「瘦せたいけど食べたい」人のための賢い食べ方ガイド

「瘦せたいけど食べたい」

贅沢な悩みに聞こえるかもしれませんが、多くの人が抱く自然な欲求でしょう。

ダイエットには一定の我慢は必要ですが、無理に我慢をしすぎることは逆効果です。「食べたい」という欲求には食べるのが基本的には正しいアクションといえます。

しかし、ダイエット中である限り「食べ方」には注意が必要です。

そこで今回は「瘦せたいけど食べたい」という方に向けて、食べたいと感じてしまう原因からその対処法、おすすめレシピまで解説します。

この記事の監修者

横山歩依里
広島大学医学部医学科卒業後、JCHO東京新宿メディカルセンターにて幅広い臨床経験を積む。 その後、エルムクリニック麻布院の院長として立ち上げから携わり、診療・マネジメントに従事し、美容医療の分野で多くの患者様に寄り添った治療を提供。 現在はBIANCA CLINICに勤務し、最新の美容医療技術と豊富な経験を活かしながら、患者様一人ひとりの理想に合わせた治療を行っている。

本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が商品を推奨しているわけではございません。

なぜ瘦せたいのに食べてしまうのか?

ダイエット中でもどうしても食べてしまうという方は多いでしょう。人間である限り、食欲は生きるために備わった自然なサインです。

しかし、必要以上に「食べたい」と感じてしまうことは問題です。その原因を身体・心理・環境の3つの要因に分けて解説します。

身体的(生理的)要因

① 血糖値スパイクによる強い食欲

長時間の空腹や、白米・パン・甘い飲料など糖質単独の大量摂取は血糖値を急上昇させた後に急降下する「血糖スパイク」を招きます。血糖値スパイクは、強い空腹感や甘いものを食べたい欲を誘発します。

特に昼食を抜いて夜にドカ食いするパターンは血糖値スパイクを起こしやすい典型例なので注意しましょう。

血糖値スパイクについては「【医師監修】血糖値スパイクの症状は眠気?自己診断、原因、血糖値を抑える飲み物・食事・運動とは」で詳しく解説しています。

② 睡眠不足やホルモンバランスの乱れ

私たちの体は「食欲ホルモン」のバランスで空腹と満腹をコントロールしています。代表的なのが空腹感を強めるグレリンと満腹感を強めるレプチンという2種類のホルモンです。

睡眠不足になると、グレリンが増えてレプチンが減ります。つまり、通常よりも食べ過ぎてしまいます。夜勤明けについ食べすぎるのは意志ではなく、ホルモンバランスの影響が大きいのです。

食欲の波を安定させるためには、十分な睡眠時間を確保するだけでなく、睡眠の質も意識しましょう。

睡眠の質については「睡眠の質とは何か? 睡眠チェックシート&改善方法」で詳しく解説しています。

③ 栄養不足によるリカバリー食欲

栄養バランスが整った食事は満足感を得やすいものです。逆に、タンパク質や食物繊維が不足した食事は満腹感を得づらく、ダラダラと食べ続けてしまいます。

必要最低限の量で満足感を得たいのであれば、栄養バランスを意識した献立を考えましょう。

栄養バランスについては「バランスの良い食事とは?栄養・生活スタイル・家計の観点で解説」で詳しく解説しています。

心理的要因

① ストレスによる過食

ストレスからのドカ食いは典型的な心理的要因のひとつです。仕事や人間関係で緊張や不安が高まると、脳は「快楽や安心感を与えてくれるもの」を欲しがりやすくなります。その結果、甘いものや脂っこいものを必要以上にほしがってしまうのです。

② 「食べちゃダメ」の禁止思考

「食べちゃダメ」と強く禁止するほど、かえって食欲の渇望は増幅してしまいます。大切なのは完全に断つのではなく緩やかに制限することです。

たとえば「甘い物は200kcal以内」「週に2回までにする」「ハーフサイズを選ぶ」といったルールを設けると無理なく継続できるでしょう。

③ 習慣化された「ながら食べ」「ご褒美」

スマホ画面やテレビを見ながらの「ながら食べ」は、満腹感に気づきにくく、つい食べ過ぎてしまいます。

また、ご褒美として何かを食べるのは決して悪くはないですが、頻繁になりすぎないようには注意が必要です。曜日や量をあらかじめ決めておきましょう。

環境的要因

① よく視界に入る場所にお菓子を配置

人は目に入りやすく、手に取りやすいものを無意識に食べてしまいます。お菓子や甘い飲料などは視界に入らない、高い棚や奥のほうにしまっておきましょう。

逆に、カット野菜やヨーグルト、炭酸水といったヘルシーな食品は冷蔵庫の最上段や手前といった“一等地”に配置するのがおすすめです。

② 大袋のまま食べる

スナック菓子などの大袋は「終わりがない罠」になりがちです。袋のまま食べていると、自分では気づかないうちに食べ過ぎてしまいます。

食べる前に小皿や小袋に分けておくと、「ここで終わり」という区切りができ、自然に食べ過ぎを防ぎやすくなります。

③ 大皿・深皿に盛る

皿のサイズと深さは摂取量に直結します。ダイエット中の食事は、直径20cm以下の平皿・浅皿を基本とするのがおすすめです。

ただ我慢するのは逆効果!食べすぎを抑える方法

先述したように、「食べてはいけない」と禁止してしまうと、その反動で暴食につながる可能性があります。

大切なのは食欲を抑え込むことではなく、上手に調整する意識を持つことです。「全部やめる」のではなく、どう食べれば満足できるのか、「賢く食べる」発想へマインドセットを切り替えましょう。

