【図解】抜け毛を予防する食べ物大全~最強の食材&メニュー
抜け毛でお悩みの方、普段の食事には気を遣っていますか?
育毛剤などのヘアケアも大事ですが、髪の毛の成長は食事から摂る栄養が基本です。
とはいえ、イマイチどういった食べ物が抜け毛の予防になるのか分からない方も多いでしょう。
この記事では、「抜け毛の予防に効く食べ物」をテーマに栄養素、食材、メニューに分けて紹介します。
また、髪の毛に良くない食べ物や食べ方の注意点も解説しています。抜け毛が気になっている方はぜひご覧ください。
この記事の監修者
葉山 愛弥
吉祥寺まなみ皮膚科 院長
日本大学医学部医学科卒業、東京女子医科大学病院皮膚科にて、助教、副病棟長、皮膚病理組織チーフ等、多くの臨床経験を積む。
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医 厚生省認定 臨床研修指導医講習会修了
抜け毛は食べ物で予防できる
普段何気なくしている食事は、頭皮環境に大きな影響を与えています。
まずは、食べ物と髪の毛の関係について解説します。
食べた物で髪の毛は作られる
食べ物から摂った栄養によって髪は作られ、育ちます。
髪を作る上で食事は基本であり、育毛剤や薬を使った治療もそのサポートに過ぎません。
髪が生えるメカニズム
そもそも髪の毛はどのように生えるのかを理解しておきましょう。
髪の毛には表皮より上の部分である毛幹と、下の部分の毛根に分かれ、一番下の膨らんだ部分を毛球と言います。毛球には毛を作る大切な役割を持つ毛乳頭と、毛母細胞が詰まっています。
毛乳頭は毛細血管から栄養を取り込んで毛を成長させる働きがあります。そしてその栄養や酵素を基に毛母細胞へ信号を送り、その指令を受けて、毛母細胞は分裂・増殖します。その分裂した細胞が角化したものが髪の毛となります。
また、毛根の浅い部分に、毛を作る毛乳頭に向けて指令を出し、発毛を促す働きを持つバルジ領域があります。
毛母細胞の分裂を活性化させるために必要なのが「栄養」です。
薄毛対策に必要な栄養素一覧
では、髪の毛を作るために欠かせない栄養素を一覧表でご紹介します。
タンパク質 |
髪の毛の99%はタンパク質の1種である「ケラチン」が構成。ケラチンを構成するのは18種類アミノ酸であり、その中でも占める割合が最も高いのが「シスチン」。 |
亜鉛 |
亜鉛にはアミノ酸をケラチンに換える働きがある。不足すると細胞の代謝が低下して、結果髪が生成しにくくなる。 |
ヨウ素 |
体内の代謝を活発にして、髪や皮膚を健康にする働きがある。不足すると毛母細胞が成長しない。 |
ビタミンA |
皮膚と粘膜の健康を維持する働きがあり、頭皮環境を整える。 |
ビタミンB2 |
過剰な皮脂の分泌を抑え、体内細胞の再生を促進してくれる。 |
ビタミンB6 |
皮脂の分泌を抑え、摂取したタンパク質(アミノ酸)の吸収を促す。 |
ビタミンC |
細胞を活性化させ、炎症を抑える作用もある。ミネラルの吸収を高め、コラーゲンの生成を助ける。 |
ビタミンE |
血管拡張作用があり、血流が良くなり頭皮に栄養が行きやすくする。 |
イソフラボン |
女性ホルモンと似た働きがあり、薄毛の原因となるジヒドロテストステロン(男性ホルモンの1種)の生成を抑える |
カプサイシン |
血行が促進されて、頭皮に栄養が行きやすくなる。 |
コラーゲン |
美肌効果のほか、髪の毛にツヤやハリを与える |
乳酸菌 |
腸内環境を整える働きがあり、栄養素の吸収率も良くなる。 |
抜け毛を予防するためには、上に挙げた栄養素をバランス良く摂取することが大事です。次の章では、これらの栄養素が豊富に含まれる食材を紹介します。
