正しい糖質制限とは?「ご飯を抜けばいい」は間違い
今や糖質制限は最もポピュラーなダイエット法といっても過言ではないほど、多くの方が実践し、効果を実感しています。
気軽に実践できるのが魅力の糖質制限ですが、安易な気持ちで行うことはおすすめできません。
今回は「糖質制限とはどういったものなのか」をテーマに、糖質制限の本質を深掘って解説します。
この記事の監修者
赤坂一ツ木通りクリニック医院長
慶応義塾大学医学部卒業後、循環器内科入局。2019年より赤坂一ツ木通りクリニックの院長に就任。循環器内科を専門とし、一般内科に加えて循環器疾患の診療も行っている。
本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨している訳ではございません
糖質制限ダイエットが流行っている理由
糖質制限について詳しく解説する前に、多くの方が糖質制限ダイエットを実践している理由について解説します。人気の理由は主に次の3つです。
・簡単に実践しやすい
・効果が出やすい
・ストレスを感じにくい
それぞれ詳しく見ていきましょう。
① 簡単に実践しやすい
糖質制限ダイエットは、普段の食事のなかで炭水化物などの糖質を制限するだけでいいという気軽さが人気の要因となっています。
カロリーを制限するダイエットだと、当然カロリーを計算しなくてはいけません。また、消費カロリーに重点を置いたダイエットだと、運動を欠かすことはできません。
糖質制限では上記のようなことは強制されません。しかし、実際は単に糖質を制限すればいいというものではないので、その点については後述します。
② 効果が出やすい
手軽でありながらも「瘦せる」ことにしっかりとコミットするのが糖質制限の魅力です。
では、なぜ糖質制限をすると瘦せるのでしょうか。
糖質制限で瘦せる理由
糖質を摂取すると、体では次のような作用が働きます。
- 血糖値が上がる
- 血糖値を下げるためにインスリンを分泌する
- インスリンが体内のブドウ糖を脂肪に変える
「糖質を摂取すると血糖値が上がる」というのは少し乱暴な表現ですが、糖質を必要以上に摂取すると血糖値が急激に上がるため、それによって体内では脂肪の生成が進みます。
糖質の摂取量を減らすことで、血糖値の上昇は緩やかになるため脂肪がつきにくくなります。また、活動エネルギーの元になる糖質の代わりに体内の脂肪を使うことになるため、結果として瘦せます。
糖質制限の効果については「糖質制限の効果はいつから出てくる?短期間で効果を出すコツまで解説」で詳しく解説しています。
③ ストレスを感じにくい
手軽かつ効果が出やすい糖質制限ですが、加えてストレスを感じにくいのも魅力のひとつです。
というのも、糖質制限では基本的に食事量を減らさないため、食事の満足感は損なわれないからです。もちろん、炭水化物を沢山食べられないことにストレスを感じる方がいるかもしれませんが、それでも食事量が減ることに比べるとそのストレスは少ないでしょう。
糖質制限とは糖尿病食事療法のひとつ
手軽かつ効果が出やすい糖質制限ダイエットは今では多くの方が実践していますが、元々糖質制限は糖尿病食事療法のひとつです。糖尿病とは、血糖値が高い状態が続く病気です。そのため、糖質を制限することで血糖値の上昇を抑えるのがその目的です。
つまり、糖質制限は糖尿病患者に推奨されるものであり、その本質はダイエットではないのです。通常は医師の管理のもとに行われるものなので、気軽に始めるのは実は危険なのです。
糖質制限の歴史
糖質制限は1970年代にアメリカの医師(心臓外科、循環器病)のロバート・アトキンスが炭水化物の摂取量を抑える「アトキンスダイエット」を提唱したのがその始まりと言われています。※諸説あり
日本においては、2000年代に糖尿病の治療として糖質制限食を導入されるようになり、2010年代には、ダイエット法として糖質制限が注目され、認知が広まりました。
現在においても糖質制限については様々な議論がなされており、ポジティブな論文だけでなく、ネガティブな論文があるのが現状です。
