすることでなぜ瘦せるのか、本当に痩せるのか、どれくらい効果があるのか、半信半疑な人も多いのではないでしょうか。
糖質制限ダイエットを始めてみたものの、痩せないならケトジェニックのほうがいいと言われて違いが分からなかったりしませんか。
このページでは糖質とダイエットについて、ひとつずつ説明していきます。
この記事の監修者
日本医科大学医学部卒業。日本医科大学武蔵小杉病院で研修後、腎臓内科学教室に入局。その後、善仁会丸子クリニックにて10年院長勤務。現在は、Alohaさおり自由が丘クリニックを開業。内科、皮膚科、美容皮膚科を標榜している。
糖質制限ダイエットとは
糖質という字から「甘いもの」を想像していませんか。
糖質制限はお菓子やデザートなどのスイーツを我慢する、と思っている方が多いです。
まずは、糖質について一緒に勉強していきましょう。
糖質と炭水化物の違い
炭水化物は大きく分けると、身体のエネルギーになる糖質と、身体に吸収されない食物繊維、に分類できます。
炭水化物は、穀物や芋類に多く含まれます。
そのため糖質制限ダイエットは、ご飯、パン、麺、芋類を減らすことがメインになります。
糖質と血糖値の関係は?
前述のように、糖質は身体のエネルギー源になります。
しかし、糖質を直接ガソリンのように使えるわけではありません。
食事で小腸から吸収された糖質が血糖値を上げると、膵臓がインスリンを出すことで糖質(ブドウ糖)からグリコーゲンを生成し、肝臓がグリコーゲンを貯蔵し、グリコーゲンをエネルギーとして用います。
しかし、インスリンは過剰な糖質をグリコーゲンに合成するだけではありません。
インスリンは糖質を中性脂肪にも変えてしまうのです。
そのため、血糖値の上昇を防いでインスリンを上げないようにすることが、身体に余分な脂肪を蓄えないようにするダイエットや健康法として流行しています。
血糖値・血糖値スパイクについて詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。 |
糖質を控えても食物繊維は摂るべき?
炭水化物の中で糖質を控えることが糖質制限ですが、食物繊維も一緒に控えると、どうなってしまうでしょうか。
①お通じが乱れがちになる
糖質制限をしていない食事でも、現代人は食物繊維不足だと言われています。
そのなかでさらに食物繊維の摂取量が減ってしまうと、腸内環境が悪化しやすくなります。
腸内環境が悪化すると規則正しいお通じが難しくなり、生活習慣病のリスクも高まってしまいます。
②血糖値が急激に上昇しやすくなる
食物繊維は、水に溶ける水溶性と、水に溶けない不溶性の食物繊維に分けることができます。
水溶性の食物繊維は水に溶けるとゲル状になり、お腹の中で糖質がゆっくり吸収されるように作用します。
食物繊維が足りないと、血糖値が急激に上がりやすくなり、インスリンが過剰に放出され、脂肪を貯めこみやすい身体になると言えます。
③食べ過ぎてしまいがちになる
一方、水に溶けない不溶性の食物繊維は歯ごたえがあると同時に水分を吸収しやすい性質です。
食物繊維が豊富な野菜、藻類、キノコ類が少ないと、噛む回数が少ないうえにお腹の中で膨らみにくいため、満腹感を感じにくくなります。
その結果、食べすぎるリスクが上がってしまいます。
食物繊維と糖質について詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。 |
糖質ではなく脂質を燃料にする身体に変える
糖質を制限すると、身体はなにをエネルギー源にするのでしょうか。
答えは脂肪酸です。
筋肉や脂肪に貯蔵されている脂肪酸が、肝臓でケトン体という物質に変身します。
血中のケトン体が増えていることで、脂肪が燃焼されているとみなされていることもあります。
糖質制限とケトジェニックダイエットの違いは?
このように、糖質を制限してケトン体をわざと増やすダイエット法・健康法を「ケトジェニックダイエット」と呼ばれています。
しかし、ケトジェニックダイエットは医療として行われる食事療法の一種であり、自己判断で行うことはおすすめできません。
持病がある方はもちろん、誰にでも合うとは言いづらく、吐き気やふらつきなどの副作用もあります。
ケトジェニックダイエットは糖質制限の厳しい一種として、リスクも知っておくことが大切です。
1日の糖質摂取量はどれぐらい?
1日の糖質摂取量 |
|
日本人の平均摂取量 |
300g |
ゆるめの糖質制限 「ロカボ」 |
130g以下 |
厚生労働省による 最低摂取量 |
100g |
スタンダードな 糖質制限 |
100g以下 |
ハードな糖質制限 「ケトジェニック」 |
70g以下 |
日本人は平均的に1日300g程度の糖質を摂っています。
厚生労働省が出している「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、糖質の最低必要量はおよそ 100 g/日と言われています。
ゆるめの糖質制限=「ロカボ(ローカーボ)」では、1日130g以下を目安としています。
スタンダードな糖質制限では1日100g以下、ハードなケトジェニックダイエットでは1日70g以下を目指します。
糖質の摂取量について詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。 |
糖質制限ダイエットの効果、痩せるスピードは?