瘦せたい人のための賢い食べ方

それでは、瘦せたい人が実践したい「満足度は下げず、摂取量だけを減らす」賢い食べ方を紹介します。

タンパク質を最初に確保する

毎日の食事を考える上で最も重要なのがタンパク質の量を確保することです。タンパク質を十分に摂取することで満腹感を得やすく、食後のだらだら食いが防ぎやすくなります。

目安は 1食につき20g前後のタンパク質 を摂ること。食品にするとおよそ以下の量に相当します。

  • 鶏むね肉:100g
  • 卵:2個(約12gのタンパク質)+納豆1パック(約8g)
  • 豆腐:150g(半丁程度)
  • 白身魚:100g
  • 厚揚げ:1/2枚(約100g)

 

特に朝食でタンパク質を摂ると一日を通して食欲が安定しやすいため、ゆで卵や納豆、ヨーグルトを組み合わせるのがおすすめです。

“量感”で満足感を得る

同じカロリーでも、体積が大きい食べ物の方が早く満腹感を得やすいものです。逆に、カロリーが高くても体積が小さい食品(揚げ物や菓子パンなど)は、満腹を感じにくい傾向があります。

そこで意識したいのが、食事全体の「エネルギー密度を下げる」工夫です。エネルギー密度とは食べ物の1gあたりのカロリー量のこと。エネルギー密度を下げるほど、同じカロリーでも量が多く見え、実際にお腹も膨れやすくなります。

例えば、野菜やきのこ、海藻などの低カロリーで高ボリュームな食材を主役にしたスープや煮込み料理はおすすめです。主食は大盛りにせず、小盛りにとどめて、量感は副菜や汁物で補うのがポイントです。

よく噛む

よく噛むことは、食べ過ぎを防ぐための有効な手段です。しっかり噛むことで食事の速度が自然に遅くなり、満腹中枢が働きやすくなります。

噛む回数は1口につき20〜30回を目安にし、一口ごとに箸を置く食材を小さめに切るといった工夫をすると、自然に食べる速度が落ちて食べ過ぎを防げます。

また、根菜やきのこ、ナッツなど噛みごたえのある食材を取り入れるのもおすすめです。

食べ過ぎないためのルールをつくる

食べ過ぎを防ぐには、いくつかの特定の食べ物や調理に関してあらかじめルールを決めておくことが有効です。

たとえば、以下のようなシンプルなルールです。

  • 甘い物は必ず「シェア」する、または「ハーフサイズ」を選ぶ
  • 揚げ物・ラーメンは完全禁止ではなく「週1回まで」「昼に食べる」と制限を決める
  • 盛り付けは大皿から直接ではなく、小皿に取り分けて食べる

 

外食の場面でも、あらかじめルールを決めておくと食べ過ぎを防ぎやすくなります。例えば、以下のようにシーン別にポイントを押さえておくと安心です。

  • 和食定食:味噌汁 → 小鉢 → 焼き魚または鶏肉 → 主食は小盛または半分。漬物は“味変”として少量楽しむ
  • イタリアン:前菜はサラダを必ず選び、メインは魚または鶏肉。ピザは1〜2切れをシェアにとどめ、代わりにサラダを追加して量感を確保する
  • 中華:スープ → 青菜炒め → 海鮮や鶏料理、と進める。〆の麺や炒飯は注文せず、どうしても欲しい時はスープで代用する
  • 焼肉:最初にサンチュ+キムチを合わせて食べ、肉は赤身中心。白米は小盛にし、焼く → 野菜で巻く → 食べる流れを習慣にする

 

食べたい気持ちをコントロールする小技を覚える

食べたい気持ちはゼロにはできませんが、ちょっとした工夫で衝動をやわらげることはできます。

例えば、以下のような小技を自分なりに見つけて実践しましょう。

  • 食べる前に「本当に空腹か?」を確認する
    → コップ1杯の水を飲んで3分待つ。まだ食べたいなら空腹寄り、落ち着いたなら口寂しさや気分によるものかもしれない
  • 呼吸と姿勢を整える
    → 食べる前にゆっくり深呼吸を10回。姿勢を正すだけでも自然と食べる速度が落ち、満腹感に気づきやすくなる
  • 食後の罪悪感を減らすセルフケア
    →  食べ過ぎたと感じたら、自分を責めるより短い散歩や軽いストレッチで気分を切り替える。体を動かすことで満足度も高まり、罪悪感のループを断ちやすくなる