とはいえ、糖質制限の効果は血糖値を下げることはもちろんのこと、ダイエット効果があることは多くの研究で認められており、今後も糖質制限の人気は続くことでしょう。
「ご飯だけ抜く」は危険!正しい糖質制限ダイエットとは
日本においては糖尿病患者の食事療法として導入され、その後ダイエット法として広く認知されるようになった糖質制限ですが、正しい知識を持たずに気軽に始めるのは危険です。
気軽に始める糖質制限ダイエットが危険な理由
医師管理の元で行われる糖質制限と違って、個人の判断で糖質制限を行うと、ダイエット効果が薄くなってしまうだけでなく、健康上の被害が出る可能性があります。
危険な理由① 筋肉量が落ちて、瘦せにくい体になる
先述したように、糖質の摂取を控えると体内のブドウ糖が脂肪に代わるのを抑えられ、また脂肪がエネルギーとして使われるので体重は落ちます。糖質制限は短期間でみると大変効果が大きいダイエット法といえます。
しかし、気を付けないといけないのは長期的な視点でみると必ずしもいいものではありません。
というのも、糖質制限は始めてすぐに効果を感じやすいので、そのまま過度に糖質を制限してしまう方が少なくありません。過度に糖質を制限してしまうと、本来必要な筋肉まで減ってしまいます。筋肉が減ると基礎代謝量も減ってしまうので、結果として太りやすい体になってしまいます。
体調不良を起こす可能性がある
また、三大栄養素のひとつである糖質を過度に摂らない状態が続くと、体調不良を起こしかねません。具体的には次のような症状が挙げられます。
・便秘
・頭痛
・眠気
・下痢
・吐き気
とくに便秘は最も起こりやすいです。なぜなら、糖質制限では炭水化物の摂取を控えますが、炭水化物には糖質のほかに食物繊維が含まれており、食物繊維が不足すると、腸内環境が悪化して便秘になりやすくなるからです。糖質は少なくても食物繊維が多い食材(海藻、キノコなど)を摂ることを意識しましょう。
その他の糖質制限ダイエットの危険性については「【医師監修】糖質制限の7つのデメリット~正しいやり方を知ることが大切~」で詳しく解説しています。
ご飯(主食)を抜くことの危険性
糖質制限ダイエットを実践するときに「糖質制限はご飯を抜けばいい」と考える方が多いですが、そう短絡的に考えてはいけません。糖質は体のエネルギー源であるため、朝、昼にご飯(糖質)を摂らないと日中の活動エネルギーはなくなってしまいます。
では、夜はご飯を抜いてもいいのか?というと、一概にそうとも言えません。
夜は寝るときのために糖質は必要
糖質制限ダイエットの方法として、「夜だけ炭水化物を抜く」はよく推奨されます。夜は日中ほど活動しないため、消費できなかった糖質が脂肪に代わるのを防ぐという観点においては理に適ってはいます。
しかし、人間は睡眠中にもエネルギーは消費しています。その消費エネルギーは約250kcal~300kcalと言われています。そして、睡眠中は新陳代謝が活発になりますが、その新陳代謝の材料としてエネルギーは必要となります。十分なエネルギー(糖質)がないと、新陳代謝は活発にならないため、瘦せにくい体になる可能性があるのです。
朝や昼ほど必要でないとはいえ、夜ご飯でも多少は炭水化物を摂るように心掛けましょう。
正しい糖質制限ダイエットとは、体に負担をかけずに継続できるもの
糖質制限は正しくやれば、効果が出やすく、ストレスも少ないため継続できるダイエット法です。
ダイエットは瘦せるために行うものですが、何よりも大事なのは健康です。体に異常をきたすような場合は、方法が間違っている証拠なので、すぐにやめるようにしましょう。
正しく糖質制限ダイエットを行うためのポイント
では、正しく糖質制限ダイエットを行うために心得ておきたいポイントを紹介します。
ポイント① 停滞期があることは予め理解しておく
糖質制限に限らず、ダイエットでは必ず体重の減りが鈍化する「停滞期」を迎えます。停滞期を打破するために、糖質をより制限する、なかには食事自体を制限する方がいますが、これは不健康であり、何より続けられません。
停滞期を迎えたときは、停滞期を受け入れ、これまで通りの食事を続けるようにしましょう。停滞期は、脳が体の変化(体重減少)に危機を感じることで起こると言われています。つまり、その状態を続けることで危機意識を緩和するのが一番の打開策なのです。