また、上記の栄養素は食べ物から摂取するのが理想です。ただ、どうしても食べ物からだけでは十分でない場合はサプリメントの活用も検討してみましょう。
抜け毛を予防するためのサプリメントは「抜け毛予防にサプリは効く?薬の方がいい?育毛効果をアンケート調査 」で詳しく解説しています。
抜け毛の予防に効果的な食材
① 牡蠣
牡蠣は抜け毛予防の強い味方です。
“海のミルク”とも呼ばれる牡蠣は亜鉛とアミノ酸を豊富に含んだ食材です。他にもビタミンB群、疲労回復効果のあるグリコーゲン、タウリンも含まれています。
フライにして食べることも多い牡蠣ですが、脂っこくなるのを避けるためにも酢の物や焼いて食べるのがおすすめです。
② ナッツ
ナッツも牡蠣同様にタンパク質、ビタミン、ミネラルをバランスよく含んだ食材です。食物繊維も含まれているので、腸内環境を整える作用もあります。
牡蠣よりも手軽に手に入れられるのもいいですよね。ただ、塩分の取り過ぎには気を付けましょう。無塩ナッツがおすすめです。
③ うなぎ
知らない人も多いですが、うなぎにはビタミンが豊富です。タンパク質、亜鉛も含まれているので、抜け毛予防にはうってつけです。
他にも、血流促進、中性脂肪を減らしてくれるDHA・EPAも含まれているので、生活習慣の予防にもなります。
④ 鶏肉
鶏肉は牛肉、豚肉よりもタンパク質が多く、脂肪分が少ないです。また、ビタミンB群や亜鉛、コラーゲンが含まれています。
お肉が好きな方は意識的に鶏肉を選ぶようにしましょう。
⑤ 豚レバー
レバーは高タンパク、低脂質なだけでなく、ミネラル、ビタミンが豊富です。なかでも、豚のレバーはタンパク質、亜鉛、ビタミンが牛、鶏よりも多いです。
ただし、食べ過ぎには注意しましょう。レバーに多く含まれるビタミンAは過剰に摂取すると頭痛や筋肉痛など体調不良を起こす可能性があります。目安として、1日200g以内に抑えましょう。
毎日ではなく、月に数回食べる程度でいいでしょう。
納豆
納豆には男性ホルモンを抑制してくれるイソフラボンをはじめ、タンパク質、ビタミン、ミネラルが含まれています。また、納豆菌には血液をサラサラにしてくれる効果もあります。
比較的安価な食材なので、毎日の食卓に取り入れてみましょう。
卵
卵は「完全栄養食品」と言われるほど、栄養価が高いです。タンパク質、亜鉛、鉄、硫黄が多く含まれていて、黄身に含まれる「ビオチン」には、髪の毛に必要な栄養を効率よく届ける働きがあります。
ただ、生で食べないようにしましょう。白身に含まれるアビジンは、生の状態だとビオチンと結合することで吸収を妨げる働きがあるのです。加熱すればアビジンはビオチンと結合できなくなるので、卵を食べる際は必ず火を通すようにしましょう。
緑黄色野菜
緑黄色野菜の定義は「可食部100g当たりカロテン含量が600マイクログラム(μg)以上の野菜」とされており、にんじん、かぼちゃ、ピーマン、トマトなどが該当します。
カロテンには細胞の老化を予防する抗酸化作用があります。もちろん、ビタミンも豊富です。
緑黄色野菜は日本人に不足しがちなので、積極的に食べるようにしましょう。理想は1日3食欠かさず摂ることです。
海藻類
「ワカメは髪にいい」というのを聞いたことがある人も多いでしょう。
もちろん、ワカメだけを食べても髪が増えるわけではありませんが、海藻が抜け毛予防に効くのは事実です。海藻は亜鉛、ヨウ素などのミネラルが豊富だからです。またビタミンやカルシウムも含まれています。
なかなか意識しないと食べない食材ですが、積極的に摂るようにしましょう。
キムチ
キムチはビタミン豊富な野菜に加えて、唐辛子に含まれるカプサイシンは血行促進の効果があります。
また乳酸菌が数多く含まれているので、腸内環境を整える効果もあります。日本で売られているキムチは発酵したものと発酵していないものがありますが、発酵したものを選ぶようにしましょう。