 

食べ過ぎたときのリカバリー法を知っておく

ダイエット中でも、どうしても食べ過ぎてしまうときはあります。「食べすぎてしまった」と落ち込むことではなく、大切なのは翌日以降をどう整えるかです。正しいリカバリー法を知っておけば、体重への影響は最小限に抑えられます。

食べ過ぎた翌日の過ごし方として重要なポイントは以下の2つです。

  • 朝は無理に抜かない
  • 軽い運動で消費を増やす

 

食べすぎた翌日は朝食を抜きがちですが、結局は昼や夜にドカ食いを招きやすくなるため逆効果になることが多いです。食べ過ぎた翌日は軽めで消化の良い朝食を取り、胃腸を整えましょう。おすすめは、ヨーグルト+果物少量や具だくさんスープです。

また、食べ過ぎたからといってハードな運動で帳尻を合わせようとする必要はありません。20〜30分の散歩や軽いストレッチなどで体を動かし、消費カロリーを少しでも積み上げる意識を持ちましょう。

おすすめのカサ増しレシピ

最後に、瘦せたいけど食べたい人におすすめのカサ増しレシピを3つ紹介します。

ちくわとキムチのもやし炒め

 

材料(2人前)

ちくわ・・・3本

白菜キムチ・・・100g

もやし・・・1袋

しょうゆ・・・小さじ1杯

ごま油・・・大さじ1杯

 

作り方

➀ ちくわをお好みの幅で輪切りにカット

② もやしを1分ほど茹でる

③ ごま油をひいたフライパンに①②を投入し、1分ほど炒める

④ キムチ、しょうゆを投入して1分ほど炒めたら完成

調理のポイントはもやしの水気をしっかり飛ばすこと。そうすることでシャキシャキ感が残り、全体の味が薄まらずに仕上がります。量感はしっかり確保しながらも、キムチの風味が効いているので味つけを濃くしすぎずに済むのも魅力です。

具だくさんミネストローネ

 

◎材料(1人分)

・鶏ムネ肉・・・100g

・大根・・・50g

・豆腐・・・50g

・にんじん・・・4分の1本

・じゃがいも・・・2分の1個

・玉ねぎ・・・4分の1個

・オリーブオイル・・・大さじ1杯

・トマトジュース・・・100ml

・水・・・70ml

・コンソメ顆粒・・・小さじ1杯

・塩・・・小さじ1杯

・こしょう・・・適量

・タバスコ・・・適量

 

◎作り方

① 鶏ムネ肉、豆腐、大根を解凍する

② 玉ねぎを薄切り、にんじん、じゃがいもを1cm角にカット

③ フライパンにオリーブオイルを入れる

④ 鶏ムネ肉、大根、玉ねぎ、にんじん、じゃがいもを入れて、玉ねぎが透き通るまで炒める

⑤ トマトジュース、水、コンソメ顆粒を入れてひと煮立ちさせる

⑥ 豆腐を入れて、野菜がしんなりとするまで弱火で煮込む

⑦ 塩、こしょうで味を調整する

⑧ お好みでオリーブオイルをひと回ししたら完成

ミネストローネはGI値およびGL値が低いため、食後の急激な血糖値上昇を防いでくれます。具だくさんでタンパク質や食物繊維が豊富なので満腹感も持続しやすいのが特徴です。

GI値およびGL値に関しては「ダイエットで気を付けたいのは「GI値」よりも「GL値」だった!」で詳しく解説しています。

豆腐と牡蠣の味噌煮

 

材料(1人分)

・牡蠣・・・150g

・絹ごし豆腐:150g(2分の1丁)

・生姜・・・1/2片(薄切りまたは千切り)

・だし汁・・・150ml

・味噌・・・大さじ1(お好みで調整)

・酒・・・大さじ1

・みりん・・・大さじ1

・砂糖・・・小さじ1

・ねぎ(飾り用)・・・少々

 

作り方

➀ 牡蠣を塩水で軽く洗い、砂や汚れを落とす

② 豆腐はキッチンペーパーで軽く水分を拭き取り、一口大にカット

③ 小鍋に生姜、酒を入れ中火で炒め、香りが立ったらだし汁を入れる

④ ③にみりん、砂糖も入れてひと煮立ちさせる

⑤ 火を弱めて、④に味噌を溶かして入れる

⑥ ⑤に牡蠣と豆腐を鍋に入れて、弱火で約5~8分煮る

⑦ 牡蠣に火が通り、豆腐に味が染みたら火をとめ、仕上げにねぎを散らして完成

豆腐を使うことでタンパク質と量感をしっかり確保しながら、牡蠣の旨味と味噌のコクで少量でも満足感を得やすい一品です。貝類アレルギーのある方は鶏むね肉や厚揚げなど他のタンパク源に置き換えても美味しく仕上がります。

豆腐を使ったヘルシー料理は「ダイエット中の食事に豆腐がいい理由〜相性がいい食材&厳選レシピ〜」で詳しく紹介しています。

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