糖質制限ダイエットは、ゆるめのロカボでもハードなケトジェニックでも簡単なものではありません。
だからこそ早く結果を出したいと思っている方が多いと思います。
この章では、糖質制限で効果を出す方法を紹介していきます。
糖質制限ダイエットで効果のスピードを上げる3つの食生活
まずは食生活のちょっとした3つのコツで、ダイエットの効率を上げる方法を見ていきましょう。
①空腹状態で食べない
空腹だとどうしても食べるスピードが上がり、お腹が満腹になった信号を脳に送っても届く前に食べ過ぎてしまいます。
また、一気に食べると血糖値の急上昇にもつながります。
水やお茶を飲んで、少し落ち着いてから食べ始めるようにしましょう。
②野菜から順に時間をかけて食べる
野菜から食べる「ベジファースト」、炭水化物を最後に食べる「カーボラスト」などいろいろな言葉で呼ばれていますが、やることは同じです。
最初に野菜、藻類、きのこ類など、食物繊維を多く含むものを食べましょう。
食物繊維が多いものは噛み応えがあり、噛む回数を増やすことで満腹中枢も刺激してくれて食べすぎを抑えられます。
また、血糖値の急上昇も抑える効果があります。
血糖値の急上昇が抑えられると、脂肪がたまりにくい身体になります。
つぎに、肉や魚などのメインディッシュをいただきましょう。
できればどんぶりや麺類などのように、炭水化物を同時に食べ進める完結型のメニューは避けてください。
それから最後に少しずつパンやご飯などの糖質を多く含む炭水化物を食べましょう。
食べる順番を最後に回すことで、徐々に満腹感も脳に伝わってきています。
ゆるめの糖質制限ダイエット(ロカボ)では、1食あたりの糖質摂取量は40g程度に収めることが推奨されています。
各食材の糖質量について詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。 外食での糖質制限について詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。 |
③お酒やジュースは控える
食事で糖質を控えても、油断すると危険なのがお酒やジュースなどの飲料です。
特にお酒は、甘くないビールにも糖質がたくさん含まれています。
焼酎やウイスキーは糖質が少ないお酒です。ジュースや水の代わりに炭酸水を飲むと、炭酸で胃が膨らみ満腹感を得ることができます。今までの嗜好が糖質の多いものであれば、ご自身の好みに合う飲み物を探してみてはいかがでしょうか。
糖質制限ダイエットで効果のスピードを上げる運動習慣
次に運動習慣の3つのコツで、ダイエットの効率を上げる方法を見ていきましょう。
運動習慣といっても、運動が嫌いな人でも大丈夫です。
基礎代謝を上げる方法から紹介します。
①基礎代謝を上げる
わざわざ運動をしなくても、生きているだけで人は1日にカロリーを消費しています。
脳の活動や体温の維持、呼吸にもエネルギーを消費するからです。
この「なにもしなくても消費する」部分を、基礎代謝と呼びます。
基礎代謝は、成人女性で約1,200kcal、成人男性で約1,500kcalと言われています。
基礎代謝を上げる方法その1,入浴・体を冷やさない
忙しいと浴槽にお湯を貯めずにシャワー浴で済ませる人が多いです。とくに夏は暑いですし、入浴は面倒に感じてしまいますよね。
しかし身体を温めておくことは基礎代謝の向上に必要です。
同様に、身体を冷やす食べ物・飲み物にも気をつけましょう。冷たいものは飲みすぎず、生姜や香辛料など身体を温める食材を適度に取り入れてみてください。
基礎代謝を上げる方法その2,腸内環境を整える
腸内環境が乱れると、お通じのリズムが崩れるだけでなく免疫力の低下など全身に影響が出ます。善玉菌が多く含まれる発酵食品や食物繊維をよく摂るようにこころがけましょう。
基礎代謝を上げる方法その3,水分を摂る
水分を補給すると血行が促進され、基礎代謝が向上すると言われています。とくに温かい飲み物だと内臓の動きが高まり、基礎代謝も向上します。
起きて最初に白湯を一杯飲むと、朝から基礎代謝を高めることができますね。
②「ながら運動」をとりいれる
運動と聞くと、ジムに入会したりジョギングシューズを買ったり、「わざわざ」始めるのは腰が重いなぁ、という方におすすめなのが「ながら運動」です。
・電車で座らずに立つ ・エスカレーターやエレベーターを1階分だけ歩いて上る ・目的地まで早足で歩く ・いつもより少し大股で歩く ・姿勢を良くするように意識する ・座っているときに足を組まない ・座っているときに両膝をつける |
どれも「運動」が目的ではなく、歩きながら、座りながら、仕事をしながらできるエネルギー消費です。
全てを一度に始めるのではなく、思い出した時にひとつでもやってみると、無理なく続けられるのではないでしょうか。
③ストレッチを習慣づける
身体が硬いと血行が悪くなり、基礎代謝が下がります。
ストレッチをすることで血行が良くなり、痩せる効果もあります。とくに、太ももや背中など大きな筋肉のストレッチは血行を促進します。
寝る前にストレッチをすると寝つきが良くなると言われているのも、血行が良くなることが理由です。