パッケージの記載を見れば、発酵したものかどうかが分かります。
抜け毛予防におすすめのメニュー
これまでに紹介した栄養素、食材を組み合わせれば最強の抜け毛予防メニューができます。ここでは、ほんの一例ですがおすすめのメニューを紹介します。
ニラレバ炒め
先述したように、レバーは高タンパク、ミネラルやビタミンも豊富です。そして、ニラや玉ねぎにはビタミンB1の吸収を高める「硫化アリル」が含まれています。
つまり、食べ合わせとしても最適なのです。
ニラレバ炒めは牛レバーを使うのが一般的ですが、より抜け毛予防を期待できる豚レバーを使ってもいいでしょう。
鶏肉とナッツの炒め物
ナッツを日常の料理に入れるのは意外と難しいですよね。おすすめは鶏肉と野菜を合わせて炒めたものです。※写真は鶏肉のカシューナッツ炒め
鶏肉とナッツという抜け毛予防に良い食材に、さらに野菜を加えた最強メニューです。
ただ、ナッツは少量でもカロリーが高いので使い過ぎないようにしましょう。鶏肉を低カロリーのささみにするのもおすすめです。
カボチャの煮物
食材そのものを生かした料理も楽でいいですよね。とはいえ、緑黄色野菜のなかでも食材単体で料理になるものは多くありません。
カボチャはビタミンの他、食物繊維で脂質を体外に排出する働きもあるので、生活習慣の予防にも向いています。
また、カボチャをスイーツとして使うのもいいでしょう。
豚キムチ
キムチが抜け毛予防に効く食べ物だということは先述しましたが、キムチと合わせる代表的な料理といえば「豚キムチ」ではないでしょうか。
キムチでは補えないタンパク質を豚肉は豊富に含んでいます。
特別な味付けは必要ありませんし、食材を合わせて炒めるだけの料理なので手軽でおすすめです。
女性の薄毛に効く食べ物
男性と女性で摂るべき栄養素が大きく変わるわけではないのですが、女性が薄毛になる代表的な原因は女性ホルモンの減少です。とくに、産後は女性ホルモンの減少が著しく、ホルモンバランスが乱れる方が多いです。
そこでおすすめはイソフラボンが豊富な食べ物です。
豆乳鍋
豆乳鍋はイソフラボン、タンパク質など栄養価は高いのに、カロリーは低いです。女性からの人気が高いのも納得です。
自分好みの食材を入れられるのも鍋料理の強みです。
お好みでキムチを入れて「豆乳キムチ鍋」、ゴマを入れて「豆乳ゴマ鍋」にするのもいいでしょう。
イソフラボンは女性だけでなく、男性の薄毛予防に効果があるのでおすすめです。
抜け毛を加速させる?!髪の毛に悪い食べ物
抜け毛を予防する食べ物がある反面、良くない食べ物もあります。
脂っこい食べ物
揚げ物など脂っこい食べ物は、皮脂の分泌過多を引き起こし、毛穴を詰まらせる可能性があります。
揚げ物以外にも霜降り肉など脂肪分の多い食べ物は食べ過ぎないようにしましょう。
糖質が多い食べ物
脂っこい食べ物にも同様のことがいえるのですが、糖質の多い食べ物を摂りすぎると、中性脂肪が増えて、血液がドロドロになります。血行不良は薄毛の原因となります。
また、糖質はタンパク質を糖化して髪の生成を阻害することもあります。
ご飯、パン、麺類、イモ類は糖質が多いので、取り過ぎには注意しましょう。スイーツを食べるにしても、洋菓子よりも和菓子の方が糖質は少ないのでおすすめです。ケーキなど加工品ではなく、果物にするのもいいでしょう。
塩分が多い食べ物
塩分を過剰に摂取すると、高血圧や肝臓機能の低下を引き起こして血行が悪化することがあります。
ラーメンやポテトチップスなどのスナック菓子は塩分が高いので、食べ過ぎないようにしましょう。
ジャンクフード
ファストフードやインスタント食品は、ここで挙げた脂質、糖質、塩分が多いです。
栄養バランスも悪く、食品添加物や保存料も多いので抜け毛うんぬんの前に健康にも良くありません。