ダイエットの停滞期については「ダイエット中の停滞期はなぜ起こる?考えられる原因と対策方法を紹介」で詳しく解説しています。
ポイント② 糖質を“しっかり”摂る
糖質制限ダイエットにおいて矛盾しているようですが、「糖質をしっかり摂る」という意識を持つことは大切です。糖質の必要性を理解して、糖質をポジティブなものとして考えるようにしましょう。そうすることで、過度な糖質制限はなくなります。
とはいえ、いくらでも摂っていいものではありません。糖質をしっかり制限する場合は1日60g以下が目安と言われていますが、大体70g~130gを目安にするといいでしょう。
初めて糖質制限をする方であれば、「まずは1日200g以下を目指す」といった目標でも構いません。ストレスがない範囲で続けられるように工夫しましょう。
ポイント③ 糖質が多い食材と少ない食材をある程度把握しておく
1日の糖質量をコントロールする上で、糖質量が多い食材と少ない食材を把握しておくことは大切です。
同じ炭水化物でも次のように糖質量は異なります。
白米ご飯(1食150g) |
57.15g |
食パン6枚切り(1枚63g) |
30.3g |
乾燥パスタ(100g) |
73.4g |
乾燥そうめん(100g) |
71.5g |
生うどん(100g) |
63.0g |
生そば(100g) |
56.4g |
生中華麺(100g) |
52.2g |
お餅(100g) |
50.0g |
炭水化物は総じて糖質量が多いため、ある程度の数値は理解しておいた方いいでしょう。
糖質量の計算がストレスになってしまうこともあるので、炭水化物以外の食材(肉や魚、野菜など)は、糖質が多いor糖質が少ないというザックリとした理解でもいいでしょう。
肉類
糖質が少ない |
糖質が多い |
・牛サーロイン ・牛モモ ・牛ロース ・豚ロース ・豚バラ ・鶏モモ など |
・ウインナー ・ベーコン ・ハム など |
加工肉は糖質量が多い傾向にあります。
魚類
推奨されている |
推奨されない |
・いわし ・かつお ・あさり ・海藻 など |
・ちくわ ・さつま揚げ ・かまぼこ など |
こちらも加工食品は糖質量が高い傾向にあります。
野菜
推奨されている |
推奨されない |
・ピーマン ・きゅうり ・トマト ・えのき ・ブロッコリー ・ほうれん草 など |
・さつまいも ・かぼちゃ ・ニンジン ・じゃがいも など
|
根菜系は糖質量が多い傾向にあります。
食べ物の糖質量について詳しくは「糖質制限ダイエット中の食べ物総集編!OK&NG食材を一挙紹介」で解説しています。
ポイント④ 食事だけで瘦せようとしない
体重の増減は食事によるコントロールが一番簡単ですが、食事を減らすだけのダイエットは筋肉量が減るので結果的に太りやすくなります。
また、食事だけのダイエットは体重の数字ばかりに意識が集中してしまい、不健康な体になりやすいという側面もあります。
繰り返しますが、何よりも大事なのは体の健康です。運動をはじめ、日々の生活習慣を正すように心掛けましょう。
糖質制限ダイエットに糖質制限サプリがいい理由
糖質制限ダイエットを行う際は、食事を制限するだけでなく、糖質制限サプリを活用するのがおすすめです。
糖質を制限し過ぎることを防ぐ
食事だけで糖質を制限すると、過度に制限してしまう方が少なくありません。
糖質制限サプリは摂取した食事から余分な糖質をカットしてくれるため、糖質制限中であっても糖質に敏感にならず、制限し過ぎることを防いでくれます。
食事をすることにストレスを感じない
糖質制限は比較的ストレスが少ないダイエット法とはいえ、いざ実践してみると神経を使います。糖質制限ダイエットを実施している方のなかには「以前ほど食事を愉しめなくなった」という方も少なくありません。
糖質制限サプリを活用していれば、「糖質を摂ってもいい」という安心感が生まれるため、食事の愉しみが損なわれることはありません。
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