運動をする前に限らず、身体がむくんだり重いときにストレッチをしてみると、効果がより実感できると思います。
今回は運動嫌いな人に代謝を高めるための入り口を紹介しましたが、ダイエット中の運動について詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。 |
糖質制限ダイエットのメニュー、食べていいものレシピ
「糖質制限中でも食事は楽しみたい」
「付き合いは大事にしたい」
そんな人のために、糖質制限ができる食事メニューを提案します。
いつものメニューから少し変えるだけで取り入れられそうなものをピックアップしました。
糖質制限ダイエットの朝ご飯
朝ご飯をしっかり食べたいならパンより和食がおすすめです。
なかでも白米より玄米のほうが糖質は低いので、家で炊くご飯に玄米を混ぜてみたり、注文するときに「五穀米」「玄米」を選べるようだったらそちらを選んでみるのもよいでしょう。
どうしてもパンを食べたい場合は、白いパンより茶色のパン(ブランパン)がおすすめです。
急激に血糖値が上がりにくく、そのぶんインスリンの上昇もゆるやかになると言われています。
糖質制限ダイエットの昼ごはん
昼ごはんに選びがちなラーメンなどの麺類や、急いで食べられる丼ものは、一気に血糖値がアップしてしまいます。
出来れば汁物、サラダのような野菜から、血糖値をあげにくい食べ物を順番にいただける定食のような形式が望ましいです。
仕事の昼休みや育児の合間だと、時間を気にして早く済ませてしまいがちなランチですが、糖質制限の視点では、よく噛んで時間をかけて食べられるとさらに良いです。
糖質制限ダイエットの夜ご飯
糖質制限をするのであれば、ご飯やパン、麺類など糖質を多く含む食材は朝と昼に回して、夜は糖質を減らすように心がけましょう。
また、夜はお酒を一緒に召し上がる機会も多いはずです。糖質の高いビールや日本酒、甘いカクテルなどのお酒は控えて、焼酎やウイスキーなど糖質の低いお酒を選んでみてください。
お酒をわる飲み物も、ジュース、コーラ、ジンジャーエール、トニックなど糖質の高いものではなく、お水、緑茶、ジャスミン茶、ウーロン茶、ソーダ(炭酸水)など糖質の低いものがおすすめです。
糖質制限ダイエットの間食・おやつ
糖質制限中は間食できない、おやつを食べてはいけないと思っていませんか?
糖質制限ダイエットをしていても食べられるおやつはたくさんあります。
最近はコンビニエンスストアでも、「糖質制限向け」と書かれた商品が増えています。ゆるやかな糖質制限であれば、間食でも1日10g程度の糖質を摂取してOKです。
むしろ食事のたびに一気に血糖値を急上昇させるよりも、ちょこちょこおやつを食べて血糖値を上げにくくした方が良いので、間食すること自体はおすすめです。
糖質制限中に食べられるおやつ、市販品、レシピについて詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。 |
糖質制限ダイエットは痩せない?危ない?効果ない?
Q.糖質制限ダイエットは痩せない?効果ない?
A. 自己流の糖質制限ダイエットで失敗する原因は主に5つあります。
・実は糖質を摂りすぎている
・単純に食べ過ぎてカロリーオーバーしている
・基礎代謝が低い
・目標達成後すぐに食事を戻している
・倹約遺伝子をもっている
あてはまるものがありませんか?
気になる項目があったら、下記のページをチェックしてみてください。
糖質制限のデメリットについて詳しくはこちらをご覧ください。 |
Q.糖質制限ダイエットは危ない?
A. 過度な食事制限・活動過多や、ストレスによるリバウンドは危険です。
でもこれは、糖質制限ダイエットだけでなく、すべてのダイエットに言えることです。
どんなダイエット法でも自己流で続けると、健康を促進する場合もあれば、逆の結果になってしまう可能性もあります。
特に若い年齢では摂食障害など、自分のボディイメージが歪んでしまう危険もあります。
本当にダイエットをする必要があるのか、なにを目標とするのか、明確なゴールと安全なプランが必要です。
糖質制限のデメリットについて詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。 |
無理して糖質制限をせず、ラクして痩せる方法
「糖質制限」という言葉が広まり多くの人が糖質摂取量を気にするようになりました。
しかし、糖質も大切な栄養源の一つ。
自己流のダイエットは続かなかったり、失敗したり、健康を損なう危険もあります。
自己判断で安易に糖質制限をするよりも、栄養が偏っていないか、栄養不足になっていないか、きちんと健康に注意して取り組むことが大切です。
糖質制限はすぐに結果が出るものではありません。
しかし、医師の指示を受けながら続けることも忙しい現代人には難しいでしょう。
食事だけは好きなものを食べたい、我慢したくない、という人も多いと思います。
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