たまに食べるのはいいですが、日常的に食べるのはやめておきましょう。
注意!食べ方も気を付けよう
抜け毛予防のために、髪の毛に良い食べ物を食べて、悪い食べ物は避けるのは基本です。しかし、それだけでは十分とはいえません。「食べ方」にも気を付けましょう。
ここでは、良くない食べ方を紹介します。
食べ過ぎ
食べ過ぎは内蔵に負担をかけます。結果として、栄養を上手く吸収できなくなることがあります。
また、日常的に食べ過ぎている方は肥満にもなりやすいので気を付けましょう。
過度な飲食
アルコールは体内で分解する際にアセトアルデヒドという有害な物質が発生します。このアセトアルデヒドを無害にするために、髪を作るために必要となるアミノ酸が使われてしまいます。
また、アルコールは胃腸の機能を弱らせて、栄養素の吸収を妨げることもあります。過度な飲酒は避けましょう。
過度なダイエット
過剰な食事制限は、栄養不足は引き起こします。また、ホルモンバランスを乱す可能性もあります。
生活習慣病のリスクがあるほど太っている人はダイエットを推奨しますが、「食べない」というような極端なダイエットは絶対にやめましょう。
就寝前の食事
食べ物を食べたあとは消化するためには、2~3時間かかります。つまり、食べてすぐに寝ると睡眠中に消化活動で脳や身体が働いている状態になるので、眠りが浅くなります。
育毛のためには、質の高い睡眠は必要不可欠なので、就寝前の食事は避けましょう。
抜け毛を減らすなら飲み物にも注意
食べ物だけでなく、飲み物にも髪に良いもの悪いものがあります。
髪の毛に良い飲み物
- 水
血行を良くするために、適度にとりましょう。 - 緑茶
緑茶に含まれるカテキンには抗酸化作用と脂肪分解作用があります。 - ウーロン茶
薄毛の原因となる「5α-リダクターゼ」を阻害してくれる。 - 豆乳
イソフラボンが豊富なので、髪の成長をサポートしてくれます。 - ココア
ポリフェノールには高い抗酸化作用があるので、老化を防いでくれます。 - 紅茶
殺菌作用と抗酸化作用があるので、健やかな頭皮環境に保ちます。 - 赤ワイン
アルコールですが、ポリフェノールが含まれるので抗酸化作用があります。
飲み過ぎ注意!髪の毛に悪い飲み物
- アルコール
先述した通り、過度な飲酒は抜け毛を招きます。 - コーヒー
適量であれば問題ありませんが、カフェインが多いので睡眠を妨げる可能性があります。
正しい食習慣とヘアケアで抜け毛を予防
正しい食習慣こそ、抜け毛予防の絶対条件です。
今回の内容を簡単におさらいしましょう。
- 抜け毛の予防に有効な栄養素は「タンパク質」「ミネラル」「ビタミン」
- 牡蠣、ナッツ、レバーは抜け毛予防に有効な栄養素をバランス良く含んでいる
- 脂っこい、塩分・糖質が多い食事は避けた方がいい
- アルコールは適量にしよう
そして、食事と合わせて取り組みたいのがヘアケアです。
最後に、おすすめの育毛剤を紹介します。
ビタブリッドCヘアー
ビタブリッドCヘアーの最大の特徴は、頭皮環境に成分ビタミンCを壊すことなく、肌に長く浸透させられることです。
本来ビタミンCは素晴らしい成分ではあるものの、摂取しても体内に吸収されるのはほんの一部であり、化粧品として塗っても酸化しやすく壊れやすいので浸透しにくいという弱点がありました。
ビタミンCの弱点を克服するために誕生したのが「ビタブリッドC」です。ビタブリッドとは「ビタミン」と「ミネラル」のハイブリッドという意味があり、ビタミンCをLDHというミネラルの層で挟んで守る形状をしています。
ミネラルで挟み込むことによって、ビタミンC本来の力が効率よく肌に届けられます。
著名人にも利用者が多いことで知られる「ビタブリッドCヘアー」。
この機会にご検討下さい。